足首の靭帯損傷が完治するまでの期間を程度別で解説!
公開日: 2020.01.17更新日: 2025.02.03
足首の靭帯損傷が完治するまでの期間は、症状の程度によって異なります。
足首の靭帯損傷は、サッカーやバスケットボールなどのスポーツで起こりやすいケガですが、実は日常生活のなかでも発症しやすいケガの一つです。
大したケガではないと思われがちですが、完治するまでには適切なリハビリが必要となります。
本記事では、足首の靭帯損傷が完治するまでの期間について詳しく解説します。
目次
足首靭帯損傷の完治期間【程度別】
足首の靭帯損傷の程度別の完治期間は、以下のとおりです。
損傷の程度 | 完治期間(目安) | |
---|---|---|
軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) | 靭帯が伸びる程度の損傷 | 2〜4週間程度 |
中度の靭帯損傷(Ⅱ度) | 靱帯の部分断裂 | 4〜8週間程度 |
重度の靭帯損傷(Ⅲ度) | 靱帯の完全断裂 | 3~6か月程度 |
靭帯損傷とは、いわゆる捻挫で、足首の捻挫は損傷の程度によって3段階に分類されます。
完治期間も程度ごとに異なり、症状が重くなればなるほど完治に時間がかかります。
仕事やスポーツに復帰したいがために自己判断で改善トレーニングを行うのは、症状の悪化につながるため危険です。
足首の靭帯損傷を早く治すには、医療機関を受診し、医師の指示に従うことが重要です。
足首靭帯損傷の症状
足首靭帯損傷の程度別の主な症状は、以下のとおりです。
損傷の程度 | 主な症状 |
---|---|
軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) |
|
中度の靭帯損傷(Ⅱ度) |
|
重度の靭帯損傷(Ⅲ度) |
|
足首の靭帯を損傷すると、疼痛により動きが制限され、しゃがむ動作や歩行などがしにくくなります。患部を無理に動かした場合は、症状が悪化する恐れがあるため、症状が出現したら早期から治療を行うことが得策です。
足首損傷程度の治療内容
足首靭帯損傷の治療内容は、以下のとおりです。
損傷の程度 | 主な治療内容 |
---|---|
靭帯が伸びる程度の損傷(Ⅰ度) | アイシングとテーピングで安静処置 |
靱帯の部分断裂(Ⅱ度) | ギブスの固定処置 |
靱帯の完全断裂(Ⅲ度) | 手術 |
治療内容は、損傷の程度によって異なります。軽度(Ⅰ度)~中度(Ⅱ度)の場合は、固定による安静処置が基本となり、重度(Ⅲ度)の場合は手術を伴う可能性があります。
足首の靭帯損傷の大半は、2〜3週間程度で治療が完了するため、完治するまで安静に過ごすことが大切です。
慢性化した足首の靭帯損傷には再生医療も検討
慢性化した足首の靭帯損傷には、再生医療も検討するのがおすすめです。
再生医療は、患者さん自身の幹細胞を利用して、損傷した靭帯の修復や改善を目指す治療法で、近年注目されています。
足首の靭帯損傷は、スポーツ外傷だけでなく、日常生活の中でも起こる可能性があるため注意しましょう。
放置することによって、歩行など日常生活にも影響が出てしまいます。
足首の靭帯損傷は、早めに病院を受診し、適切な治療を行うことが大切です。
慢性化した足首靭帯損傷の治療に、再生医療をご検討の際は、ぜひ当院へご相談ください。
足首靭帯損傷におけるリハビリ期間
足首靭帯損傷におけるリハビリ期間について、以下2つのポイントを確認しましょう。
症状の重症度によって異なりますが、足首の靭帯損傷は数カ月程度のリハビリ期間を要します。
時間をかけて適切なリハビリを行うことで、靭帯の修復を促進し、足首の機能を効果的に回復させます。
リハビリ期間中は、疼痛や腫れの程度を常に観察し、無理のない範囲で段階的に負荷をかけることが重要です。
初期段階で行うRICE処置について
足首の靭帯損傷の初期段階で行う対処法に、RICE処置があります。RICE処置とは以下の応急処置方法で、多くは受傷直後に実施されます。
R(Rest):休息
I(Ice):患部の冷却
C(Compress):患部の圧迫
E(Elevation):患部の挙上
初期の段階では、RICE処置を中心とした保存療法が行われます。受傷直後は過度な負荷を避け、腫れを軽減させることが目的です。
中期になると徐々に関節の可動域を広げるエクササイズや筋力トレーニング、バランス訓練を行っていきます。
足首の靭帯損傷でギプスが外れるまでの期間
足首の靭帯損傷でギプスが外れるまでの期間は、以下のとおりです。
損傷の程度 | 主な治療方法 | 固定具が外れるまでの期間 |
軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) | テーピング・サポーター・弾性包帯 | 数日間 |
中度の靭帯損傷(Ⅱ度) | シーネ(添木)固定 | 数週間 |
重度の靭帯損傷(Ⅲ度) | ギプス固定 | 数週間 |
軽症の場合は数日間の患部固定で済みますが、中等症から重症の場合は完治までに数週間の期間を要するため注意が必要です。
足首に重度の靭帯損傷を負った場合は、ギプス固定が行われ、日常生活でも動きに制限がかかります。
固定具が外れたあとは、スポーツ復帰や日常生活行動の機能回復を目指し、より高度なトレーニングを実施します。
足首の靭帯損傷を治療せずに放置するとさまざまなリスクが増加
足首の靭帯損傷は、手術を含む適切な治療を受けずに放置すると、さまざまなリスクが増加する可能性があります。
足首の靭帯損傷を放置した場合は、以下のリスクが発生する恐れがあるため、早めに適切な治療を受けることが大切です。
- 慢性的に足首が不安定になる
- 繰り返しの捻挫を起こしやすくなる
- 変形性関節症の発症 ・二次的な障害の発生(ほかの部位に影響)
最も懸念されるのは、慢性的に足首が不安定になることです。適切に治療されなかった靭帯は、十分な強度で修復されず、足首が不安定な状態が続きます。
足首が不安定な状態が続くと、繰り返し捻挫を起こしやすくなるため注意が必要です。
同じ部位を繰り返し捻挫した場合は、靭帯損傷や周辺組織の損傷を引き起こす危険性が増加します。
不安定な足首関節に繰り返し負荷がかかることで、関節軟骨の摩耗が進み、早期に関節の変形や疼痛が生じる可能性があります。
長期的には、変形性関節症のリスクが高まるため早期から適切な治療を受けましょう。
足首の靭帯損傷を手術せずに治したい場合は、再生医療がおすすめです。
再生医療は入院や手術をしなくても良い治療法で、慢性化した靭帯損傷の治療に効果的です。
興味がある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
足首の靭帯損傷を早く治す方法
足首の靭帯損傷を早く治す方法は、以下の3つです。
- 応急処置を十分に行う
- 固定具の長期使用を避ける
- 適切なリハビリを受ける
足首の靭帯損傷を放置すると、症状が悪化する可能性があるため、できるだけ早く医療機関を受診し適切な治療を受けてください。
受傷直後は自身でRICE処置を行い、症状の重症化を防ぎましょう。
医療機関を受診したあとは、固定具の使用やリハビリの実施などについて、医師の指示に従うことが大切です。
【まとめ】足首の靭帯損傷が完治する期間は2週間から6カ月程度
足首の靭帯損傷は、完治するまでに2週間から6カ月程度の期間がかかります。
症状によって、完治するまでの期間や治療法が異なるため、まずは医療機関を受診し損傷の程度を確認しましょう。
慢性化した足首の靭帯損傷の治療法には、再生医療が効果的です。再生医療は、手術しなくても機能の回復が期待できる治療法の1つです。
足首の靭帯を損傷し、再生医療を検討している方は、ぜひ当院へご相談ください。