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脂肪肝が肝硬変に移行するのはなぜ?対処法や根本的な治療が期待できる再生医療について解説

公開日: 2020.01.07
更新日: 2025.04.30

脂肪肝と診断され「肝硬変に移行するのではないか」と心配な患者さまも多いのではないでしょうか。

この記事では、脂肪肝が肝硬変に移行する理由や治療法などについて解説します。

脂肪肝は、生活習慣の見直しで改善する可能性がある疾患です。

脂肪肝が肝硬変へ移行する仕組みを理解し、早期に対策ができるようにしましょう。

また、脂肪肝によって損傷した細胞の再生を図る再生医療についても紹介しているので、参考にしてください。

脂肪肝はなぜ肝硬変に移行するのか

脂肪肝とは肝臓に脂肪が異常に蓄積され、有害物質の解毒や胆汁の生成などの肝機能が低下してしまう疾患のことです。

脂肪肝が進行すると肝臓の組織が線維化して硬くなる肝硬変になる恐れがあります。

以下では、脂肪肝と肝硬変の関係性や、どれくらいの期間で移行してしまうのか解説します。

脂肪肝と肝硬変の関係性

 

脂肪肝によって肝臓に脂肪が異常蓄積される状態が長期に及ぶと、肝臓が損傷して線維化という現象が起こります。

繊維化が肝臓に拡がった状態の疾患を肝硬変と呼びます。

脂肪肝と肝硬変の症状や原因は、それぞれ以下の通りです。

疾患名 回復について 主な原因 肝臓の状態
脂肪肝 見込みあり
  • 飲酒
  • 肥満
  • 糖尿病など
  • 肝臓に中性脂肪が異常に蓄積される
  • 肝細胞の破壊と修復を繰り返す
肝硬変 従来の治療では、元に戻らないとされる
  • 脂肪肝
  • 肝炎ウイルスなど
肝臓内に線維組織が増えて肝臓が硬くなる

肪肝肝が肝硬変へ移行すると肝臓の機能が低下するため、老廃物の分解や胆汁の生成などができません。

そのため、症状が進行すると命にかかわる可能性が高まります。

どれくらいの期間で脂肪肝から肝硬変になる?

脂肪肝の症状によって異なりますが、非アルコール性脂肪性肝疾患の方は、約5年~10年後に5~20%が肝硬変に移行するとされています。
全国健康保険協会「脂肪肝」

肝臓は再生能力が高い器官ですが、従来の治療では肝硬変が完治することはありません。

そのため、脂肪肝を患っている方は、肝硬変に移行する前に適切な治療を受け、症状改善を目指すことが重要です。

肝硬変になると肝臓がんになる可能性もある

脂肪肝が肝硬変に移行すると、肝臓がんになるリスクも高まります。

非アルコール性脂肪性肝疾患の場合、0~15%の方が5年以内に肝臓がんを発症しています。
全国健康保険協会「脂肪肝」

とくに、肥満による非アルコール性脂肪性肝疾患の方の肝臓がんが近年増加しているので、注意が必要です。

脂肪肝は肝硬変だけでなく、肝臓がんにつながる可能性があることも留意しましょう。

脂肪肝を治療するための治療法・対処法

禁酒や食事療法についての画像を掲載

脂肪肝の治療は、以下のような生活習慣の改善や薬物療法などの保存療法が中心です。

一度繊維化して硬くなった肝臓は元に戻らないため、脂肪肝が肝硬変に移行する前に治療することが重要です。

治療は半年~1年かけて行い、その後も継続する必要があるため、長い目で取り組みましょう。

アルコールの減量・禁酒

アルコールによる脂肪肝の方は、アルコールの減量や禁酒が重要な対処法です。

肝臓の働きにアルコールを解毒・分解させる機能があり、分解するときに中性脂肪が生成されます。

そのため、アルコールを過剰に摂取すると、分解する過程でこの中性脂肪が増え肝臓に蓄積されます。

いきなり禁酒は難しい方でも休肝日を決めたり、1日に飲む量を減らしたりして最終的には禁酒を目指しましょう。

食事療法

脂肪肝の治療には、食生活の見直しが必要です。積極的に摂取したい食品は、以下の通りです。

食品 具体例
食物繊維 野菜、きのこ、海藻
ビタミン 大豆、うなぎ、野菜など
たんぱく質 豆腐、納豆、鶏むね肉

1日 3食バランスよく食べ、脂肪や糖質を摂りすぎないように注意が必要です。

甘いお菓子やジュース、果物を食べるのはできるだけ控えましょう。

運動療法

脂肪肝の方は、適度な運動習慣を身につけることも重要です。

非アルコール性脂肪性肝疾患の方が食事療法せずに30~60分、週3~4回の有酸素運動を4~12週間継続した場合、症状の改善がみられたケースもあります。
日本消化器病学会・日本肝臓学会「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)」

運動は、体内の中性脂肪を消費します。

筋肉量が増えると基礎代謝が上がって、さらに脂肪を燃焼しやすくなるでしょう。

ウォーキングやサイクリング、水泳などできる範囲からはじめてみましょう。

薬物療法

脂肪肝の根本的な治療になる薬はありませんが、併発している疾患によっては補助的に薬物療法を行うケースがあります。

主な薬の種類は、以下の通りです。

  • ビタミンE:肝臓の炎症や線維化の改善を図る
  • 糖尿病の治療薬:糖分を尿から排出する薬やインスリンの働きを助ける薬
  • 脂質異常症の治療薬:コレステロールを下げる
  • 高血圧の薬:血圧を下げて炎症や線維化を抑える

どの薬も効果が限定的だったり、脂肪肝のみでは保険適用されなかったりします。

脂肪肝の症状改善には、食生活と運動習慣の改善が重要です。

あくまでも、薬物療法は補助的な立ち位置と考えましょう。

脂肪肝・肝硬変を根本的に治療できる可能性がある再生医療とは

脂肪肝・肝硬変の治療として、先端医療である再生医療も選択肢の一つに挙げられます。

再生医療で行う幹細胞治療は自身の細胞を活用し、損傷した組織の修復・再生を促す治療法のことです。

肝臓の炎症を抑えたり脂肪肝の改善に期待できるだけでなく、従来の治療では元に戻らないとされている線維化した肝硬変の改善も目指せます。

「脂肪肝が肝硬変に移行しないか不安」という方は、まず当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。

肝臓疾患のお悩みに対する新しい治療法があります。

【まとめ】脂肪肝は肝硬変に移行する前の治療・対処法が重要

脂肪肝は、肝硬変に移行する前の治療や対処が重要です。

肝硬変になると肝臓の細胞が線維化してしまい、従来の治療での回復は難しいとされています。

そのため、肝硬変に移行する前に、栄養バランスの良い食事をして脂肪や糖質を取りすぎないようにする食事療法と、体を動かして脂肪を燃焼させる運動療法を併せて行いましょう。

ただし、食事療法や運動療法は治療が長期に及び、症状が改善したあとも継続する必要があります。

食事療法や運動療法以外の治療法として、再生医療による治療が新たな選択肢として注目されています。

当院(リペアセルクリニック)は厚生労働省から認可を受けた治療方法を提供している再生医療専門のクリニックです。

脂肪肝による病気の進行が不安な方や、脂肪肝を根本的に治療したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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監修者

渡久地 政尚

Masanao Toguchi

医師

略歴

1991年3月琉球大学 医学部 卒業

1991年4月医師免許取得

1992年沖縄協同病院 研修医

2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務

2008年沖縄協同病院 内科 勤務

2012年老健施設 かりゆしの里 勤務

2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長

2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長

2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長

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