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心原性脳梗塞の症状とは?特徴や原因・治療法について医師が解説

心原性脳梗塞の症状とは?特徴や原因・治療法について医師が解説
公開日: 2026.03.31

「突然、手足が動かなくなった」「ろれつが回らなくなった」このような症状が前触れなく急に現れた場合、「心原性脳梗塞」の可能性があります。

心原性脳梗塞は、脳梗塞の中でも特に重症化しやすいタイプであり、発症してしまうと約半数が車いすや寝たきり、あるいは死亡に至るとされています。

心房細動など心疾患をお持ちの方や、ご家族に心臓の病気がある方にとって、この病気の症状・原因・治療法を事前に知っておくことは大切です。

本記事では、心原性脳梗塞の主な症状・特徴から原因・治療法まで解説します。

また麻痺・言語障害・高次脳機能障害など、心原性脳梗塞による後遺症に対して、従来のリハビリテーションや薬物療法で十分な改善が見られない場合、再生医療も選択肢の一つです

再生医療とは、患者さま自身の細胞や組織を活用して、損傷を受けた神経・組織の回復を促す治療法です。

幹細胞が持つ自己修復能力を利用することで、従来の治療では改善が難しいとされてきた症状に対しても、機能回復が期待できます。

実際の治療内容については、以下の動画でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

再生医療について詳しく知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介しています。症例や治療の流れなどもご確認いただけますので、あわせてご活用ください。

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心原性脳梗塞の主な症状・特徴|急に起きた場合は注意が必要

心原性脳梗塞の主な症状・特徴は以下のとおりです。

心原性脳梗塞は、前触れなく突然発症し、重症化・寝たきりになるリスクが高いです。

以下では、心原性脳梗塞で現れやすい代表的な5つの症状を詳しく解説します。

片側の手足の麻痺・しびれ

片側の手足に突然力が入らなくなる、または感覚が鈍くなるといった症状は心原性脳梗塞を疑うべき代表的なサインです。

脳の中大脳動脈などが詰まると、運動や感覚をつかさどる領域への血流が急激に遮断されます。

脳の障害は反対側の身体に症状として現れるため、右脳が障害されれば左側の手足に、左脳が障害されれば右側の手足に麻痺やしびれが生じます。

顔の片側がゆがんで動かしにくくなる顔面麻痺も同様のメカニズムで起こり、突然現れることが多いとされています。

こうした症状は日常生活に支障をきたすだけでなく、転倒や誤嚥(ごえん)のリスクにもつながるため、早急な対応が必要です。

言語障害(構音障害・失語症)

突然、言葉に関する異変が現れた場合、心原性脳梗塞の可能性があります。

項目 詳細
失語症 言葉が急に出てこない、相手の話が理解できない
構音障害 ろれつが回らなくなる

失語症(しつごしょう)は、主に以下の2つに分類され、脳の言語中枢がダメージを受けることで生じます。

項目 詳細
運動性失語 話すことや書くことができない
感覚性失語 相手の言葉を理解できなくなる

また構音障害(こうおんしょうがい)は、舌や口の筋肉がうまく動かなくなることで発音が不明瞭になる状態で、ろれつが回らない状態です。

このように心原性脳梗塞では、こうした言語の異常が発症直後から現れるケースが多く、本人や周囲が異変に気づきやすいのが特徴です。

少しでも違和感がある・いつもと話し方が違うと感じるといった場合は、すぐに医療機関を受診、または救急要請を検討してください。

視覚障害

視覚に関わる脳の部位や視神経を支配する血管が詰まると、突然視野が欠けたり、物が二重に見えたりする視覚異常が生じることがあります。

代表的な症状としては、以下のようなものがあります。

項目 詳細
同名半盲 左右どちらかの視野が半分見えなくなる
複視 物が二重に見える
一過性黒内障 片目が急に真っ暗になる

また共同偏視(きょうどうへんし)と呼ばれる、両目が一方向に寄ってしまう症状が現れることもあります。

目の動きや視線の異常に気づいた際は、早めに医療機関を受診することが大切です。

意識障害

脳の広範囲や意識を維持する領域が障害されると、急な混乱や意識がぼんやりする状態に陥ることがあります。

心原性脳梗塞では、大きな血栓が太い血管を一気に塞ぐため、脳全体への影響が大きくなりやすく、他のタイプの脳梗塞に比べて意識障害の程度が強いとされています。

突然の激しい頭痛と同時に意識が遠くなる失神に近い状態になるといった症状が現れた場合は、緊急性が非常に高い状態です。

内頸動脈や中大脳動脈の本幹が閉塞すると、突然の意識障害に至る可能性もあるので、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。

高次脳機能障害

記憶力・判断力・注意力・感情コントロールといった脳の高度な機能が損なわれる「高次脳機能障害」も、心原性脳梗塞における症状の一つです。

心原性脳梗塞では、心臓から流れた血栓が脳の太い血管を塞ぎ、広範囲の脳組織がダメージを受けることがあります。

とくに中大脳動脈が詰まると、記憶・判断・注意・言語・感情などをつかさどる領域が障害され、高次脳機能障害が現れやすいとされています。

具体的には、以下のような症状が挙げられます。

  • 同じことを何度も確認してしまう
  • 段取り通りに行動できない
  • 些細なことで感情が乱れる
  • 左右どちらかの空間を認識できなくなる(半側空間無視)

加齢による物忘れと混同されやすいですが、脳の機能低下によって生じる重大な障害ですので、気になる変化があれば早めに専門医へご相談ください。

心原性脳梗塞を引き起こす主な原因

心原性脳梗塞の原因は、以下のような心臓の病気によって生じた血栓が血流に乗って脳の血管を塞ぐことにあります。

原因疾患 主なメカニズム
心房細動(不整脈) ・心房が細かく不規則に震え、心房内の血流が滞ることで血栓が形成されやすくなる
・心原性脳梗塞全体の約7割を占めるとされ、最も多い原因疾患
心臓弁膜症 心臓の弁の異常により血流が乱れ、血栓が生じやすくなる
急性心筋梗塞 心筋が壊死した部位に血栓が付着しやすくなり、脳へ飛ぶリスクが高まる
拡張型心筋症 心臓が拡張し収縮力が低下することで、心臓内での血液うっ滞と血栓形成が起こりやすくなる
卵円孔開存 本来閉じているはずの心臓の穴が残っており、静脈側の血栓が動脈側へ流入して脳に到達する
感染性心内膜炎 弁や心内膜への細菌感染により、血栓状の塊(疣贅:ゆうせい)が形成され、脳へ飛散することがある

心臓の中で血液の流れが滞ると血栓ができやすくなり、その血栓が脳の太い血管に詰まることで、広範囲にわたる重篤な脳梗塞を引き起こします。

最も頻度が高いのは心房細動であり、心房細動のある方は正常な方に比べて脳梗塞を発症する確率が約5倍(※)高まるとされています。
※出典:PubMed

心房細動は自覚症状がない場合も多いため、心疾患を指摘されたことがある方は定期的な心電図検査を受けることが重要です。

心原性脳梗塞に対する主な治療法

心原性脳梗塞の治療は、発症直後の「急性期」と、症状が落ち着いた後の「慢性期・回復期」で大きく異なります。

治療の時期 治療法
急性期(超急性期) t-PA静注療法(血栓溶解療法)
急性期

・血管内治療(血栓回収療法)

・脳保護薬・脳浮腫治療

急性期〜慢性期 抗凝固薬投与
回復期・慢性期

・リハビリテーション

・再生医療(幹細胞治療)

発症からの時間が短いほど選択できる治療法が広がるため、手足の麻痺やしびれ、ろれつが回らない、言葉が出にくいなどの異変に気づいた場合は、できるだけ早く救急受診することが重要です。

特に急性期の再開通療法(t-PA静注療法・血栓回収療法)は発症からの時間が重要であり、治療開始が遅れるほど脳細胞のダメージが広がります。

慢性期においては抗凝固薬の継続服用による再発予防が中心となりますが、後遺症が残った場合には早期からのリハビリテーションに加え、神経機能の回復を目指す再生医療も選択肢の一つとして注目されています。

手足の麻痺やしびれ、構音障害、嚥下障害など、脳卒中後に残るさまざまな症状に対して、機能回復を目指すことが期待できます。

「今の症状でも相談できるのか知りたい」「発症から時間が経っていても治療の対象になるのか聞いてみたい」という方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。

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心原性脳梗塞は早期発見と迅速な治療が大切!

心原性脳梗塞は発症すると約半数が車いす・寝たきり、場合によっては生命に関わることもある重篤な病気であり、発症から治療開始までの時間がその後の回復を大きく左右します。

片側の手足の麻痺・しびれ、言語障害、視覚障害、意識障害、高次脳機能障害といった症状が前触れなく急激に現れるのが特徴であり、「FAST」のサインが現れたら迷わず救急車を呼びましょう。

  • F(Face):顔の片側がゆがんでいる・動かない
  • A(Arm):片腕が上がらない・力が入らない
  • S(Speech):言葉が出ない・ろれつが回らない
  • T(Time):発症時刻を確認して、すぐに救急車を呼ぶ

また、心房細動をはじめとする心疾患がある方は、日頃から自分で脈を確認する習慣を持ち、定期的に医療機関を受診して抗凝固薬の管理を継続することが再発予防において大切です。

万が一後遺症が残った場合には、早期のリハビリテーションとともに、近年では幹細胞を用いた再生医療も後遺症改善の手段として期待されています。

手術不要・入院不要で身体への負担が少ない治療で、脳卒中後遺症に対する治療効果が期待できます。

当院(リペアセルクリニック)では、後遺症に対する再生医療について、症例や治療内容をLINEでもご案内していますので、ぜひ参考にしてください。

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心原性脳梗塞の症状に関するよくある質問

心原性脳梗塞の症状に関するよくある質問と回答は、以下のとおりです。

ぜひ参考にしてください。

心原性脳梗塞と心原性脳塞栓症の違いは?

「心原性脳梗塞」と「心原性脳塞栓症」は、基本的に同じ病態を指す言葉です。

どちらも「心臓に由来する(心原性)血栓が、血流に乗って脳の血管を塞ぐことで生じる脳梗塞」を意味しています。

「心原性脳塞栓症」は医学的・専門的な呼称であり、「心原性脳梗塞」は一般向けに使われることが多い表現です。

いずれも同じ疾患を指しているため、記事や医療機関によって呼称が異なる場合があっても、内容や対処法は変わりません。

心原性脳梗塞による後遺症はある?

心原性脳梗塞は脳の太い血管が詰まりやすく、広範囲の脳組織がダメージを受けるため、重篤な後遺症が残るリスクが高いとされています。

代表的な後遺症として、以下のようなものが挙げられます。

  • 半身麻痺(片麻痺):手足の一方に力が入らなくなる
  • 言語障害(失語症・構音障害):言葉が出なくなる、発音が不明瞭になる
  • 嚥下障害:食べ物や飲み物をうまく飲み込めなくなる
  • 高次脳機能障害:記憶力・判断力・注意力・感情コントロールの低下
  • 視野障害:視野が欠けたまま残る

後遺症を少しでも軽減するためには、発症直後からの適切な急性期治療と、早期のリハビリテーション開始が欠かせません。

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

資格・所属学会

日本脳神経外科学会 所属

脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。

関連論文: The association between diffusion-weighted imaging-Alberta Stroke Program Early Computed Tomography Score and the outcome following mechanical thrombectomy of anterior circulation occlusion