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足首の靭帯損傷が完治するまでの期間は、症状の程度によって異なります。 足首の靭帯損傷は、サッカーやバスケットボールなどのスポーツで起こりやすいケガですが、実は日常生活のなかでも発症しやすいケガの一つです。 大したケガではないと思われがちですが、完治するまでには適切なリハビリが必要となります。 本記事では、足首の靭帯損傷が完治するまでの期間について詳しく解説します。 症状の程度に分けて、目安となる完治期間を紹介するので、ぜひ参考にしてください。 足首靭帯損傷の完治期間【程度別】 足首の靭帯損傷の程度別の完治期間は、以下のとおりです。 損傷の程度 完治期間(目安) 軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) 靭帯が伸びる程度の損傷 2〜4週間程度 中度の靭帯損傷(Ⅱ度) 靱帯の部分断裂 4〜8週間程度 重度の靭帯損傷(Ⅲ度) 靱帯の完全断裂 3~6か月程度 靭帯損傷とは、いわゆる捻挫で、足首の捻挫は損傷の程度によって3段階に分類されます。 完治期間も程度ごとに異なり、症状が重くなればなるほど完治に時間がかかります。 仕事やスポーツに復帰したいがために自己判断で改善トレーニングを行うのは、症状の悪化につながるため危険です。 足首の靭帯損傷を早く治すには、医療機関を受診し、医師の指示に従うことが重要です。 足首靭帯損傷の症状 足首靭帯損傷の程度別の主な症状は、以下のとおりです。 損傷の程度 主な症状 軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) 熱感 軽度の腫脹 中度の靭帯損傷(Ⅱ度) 疼痛 体重をかけた歩行が困難になる 重度の靭帯損傷(Ⅲ度) 重度の腫脹 疼痛 内出血 歩行困難 足首の靭帯を損傷すると、疼痛により動きが制限され、しゃがむ動作や歩行などがしにくくなります。患部を無理に動かした場合は、症状が悪化する恐れがあるため、症状が出現したら早期から治療を行うことが得策です。 足首損傷程度の治療内容 足首靭帯損傷の治療内容は、以下のとおりです。 損傷の程度 主な治療内容 靭帯が伸びる程度の損傷(Ⅰ度) アイシングとテーピングで安静処置 靱帯の部分断裂(Ⅱ度) ギブスの固定処置 靱帯の完全断裂(Ⅲ度) 手術 治療内容は、損傷の程度によって異なります。軽度(Ⅰ度)~中度(Ⅱ度)の場合は、固定による安静処置が基本となり、重度(Ⅲ度)の場合は手術を伴う可能性があります。 足首の靭帯損傷の大半は、2〜3週間程度で治療が完了するため、完治するまで安静に過ごすことが大切です。 慢性化した足首の靭帯損傷には再生医療も検討 慢性化した足首の靭帯損傷には、再生医療も検討するのがおすすめです。 再生医療は、患者さん自身の幹細胞を利用して、損傷した靭帯の修復や改善を目指す治療法で、近年注目されています。 足首の靭帯損傷は、スポーツ外傷だけでなく、日常生活の中でも起こる可能性があるため注意しましょう。 放置することによって、歩行など日常生活にも影響が出てしまいます。 足首の靭帯損傷は、早めに病院を受診し、適切な治療を行うことが大切です。 慢性化した足首靭帯損傷の治療に、再生医療をご検討の際は、ぜひ当院へご相談ください。 足首靭帯損傷におけるリハビリ期間 足首靭帯損傷におけるリハビリ期間について、以下2つのポイントを確認しましょう。 症状の重症度によって異なりますが、足首の靭帯損傷は数カ月程度のリハビリ期間を要します。 時間をかけて適切なリハビリを行うことで、靭帯の修復を促進し、足首の機能を効果的に回復させます。 リハビリ期間中は、疼痛や腫れの程度を常に観察し、無理のない範囲で段階的に負荷をかけることが重要です。 初期段階で行うRICE処置について 足首の靭帯損傷の初期段階で行う対処法に、RICE処置があります。RICE処置とは以下の応急処置方法で、多くは受傷直後に実施されます。 初期の段階では、RICE処置を中心とした保存療法が行われます。受傷直後は過度な負荷を避け、腫れを軽減させることが目的です。 中期になると徐々に関節の可動域を広げるエクササイズや筋力トレーニング、バランス訓練を行っていきます。 足首の靭帯損傷でギプスが外れるまでの期間 足首の靭帯損傷でギプスが外れるまでの期間は、以下のとおりです。 損傷の程度 主な治療方法 固定具が外れるまでの期間 軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) テーピング・サポーター・弾性包帯 数日間 中度の靭帯損傷(Ⅱ度) シーネ(添木)固定 数週間 重度の靭帯損傷(Ⅲ度) ギプス固定 数週間 軽症の場合は数日間の患部固定で済みますが、中等症から重症の場合は完治までに数週間の期間を要するため注意が必要です。 足首に重度の靭帯損傷を負った場合は、ギプス固定が行われ、日常生活でも動きに制限がかかります。 固定具が外れたあとは、スポーツ復帰や日常生活行動の機能回復を目指し、より高度なトレーニングを実施します。 足首の靭帯損傷を治療せずに放置するとさまざまなリスクが増加 足首の靭帯損傷は、手術を含む適切な治療を受けずに放置すると、さまざまなリスクが増加する可能性があります。 足首の靭帯損傷を放置した場合は、以下のリスクが発生する恐れがあるため、早めに適切な治療を受けることが大切です。 最も懸念されるのは、慢性的に足首が不安定になることです。適切に治療されなかった靭帯は、十分な強度で修復されず、足首が不安定な状態が続きます。 足首が不安定な状態が続くと、繰り返し捻挫を起こしやすくなるため注意が必要です。 同じ部位を繰り返し捻挫した場合は、靭帯損傷や周辺組織の損傷を引き起こす危険性が増加します。 不安定な足首関節に繰り返し負荷がかかることで、関節軟骨の摩耗が進み、早期に関節の変形や疼痛が生じる可能性があります。 長期的には、変形性関節症のリスクが高まるため早期から適切な治療を受けましょう。 足首の靭帯損傷を手術せずに治したい場合は、再生医療がおすすめです。 再生医療は入院や手術をしなくても良い治療法で、慢性化した靭帯損傷の治療に効果的です。 興味がある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。 足首の靭帯損傷を早く治す方法 足首の靭帯損傷を早く治す方法は、以下の3つです。 足首の靭帯損傷を放置すると、症状が悪化する可能性があるため、できるだけ早く医療機関を受診し適切な治療を受けてください。 受傷直後は自身でRICE処置を行い、症状の重症化を防ぎましょう。 医療機関を受診したあとは、固定具の使用やリハビリの実施などについて、医師の指示に従うことが大切です。 【まとめ】足首の靭帯損傷が完治する期間は2週間から6カ月程度 足首の靭帯損傷は、完治するまでに2週間から6カ月程度の期間がかかります。 症状によって、完治するまでの期間や治療法が異なるため、まずは医療機関を受診し損傷の程度を確認しましょう。 慢性化した足首の靭帯損傷の治療法には、再生医療が効果的です。再生医療は、手術しなくても機能の回復が期待できる治療法の1つです。 足首の靭帯を損傷し、再生医療を検討している方は、ぜひ当院へご相談ください。
2020.01.17 -
- 再生治療
- 肝疾患
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「脂肪肝は治る?」「脂肪肝を早く治したい」と思っている方はいませんか。 脂肪肝は、肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態であり、進行すると肝機能が低下する可能性があります。 脂肪肝の状態によって改善に要する期間は異なりますが、生活習慣を見直すことで、脂肪肝の改善が期待できます。 本記事では、脂肪肝の早期改善を目指すための方法について、詳しく解説します。 脂肪肝が重症化する前に、生活習慣を見直したり、医療機関を受診したりしましょう。 脂肪肝を放置しないで!早期治療が重要な理由 脂肪肝には、大きく分けてアルコールの飲み過ぎが原因の「アルコール性脂肪肝(ALD)」と、肥満・糖尿病・脂質異常症などの代謝異常が原因となる「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)」の2つがあります。 代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)※はさらに、以下の2つの病型に分類されます。 ※2023年6月にNAFLD/NASHからMASLD/MASHに名称変更 単純性脂肪肝(NAFL) 肝臓に脂肪が蓄積しているが、炎症や組織の損傷がない比較的軽度の状態 脂肪性肝炎(MASH) 脂肪蓄積に加えて、肝臓の炎症や線維化が起きている進行性の病態 こうした脂肪肝をそのままにしておくと、以下のような重大な病気に進行する恐れがあるため、早期から治療を受けることが重要です。 脂肪肝炎 肝硬変 肝がん 心疾患(狭心症・心筋梗塞など) 肝機能の低下 肝臓は人間の体のなかで最大の臓器ですが、機能低下や病期の進行に気づくことが難しいため、「沈黙の臓器」と呼ばれます。 重篤な状態になってからでは治療が難しくなることもあるので症状がないからといって安心せず、定期的な健康診断や脂肪肝を指摘された段階で医療機関を受診しましょう。 脂肪肝が肝硬変に移行する理由については、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 脂肪肝の改善が期待できる!見直したい生活習慣のポイントを紹介 脂肪肝の改善を目指すには、以下のポイントに注意して生活習慣を見直すことが大切です。 食事改善|糖質と脂質の摂取量を見直す 運動習慣|有酸素運動や筋力トレーニングを継続的に行う 適正体重|体重の5~10%を減らすことが推奨される 禁酒・節酒|お酒の飲み過ぎに注意 睡眠の質を改善|不眠症や睡眠時無呼吸症候群は脂肪肝のリスクに 無理なく継続できるよう生活習慣を工夫し、改善目標を設定しましょう。 食事改善|糖質と脂質の摂取量を見直す 脂肪肝の改善を目指すには、以下の糖質と脂質の摂取量を見直す食事改善の実践が大切です。 糖質の見直し ・白米、パン、砂糖入り飲料、スイーツなどの精製糖質を控える ・野菜や玄米、全粒粉など食物繊維を含む糖質に置き換える 脂質の見直し ・飽和脂肪酸(脂身の多い肉・バター・加工肉など)を控える ・不飽和脂肪酸(青魚・ナッツ・オリーブオイルなど)を積極的に摂る エネルギーの総量を調整 年齢・性別・活動量に応じた適切な摂取カロリーを意識する 糖質と脂質を過剰に摂取すると費しきれなかったエネルギーが中性脂肪に変わり、肝臓に蓄積されやすくなります。 余剰エネルギーが長期にわたって肝臓に蓄積すると、肝臓の炎症や線維化を引き起こし、肝機能が低下するリスクが高まります。 食事改善は、制限するよりも無理なく続けられることが大切です。 自身で調整が難しい場合は、医師や管理栄養士など専門家のサポートを受けるのも有効な方法です。 運動習慣|有酸素運動や筋力トレーニングを継続的に行う 継続的に有酸素運動や筋力トレーニングを行うと、脂肪肝を改善できる可能性があります。 近年の研究では、運動療法単独でもNAFLD患者の肝機能や肝脂肪の蓄積が改善することが明らかになっており、一定の効果が得られると報告されています。 ※出典:日本肝臓学会 脂肪肝の改善が期待できるおすすめの運動は、以下のとおりです。 ウォーキング スイミング ジョギング サイクリング スクワット 腕立て伏せ ダンベル運動 自重トレーニング など 週3〜4回、1回30〜60分の有酸素運動を4〜12週間継続することで、体重変化がなくても肝脂肪化が改善するという研究結果※もあります。 ※参照:日本肝臓学会 また、筋力トレーニングは筋肉量を増やすことで基礎代謝を高め、脂肪を燃焼しやすい体づくりに役立ちます。 心肺機能への負担が軽いため、有酸素運動の実施が難しい方でも行いやすい運動です。 無理のない範囲で身体を動かし、運動習慣を身につけましょう。 適正体重|体重の3~10%を減らすことが推奨される 脂肪肝を改善するには、適正体重を意識して生活することが大切です。 適正体重は以下の計算式で求められ、肥満症の方は現体重の3%以上・高度肥満症の方は10%を減らすことが推奨※されています。 ※参照:日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」 BMI=体重(kg)÷身長(m)2 判定 BMI値 痩せ気味 19以下 正常 20~24 太りすぎ 26.5以上 自分のBMIをチェックして、体重が適正範囲に収まっているか確認してみましょう。 もし基準を超えている場合は、食事や運動習慣の見直しから始めるのが効果的です。 禁酒・節酒|お酒の飲み過ぎに注意 脂肪肝を改善するには、禁酒や節酒を心がけ、お酒の飲みすぎに注意することが大切です。 アルコールを過剰に摂取すると、肝臓にある酵素がアルコール分解を優先し、脂肪の分解が抑制されます。 お酒を飲む際は、以下の表を参考にし、純アルコールを約20g/日※に抑えましょう。 ※参照:厚生労働省「アルコール」 お酒の種類 純アルコール量 ビール(中瓶1本500ml) 20g 清酒(1合180ml) 22g ウイスキー・ブランデー(ダブル60ml) 20g 焼酎(35度)(1合180ml) 50g ワイン(1杯120ml) 12g アルコールが原因で起こるアルコール性脂肪肝は、健診を受けてたまたま発見される場合が大半です。 健診や受診の際に脂肪肝を指摘された際は、早めに治療を開始しましょう。 睡眠の質を改善|不眠症や睡眠時無呼吸症候群は脂肪肝のリスクに 不眠症や睡眠時無呼吸症候群の方は、睡眠の質を改善すると、脂肪肝の悪化リスクを低減できる可能性があります。 睡眠障害は、肝臓の脂肪量やグルコース産生量を増加させる因子であることが示唆されています。 また、脂肪肝になり気道周囲に脂肪が蓄積すると気道が狭くなり、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めるため注意が必要です。 脂肪肝には再生医療という選択肢も 脂肪肝の改善は生活習慣の見直しが基本となりますが、それだけでは効果が得られない場合や進行した病態がみられる場合は、再生医療による治療も1つの選択肢です。 再生医療とは、患者様自身の細胞を利用して、損傷した組織の修復・再生を促す治療法です。 脂肪肝を治療せずに放置していると、肝硬変や肝臓がんなどに進行する可能性があります。 脂肪肝が悪化しほかの肝疾患を発症した際は、肝臓の組織が線維化し硬くなるため、生活習慣の改善だけでは回復が望めないケースもあり進行度に応じた治療の選択が重要です。 生活習慣を見直しても、脂肪肝の改善がみられない場合は、再生医療による治療も検討しましょう。 【まとめ】脂肪肝は早期の改善が大切!自己判断せず医師に相談を 脂肪肝は、乱れた食生活や運動不足などの生活習慣が主な原因で、放置すると以下のような症状に進行するリスクもあります。 脂肪肝炎 肝硬変 肝がん 心疾患(狭心症・心筋梗塞など) 肝機能の低下 一般的な治療方法は、食事療法や運動療法などの生活習慣改善が基本となります。 初期の段階では、こうした取り組みで改善が期待できることが多いため、できるだけ早い対応が大切です。 ただし、生活習慣を見直しても脂肪肝の改善がみられない場合は、再生医療を含めた多角的な治療アプローチについて医師と相談することをおすすめします。 脂肪肝の治療法にお悩みの方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
2020.01.11 -
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脂肪肝と診断され「肝硬変に移行するのではないか」と心配な患者さまも多いのではないでしょうか。 この記事では、脂肪肝が肝硬変に移行する理由や治療法などについて解説します。 脂肪肝は、生活習慣の見直しで改善する可能性がある疾患です。 脂肪肝が肝硬変へ移行する仕組みを理解し、早期に対策ができるようにしましょう。 また、脂肪肝によって損傷した細胞の再生を図る再生医療についても紹介しているので、参考にしてください。 脂肪肝はなぜ肝硬変に移行するのか 脂肪肝とは肝臓に脂肪が異常に蓄積され、有害物質の解毒や胆汁の生成などの肝機能が低下してしまう疾患のことです。 脂肪肝が進行すると肝臓の組織が線維化して硬くなる肝硬変になる恐れがあります。 脂肪肝と肝硬変の関係性 どれくらいの期間で脂肪肝から肝硬変になる? 肝硬変になると肝臓がんになる可能性もある 以下では、脂肪肝と肝硬変の関係性や、どれくらいの期間で移行してしまうのか解説します。 脂肪肝と肝硬変の関係性 https://youtu.be/ZcBK2hb48bo?si=3HRUqFDBoo9vXOk3 脂肪肝によって肝臓に脂肪が異常蓄積される状態が長期に及ぶと、肝臓が損傷して線維化という現象が起こります。 繊維化が肝臓に拡がった状態の疾患を肝硬変と呼びます。 脂肪肝と肝硬変の症状や原因は、それぞれ以下の通りです。 疾患名 回復について 主な原因 肝臓の状態 脂肪肝 見込みあり 飲酒 肥満 糖尿病など 肝臓に中性脂肪が異常に蓄積される 肝細胞の破壊と修復を繰り返す 肝硬変 従来の治療では、元に戻らないとされる 脂肪肝 肝炎ウイルスなど 肝臓内に線維組織が増えて肝臓が硬くなる 肪肝肝が肝硬変へ移行すると肝臓の機能が低下するため、老廃物の分解や胆汁の生成などができません。 そのため、症状が進行すると命にかかわる可能性が高まります。 どれくらいの期間で脂肪肝から肝硬変になる? 脂肪肝の症状によって異なりますが、非アルコール性脂肪性肝疾患の方は、約5年~10年後に5~20%が肝硬変に移行する※とされています。 ※全国健康保険協会「脂肪肝」 肝臓は再生能力が高い器官ですが、従来の治療では肝硬変が完治することはありません。 そのため、脂肪肝を患っている方は、肝硬変に移行する前に適切な治療を受け、症状改善を目指すことが重要です。 肝硬変になると肝臓がんになる可能性もある 脂肪肝が肝硬変に移行すると、肝臓がんになるリスクも高まります。 非アルコール性脂肪性肝疾患の場合、0~15%の方が5年以内に肝臓がんを発症※しています。 ※全国健康保険協会「脂肪肝」 とくに、肥満による非アルコール性脂肪性肝疾患の方の肝臓がんが近年増加しているので、注意が必要です。 脂肪肝は肝硬変だけでなく、肝臓がんにつながる可能性があることも留意しましょう。 脂肪肝を治療するための治療法・対処法 禁酒や食事療法についての画像を掲載 脂肪肝の治療は、以下のような生活習慣の改善や薬物療法などの保存療法が中心です。 アルコールの減量・禁酒 食事療法 運動療法 薬物療法 一度繊維化して硬くなった肝臓は元に戻らないため、脂肪肝が肝硬変に移行する前に治療することが重要です。 治療は半年~1年かけて行い、その後も継続する必要があるため、長い目で取り組みましょう。 アルコールの減量・禁酒 アルコールによる脂肪肝の方は、アルコールの減量や禁酒が重要な対処法です。 肝臓の働きにアルコールを解毒・分解させる機能があり、分解するときに中性脂肪が生成されます。 そのため、アルコールを過剰に摂取すると、分解する過程でこの中性脂肪が増え肝臓に蓄積されます。 いきなり禁酒は難しい方でも休肝日を決めたり、1日に飲む量を減らしたりして最終的には禁酒を目指しましょう。 食事療法 https://youtu.be/Maz4Pbmr1Ow?si=pFV16_bjExlYju1Y 脂肪肝の治療には、食生活の見直しが必要です。積極的に摂取したい食品は、以下の通りです。 食品 具体例 食物繊維 野菜、きのこ、海藻 ビタミン 大豆、うなぎ、野菜など たんぱく質 豆腐、納豆、鶏むね肉 1日 3食バランスよく食べ、脂肪や糖質を摂りすぎないように注意が必要です。 甘いお菓子やジュース、果物を食べるのはできるだけ控えましょう。 運動療法 脂肪肝の方は、適度な運動習慣を身につけることも重要です。 非アルコール性脂肪性肝疾患の方が食事療法せずに30~60分、週3~4回の有酸素運動を4~12週間継続した場合、症状の改善※がみられたケースもあります。 ※日本消化器病学会・日本肝臓学会「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)」 運動は、体内の中性脂肪を消費します。 筋肉量が増えると基礎代謝が上がって、さらに脂肪を燃焼しやすくなるでしょう。 ウォーキングやサイクリング、水泳などできる範囲からはじめてみましょう。 薬物療法 脂肪肝の根本的な治療になる薬はありませんが、併発している疾患によっては補助的に薬物療法を行うケースがあります。 主な薬の種類は、以下の通りです。 ビタミンE:肝臓の炎症や線維化の改善を図る 糖尿病の治療薬:糖分を尿から排出する薬やインスリンの働きを助ける薬 脂質異常症の治療薬:コレステロールを下げる 高血圧の薬:血圧を下げて炎症や線維化を抑える どの薬も効果が限定的だったり、脂肪肝のみでは保険適用されなかったりします。 脂肪肝の症状改善には、食生活と運動習慣の改善が重要です。 あくまでも、薬物療法は補助的な立ち位置と考えましょう。 脂肪肝・肝硬変を根本的に治療できる可能性がある再生医療とは 脂肪肝・肝硬変の治療として、先端医療である再生医療も選択肢の一つに挙げられます。 再生医療で行う幹細胞治療は自身の細胞を活用し、損傷した組織の修復・再生を促す治療法のことです。 肝臓の炎症を抑えたり脂肪肝の改善に期待できるだけでなく、従来の治療では元に戻らないとされている線維化した肝硬変の改善も目指せます。 「脂肪肝が肝硬変に移行しないか不安」という方は、まず当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 【まとめ】脂肪肝は肝硬変に移行する前の治療・対処法が重要 脂肪肝は、肝硬変に移行する前の治療や対処が重要です。 肝硬変になると肝臓の細胞が線維化してしまい、従来の治療での回復は難しいとされています。 そのため、肝硬変に移行する前に、栄養バランスの良い食事をして脂肪や糖質を取りすぎないようにする食事療法と、体を動かして脂肪を燃焼させる運動療法を併せて行いましょう。 ただし、食事療法や運動療法は治療が長期に及び、症状が改善したあとも継続する必要があります。 食事療法や運動療法以外の治療法として、再生医療による治療が新たな選択肢として注目されています。 当院(リペアセルクリニック)は厚生労働省から認可を受けた治療方法を提供している再生医療専門のクリニックです。 脂肪肝による病気の進行が不安な方や、脂肪肝を根本的に治療したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。
2020.01.07 -
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何度も足首の同じ部分が痛むことで、不安を感じていませんか? 「また捻挫かな」と思いながらも、根本的な原因が分からず、そのまま放置している方も多いかもしれません。 しかし、それが足首靭帯損傷による後遺症であれば、適切な対応をしなければ痛みが慢性化し、日常生活や運動に支障をきたす可能性があります。 この記事では、足首靭帯損傷の後遺症の特徴や、捻挫との違いを分かりやすく解説します。 また、セルフチェックや具体的な治療方法、再生医療やリハビリについてもご紹介します。足首の痛みを抱えたままにせず、適切な対応で健康な足首を取り戻しましょう。 足首靭帯損傷で起こる後遺症 足首靭帯損傷、いわゆる捻挫は日常的にもよく起こるケガで、後遺症が残る可能性があります。 症状が残るだけでなく、運動や日常生活において再発リスクが高まる場合もあります。 ここからは足首靭帯損傷について、より詳しく解説します。 適切なリハビリや早期治療を行わないと、症状が悪化し生活の質に影響を与える可能性があります。 原因や症状を確認して、当てはまる場合は医療機関を受診しましょう。 足首靭帯損傷の原因と症状 足首靭帯損傷は、スポーツ中の転倒や急な方向転換、無理な体勢での着地などが主な原因です。高齢者では、転倒による負傷が主な原因となります。 足首の内側や外側の靭帯が過度に引き伸ばされる、または断裂することで靭帯の損傷が発生します。 主な症状は以下の通りです。 症状が軽度でも適切な治療を行わないと、損傷が悪化して後遺症につながるリスクがあります。 足首に違和感や痛みを感じた場合は、早急に医療機関を受診しましょう。 捻挫と靭帯損傷の違い 捻挫と靭帯損傷は似たような症状を持ちますが、原因や損傷の程度には明確な違いがあります。 項目 捻挫 靭帯損傷 原因 足首をひねった際の靭帯の一時的な伸び ・靭帯が過度に伸びる ・部分的・完全に断裂 症状 軽度の痛みや腫れが中心 強い痛みや腫れ、足首の不安定感など 重症度 軽度から中程度 中程度から重度 治療方法 安静や冷却、固定など 保存療法で回復可能 ・保存療法 ・手術療法 ・再生医療 回復期間 数日から2週間程度 ・数週間から数カ月 ・後遺症が残る可能性あり 捻挫は軽度で治療が簡単なことが多い一方、靭帯損傷は適切な治療を怠ると後遺症のリスクが高まるため、早期に医療機関を受診することが重要です。 また、手術を必要としない治療法として、再生医療という選択肢もあります。 足首靭帯損傷の後遺症セルフチェック 足首靭帯損傷の後遺症は、治療後も適切なリハビリが行われなかった場合や、重度の損傷である場合に発生しやすくなります。 以下のセルフチェック項目を参考にして、後遺症の可能性を確認しましょう。 これらの症状に該当する場合は、医療機関で必要に応じた治療やリハビリを受けましょう。早期対応が後遺症の悪化を防ぐために重要です。 足首の靱帯損傷で後遺症を防ぐために大切な「RICE処置」 足首の靱帯損傷で後遺症を防ぐためには、初期治療としてRICE処置を行うことが重要です。 スポーツをする人はとくに、捻挫をした際の応急処置として「RICE処置」を覚えておきましょう。 RICE処置は靭帯損傷の程度に合わせて、1日から一週間程度続けることが必要です。 足首靭帯損傷の後遺症が残る場合は手術が必要なケースも 足首靭帯損傷の後遺症として、痛みやぐらつきが長期間続く場合、治療として手術が必要になるケースがあります。 とくに、足首の靭帯が完全に断裂している場合や、保存療法で改善が見られない場合には、手術が選択肢となります。 損傷した靭帯の修復や再建を行い、関節の安定性を取り戻すのが目的です。 また、手術後は適切なリハビリを行うことで、回復を促進し、後遺症を最小限に抑えられます。 足首靭帯損傷の後遺症の改善に再生医療もご検討ください 足首靭帯損傷の後遺症の改善には、再生医療という選択肢もあります。 再生医療は、自己の細胞や成分を活用して組織を修復する治療法であり、靭帯損傷の改善に効果が期待されています。 とくにPRP療法(多血小板血漿療法)は、自己血液から抽出した成分を損傷部位に注入することで、組織の修復と再生を促します。 当院は、厚生労働省に届け出し受理された治療方法を提供しているです。足首靭帯損傷の後遺症でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。 足首靭帯損傷・捻挫の後遺症についてよくある質問 足首靭帯損傷・捻挫の後遺症についてよくある質問を紹介します。 疑問を解消して足首靭帯損傷や捻挫の治療に臨みましょう。 足首の捻挫にサポーターは有効? 足首の捻挫にサポーターは有効です。 サポーターは、足首の関節を安定させ、過度な動きを防ぐ役割を果たします。 とくに、再発予防や運動時のサポートとしても効果的であり、捻挫の重症度や回復段階に応じて、適切なサポーターを選ぶことが重要です。 ただし、長期間の使用は筋力低下を引き起こす可能性があるため、リハビリと併用しながら適切に活用することが大切です。 足首靭帯損傷・捻挫の後遺症のリハビリ内容は? 足首靭帯損傷や捻挫の後遺症を改善するためのリハビリは、段階的に行われます。 以下が主なリハビリ内容です。 スポーツへの復帰を目指す場合は、体幹トレーニングや運動の再開を始めていきます。 適切なリハビリを行うことで、足首の安定性が回復し、後遺症のリスクを軽減できます。 【まとめ】足首靭帯損傷の後遺症の放置は危険!適切な対応をしよう 足首の靭帯損傷は、治療が不完全な状態で競技を再開すると、痛みや関節のグラつき、同じ箇所の捻挫などの後遺症が起こる危険があります。 痛みや腫れが引いても靱帯の断裂や軟骨の損傷が完治していない可能性があるため、専門医の指示に従って治療を行いましょう。 足首の靭帯損傷が慢性化してしまった場合や後遺症が残ってしまった場合などは、幹細胞を用いた再生医療による治療を検討することも可能です。 再生医療は、スポーツ医療の分野でも注目を集めている最先端医療技術で、アスリートの慢性化した症状の改善や早期の回復を目指しています。 再生医療を治療法の1つとして検討してみたいという方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
2020.01.06 -
- 再生治療
- 肝疾患
健康診断などで脂肪肝と指摘され、不安に感じている方も多いのではないでしょうか? 脂肪肝は自覚症状がほとんどないため放置されやすい一方で、放置すれば肝炎・肝硬変、さらには肝臓がんへと進行するリスクもある病気です。 しかし、脂肪肝は早期に適切な対応を取れば、生活習慣の改善で回復が期待できる病気でもあります。 この記事では、脂肪肝を改善するための具体的な方法について解説します。 重症化する前の今こそ、生活習慣を見直し、肝臓をいたわる行動を始めましょう。 【結論】脂肪肝は生活習慣の見直しで改善が期待できる 脂肪肝は「沈黙の病気」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行することが少なくありません。 しかし長期間放置すると肝炎や肝硬変へと進行するリスクがあります。 症状が出る前に以下のような生活習慣を整え、肝臓への負担を軽減することが何よりも大切です。 食事内容の見直し 適度な運動を取り入れる アルコールを抑える・禁酒 このように脂肪肝は早期であれば、生活習慣の改善によって回復が期待できる病気です。 「まだ症状がないから大丈夫」と油断せず、今日から少しずつでも行動を始めることが、将来の肝臓の健康を守る第一歩になります。 ご自身の体と向き合うきっかけとして、ぜひこの機会に生活を見直してみてください。 脂肪肝から肝硬変に移行する理由については、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 脂肪肝の改善方法 脂肪肝の改善が期待できる方法は、下記の通りです。 食べ過ぎを抑え、脂質・糖質を減らす 運動習慣を身に付ける アルコール性脂肪肝の場合は断酒が基本 脂肪肝の改善には数カ月~数年かかるとされ、すぐに改善される病気ではありません。 焦らずにじっくりと継続しましょう。 食べ過ぎを抑え、脂質・糖質を減らす 脂肪肝を改善するためには、食べ過ぎを抑え、脂質・糖質を減らすことが大切です。 また食べすぎを控えるだけでなく、自分に合った適正な量を知ることも重要になります。 農林水産省が示す「食事バランスガイド」では、日常生活や運動量に応じて以下の3段階に分類されていますので、ぜひ参考にしてください。 ※参照:農林水産省 自分の身体活動レベルに合った適量を意識することで、脂肪肝をはじめとした生活習慣病の予防・改善に役立ちます。 また以下を参考に自身の年齢・性別・活動レベルに合った食事量と内容も把握しておきましょう。 ※参照:農林水産省 生活スタイルに見合った食事管理を続けることで、脂肪肝の予防・改善につながります。 脂肪肝の人が避けた方がよい食品については、以下の記事でも詳しく解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。 運動習慣を身に付ける 脂肪肝の改善には、適度な運動習慣が効果的です。 脂肪肝の改善を目指す方には、以下のように始めやすく継続しやすいウォーキングがおすすめです。 最初は会話できる程度のゆったりとしたペース 慣れてきたら、やや息が上がるくらいの速さで歩く 運動不足は肝臓に脂肪が溜まりやすくなるだけでなく、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まります。 脂肪肝と糖尿病は密接に関わっていて、糖尿病の人は脂肪肝になりやすかったり、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きが悪くなったりする恐れがあります。 また運動は継続が重要で、アルコールを飲まない生活習慣性脂肪肝の方が、週3〜4回の有酸素運動を30〜60分継続したところ、体重が減らなくても脂肪肝が改善したという報告もあります。 ※参照;日本消化器病学会・日本肝臓学会「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)」 「いきなり毎日運動するのはハードルが高い」という方も、1日おきに30分のウォーキングから始めてみましょう。 アルコール性脂肪肝の場合は断酒が基本 アルコールの過剰摂取によるアルコール性脂肪肝の方は、禁酒によって脂肪肝が改善する見込みがあります。 肝臓の状態にもよりますが、2~3カ月の禁酒で肝臓の脂肪が大幅に減少する※とされています。 ※出典:昭和医学会雑誌「アルコール性脂肪肝の禁酒後の経時的病理組織学的変化について」 また、1年禁酒すると肝臓がんのリスクが6~7%低下する※という報告がありました。 ※出典:厚生労働省健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~「アルコールと肝臓病」 短期間の禁酒で肝臓の脂肪が減るだけでなく、アルコールを控える習慣を続けることで、肝臓の健康を長く保てる可能性があります。 完全な禁酒が難しい方は、休肝日を設けたり、飲酒量を徐々に減らしたりして自分に合ったペースから取り組んでみましょう。 【まとめ】脂肪肝の改善はできることから始めて、継続することが大切 脂肪肝の改善は、できるところから始めて継続することが大切です。 脂肪肝はほとんど自覚症状がないため、生活習慣を見直さずに放置すると、肝硬変や肝臓がんなどの深刻な病気に進行する恐れがあります。 肝硬変や肝臓がんは、一度進行すると従来の治療では回復が難しいとされています。 そのため、回復が期待できる脂肪肝の段階で対策を始めましょう。 脂肪肝の改善方法は、以下の通りです。 食べ過ぎを抑え、脂質・糖質を減らす 運動習慣を身に付ける アルコール性脂肪肝の場合は断酒が基本 無理なく続けることで肝臓の負担を減らし、脂肪肝の改善につながります。 また、近年では再生医療と呼ばれる新たな治療法も注目されています。 再生医療とは、損傷した肝臓組織の修復を促す治療法で、これまでの治療とは異なるアプローチが可能です。 当院「リペアセルクリニック」では、脂肪肝や肝機能の改善を目的とした再生医療を提供しています。 詳しくは以下で紹介していますので、ご興味のある方はぜひ覧ください。
2020.01.03 -
- スポーツ医療
- 再生治療
足首を靱帯損傷!全治までにはどれくらいかかるの? 足首の靭帯損傷は、サッカーやバスケットボールなどのスポーツで起こりやすいケガですが、日常生活の中でも段差の踏み外しなどによっても起こることがあります。そして、大したケガではないと思ってしまう方もいるかもしれませんが、全治まで適切な治療が必要です。 日常生活にも不便があれば、早く治したい!と思いますし、スポーツをしている方ならどれくらいで全治になるのか心配になると思います。そこで今回は、足首の靭帯損傷を起こした場合、どのくらいで全治になるのかについて解説します。 足首の靭帯損傷はどのくらいの期間で全治になる? 足首の靱帯損傷を起こした場合、全治までの時間は症状の程度によっても異なりますが、一般的には数週間から数カ月です。スポーツをする方にとっては、全治までの期間が長く感じられてしまうかもしれませんが、足首の靭帯損傷は初期の治療を怠ると、全治が非常に難しくなります。 軽い捻挫でもスポーツに復帰するにはそれなりの時間が必要で、放置したまま運動を続けていると「足首の捻挫を繰り返すようになる」「後遺症が残る」というようなことにもなりかねません。 適切な治療を受けてしっかり治すようにしましょう。 足首の靭帯損傷の程度と治療内容について 靭帯損傷とはいわゆる捻挫のことで、足首の捻挫は損傷の程度によって3段階に分類されています。 ● 1度 靭帯が伸びる程度の損傷 ● 2度 靱帯の部分断裂 ● 3度 靱帯の完全断裂 1度の場合はアイシングとテーピングをして安静にしていれば2週間程度で回復します。2度の捻挫ではギブスでの固定が3週間程度は必要です。 3度で足首が不安定になっている場合は、手術になることもあります。全治までは、リハビリも含めて数ヶ月は必要です。主治医とよく相談をして、しっかり治しましょう。 足首の靭帯損傷は再生医療によって全治が早くなる!? スポーツ選手にとってケガはつきものですが、足首の捻挫といえども全治しないまま競技に復帰するのは大変危険です。捻挫が慢性化してしまうと、最悪の場合歩行に支障をきたすことも考えられますから、医師の指示に従って、治療やリハビリを行ってください。 その治療法の1つとして、「再生医療」があります。 どこの医療機関でも受けられる治療ではなく、専門クリニックでの治療が必要ですが、再生医療であれば体への負担が少なく、アレルギーや副作用の心配も少ないですし、全治までの期間を早めることも可能になるでしょう。 再生医療では、患者さん自身の幹細胞を利用して、損傷した靱帯の修復や改善を目指しており、慢性化した症状を持つ方や早期治療を希望するプロアスリートに向けたスポーツ医療の分野でも注目されています。 まとめ 足首の靭帯損傷はケガの程度によって、1度2度3度に分類されています。軽いものであればテーピングをして数週間、靱帯が完全に断裂した場合は全治までに数ヶ月かかる場合があります。 不完全な状態で競技に戻ると、後遺症を招く恐れがありますから、安心してスポーツを続けるためにも、医療機関で適切な治療を受けてください。 治療法の1つとして、再生医療をご紹介しました。足首の靱帯損傷で早く完治したい、慢性化した症状で悩んでいるという方は、再生医療による治療の検討もしてみてはいかがでしょうか。 ▼こちらも併せてご参照ください 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.01.02 -
- ひざ関節
- 再生治療
膝の痛みや違和感に悩む方は多く、歩行や階段の上り下りといった日常動作が膝に負担をかけている場合があります。 そのような負担による膝の痛みに対して、代表的な治療方法の一つにヒアルロン酸注射が挙げられます。 本記事では、ヒアルロン酸注射のメリット・デメリットや具体的なリスクについて解説します。ヒアルロン酸注射による治療を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。 膝へのヒアルロン酸注射はどのような治療? ヒアルロン酸注射は、膝関節の痛みや炎症を緩和するために行われる治療法です。 関節内の滑液成分であるヒアルロン酸の注入により、関節の動きを滑らかにし、摩擦を軽減します。注射のみで完結するため、身体への負担が少ない点が特徴です。 ただし、ヒアルロン酸注射の効果は一時的であり、根本的な治療ではありません。 膝にヒアルロン酸を注射するメリット 膝にヒアルロン酸を注射する治療には、下記のメリットがあります。 注射のみの治療で身体的負担が低い 治療時間が短い 膝の痛みを緩和して炎症の抑制につながる 軟骨の破壊を予防できる ヒアルロン酸注射は、手術を必要としない点が大きなメリットです。膝の痛みの軽減が期待できるため、日常生活における影響が少なくなります。 【腫れる?】膝にヒアルロン酸を注射するデメリット 膝にヒアルロン酸を注射する治療には、下記のデメリットがあります。 注射による効果は一時的でしかない 複数回の注射が必要になる 注射後に激しい運動をすると腫れる可能性がある 喫煙は控える必要がある 膝にヒアルロン酸注射をした直後に激しい運動をすると、腫れる可能性があります。また、細菌感染による化膿性関節炎を起こすリスクを内包しています。 もし、ヒアルロン酸注射の後に膝関節全体が腫れる、熱を持っている、痛みがひどくなるといった症状がみられた場合は医療機関を受診しましょう。 ただし、通常の場合でもヒアルロン酸注射をした部分が数日間腫れるケースもあります。腫れの原因が必ずしも感染症ではないことを覚えておきましょう。 膝のヒアルロン酸注射に関するよくある質問 この項目では、膝のヒアルロン酸注射に関するよくある質問を紹介します。 膝におけるヒアルロン酸注射の料金相場は? ヒアルロン酸注射の料金相場は、片膝1回3,000円ほどです。そのほかに初診料やレントゲン費用などを合わせて6,000円前後かかります。 治療に際して、ヒアルロン酸注射を数週間にわたって複数回打つ場合は、合計で1万円から2万円ほどかかります。 膝にヒアルロン酸を打ち続けるとどうなるの? 注射を打ち続けると必然的に少なからず感染症のリスクが高まります。 また、ヒアルロン酸注射は膝の痛みを緩和する効果がありますが、症状が進行すると次第に痛みに効きにくくなってきます。 痛みを緩和できなくなってきたらほかの治療法を検討しましょう。 膝のヒアルロン酸注射に伴うリスクを回避するなら再生医療がおすすめ! ヒアルロン酸注射は、膝の痛みや腫れに対する効果が期待できる治療法です。また、外科的な手術よりも1回の治療時間が短く、体への負担が少ないメリットがあります。 一方で、ヒアルロン酸注射には膝の腫れや細菌感染のリスクが伴います。また、ヒアルロン酸は体内に吸収されてしまうため、何度も注射をしなくてはなりません。 対して、自身の脂肪から採取した幹細胞を膝関節に注入し、損傷した軟骨や靭帯の修復を目指す再生医療が近年注目を集めています。ヒアルロン酸注射と同様に治療期間が短く、副作用やアレルギーのリスクも少ないため、おすすめの低リスクな治療法です。 膝の腫れや痛みにお悩みの方は、治療法の一つとして再生医療を検討してみましょう。
2019.12.29 -
- 肩
- 再生治療
肩の腱板断裂!?それってどんな症状?原因や治療方法を解説! 肩腱板断裂の症状は、肩が痛いという症状から、五十肩と間違えやすい症状です。しかし、五十肩と肩腱板断裂では、治療が異なってくるため注意が必要です。 本記事で述べる症状に当てはまる場合は、「肩の腱板断裂」が起こっている可能性があります。 今回は肩の腱板断裂について、その症状や原因、治療方法を詳しく解説します。 肩の腱板断裂の症状とは? 肩腱板断裂の症状は、肩を動かした時の痛みです。肩の腱板断裂が発生しても腕の挙上が可能な場合が多いですが、腕を目の高さまで上げると痛みが出てくるのが特徴です。 断裂が進行すると、夜間の肩の痛みがひどくなります。 また、腕の上げ下げをした際に引っかかるような感じがする、ゴリゴリという音が出たりすることがあります。断裂が大きい場合は、物を持ち上げにくいなど、筋力低下を感じることがあります。 肩が痛いという症状から、五十肩かな?と自己判断することがあるかもしれません。しかし、五十肩と肩腱板断裂では、治療が異なってくるため注意が必要です。 以下の場合は、「肩の腱板断裂」が起こっている可能性があります。 肩の痛みはあるけれど腕の挙上はできる 腕の上げ下げをすると引っかかるような感じがする 腕を上げ下げするとゴリゴリと音がする 物を持ち上げにくいなど筋力の低下を感じる 夜間に肩の痛みがある 症状が半年以上続く 特に転んで手をついた覚えがある、肩を使うことが多いという人は要注意です。 肩の腱板断裂の原因とは? 肩の腱板腱板は、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋という4つの筋肉で構成され、肩甲骨と上腕骨(腕の骨)をまたぎ、肩関節を動かすのに重要な役割を果たしています。 筋肉は筋繊維という繊維でできており、その筋繊維が断裂した状態が腱板断裂です。肩の腱板断裂は、肩腱板が断裂した状態のことをいいます。 肩の腱板断裂の原因は、転んだ時に強く手をついた、腱板の老化、肩関節の使い過ぎといったものがあります。腱板は加齢とともに衰えていくため、肩の腱板断裂は中高年に多く発生します。 また、腱板を使いすぎることでも肩の腱板断裂は発生するので、野球やバレーボールのような肩を使うスポーツは発生のリスクが高いといえます。 肩の腱板断裂の治療について 肩の腱板断裂には、さまざまな治療法があります。 保存療法 三角巾などを用いて肩関節を固定します。スポーツをしている人も、まずは損傷した腱板を休める必要があります。 薬物療法 肩の痛みがある場合は痛み止めの内服や、湿布を貼って治療します。炎症や痛みが強い場合はステロイド剤を注射することもあります。 手術療法 保存療法や薬物療法で症状の改善が見られない場合は、手術を行うことがあります。断裂した腱板をできるだけ元の位置に縫い付けるという治療です。 手術療法では、感染や神経損傷、術後出血といった合併症を起こすリスクがあります。 リハビリテーション 痛みが軽減してきたら、関節の動きや柔軟性を見ながらリハビリテーションを行います。手術をしない場合は、残った腱板の動きをよくするリハビリを行いながら、筋力トレーニングも行っていきます。 手術をした場合、日常生活動作ができるようになるまでに、数か月かかると思った方がいいでしょう。スポーツ医療でもこのリハビリ期間を大切にしています。 スポーツ復帰まで半年くらいかかることもありますが、状態を見ながら慎重に復帰の時期を決める必要があるのです。 再生医療 スポーツ医療で近年注目されているのが「再生医療」です。自身の脂肪から採取した幹細胞や、血液から採取した血小板を用いて、損傷した肩腱板を修復させるという治療方法です。 自身の細胞や血小板を用いるため、副作用や後遺症が起こるリスクが低いです。また手術よりも治療期間を短縮できる可能性もあります。 まとめ・肩の腱板断裂、それってどんな症状?治療方法と原因を解説! 肩の腱板断裂に対する治療は、保存療法・薬物療法・リハビリがメインですが、これらで症状の改善が見られない場合は手術を行うこともあります。 そして、近年スポーツ医療で注目されている再生医療という治療法もあります。再生医療はとてもメリットが多い治療法です。肩の腱板断裂を治療するための選択肢として、検討してみる価値があると言えるでしょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.12.28 -
- ひざ関節
- 再生治療
ヒアルロン酸注射は、膝の痛みの改善にも効果が期待できる治療法の1つですが、感染の不安がある人もいるかもしれません。 今回は、膝の治療の選択肢のひとつであるヒアルロン酸注射について、感染のリスクはあるのかどうかについて詳しく解説します。 こちらもご参照ください 膝にヒアルロン酸注射をすると感染が怖いの? 膝の軟骨が損傷すると、関節液を分泌している滑膜が炎症することがあります。滑膜が炎症を起こすと、サラサラの関節液が過剰に分泌されるようになり、本来粘性である関節液のような潤滑剤の役割を果たせません。 このような状態になっている膝にヒアルロン酸を注入すると、関節液に粘性がでてくるため膝の動きを滑らかにする効果が期待できます。そして、軟骨にヒアルロン酸が補充され、傷ついた軟骨を保護し炎症を抑える効果や、炎症を抑えることで、膝の痛みの軽減も期待できます。 このように、ヒアルロン酸は膝の痛みの治療に効果的なのですが、感染のリスクがあるという話も耳にします。本当に感染のリスクがあり、危険なのでしょうか? 膝にヒアルロン酸を注射すると感染のリスクがある? どのような治療法でも、良い作用だけでなく副作用やリスクがあるものです。膝へのヒアルロン酸注射も、頻度は少ないのですが感染のリスクがあることが報告されています。 膝に直接針を刺してヒアルロン酸を注入しますが、関節の中を流れる血液は少なく、無菌の状態になっています。血流が少ないのはそれだけ感染に弱いということで、注射をする際は万が一の感染に備えてしっかりと対策をする必要があります。 また、ヒアルロン酸注射は週1回を5週、その後は症状に合わせて2週に1回を5~10回行う必要があります。それだけの回数針を刺すため、それだけ感染のリスクがあるとも言えます。 膝へのヒアルロン酸注射で感染を起こすとどんな症状が出るの? ヒアルロン酸注射による細菌感染で多いのが化膿性関節炎です。 悪化すると膝の痛みが注射前よりも強くなったり、関節の動きが悪くなったりすることもあります。注射後に熱が出る、膝が腫れる、痛みが強くなったという症状があれば早めに受診してください。 膝にヒアルロン酸注射をすると感染が不安!という方へ 近年、再生医療が注目されるようになり、スポーツ医療でも多く取り扱われるようになっています。 再生医療では、自己細胞から採取した幹細胞を膝関節に注入し、幹細胞が損傷した靭帯や軟骨を修復させる効果を期待するという治療法です。 幹細胞の注入は針を刺す回数が少なく、感染のリスクが少なくなります。また、患者さん自身の細胞を用いるため、アレルギーや副作用のリスクも少ないというメリットがあります。 まとめ ヒアルロン酸注射は膝の痛みや腫れの治療として広く知られていて、効果も期待できますが、感染のリスクがあります。 近年スポーツ医療の分野でも注目を集めている再生医療は、治療回数が少なく済み、自身の幹細胞を用いるので副作用や後遺症が起こるリスクも低く、安全性が高いと言えます。 膝の痛みなどの症状で悩んでいる方は、再生医療による治療も選択肢の1つとしてみてはいかがでしょうか。
2019.12.26 -
- スポーツ医療
- 再生治療
急に走ったり、ジャンプしたりした時に突然「ビリッ」という痛みが走り、肉離れを起こしてしまう。そんな経験はスポーツ中に限らず、日常生活でも起こりうるケガの一つです。 この記事では、肉離れが起こる原因からわかる肉離れしやすい人の特徴を詳しく解説します。 肉離れのリスクを高める要因を理解し、効果的な予防策を知ることで、スポーツや日常生活での怪我のリスクを大幅に減らすことができます。 適切な知識と対策で、再発の心配なく活動的な生活を送りましょう。 そもそも肉離れが起こる原因とは 肉離れは筋肉に急激な負荷がかかることで発生する筋組織の損傷です。 とくに瞬発的な動きが求められるダッシュやジャンプ、急な方向転換などで筋肉が強く収縮した際に、逆方向に引き伸ばされる状況が主な原因となります。 筋肉と筋膜が耐えられる限界を超える力が加わると、繊維が断裂して損傷します。 この時「プチッ」という断裂音が聞こえた場合は、深刻な断裂が生じている可能性があるため注意が必要です。 筋肉への負荷が筋組織の耐久限度を超えると、組織内で出血が起こり、腫れや痛みを伴います。 肉離れはスポーツ中に起こることが多く、スポーツ医療でも重要視されるスポーツ外傷です。そして、肉離れのリスクを高める要因に、筋肉の疲労や柔軟性の低下が挙げられます。 肉離れしやすい人の特徴 肉離れは誰にでも起こる可能性がありますが、特定の条件や生活習慣によってリスクが高まります。 以下の特徴に当てはまる方は、肉離れのリスクが高いと考えられるため、注意してください。 スポーツ選手や運動愛好家 体が硬く柔軟性が低い人 疲労が蓄積している人 過去に肉離れを経験したことがある人 水分補給が不足している人 準備運動を十分に行わない人 高齢者(筋肉の弾力性や柔軟性の低下による) それぞれの特徴について、詳しく解説します。 スポーツ選手や運動愛好家 スポーツ選手や定期的に運動を行う愛好家は、肉離れのリスクが高い傾向にあります。 主に陸上競技、サッカー、ラグビーなど瞬発力や急な方向転換を必要とするスポーツでは発生率が上昇します。 スポーツ中は筋肉に強い負荷がかかる場面が多く、とくに試合の後半や疲労が蓄積した状態では筋肉の反応速度や柔軟性が低下するため、肉離れを起こしやすくなります。 また、トレーニング強度を急激に上げた場合や、長期間のブランクの後に高強度の運動を再開した際にも肉離れのリスクが高まります。 体が硬く柔軟性が低い人 体や筋肉の柔軟性の低さは肉離れの主な要因のひとつです。 筋肉や腱が硬く、伸び縮みしにくい状態だと、急な動きや負荷に対して十分に対応できません。 日常的に座り仕事が多い現代人は知らず知らずのうちに柔軟性が低下しており、週末だけのスポーツ活動で無理な動きをすると肉離れにつながる可能性があります。 柔軟性の低下は日々のストレッチで徐々に改善できるため、継続的なストレッチ習慣を身につけることが予防につながります。 疲労が蓄積している人 筋肉の疲労が蓄積している人は肉離れになりやすいです。 疲労状態の筋肉は運動制御能力が低下するため、筋肉の反応が悪くなり、予期せぬ負荷に対応できなくなります。 とくに睡眠不足や連続した高強度トレーニングにより回復時間が不足している場合、筋肉は通常より弱い負荷でも損傷しやすくなります。 十分な休息時間の確保が、肉離れ予防の重要なポイントとなります。 過去に肉離れを経験したことがある人 水分補給が不足している人は、筋組織内の水分が減少し、筋肉の弾力性や柔軟性が低下するため肉離れを起こしやすいです。 運動中は大量の汗により水分と電解質を失うため、こまめな水分補給が必要です。 とくに暑い環境での運動や長時間の運動では、体重の2%以上の水分を失うと筋機能が著しく低下し、肉離れのリスクが高まります。 水分不足の予防には運動前後だけでなく、運動中にも計画的な水分摂取が重要で、とくに電解質を含むスポーツドリンクは効果的です。 水分補給が不足している人 水分補給が不足している人は、筋組織内の水分が減少し、筋肉の弾力性や柔軟性が低下するため肉離れを起こしやすいです。 運動中は大量の汗により水分と電解質を失うため、こまめな水分補給が必要です。 とくに暑い環境での運動や長時間の運動では、体重の2%以上の水分を失うと筋機能が著しく低下し、肉離れのリスクが高まります。 水分不足の予防には運動前後だけでなく、運動中にも計画的な水分摂取が重要で、とくに電解質を含むスポーツドリンクは効果的です。 準備運動を十分に行わない人 スポーツや運動前の準備運動不足も肉離れの要因のひとつです。 適切なウォームアップを行わずに本格的な運動を始めると、筋肉は冷えた状態で急に負荷を受けることになります。 効果的な準備運動は体温と筋温を上昇させ、筋肉の粘弾性を高め、神経系の反応性を向上させます。 とくにストレッチや軽いジョギングなど、これから行う運動に近い動きを取り入れた準備運動が効果的です。 ウォームアップに時間をかけ、徐々に強度を上げていくことが肉離れ予防の基本となります。 高齢者(筋肉の弾力性や柔軟性の低下による) 高齢者の方は、加齢に伴う筋肉量の減少や弾力性・柔軟性が低下しているため、肉離れのリスクを高めます。 また、血流の減少も筋組織の修復能力を低下させる要因となります。 高齢者は若年層と同じ運動強度や急な動きを行うと肉離れのリスクが高まるため、適切な強度の運動と十分なウォームアップが重要です。 定期的な筋力トレーニングとストレッチで筋機能の維持を図ると良いでしょう。 肉離れが起こりやすい部位 スポーツ中の肉離れには、発生しやすい好発部位というものがあります。 主に以下の部位が、スポーツ中に肉離れしやすいため、注意しましょう。 ハムストリング 大腿四頭筋 腓腹(ひふく)筋 以下では、肉離れの好発部位とその原因について詳しく解説します。 ハムストリング ハムストリングはスポーツ中に肉離れを起こしやすい部位の一つです。 太ももの後面の部分にある、半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋を総称してハムストリングと呼びます。 このハムストリングは膝を曲げる時に使う筋肉のため、さまざまなスポーツで負荷がかかりやすいです。 とくにダッシュする時や急に止まる動作時に肉離れを起こしやすく、陸上競技の短距離走での発生が多くなっています。 大腿四頭筋 大腿四頭筋もハムストリングと同様にダッシュや急なストップなどで肉離れが起こりやすいです。 大腿四頭筋とは、太ももの前面の部分のことで膝を伸ばす時に使う筋肉です。 ハムストリングや大腿二頭筋のような太ももの肉離れは、筋肉が発達してきた10代から20代での発生が多くなっています。 また、太ももの前面と後面となる大腿四頭筋とハムストリングの筋力のバランスも重要です。 短距離走だけでなく、中距離や長距離走でも肉離れが発生することもあります。普段からスポーツの前にはストレッチをして筋肉を柔らかくしておきましょう。 腓腹(ひふく)筋 ふくらはぎとして知られる腓腹筋ですが、サッカーやテニスのようなスポーツで肉離れが発生しやすいです。 急な方向転換など瞬発的な動きをするスポーツでは、筋肉が急激な収縮に耐えられずに肉離れが好発します。 また、ジャンプやキックのような動きでもふくらはぎの肉離れリスクはあります。 運動前後にふくらはぎやアキレス腱のストレッチを行い、柔軟性を維持しましょう。 肉離れの治療法 肉離れの疑いがあるときは、以下の処置・治療を実施しましょう。 肉離れ直後は応急処置「RICE処置」を行う 落ち着いたらリハビリに取り組む 肉離れの早期改善を目指せる「再生医療」について 肉離れが発生した場合、適切な治療法を知っておくことが回復への近道となります。 急性期の対応からリハビリテーション、新たな医療技術まで、肉離れの治療法について段階的に解説します。 肉離れ直後は応急処置「RICE処置」を行う 肉離れが発生したら、まず最初に行うべきは「RICE処置」です。 R(Rest):安静 I(Ice):冷却 C(Compression):圧迫 E(Elevation):挙上 これは Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字を取った応急処置法です。 損傷部位の炎症を抑え、症状の悪化を防ぐ目的で行われます。 まずは、患部に痛みを感じた時点で運動を中止して患部を安静にします。次に、氷嚢やアイスパックを使って20分ごとに冷却を繰り返し、腫れを抑制しましょう。 圧迫包帯で患部を適度に固定することで、さらに腫れを軽減します。そして、心臓より高い位置に患部を挙げて、血流を改善させます。 この初期対応が適切に行われるかどうかは非常に重要で、その後の回復期間や完治までの道のりが大きく変わってきます。 落ち着いたらリハビリに取り組む 肉離れのリハビリテーションは、症状が落ち着いた後(通常3〜5日後)から、以下のように段階的に進めていきます。 ストレッチから始め、痛みのない範囲で筋肉の柔軟性を徐々に取り戻す 筋力トレーニングを導入し、弱った筋肉を強化する 痛みがなくなれば、体重をかけた状態での運動を行う 最終的にジョギング、ダッシュ、ジャンプなどの動きを取り入れ、段階的に競技復帰を目指す 焦らず適切なステップを踏むことで、再発のリスクを減らすことができます。 肉離れの早期改善を目指せる「再生医療」について 肉離れの治療法のひとつには、再生医療という選択肢もあります。 再生医療は自身の脂肪から採取・培養した幹細胞や、血液から採取した血小板を用いて組織の修復を目指す治療法です。 主に以下の特徴があります。 治療期間の短縮が目指せる 入院や手術が必要ない 患者さま自身の幹細胞や血液を用いるため副作用のリスクが少ない 手術や入院が不要で、短期間での治療が目指せることから、スポーツ外傷から早期に復帰したいアスリートからも注目されています。 【まとめ】肉離れしやすい人には再生医療による治療も選択肢のひとつ 肉離れは、ダッシュやジャンプなど急激な負荷が筋肉にかかることで発生する筋組織の損傷です。 肉離れしやすい人の特徴としては、スポーツ選手や疲労が蓄積している人、過去に肉離れを経験した人、高齢者などが挙げられます。 好発部位はハムストリング、大腿四頭筋、腓腹筋(ひふくきん)の3か所が主です。 治療は初期のRICE処置が重要で、その後段階的なリハビリに取り組むことで再発リスクを減らせます。 また、早期回復が目指せる再生医療も治療の選択肢のひとつです。 当院「リペアセルクリニック」では、肉離れを含むスポーツ外傷に対する再生医療を提供しています。 繰り返す肉離れにお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。丁寧にご説明させて頂きます。
2019.12.24 -
- ひざ関節
- 再生治療
膝に水が溜まる悩みに自然治癒に近い最新治療法 膝の悩みは中高年だけでなく、スポーツをする若者にも起こりうるものです。膝に水が溜まるとさまざまな症状が出現し、日常生活に支障が出る場合もありますし、頻繁な受診が負担になることもあるでしょう。 そして、膝に水がたまる症状について、自然治癒するものなら自然治癒力で治したいと思う人もいるでしょう。そこで今回は、膝に水が溜まる原因や、自然治癒できるのかどうかについて解説します。 膝に水が溜まったら放置は禁止 膝関節は太ももと膝の骨をつなぐ関節です。関節包という袋状のものに関節は包まれ、その中には関節液が存在します。つまり誰の膝にも水は存在するのです。 しかし変形性膝関節症、関節リウマチ、痛風といった疾患によって膝関節に炎症が起こると滑膜組織から分泌される関節液が増えていきます。これが膝に水が溜まるという状態です。 膝関節の炎症は外傷でも起こります。スポーツによって半月板損傷、靭帯損傷などのケガをすると関節の軟骨が傷つき、炎症を起こすので膝に水が溜まる原因になるのです。 しかし、炎症を起こす疾患や外傷の自然治癒は困難で、痛みや炎症を取りのぞくための薬物療法などの治療はできますが、一度傷ついたりすり減ったりした軟骨は自然に再生することはありません。 膝に水が溜まると行う治療法と、自然治癒に近い最新の治療法 膝に水が溜まるのは炎症が原因なので、治療をするには、まず炎症を取り除くことが重要です。 薬物療法 関節リウマチや痛風が原因の場合、内服薬で痛みや炎症を抑えるという治療法があります。変形性膝関節症や外傷が原因の場合、膝関節に直接針を刺して痛み止めや炎症を抑えるステロイドを注射するという方法もあります。 膝の水を抜く 正常の状態の関節液は粘性のもので関節の潤滑剤のような役割をしています。しかし過剰に分泌された関節液はサラサラで膝関節を守ることができないのです。 動かす時に骨と骨がぶつかり、それが膝の痛みを強くすることもあり、そのような状態では自然治癒どころか悪化のリスクがあります。そのため膝に針を刺して溜まった水を抜くのです。 手術 薬物療法で痛みや腫れなどの症状が改善しない場合は、軟骨などの損傷がひどいことが考えられます。その場合は手術で原因を除去するという方法がとられます。 損傷した軟骨のかけらが関節内に遊離体として存在すると痛みや新たな炎症の原因にもなるので手術で取り除きます。 再生医療(最新医療) 再生医療は、自然治癒に近い!ともいえる最新の治療法です。膝に水が溜まる状態に再生医療という選択肢があります。薬物療法ではなかなか症状が改善しないという人もいるでしょう。長期間の薬物療法は副作用の不安がある人もいるかもしれません。 特にスポーツをする人にとって、手術は復帰までに時間がかかるため、踏み切るのに勇気がいるものです。だからこそ、自然治癒できないかと考える人も多いのです。 近年、スポーツ医療では、再生医療という方法が注目されています。自身の細胞から採取した幹細胞を膝関節に注入し、損傷した軟骨や組織を修復させるというものです。幹細胞には鎮痛作用や抗炎症作用もあるので、膝の痛みを取り除くことも期待できます。 また、自身の細胞を使うので副作用や後遺症のリスクも低いです。 まとめ・膝に水が溜まる悩みに自然治癒に近い最新治療法 膝に水が溜まると痛みや腫れなど、さまざまな症状を引き起こし、日常生活に支障をきたします。近年、膝の治療法として注目を集めている再生医療であれば、膝に水が溜まるという症状も自然治癒に近い方法で治療ができます。 薬物療法でなかなか症状が改善せず、手術は避けたいという人は、治療法として再生医療も選択肢としてみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.12.19 -
- 再生治療
膝がぶよぶよと腫れている症状が気になって不安に感じる方も多いでしょう。 膝関節で炎症が発生すると、膝が腫れてぶよぶよする原因となります。腫れを放置すると痛みや機能低下を招く可能性があります。 そこで本記事では、膝に水が溜まる原因や症状、適切な対処法を詳しく解説します。 膝に水が溜まった場合の自覚症状 膝に水が溜まった場合は、下記の自覚症状が見られます。 順に紹介します。 膝が痛い 膝に水が溜まると、痛みが生じます。 古い関節液はリンパ液と一緒に排泄され、一定量が維持されるのが正常です。しかし、膝関節で炎症が起こると、関節液が過剰に増えます。 増えた関節液は粘性が低いため、膝の負担軽減ができません。関節液の粘性が低いと骨同士が衝突しやすくなり、膝に痛みが生じます。 進行すると階段の上り下りや膝をひねる動作で激痛が起こり、日常生活に支障をきたす場合があります。 膝が腫れる 膝が腫れているのも、水が溜まっているときの自覚症状のひとつです。関節内の炎症が進行していると、膝に水が溜まります。炎症が悪化すると、腫れが強まり、膝に熱を感じる場合もあります。 膝の表面がぶよぶよしている 膝に水が溜まると、表面が柔らかくなり、膝蓋骨が浮いたように感じる場合があります。痛みがなくても膝を触るとぶよぶよしている場合は、関節内に水が溜まっているかもしれません。 微熱がある 炎症が強まると微熱が出る場合もあります。膝の痛みや腫れに加え、微熱が続くようであれば、早めに医療機関を受診しましょう。 膝が腫れてぶよぶよしているときの対処法 膝に水が溜まると、自覚症状が出る頃には炎症が進んでおり、病院での治療が必要です。病院ではどのような治療をするのか紹介します。 薬物療法を受ける 膝に水が溜まる原因は炎症です。薬物療法では疾患に合わせた内服薬で治療します。半月板損傷や靭帯損傷といった外傷では、痛み止めとステロイド剤の注射で治療する場合もあります。 水を抜く 膝関節で過剰に分泌されて溜まった関節液を、膝に針を刺して抜くのも対処法のひとつです。 膝の過剰な水を取り除くと、痛みなどの症状が改善します。しかし炎症の原因を取り除くわけではないので、再発する可能性があります。 手術を受ける 炎症の程度によっては、手術を行います。 症状が悪化すると、薬物療法による治療ではなく、手術による治療が必要です。 膝の腫れの原因となる病態にもよりますが、入院期間や費用、感染症のリスクが伴うため、手術にいたるまでに改善しておきたいところです。 再生医療を受ける 再生医療は、近年スポーツ医療でも注目される先端治療です。 自身の脂肪から採取した幹細胞を膝関節に注入し、損傷した軟骨や組織の修復を目指します。治療は短時間で副作用や後遺症が少ない点もメリットです。手術を回避できて、入院せずに治療が行えます。 詳しくは当院へお気軽にお問い合わせください。 膝が腫れてぶよぶよしている方からよくある質問 膝が腫れてぶよぶよしている方からよくある質問を紹介します。 膝が腫れて水が溜まった状態を放置するとどうなるの? 膝に溜まった水は自然に抜ける? 膝が腫れて水が溜まった状態を放置するとどうなるの? 膝に水が溜まった状態を放置すると、炎症が慢性化し、関節の運動機能に悪影響を及ぼします。 炎症が続くと膝関節に水が溜まり続けて、痛みや腫れが悪化します。さらに、変形性膝関節症などの進行を招く恐れもあるため、早めに治療を受けましょう。 膝に溜まった水は自然に抜ける? 症状によっては膝に溜まった水が自然に抜けるケースもありますが、基本的には炎症が続くと水は溜まり続けます。 とくに痛みや腫れが長引く場合は、炎症が慢性化している可能性があるため、早めに医師に相談し適切な治療を受けましょう。 膝が腫れてぶよぶよしている場合は早急に治療を受けよう 膝に水が溜まると、膝の痛みや腫れ、微熱などの自覚症状が出現します。初期では症状を感じない場合も多く、自覚症状が出るころには膝の炎症がひどくなっている可能性があります。 症状や炎症の状態に合わせて治療方法が検討されますが、近年、再生医療による治療が注目を集めています。膝の水が溜まる状態がなかなか治らない、自覚症状がつらい場合は、再生医療による治療を検討してみるのも良いでしょう。 再生医療は、通常の医療機関では受けられません。厚生労働省から認められたクリニックで受診してください。また、当院は再生医療専門のクリニックです。ご質問やその他ご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。
2019.12.12