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自分に合う登山靴を購入して、テーピングやサポーターも使って、杖も使っているのに登山をすると膝が痛い!という方はいませんか? 本記事では「登山で膝を痛めない歩き方」について詳しく解説します。 登山中に膝が痛くなってしまった際の対処法も紹介しています。 膝の関節や周辺組織を守るためにも歩き方を改善して、登山を楽しめるようにしてくださいね。 登山中に膝が痛くならない歩き方とは 登山中に膝が痛くならない歩き方について解説します。 平地を歩くときの歩き方とは違う? 登山で膝を痛めない歩き方 登山と平地の歩き方の違いや実際に登山で膝を痛めない歩き方を理解して、登山を楽しみましょう。 平地を歩くときの歩き方とは違う? 平地では、踵から着地し、体の重心の軸は歩幅の中間に持ってくるように歩きます。しかし登山では、靴全体で足を下ろして地面をとらえるように歩きます。重心は踏み出した前足へゆっくりと移し、それを繰り返します。 足全体で着地することで足関節も大きく使い、衝撃が膝関節にダイレクトに伝わらず、分散されるので、膝を痛めにくくなります。また、このときの膝の関節の向きにも注意するようにしましょう。 膝が内側や外側にずれて内股やガニ股の状態で歩くと、関節がねじれた状態で歩き続けることになります。この関節のねじれが痛みへと繋がってしまうので、登山で膝を痛めないように歩くためには、膝関節がまっすぐ正面を向いた状態で歩く必要があります。 両足のつま先がそろって正面を向き、膝を曲げるときにまっすぐと正面に動かし、膝とつま先が同じ方向を向くようにして歩きましょう。歩くときの癖は、体の硬さが原因の場合があります。 股関節や足首の関節が硬かったり、長年の偏った体の動かし方が癖になっていると、正しい歩き方へ矯正するのに時間がかかります。日頃からストレッチや柔軟体操をしたり、歩行時以外の姿勢にも気を付けて過ごすようにしましょう。 登山で膝を痛めない歩き方の具体例 具体的に、登山で膝を痛めない歩き方を具体的にご紹介します。 背筋を伸ばし、おなかを引き締めて歩く 顎を引き、前を向いて歩く 歩幅は大きすぎないようにする。着地したときに膝が軽く曲がって衝撃を吸収できるような歩幅が理想的 腕は足の動きに合わせて軽く振り、首はまっすぐに保ってゆらさないようにする 着地は踵だけで行わず、足裏全体で地面をとらえるようにする 登山中に膝に痛みが生じた際の対処法 登山中に膝が痛くなってしまった場合は、ゆっくりと休憩を取ることが重要です。 休憩中に以下の対処法を試してみましょう。 【登山中に膝が痛くなった時のセルフケア】 マッサージ アイシング テーピング まずは、太ももやふくらはぎなど膝周辺の筋肉を重点的にマッサージして疲労を取りましょう。 水や氷が用意できる場所であれば、痛みがある箇所にアイシングするのが効果的です。 また、テーピングやサポーターを活用することで膝の痛みを緩和できるため、登山をする際は持ち歩くと良いでしょう。 休憩しても痛みが引かない場合は、悪化しないように下山するなどの判断をしてください。 安静時にも膝の痛みがおさまらなくなったら医療機関へ 登山後に安静にしていても膝の痛みがおさまらない場合、膝関節や周辺組織が炎症を起こしている可能性があるため、医療機関を受診しましょう。 膝関節や靭帯に大きな負荷がかかったことを原因として以下のような病気になる可能性があります。 半月板損傷 変形性膝関節症 鵞足炎(がそくえん) など 症状が悪化すると「歩けないほどの痛みを感じる」など、日常生活にも影響を与える可能性があります。 損傷した組織を修復させるためには「再生医療」による治療がおすすめです。 https://youtu.be/qH46jDFK9Mc?si=oHBvEwco5KwFt2f6 再生医療は、入院や手術不要で日常生活をしながら治療できる先端医療として注目の治療方法です。 以下のページでは当院の再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 【まとめ】登山中に膝を痛めない歩き方 登山で膝を痛めない歩き方は、良い姿勢で、どこか一か所に負担がかからないようにゆっくりと重心を移動させ、足裏全体で地面を蹴り、着地するという歩き方です。 この際につま先と膝が同じ方向を向くように歩くことで、関節のねじれも防止できます。 とはいっても、長年の歩き方の癖があると、なかなか自分で歩き方の癖に気づいたり、直すということが難しいかもしれません。 そのような場合は、登山ガイドに指導してもらうなどして、早いうちに歩き方を矯正するようにしましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2020.07.07 -
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登山好きのために!膝の痛みを軽減する靴の選び方! 登山靴の選び方で、膝痛を軽減、予防することはできるのでしょうか?登山グッズは数多くあり、登山靴もたくさんの種類があります。特殊な靴ですし、安い買い物ではないので、せっかく購入するなら良いものを選んで、長く使いたいですよね。 そして、登山のときには長く歩いても疲れにくい、膝痛を感じにくく、痛みを予防できるような靴を探したいという人も多いと思います。そこで今回は、登山靴と膝痛の関係、靴の選び方について紹介します。 膝の痛みを発症しない登山靴の選び方 登山靴を選ぶとき、サイズや履き心地、値段、着脱のしやすさなどを考慮する人は多いと思います。しかし、他にも注意して選びたいことがあります。それは、靴底の硬さは歩行に影響を及ぼすという研究結果があるためです。 硬すぎる靴底は関節運動を制限し、転倒リスクを高めます。一方、中敷きを硬くすると歩行時に力が入れやすく、歩きやすくなるでしょう。 膝痛を予防する!おすすめの登山靴の選び方 登山靴を選ぶときには、まず、基本の日常生活における正しい靴の選び方をしましょう。 正しい靴の選び方[基本] ①靴の中敷きが取り外せる ②靴のつま先部分で足指が自由に動かせる空間がある ③かかと部分が硬くてしっかりと支えられる ④靴の全方部が柔らかく、足指の付け根が楽に曲げられる ⑤紐やマジックテープでしっかりと固定ができる この条件を満たしている靴を履くと、日常生活でも疲れにくい歩行を続けることが可能です。 登山靴の選び方 登山靴は、正しい靴の選び方[基本]の①から⑤を満たしていることにプラスして、以下の⑥から⑧を満たしたものがおススメです。 ⑥かかと部分に硬さのある ⑦ソール(靴底)に十分な剛性がある ⑧防水性がある このような条件を満たす登山靴であれば、膝への負担もかかりにくく、快適な登山を楽しめるでしょう。また、登山する山の標高によっても靴を使い分ける必要があります。 自ら登山靴を選ぶのが難しいという場合は、靴屋さんに選んでもらうと安心ですね。 まとめ・登山好きのために!膝の痛みを軽減する靴の選び方! 登山のときには、自分に合った登山靴を履いていないと、うまく力を入れることができず、関節に負担をかけてしまうため、膝痛を発症する恐れがあります。楽しい登山になるはずが、登山靴の選び方を間違えてしまったがために膝痛になり、台無し…なんていうことにならないようにしましょうね。 もし、軟骨のすり減りなど、膝にトラブルを抱えているときは、登山靴の選び方で膝痛を軽減することは難しいかもしれません。膝痛がつらいということであれば、早めに医療機関を受診し、適切な診断・診療を受けるようにしましょう。 つらい膝痛の悩みを軽減し、登山靴を履いて元気に登山を楽しみたい!という方は、近年注目を集めている再生医療による治療を検討することもできます。興味をお持ちの方は、再生医療についての情報もチェックしてみてくださいね。 以上、膝痛を解決する登山靴の選び方!おすすめの登山靴について記させて頂きました。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.07.06 -
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登山がしたい!膝が痛い場合に役立つテーピングの知識 登山をするときに膝の痛みを感じる…そのようなときに、テーピングをすると痛みは改善するのでしょうか? 膝の痛みがあっても、テーピングをするなどして登山を楽しみたい!と思われている人は多いと思います。そこで今回は、膝の痛みがあるけれど登山がしたいとき、テーピングは効果的なのかどうかについて紹介します。 ただし、無理は禁物です。登山がしたい場合にテーピングは有効ですが、けして万能ではなく、症状を快方に向かわせるものでもありません。あくまでも膝をサポートするため、補助となるものです。 登山時の膝の痛みにテーピングは効果的なのか テーピングはスポーツ障害に対して関節の動きを改善させるために用いられてきましたが、最近では一般の人や高齢者に対しても応用されてきています。しかし、そもそもテーピングは膝の痛みに効果が期待できるのでしょうか。 登山を行う際にサポートとしての役割を果たしてくれるのでしょうか。テーピングした人としていない人を比べると、テーピングをした人は膝関節が安定化し、運動能力も上がったという研究報告もあります。 つまり、テーピングは膝の痛みのある人の登山のサポートとして役立てることができると言えるのです。 テーピングが膝の痛みに効果的な理由 テーピングが膝の痛みの改善や、予防に効果的な理由はいくつか挙げられます。脱臼や靭帯損傷、ねんざなどにより通常よりも関節の可動域が大きくなってしまった場合に、テーピングで制限することができます。 さらに、ケガや損傷を受けた筋肉や関節を補強することで痛みの軽減に繋がります。このように、テーピングは痛みを軽減させるだけでなく、その予防にもつながるため、登山をするときも、その効果は有効と言えるものです。 テーピングの種類と効果的な使用方法 ひとくちに「テーピング」と言っても、いろいろな種類があります。 1.非伸縮タイプ 伸縮性のないタイプで、関節や筋肉をしっかりと固定するのに向いています 2.伸縮タイプ 伸縮性があり、非伸縮性とくらべ固定力は落ちるものの、関節可動域の制限を少なくすことができます 3.キネシオロジーテープ 固定目的のテーピングと異なり、筋肉のサポートが目的とされているものです。テープ自体が筋肉の収縮力に近い構造になっていて、筋肉の収縮を助けたり、体液の循環を良くする効果も期待できます。 使用方法(テーピングの仕方) テーピングには、このように種類もありますが、使用方法(巻き方)には、さらに千差万別あります。 登山のときにテーピングをするのであれば、膝の痛みがあるのか?どんな痛みなのか?固定なのか?補強なのか?など、部位や、痛み、目的によって、その巻き方は変わってきます。 強く巻きすぎたり、逆に弱すぎたりすると逆効果になってしまうこともあるので、テーピングをするときは、事前に病院を受診して、自分にあったテープの種類や、その巻き方を医師や理学療法士からアドバイスを受けるようにしましょう、その上で、正しく装着すると確実であり、安心です。 自己流で行ってはみたものの、いざ山登りをするとなると痛みや違和感を感じるものです。そうなると山登りを満喫することはできません。しっかり指導を受けて正しく装着することで楽しい行楽になる確率がアップします! まとめ・登山がしたい!膝が痛い場合に役立つテーピングの知識 テーピングは、その固定力や伸縮力によって膝の痛みや血行を改善し、ケガの予防に繋げることができます。登山をするときにも、膝の痛み対策としてテーピングを使うのは有効と言えます。 ただし、正しい巻き方をしなければ逆効果になってしまう可能性があるため、専門医などから正しい巻き方についての指導を受けましょう。以上、膝の痛みに効果的なテーピングで登山を楽しむ方法について記載しました。参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.07.05 -
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膝が痛いながらも登山をするならサポーターが効果的 膝に痛みがあるけれど、登山はやめたくない!なんとかして続ける方法はないかな…。サポーターをすれば大丈夫かも?などと考えている方もいるのではないでしょうか。 今回は、登山をするときの膝痛とうまく付き合うためにはサポーターが効果的なのかどうか、どんな種類のサポーターがあるのかなどをご紹介します。 膝が痛い場合に登山をする場合はサポーターが効果的 登山をしていて膝痛に悩まされているなら、サポーターを上手に使うことでその悩みが緩和されるかもしれません。膝の痛みの原因は膝にかかる負担の大きさにあります。 そのため、サポーターで、その負担を軽減させることができれば、登山のときの膝痛の悩みの緩和や改善、予防につながる効果が期待できます。 膝へのサポーターの種類について サポーターと言っても、さまざまなものが販売されています。そして、目的や使用時間によっても使い分けが必要なので、サポーターの特徴を知っておくことも必要です。 ・ベルト型サポーター ・タイツ型サポーター ・支柱つきの膝サポーター ベルト型サポーター 装着も簡単で自分で調整できるベルト型です。膝関節に合わせて自分でしっかりと固定することで、筋肉や骨をしめつけ、痛みの改善をはかることができます。 登山時においては、負担のかかりがちな屈伸の動きをサポートして膝への負担を軽減させる効果が期待できます。 しかし、締め付けがきつすぎるとうっ血したり、固まって動きにくくなってしまう場合もあるので、きちんとサイズを合わせて買うようにしましょう。 タイツ型サポーター 生地が薄く、日常的に使用していても違和感がないタイプです。 履くだけで良いので着脱も楽で、膝への保温効果による痛みの軽減作用も期待することができます。 簡単な分ずれやすいため、テーピング機能があると良いでしょう。 支柱つきの膝サポーター サポーターの中に金属の支柱が入っており、膝関節を金属で固定するので、サポート力に優れています。 支柱付きの膝サポーターはさらにタイツ型のように履いて装着するもの、巻いて装着すもの、その二つをあわせたハイブリッドタイプがあります。 登山をするときの膝痛の緩和に役立つサポーターを選ぶには? 登山をするときの膝痛の緩和に役立つサポーターを選ぶには、まず、サイズをきちんと合わせましょう。 また、登山のときは膝を曲げたり伸ばしたりしますし、汗もかくので、伸縮性やストレッチ性、通気性に優れたものを選ぶようにしてくださいね。 専門家に相談しましょう 膝痛を緩和するためのサポーターは、市販の薬局などでも購入できます。 しかし、登山をするときには普段以上の負担が膝にかかることになりますし、そもそもサポーターをつけたからと言って登山をしてもいい状態なのかどうか?ということは、自分では判断できないこともあると思います。 膝痛の原因はさまざまですが、今以上に悪化させないようにするためにも、医療機関で診察してもらい、サポーターの使用方法についてもきちんと指導を受けた方が安心です。 また、普段は痛みを感じないけれど、登山をすると膝痛がひどくなる…というようなケースもあるでしょう。 まとめ・膝が痛いながらも登山をするならサポーターが効果的 登山中の膝痛の緩和には、サポーターを用いることが効果的です。ただし、サポーターにもさまざまな種類があるので、医師や理学療法士に相談して、自分に合ったものをみつけるようにしましょう。 また、サポーターをしても緩和・改善されないほど膝痛がひどく、登山をあきらめてしまったという方もいるかもしれません。 しかし、最近は、自身の細胞を使って関節の修復をする再生医療も注目されています。再生医療で治療し、サポーターも上手に使うことで、また登山を再開できる可能性もありますよ。 再生医療について詳しく知りたい方は、まずは、専門のクリニックのホームページをご覧になってみてください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.07.03 -
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日常的に登山を行っている方の多くの方が、膝裏の痛みに悩んでいます。 とくに下山時には、膝にかかる負担が大きくなり、筋肉疲労や関節の衝撃が原因で痛みが生じやすくなります。安静時にも痛みが続く場合は、別の疾患の可能性があるため注意が必要です。 そこで本記事では、膝裏の痛みの原因や予防法、適切なケア方法について詳しく解説します。ストレスなく登山を楽しむためにも、ぜひ参考にしてください。 登山中に膝裏が痛む原因 登山中に膝裏の痛みが生じる原因には、関節リウマチ、膝靭帯損傷、変形性膝関節症などがあります。ただし、上記の疾患は安静時も膝裏の痛みが続くため、登山中だけ痛む場合は別の原因が考えられます。 膝裏に痛みを感じる方は、登山のどの段階で痛みを感じるのか思い出してみましょう。とくに下山時に痛む場合、予防や改善の余地があるかもしれません。 登山(下山)中に膝裏が痛むケース 登山(下山)の最中に膝裏が痛む原因の多くは筋肉疲労です。 登山では地面を踏む際の衝撃が大きく、膝裏や太ももの筋肉に負担がかかります。結果、筋肉が疲労し痛みが生じるのです。 通常、数日以内に痛みが軽減・消失しますが、適切なストレッチや休息が回復を促進します。痛みが続く場合は、登山前の筋力強化や柔軟性を高めるトレーニングが予防に効果的です。 登山の休憩中(安静時)に膝裏が痛むケース 登山中だけでなく安静時にも膝裏が痛む場合、ベーカー嚢胞や関節リウマチのほか、痛風や偽痛風が考えられます。 痛風は尿酸結晶が関節に溜まり急激な痛みを引き起こします。偽痛風はカルシウム結晶の沈着が原因です。 いずれも強い痛みや腫れを伴います。痛みの原因を明らかにするためにも、早めに医療機関を受診しましょう。適切な診断と治療が早期回復の鍵となります。 登山で膝裏の痛みを発症させないための予防法は? 膝裏の痛みを予防するには、膝への負担を軽減させるための筋力トレーニングが有効です。 スクワットやウォーキング、太ももやふくらはぎのストレッチを普段からおこないましょう。筋肉の柔軟性を高めるのも効果的です。 また、登山中は背筋をまっすぐ伸ばしながら歩幅を小さく保ち、足裏全体で着地すると衝撃を分散させられます。休憩時には膝を伸ばして休むのも効果的です。 くわえて適切な登山靴の選定も重要です。靴が足に合わないと膝への負担が増えるため、サイズの合ったクッション性が高いものを選ぶと良いでしょう。 登山による膝裏の痛みには予防やケアが大切 登山中の膝裏の痛みは多くの場合、筋力不足や姿勢、歩き方が原因で起こります。普段からスクワットや有酸素運動で筋力を高め、適切な歩き方を心がけましょう。 痛みが出た場合は、休息して軽減するなら様子を見ても構いません。しかし、痛みが続く場合は、関節リウマチ、膝靭帯損傷などの可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。 膝裏の痛みの治療のひとつとして再生医療もご検討ください。再生医療は外科的手術と比べて身体への負担も少ないため、高齢の方でも受けられます。また、副作用が少ない点も特徴です。 再生医療に興味のある方は、当院へお気軽にお問い合わせください。
2020.07.02 -
- ひざ関節
登山後の膝の痛みに悩む方は多いのではないでしょうか。 登山中や下山後に膝が痛み、思うように動けないと、せっかくの楽しみが半減してしまうこともあります。 また、痛みを無視して登山を続けると、膝の健康に影響を及ぼす可能性があります。 本記事では、登山後の膝の痛みが治らない原因や対処法について解説します。 身体への負担が少なく、長期にわたる入院やリハビリも必要ない再生医療も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。 登山後の膝の痛みにお悩みの方は参考にしてみてください。 登山後の膝の痛みが治らない原因は? 登山後に膝の痛みが治らない原因は以下の通りです。 筋力不足や登山靴が合っていない場合、長時間・長距離に渡って歩くことで膝に過度な負担がかかりやすくなります。 また、靭帯の損傷や軟骨のすり減りなどがあると、痛みが引かないばかりか、放置することで症状が悪化し、関節の炎症や機能低下につながる可能性があります。 性別や年齢、普段の運動量など、原因は個人によって異なります。痛みが続く場合や膝に違和感がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 登山では下りでの怪我が多い 登山は上るときよりも、下るときの方がケガのリスクが高いといわれています。 山を登る際には、大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前の筋肉を収縮させて使います。 一方、下山するときは太ももの前の筋肉を引き伸ばして使います。太ももの前の筋肉は長時間かけて使用される場面が少ないため、より負担を感じてしまうのです。 大腿四頭筋が疲労して硬くなることで膝の柔軟性が低下し、痛みが出てしまいます。 仮に膝の負担が膝関節の筋力を超えると、十分に関節を支えられず炎症を起こすリスクも考えられます。 登山後の膝の痛みが治らないときの対処法 登山後の膝の痛みが治らない際は、安静にしてマッサージやアイシングなどで膝をケアしましょう。 具体的な方法を以下にまとめました。 対処法により登山後の膝の痛みを軽減し、症状の悪化を防ぐことが期待できます。 膝の状態や痛みの程度に応じて適切な方法を選び、無理をせず実施しましょう。 また、これらの対処法はあくまで応急的なケアの一環であり、症状が長引く場合は医療機関を受診することをおすすめします。 マッサージ 安静にした後、太ももの表や裏をゆっくりとマッサージして、筋肉の疲労を取りましょう。 筋力不足が原因で膝が痛む場合は、太ももの筋肉が疲労して硬くなっている可能性があります。 手のひらで太ももの中央や外側、内側を押すようにマッサージすると効果的です。その際、膝と膝の周囲は刺激しないようにしましょう。 アイシング 炎症が起きてしまっている場合は、ビニール袋に水と氷を入れるなどして、患部を冷やしましょう。 圧迫 患部の内出血や腫れを防ぐためにスポンジやパッドを患部に当て、テーピングや包帯で軽く圧迫しながら固定します。 膝の少し上あたりを圧迫すると、靭帯への負担を減らす効果が期待できます。 登山後の膝の痛みを軽減させるおすすめのストレッチ 治らない登山後の膝痛に効果的なストレッチを2種類紹介します。 立った状態でもできるストレッチなので、登山前後の体操に取り入れたり、膝に違和感を感じたりしたら試してみてください。 膝の痛みが強い方は、無理のない範囲で行ってみましょう。 前ももを伸ばすストレッチ 前ももを伸ばすストレッチを紹介します。 下記は右膝が痛む場合を想定しているので、左足が痛む場合は左右を入れ替えて行ってください。 さらに伸ばしたい方は膝を後ろに引き上げ、股関節を前に押し出すイメージで体を反らしてみましょう。 膝裏を伸ばすストレッチ 膝裏を伸ばすストレッチを紹介します。 下記は右膝が痛む場合を想定しているので、左足が痛む場合は左右を入れ替えて行ってください。 膝裏を伸ばしている際は、膝を曲げないように気を付けましょう。 伸ばしすぎは逆効果を招くので、気持ち良いと感じる程度にとどめるのがポイントです。 登山後に膝を痛めない歩き方や平地との違い 登山後に膝を痛めない歩き方や平地との違いを紹介します。 詳しく解説するので、次回の登山にお役立てください。 登山後に膝を痛めない歩き方 登山で膝を痛めない歩き方を紹介します。 膝を痛めないようにするには、膝関節がまっすぐ正面を向いた状態で歩くことが大切です。 膝が内側や外側にずれた内股やガニ股の状態で歩くと関節がねじれ、痛みにつながる可能性が高まります。 両足のつま先がそろって正面を向き、膝を曲げるときにまっすぐと正面に動かし、膝とつま先が同じ方向を向くようにしましょう。 また、歩くときの癖には体の硬さが原因の場合があります。 股関節や足首の関節が硬かったり、長年の偏った体の動かし方が癖になっていると、正しい歩き方へ矯正するのに時間がかかります。 日頃からストレッチや柔軟体操をしたり、歩行時以外の姿勢にも気を付けて過ごしましょう。 平地と登山の歩き方の違い 平地と登山では、着地する方法と重心が異なります。 平地と登山での歩き方の違いを下記にまとめました。 地形 着地する方法 重心 平地 かかとから着地 歩幅の中間 登山 足の裏全体で足を下ろす 踏み出した前足へゆっくりと移す 平地ではかかとから着地し、体の重心の軸を歩幅の中間に持ってくるように歩きます。 一方登山では、靴全体で足を下ろして地面を捉えるように歩くのが特徴です。重心は踏み出した前足へゆっくりと移し、それを繰り返します。 足全体で着地すると足関節を大きく使えて歩行の衝撃が分散されるため、膝を痛めるリスクが低減します。 登山で膝を痛めないための予防法 登山で膝を痛めないための予防法を紹介します。 一つずつみていきましょう。 登山靴の選び方 登山後の膝の痛みが治らない場合は、登山靴が合っていない場合があります。 登山後の靴の選び方を以下にまとめたので、使用している登山靴を見直してみましょう。 以上の条件を満たす登山靴であれば、膝への負担もかかりにくく、快適な登山を楽しめるでしょう。 また、上記の条件の他にも、登山靴は登山する山の標高によっても靴を使い分けることが重要になります。 自分で登山靴を選ぶのが難しい方は、靴屋さんに選んでもらうと安心です。 サポーターを活用する 登山で膝を痛めないための予防にサポーターを使用するのも効果的です。 一口にサポーターと言っても、さまざまなものが販売されています。 目的や使用時間によっても使い分けが必要なので、サポーターの特徴を知っておきましょう。 主なサポーターを下記にまとめました。 サポーターの種類 特徴 メリット デメリット ベルト型 ベルトでしっかりと固定できる 装着が簡単 登山時にも効果的 締め付け過ぎるとうっ血や動きにくくなることもある タイツ型 タイツのように履いて使用する 着脱が楽 保温効果が期待できる ずれやすい 支柱つき サポーターの中に支柱がある 巻いて装着するタイプと履くタイプがある 安定感が強い 膝に支柱が当たり傷ができる可能性がある 比較的高価 サポーターを使用する際は医師に相談して、症状やサイズにあったものを選んでみましょう。 トレーニング 脚部の筋力不足が原因である膝の痛みは、適切なトレーニングで改善を期待できます。 行うトレーニングは、「筋力の向上」と「筋持久力の向上」の大きく2種類です。 筋力向上は登山中の登り下りに必要な力を、筋持久力は長時間の登山でもバテないスタミナを養います。 ここでは、代表的なトレーニングをご紹介します。 脚力アップには「スクワット」 登山で膝を痛めないためのトレーニングとしてスクワットが有効です。 脚を肩幅程度に開き、ゆっくりと膝を曲げ伸ばしします。 お尻を地面につける必要はなく、膝の角度が90度ほど曲がる程度で十分です。 動作に慣れてきたら、バックパックを背負って行うと負荷が高まり、さらなる筋力アップ効果が期待できます。 はじめは負荷を重視して筋力を高め、慣れてきたら回数を増やし持久力の強化を意識してみてください。 バランスと足裏感覚を強化するには「かかと上げ」 二つ目のトレーニングは、かかと上げです。 バランスを取りながら爪先立ちを繰り返す動作で、低めの台を使うとより効果になります。 登山道は平坦な場所ばかりではないため、足裏の筋力とバランス感覚が重要です。爪先立ちを繰り返すことで足裏の筋力が鍛えられ、不安定な地形でも歩きやすくなる効果が期待できます。 スクワットと同様に、バックパックを背負ってみたり片足だけで挑戦したりするなど、トレーニング中の負荷を調整してみましょう。 運動不足解消には「階段の上り下り」 荷物を背負って階段を上り下りするのも有効です。 慣れてきたら一段飛ばしで負荷をかける、荷物を増やす、往復回数を増やすなどのアレンジを加えましょう。 膝の痛みの原因の一つに、日常的な運動不足が挙げられます。 無理のない範囲で日頃から脚力や体力を維持し、把握しておくことが大切です。 トレーニングは地味ですが、登山においては非常に役立ちます。 膝の痛みがなくなり、脚力が強化されれば、登れる山も見える景色も変わってくるので、日常生活の中でコツコツ行っておくようにしてください。 登山後の膝の痛みが治らないときには再生医療の選択肢もあります 治らない登山後の膝の痛みにお悩みの方の治療法として、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療では、患者さま自身の細胞を採取して幹細胞を培養し、膝関節に注射します。幹細胞には軟骨や半月板などの傷ついた組織を修復する能力があります。 外科的な手術と比べて身体への負担も少なく、長期にわたる入院やリハビリは必要ありません。 膝の痛みがつらいけど登山を楽しみたいとお考えの方は、検討してみる価値のある治療法です。 再生医療に興味のある方は、当院へお気軽にご相談ください。 【まとめ】登山後の膝の痛みが治らないときはセルフケアが重要 登山後の膝の痛みが治らない主な原因は、筋力不足や靭帯の損傷などです。 登山後の痛みが治らないときは、マッサージやアイシングなどでセルフケアを行いましょう。 また、日常生活の中でも行えるトレーニングを取り入れ、脚部筋力の向上や筋持久力の向上をはかると予防に効果が期待できます。 膝の痛みが長引く場合は早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けるのがおすすめです。 治療期間の短縮や長期間の入院・手術なしでの治療をお望みの場合は、ぜひ再生医療もご検討ください。
2020.07.01 -
- ひざ関節
- 再生治療
膝に痛みを抱えながら仕事を続けるのはつらいものです。 膝が悪くても働きたいけれど、どんな仕事が適しているのか、またどんな動きや職業が膝に負担をかけるのか悩んでいないでしょうか。 この記事では、膝に負担の少ない仕事や、避けるべき動作について詳しく解説しています。また、膝の症状が進行した場合の治療方法についても紹介します。 この記事を読むと分かること 膝が悪くてもできる仕事 膝が痛む原因として考えられる疾患 膝の負担が大きい仕事、動作について 膝が痛いときの対処法、治療法について 膝が悪くてもできる仕事は? 膝が悪くても続けられる仕事には、膝への負担が少ない座り仕事をすると良いでしょう。 膝を酷使する動きが少ない仕事を選ぶと、変形性膝関節症や膝の痛みを抱えていても、無理なく働き続けられます。 膝が悪くてもできる仕事の例 デスクワーク コールセンター業務 在宅ワーク 膝の痛みを抱えたまま仕事を選ぶ際は、膝への負担が少ない職種を選びましょう。 膝に負担がかかる動き 体を動かす仕事をしていると、膝を痛めてもすぐに休めない方もいるかもしれません。膝の痛みを抱えたまま仕事をする場合は、下記の膝に負担がかかる動きをなるべく避けて働きましょう。 膝に負担がかかる動き しゃがむ、立ち上がる、座る動作を繰り返す 歩行中に急な方向転換する 長時間立ち続ける 重いものを運ぶ 膝が痛む原因は?考えられる疾患 膝が痛む原因として、下記の原因が考えられます。 変形性膝関節症 関節リウマチ 痛風 とくに仕事で膝を酷使している場合は、変形性膝関節症になるリスクが高いため、普段から膝の使い方に注意が必要です。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り関節が変形し、膝に痛みや腫れが生じる疾患です。 日常の動作で膝に強い負担をかけている、あるいは加齢や肥満などにより、軟骨が徐々にすり減っていきます。 軟骨がすり減ると、骨同士が直接こすれ合い、痛みや炎症が発生します。変形性膝関節症になってしまうと、膝の曲げ伸ばしが困難になり、生活に支障をきたすケースも少なくありません。 変形性膝関節症を予防するには、体重管理や膝に強い負担をかける動作を避けると良いでしょう。 関節リウマチ 関節リウマチは、自己免疫が関節の滑膜(かつまく)を攻撃し、炎症や腫れを引き起こす疾患です。 とくに膝を含む複数の関節に対して対称的に症状が現れるのが特徴で、女性に多く発症します。 関節のこわばりや痛み、腫れなどが主な症状です。関節リウマチが進行すると、膝の関節が破壊され、強い痛みや関節の変形が生じます。 治療には、炎症を抑える薬物療法や、関節の変形を防ぐためのリハビリを行います。 痛風 痛風は、体内に尿酸が蓄積し、関節に結晶が形成されて激しい痛みと腫れを引き起こす疾患です。 膝にも症状が現れ、発作的に強い痛みが生じます。 痛風の原因は高尿酸血症です。高プリン体の食品(レバー、魚卵、ビールなど)やアルコールの摂取、肥満やストレスも痛風のリスクを高めます。 治療には、尿酸値を下げる薬や、生活習慣の改善が推奨され、急性期の痛みには痛み止めが処方されます。 膝が悪い人が避けるべき仕事 膝が悪い人が避けるべき仕事として、負担が大きい動作を含む職種を紹介します。 大工や塗装業など立ち座りが多い仕事 歩行量が多い営業 利用者を抱える動作が多い看護師や介護士 立ちっぱなしが多いレジスタッフや接客業 膝の痛みを防ぐために転職を考えている場合は、参考にしてください。 大工や塗装業など立ち座りが多い仕事 大工や塗装業のように頻繁な立ち座りを必要とする仕事は、膝が悪い人には負担が大きくなります。 とくに重量物の持ち運びなどは膝への衝撃や圧力がかかるため、変形性膝関節症の方や膝痛を抱える人には不向きです。 また、不安定な姿勢を取りやすい作業環境では、膝の関節が不安定になり、関節の摩耗が進行するリスクも高まります。 膝への負担を避けるためには、膝のサポーターを利用するほか、作業時に無理のない姿勢を意識しましょう。 歩行量が多い営業 一日に多くの場所を歩き回る営業職は、膝が悪い人には負担が大きくおすすめできません。 長時間の歩行は膝に負担がかかり、膝関節の痛みや炎症を悪化させる原因となります。 とくに変形性膝関節症の場合は、膝を酷使することで進行を早めるリスクが高まります。 また、膝に不安があると外出先での移動がストレスになる場合もあります。移動が多い業務が避けられない場合は、定期的な休憩を取るほか、サポーターを着用して膝の負担を軽減しましょう。 利用者を抱える動作が多い看護師や介護士 看護師や介護士などは、膝にかなりの負担をかけるため、膝が悪い人は注意が必要です。 利用者の移乗や移動をサポートする際、体重を支えるために膝を曲げたり踏ん張ったりする必要があります。 膝に痛みを抱える方がこうした動作を繰り返すと、症状が悪化する恐れが高まります。 膝を保護するため、適切な介助技術や補助機器の利用など、膝への負担を軽減する工夫をしましょう。 立ち仕事が中心のレジスタッフや接客業 レジスタッフや接客業など、長時間の立ち仕事が多い職種も膝が悪い人は避けた方が良いでしょう。 立った状態で長時間を過ごすと、膝の痛みや腫れが悪化することがあります。 とくに変形性膝関節症の方は、膝の軟骨が摩耗しているため、立ち続けると症状が進行しやすくなります。 職場での対策として、休憩時間に座って膝を休めることや、クッション性のある靴を履くこと、膝サポーターを着用することが有効です。 どんな症状がでたら受診すれば良い? 変形性膝関節症や関節リウマチ、痛風などの疾患は、どれも膝の痛みが主な症状です。 立ち上がるときや歩行時、階段時に膝が痛い 正座をすることができない 膝が完全に伸びきらない、曲がってしまう 膝に水が溜まっている 症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 膝が痛くても退職できない場合はどうすればいい? 膝に負担がかかる仕事から転職したいけど、すぐには退職できない、そんなときは下記の対策を試してください。 症状が強くなる動きを避ける 肥満体型の場合は減量する 適度に膝関節を動かす 痛み止めを適度に使用する 膝の負担を減らす工夫をして、症状の悪化を防ぎましょう。 症状が強くなる動きを避ける 体が痛みを発するのは、炎症が起きている部位を守るための防御反応でもあります。 重量物の運搬や、利用者の移動の介助など、負担が大きい作業を続けるのは膝にとって良くありません。 負担を減らすための配置換えや、受け持ちの担当を変えてもらえないか上司や同僚に相談してみましょう。 肥満体型の場合は減量する 体重が重いとそれだけで膝への負担も大きくなり、過剰な負荷が膝の疾患の原因になります。 肥満による膝への負担を減らすためには、食事や適度な運動で体重管理を行うことが大切です。 食事はサラダや汁物、白米などバランスの取れた献立を意識した選び方をしたり、お弁当を作るなどして栄養バランス良く食事を取りましょう。 適度に膝関節を動かす 痛みが生じる動作は避けるべきですが、ずっと動かさずにいると可動域が狭くなる、筋力低下などのデメリットもあります。 早歩きや走る動作は、膝関節症の程度によっては痛みの悪化を引き起こすので軽いウォーキングなどで、適度に膝関節を動かしましょう。 痛み止めを使用する 膝関節症の保存療法として鎮痛薬での痛みのコントロールも行われます。 痛みは「それ以上の動きは膝関節を悪化させてしまう」という体からのサインですが、我慢を続けるのは生活にも支障をきたすため良くありません。 市販薬で一時的に痛みを抑えるのも良いですが、なるべく医療機関を受診して症状に合わせた鎮痛薬を処方してもらいましょう。 保存療法でも治らない!悪化してきたときの治療法は? 保存療法として鎮痛薬の内服、運動療法、食事療法をしていたとしても、症状が悪化する可能性はあります。悪化すると、通常手術療法を検討します。 高齢であれば関節置換(人工の関節に置き換える)、50-60歳など比較的若い方の場合には高位脛骨骨切術(脛骨を切って調整)がメジャーです。 どちらの術式も全身麻酔で行うため、さまざまなリスクを負うのはもちろん、関節置換の場合は一定の運動は脱臼の原因となるため制限しなければなりません。 手術によるリスクを避けたい方には「再生医療」がおすすめです。 膝の再生医療では、自分の細胞で軟骨損傷を修復し症状の進行を遅らせ、痛みも改善するといった効果が期待できます。 再生医療は手術による体への負担が少なく、自分の細胞を使うため副作用も少ないのが特徴です。 膝が悪くてもできる仕事についてのまとめ 膝の痛みは日常生活の動作や仕事での負担によって、症状が悪化しやすくなります。 膝に負担をかけにくい仕事としてはデスクワークなどが適していますが、膝の負担を減らすためにすぐ転職するのは難しい方もいらっしゃるでしょう。 仕事を続ける場合は、膝の負担を減らすために職場で相談するほか、適度に痛み止めを使用するのも有効です。 ただし痛み止めなどのセルフケアは一時的にとどめて、早めに医療機関を受診し、専門医に見てもらいましょう。 膝の痛みが進行し、保存療法では改善が見込めない場合には、手術を含む治療も考慮する必要があります。 しかし手術には全身麻酔など、少なからずリスクがあります。リスクを避けて治療をしたい方には「再生医療」がおすすめです。 もし、再生医療での治療に興味がある場合、一般的なクリニックや病院では受けられないため、当院へお問い合わせください。当院は厚生労働省から認可を受けた再生医療専門クリニックです。 不明な点や質問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。
2020.06.29 -
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膝が痛い!そんな看護師の悩みを解決する 看護師は一日中歩き回っていることが多く、膝への負担も大きいといえます。勤務後に腰が痛くなったり、膝が痛くなったりするのは日常茶飯事です。一部の看護師はサポーターをつけるなどもして対処されている方もいます。 今回は、看護師の膝が痛いときの対処法をご紹介します。 看護師の膝が痛い原因とは? 看護師で「膝が痛い」という症状は、病気の前兆である可能性もあります。膝関節が痛くなる原因として一番多いのは変形性膝関節症です。看護師の中でも、まさか自分がなるはずがないと思う方がほとんどだと思いますが、若くしてなる方もいます。 変形性膝関節症は軟骨がすり減り、骨同士が接することで関節が炎症を起こすことで痛みが生じます。他にも靭帯の損傷なども考えられます。 痛む位置によっても考えられる原因は違うので、あまりにも痛みが続くようであれば病院を受診しましょう。 看護師の膝が痛い症状を和らげる方法は? 看護師の膝が痛い症状を和らげるには、筋肉をつけることが大切です。 膝の周りの筋肉が強化されると、膝の動きが安定し、関節や骨にかかる負担が軽減されます。 ストレッチなどが手軽にできておすすめです。 ・太腿の前面の筋肉を伸ばすように、片足を曲げて爪先を掴みます。この状態で30秒ほどキープ ・すねの前面の筋肉を伸ばすように、長座位の状態で爪先を遠くに伸ばしたり、ふくらはぎの筋肉を伸ばすように、爪先を自分の方へ引き寄せたりを交互に繰り返します。 これを両足行います。 テレビを見ている間や休憩の間もできるものなので、仕事中にも取り入れてみましょう。また、サポーターを使用するなどの方法も1つです。ドラッグストアなどでも販売されています。 サポーターは関節の動きを安定させ膝の動きをサポートするため痛みの緩和が期待できます。看護師であれば温罨法・冷罨法のことは知っているとは思いますが、入浴などで温めることで痛みの緩和に繋がります。 関節や筋肉を酷使した時や痛みほどではないが膝が重い、足が重いと感じた時にはゆっくりと入浴すると筋肉もほぐれます。歩きすぎなどで膝が熱感を持っているのであれば、冷罨法として冷やして対応しましょう。 まとめ・膝が痛い!そんな看護師の悩みを解決する 看護師の膝が痛い症状は、病気のサインである可能性があります。一時的な痛みであれば入浴などで温めて痛みを緩和するのも1つです。あまりにも痛みが続くようであれば病気の可能性を視野に入れて病院を受診する方が良いといえるでしょう。 整形外科で働いている看護師以外はあまり整形分野の医療の発展に触れることは少ないですが、再生医療も発展してきており、幹細胞を利用して変形性膝関節症を治療できることもあります。 治療方法は増えてきているので、悪化する前に診察してもらうようにしましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2020.06.28 -
- ひざ関節
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膝の痛みで困っている保育士はサポーターを上手に使おう! 保育士さんで膝の痛みに悩んでいる保育士さんはいませんか?もし、保育士の仕事をしていて膝の痛みに悩んでいるなら、サポーターを使うのがおススメです。 膝の痛みは、サポーターを上手に使用すれば軽くなる 膝の痛みが強い場合は、本当は安静にして膝への負担を軽くしておきたいところですが、保育士の仕事は簡単に休みが取れる職種とはいえません。そんなとき簡単にできる対処方法にはこのようなものがあります。 簡単にできる膝の痛みへの対処方法 ・適度な運動をする ・市販の湿布や塗り薬を使う ・運動の際には負担軽減のためのサポーターをする ・適正体重を保つ ・負担軽減の靴を履く・・・など よくスポーツ選手がサポーターをして肘や膝をかばっている姿を見かけます。 サポーターはつけることで関節を安定化し、関節にかかる負担を軽減するものです。さまざまな種類のものがあります。子供を抱っこするなど、負担がかかる部分にサポーターをつけることで、膝の痛みを緩和できる場合があります。 しかし、誤った付け方をしてしまうと、せっかく楽にしてくれるはずのサポーターがかえって血流の悪化などにつながる場合もあるのです。 何事も自己流はよくありませんから、痛みがあるときにはまずは専門医へ相談することを お勧めします。 保育士さんが悩む膝の痛みは何が原因なのか? 膝の関節の表面は、多くの水分が含まれている軟骨で覆われています。この軟骨が歩行時の衝撃をやわらげたり、関節の動きを助けてくれる、つまりクッション材のような働きをしてくれています。 しかし、何度も膝を酷使するような動きや体重増加などで膝にかかる負担が増すと、軟骨がすり減って関節に炎症を起こし、歩行時に強い痛みを感じたり、関節内に水が溜まり腫れて曲がりにくくなったりします。 また、この膝の変性は、女性の方が発症する割合が多くその原因は更年期の症状の1つで、エストロゲンの減少によって、関節を支えている軟骨や筋肉の衰え、関節内の水分減少や血液循環が悪化することでも起こりえます。 保育士さんは子供と向き合う仕事です。まだ小さな赤ちゃんから大きな子供までを相手にし、時には抱っこやおんぶであやしたり子供たちと一緒に走り回ったりと、体が資本のお仕事ですから膝を悪くしやすいのも頷けます。 主な膝の症状 ・立ち上がる時に膝が痛い ・歩行時や階段時に膝が痛い ・正座ができない ・膝が完全に伸びない ・膝に水が溜まる・・・など 変形性膝関節症の新しい治療法、再生医療のメリットとは つらい痛みを我慢しヒアルロン酸治療や内服治療をしていても、変形性膝関節症の場合、膝関節が極限まですり減ってしまうと従来は“人工関節”を入れる手術をして対応していました。 すり減った関節の代わりに人工の関節を入れることで、痛みの軽減をするというものになります。しかし、メスを入れる手術、やはり気になるのは傷跡が残ってしまうことではないでしょうか。 そこで、現在は“再生医療”という新しい選択肢があります。自分自身の細胞で軟骨損傷を修復し、症状の進行を遅らせることで痛みの改善といった効果を期待できるのです。 さらに自分自身の細胞ということで、異物によるアレルギー反応のリスクは軽減されます。 まとめ・膝の痛みで困っている保育士はサポーターを上手に使おう! 医療技術が進み、自分の細胞を使うという安全安心な治療が研究されてきました。再生医療は今や薬や手術でできなかった、あなたの細胞レベルでの修復を期待できるものなのです。 保育士は今の社会になくてはならないお仕事だからこそ、サポーターでもよくならない膝の痛みは我慢せずに、あなたに合った治療方法を見つけましょう。以上、膝の痛みで困っている保育士はサポーターを上手に使おう!と題して記載いたしました。参考になればと思います。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼参考
2020.06.26 -
- 変形性膝関節症
- 再生治療
膝の痛みに悩まされ、仕事を辞めようとお考えの方はいませんか?膝の痛みはあらゆる仕事で起こりうる悩みです。 そこで本記事では、退職にいたる膝痛の原因から対策まで紹介します。 仕事を辞める前に膝痛の解消を目指し、より良い日常生活を送りましょう。 退職にいたる膝痛の原因とは 膝の痛みを抱えながら仕事をするのは辛いものです。ときには、膝痛が原因で仕事を退職に追い込まれるケースもあります。 そこでこの項目では、退職にいたる膝痛の原因を紹介します。 膝への負担 理由のひとつとして、膝への負担が考えられます。床に膝をつく、重いものを運ぶなどの行動によって膝に負荷がかかるのです。 すると、膝の曲げ伸ばし時に痛みが生じます。さらに悪化すると痛みが常態化し、仕事をする上で支障をきたしてしまいます。 半月板損傷 半月板損傷は退職にいたる膝痛の主な原因です。 半月板は、大腿骨と脛骨をつなぎ、膝のクッション性や滑らかな動きに重要な役割を果たしています。 その半月板の損傷によって、膝に痛みが生じます。 半月板損傷は、スポーツによる動作が原因となるケースが多いですが、仕事による動作でも発症しうる疾患です。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、軟骨のすり減りや膝にかかる負担によって引き起こされます。 初期症状は曲げ伸ばし時に違和感を覚える程度ですが、悪化すると日常生活もままならない痛みを発症します。したがって、初期段階の早期治療が大切です。 変形性膝関節症は年齢を問わず発症する疾患です。若いからといって慢心せず、膝に違和感を覚えたら医療機関を受診するよう心がけましょう。 膝痛で仕事を辞める前にできる対策 仕事を辞める前にできる膝痛の対策は以下の3つです。 サポーターの着用 薬物療法 運動療法 膝痛を根本的に解消させるには、医療機関の受診が基本です。医師の指示に従って本項目で紹介する対策を実施してみましょう。 サポーターの装着 膝の痛みに対して誰でも実施できる代表的な対策は、サポーターの装着です。 とくに、しゃがむ動作が多い仕事を行っている方には、曲げ伸ばしの補助を目的としたサポーターがおすすめです。 ただし、サポーターは膝への負担を軽減させるためのものです。装着したからといって完治できるわけではないことを覚えておきましょう。 薬物療法 主な薬物療法 内用薬 外用薬 ヒアルロン酸注射 ステロイド注射 痛み止めの服用や湿布で症状の緩和が期待できます。しかし、常に動いている仕事の場合は湿布がはがれてしまう可能性もあります。 そのようなケースでは、軟骨表面を保護するヒアルロン酸注射や、鎮痛効果のあるステロイド注射による治療も検討しましょう。 運動療法 運動療法は膝周りの筋力を強化し痛みの軽減を目指す療法です。自己判断でやみくもに運動するのではなく、医師に相談しながら最適な運動量や内容を決めてください。 筋肉の強化を目的とすることから、膝の痛みに対して根本的な解消につながる療法です。 膝の痛みがおさまらない場合は手術の可能性もある 痛みがどうしても治らない場合、医師から手術をすすめられることもあります。ただし、患者さんが希望しない限り手術は行えないため、今後の治療方法に関しては選択の余地があります。 そこでおすすめしたいのが、手術なしで完治を目指せる再生医療による治療です。自分の血液や脂肪を使うことから、アレルギー反応といったリスクを極限まで軽減できます。 手術のための長期休暇取得が難しい方や、体の一部を開いて行う手術そのものに抵抗がある方は再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。 膝痛で仕事を辞める前に再生医療を検討しよう 重いものを運ぶ、しゃがむことが多い仕事の膝痛はつきものです。 膝痛が原因で仕事を辞めなくてはならなくなる前に受診先の医師管理の下、サポーターや薬の服用、運動療法などを検討してみましょう。 また、手術に抵抗がある方には再生医療という選択肢もあります。興味のある方はお気軽に当院へお問い合わせください。
2020.06.24 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
ランニングは変形性膝関節症の原因になるのか?ランニングで注意すべき点とは! 公園や街角、特に朝などは毎日のように健康のためや競技に参加するためなど、ランニングをしている人をたくさん見かけます。 しかし、膝に不安がある人のなかには「ランニングが原因で変形性膝関節症になってしまうのでは?」「変形性膝関節症が悪化してしまうのでは?」ということで、このままランニングを続けてもいいのだろうかと不安に思っている人も多いのではないでしょうか。 今回は、そのランニングについて、ランニングは「変形性膝関節症」にどのような影響を及ぼすのかについて紹介します。 ランニングは変形性膝関節症の原因になるのか ランニングをすると膝に負担がかかって、変形性膝関節症を発症したり、変形性膝関節症が悪化してしまったりするというイメージを持っている人もいるかもしれません。 変形性膝関節症は軟骨の擦り減ることで、膝関節が炎症を起こしたり、変形したりするものですが、近年では、ランニングを継続しておこなっている人とそうではない人との軟骨の擦り減り具合を比較しても、大きな差がないといういくつかの研究データが出ています。 また、ランニングすることで膝関節周辺の筋肉が鍛えられたり、体重管理ができたりすることで膝関節への負担が軽減する効果が期待できます。 ランニングで変形性膝関節症になったり悪化しないようにするための注意点 変形性膝関節症になるのを恐れてランニングを控える必要はありませんが、変形性膝関節症になったり、悪化させないためには注意すべきことがいくつかあります。 正しいフォームで走る 膝に余計な負担をかけないためにも正しいフォームでランニングすることが大切です。 着地する足が体の前にくるくらい大きな歩幅で走ったり、少しでも前に進もうとして強く地面を蹴りすぎたりすると足に大きな負担がかかってしまいます。 自分に合ったランニングシューズで走る 正しいフォームで走るのと同じくらい自分に合ったランニングシューズを選ぶことも大切です。サイズが合っていないと足を痛める原因になり、痛みをかばうことでフォームが崩れる原因にもつながります。 ランニングの走行距離の目安 ランニングは、1ヶ月の走行距離が200から250キロメートルを超えると膝を痛める人が増えるというデータもあるため、変形性膝関節症の予防のためには200から250キロくらいに留めておくのがおすすめです。 また、女性の場合は男性よりも一般的に筋力が弱く膝に負担がかかって軟骨が擦り減りやすいので、この走行距離よりも少ない距離に調整するのがおすすめです。 まとめ・ランニングは変形性膝関節症の原因になるのか?ランニングで注意すべき点とは! 医療機関を受診すると、ランニングを控えるように言われるかもと思って受診していない人もいるかもしれません。 しかし、正しい方法でおこなえば、ランニングを継続していくことも可能なので、医療機関を受診して正しい治療やアドバイスを受けることをおすすめします。 また、変形性膝関節症の治療方法として近年では再生医療という治療方法もあるので、関心がある人はチェックしてみてください。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.06.23 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
膝の疾患によって治療を受ける場合、症状の進行具合で医師から手術を勧められることもあります。 しかし、「手術と聞くと怖いイメージがある」「手術で失敗してしまうのではないか」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。 そこで本記事では、膝の人工関節手術で失敗する可能性やリスクについて紹介します。考え得る問題点を把握し、スムーズに治療を行いましょう。 膝の人工関節手術に失敗例はある? 人工関節手術は90%以上という非常に高い成功率※を誇る手術です。 ※参考:愛媛大学医学部附属病院 人工関節センター「人工関節について」 しかしながら、すべての手術にはリスクが伴うため、失敗のケースが皆無というわけではありません。 患者さまが「手術に失敗した」と感じる例としては、主に以下が考えられます。 手術部位の感染症など合併症がある場合 成功したといわれたのに痛みや動きづらさがある場合 手術後の経過は、術前の膝の状態や、患者さまの年齢、基礎疾患の有無などによって大きく異なります。 手術直後の痛みや違和感は回復過程の一部であり、多くの場合、リハビリの実施や時間の経過とともに改善していきます。 膝の人工関節手術に伴うリスク 膝の人工関節置換の手術は、いくつかのリスクを伴います。 血栓のリスク 感染症のリスク 人工関節が緩むリスク 脱臼のリスク 予防策をとることでリスクを大幅に軽減できますが、手術を検討している方はどのようなリスクがあるのか事前に学んでおきましょう。 血栓のリスク 手術の切開によって出血すると、防御反応で血液が固まりやすくなることに加え、患部を動かさないようにするため静脈内に血栓ができやすくなります。 血栓のリスクを軽減するためには、十分な水分補給や手術後にできるだけ早く体を動かすことが挙げられます。 感染症のリスク 手術時の細菌侵入で感染症を引き起こすリスクも存在します。 手術中はもちろん、手術後に人工関節が感染するケースもあり、油断できないリスクです。 手術前の適切な抗菌薬の服用や、厳密な無菌操作が重要です。また、患者さまも手術部位の清潔保持に努める必要があります。 人工関節が緩むリスク 手術後のリスクのひとつに長年の使用や体重の増加、激しい動きなどで大きな負荷がかかり、人工関節が緩むことが挙げられます。 人工関節と骨の固定が不十分になり安定性が失われるのと同時に、痛みや不安定感、歩行障害といった症状が現れます。 また、人工関節が緩んだ際には再手術を考慮する必要があります。 脱臼のリスク 転倒などにより人工関節の脱臼が起こるリスクがあります。 正座や激しいスポーツなど、関節に大きな負担がかかる動作は避けましょう。 医師から指示された動作制限を守ることで、脱臼のリスクを防ぐことができます。 膝の人工関節手術後で失敗と混同しやすい原因 膝の人工関節手術を受ける方の多くが、痛みの解消やスムーズな動作に期待を抱くことでしょう。 しかし、術後の症状から手術が失敗したと勘違いしてしまうケースも多々発生します。 膝周辺が炎症している 深部静脈血栓症を発症している 脱臼・骨折している 上記のような勘違いを防ぐためにも、手術後どのような状態になるか事前に把握しておく必要があります。 そこでこの項目では、変形性膝関節症の手術後に勘違いを招く症状やケースについて紹介します。 膝周辺が炎症している 手術によるダメージで手術後に炎症を起こし、膝が腫れることがあります。個人差がありますが、炎症は1カ月以内で治まるケースが多いです。 しかし、膝に負担がかかってしまうと炎症が長引いてしまうこともあり、膝の腫れが治まらないと不安を抱いてしまいます。 手術後は、専門家の指示のもと無理のない範囲でリハビリを行いましょう。 深部静脈血栓症を発症している 手術後は約80%の方に深部静脈血栓症が発症するとされています。これは手術後の安静により血液の流れが悪くなることが原因です。 深部静脈血栓症では、患部の炎症による痛み、だるさや疲れやすさなどの症状がみられます。 弾性ストッキングの着用や、早期からの適切なリハビリテーションにより、多くの場合は改善していきます。 上記の症状があっても、必ずしも手術の失敗を意味するわけではありません。 脱臼・骨折している 人工関節の装着後、長期間が経過すると緩みが生じ、まれに脱臼や周辺部の骨折が起こることがあります。 深くしゃがむ、重い荷物を持ち上げるなど「膝を大きく曲げる動作」によって、脱臼する可能性が高くなります。 しかし、手術の失敗ではなく、人工関節の経年変化によるものです。定期的な検診で状態をチェックし、必要に応じて再手術を検討することで対応可能です。 変形性膝関節症に対する人工関節手術以外の治療方法 膝の疾患で多くの方が悩まされているのが変形性膝関節症です。 変形性膝関節症の治療には、人工関節手術以外にもさまざまな方法があります。主な治療方法は以下の通りです。 薬物療法 温熱療法 運動療法 これらの治療法は、症状の程度や生活スタイル、健康状態などを考慮し専門医が判断します。 また、手術以外の治療方法で効果が得られない場合や、症状が悪化した場合は手術が検討されます。 膝の人工関節手術を避けたい方は再生医療をご検討ください 人工関節手術は高い治療実績を誇る手術ですが、入院や手術、人工関節は避けたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。 そのような方には、再生医療の幹細胞治療とPRP療法という選択肢があります。 幹細胞治療:患者さま自身の脂肪から採取・培養した幹細胞を用いる治療法 PRP療法:患者さま自身の血液から血小板を濃縮して用いる治療法 どちらも手術を必要とせず、日帰りで治療を受けることができます。ただし、これらの再生医療と人工関節置換術は併用できません。 そのため、以下のような方は、人工関節手術の前に再生医療についてご検討ください。 仕事や家庭の事情で入院時間が取れない方 まだ現役で働いており、長期の休職が難しい方 膝に負担のかかるスポーツ活動を続けたい方 手術に不安を感じている方 当院「リペアセルクリニック」では、無料のメール相談やオンラインカウンセリングを承っております。ぜひお気軽にご相談ください。 【まとめ】膝の人工関節手術は90%以上が成功の見込みあり 人工関節手術は90%以上という高い成功率を誇る手術ですが、すべての手術にはリスクが伴います。 主なリスクとしては、血栓症、感染症、人工関節の緩み、脱臼などが挙げられます。 これらのリスクは、適切な予防措置と術後のケアで軽減することが可能です。 また、手術後に起こりやすい以下の症状は、必ずしも手術の失敗を意味するものではありません。 術後1か月程度続く膝周辺の炎症 手術後の安静による深部静脈血栓症(約80%の方に発症) 人工関節が馴染むまでの違和感や痛み 手術に不安がある方は、手術を必要としない再生医療という選択肢もあります。 ただし、再生医療と人工関節置換術は併用できないため、整形外科専門医との十分な相談の上で治療法を選択することが重要です。
2020.06.22