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変形性股関節症は、「股関節が痛くて座ったり立ち上がったりするのがつらい」「階段の昇り降りや靴を履くのが大変」などの症状が出現します。 変形性股関節症の症状で日常生活に支障が出ていて、手術をしないで治したいと思う方もいるでしょう。 本記事では、変形性股関節症を手術しないで治す方法について詳しく解説します。 変形性股関節症は病期ごとに治療方法が異なります。症状に合った治療方法を検討し、変形性股関節症の症状緩和を目指しましょう。 変形性股関節症を手術しないで治す方法はある?主な治療方法 変形性股関節症を手術なしで治す方法は、以下の4つです。 変形性股関節症は骨盤と大腿骨(足の骨)との間の軟骨の擦り減りが原因です。擦り減った軟骨は、自然に再生することはありません。 そのため、痛みや症状を緩和する治療が中心となりますが、再生医療では変形性股関節症の症状の緩和や軟骨の再生が可能です。 変形性股関節症の治療法については、以下で詳しく解説しているので参考にしてください。 温熱療法 変形性股関節症の症状を緩和する方法の1つに、温熱療法があります。股関節を温めると血行が良くなり筋肉がほぐれるため、痛みの緩和が期待できます。 しかし、炎症を起こしている場合、温熱療法を実施することで症状の悪化につながる可能性があります。 温熱療法は症状の程度をみながら、やりすぎないように注意して実施しましょう。 運動療法 変形性股関節症の症状を手術なしで緩和する方法に、運動療法があります。 運動を行うことで、関節の位置矯正や筋肉の柔軟性が向上し、症状を緩和できる可能性があります。筋力トレーニングやストレッチなどを無理のない範囲で行いましょう。 運動療法は正しい方法で行わなければ、症状が悪化するリスクもあるため注意が必要です。 薬物療法 変形性股関節症は薬物療法によって、症状の緩和が期待できます。 内服薬や外用薬、座薬などの抗炎症薬は、急性炎症による痛みの緩和が期待できます。 しかし、薬物療法による痛みの緩和はあくまで一時的で、変形性股関節症が治るものではありません。 変形性股関節症のステージや症状によって合う薬も異なるため、医師へ相談し自身に合った治療を受けましょう。 再生医療 再生医療は変形性股関節症の症状緩和と、重症化予防に効果が期待できる治療法です。 再生医療は自身の細胞を使用する治療で、痛みの緩和だけでなく、擦り減った関節軟骨の再生にも効果が見込めます。 手術や入院なしで受けられる再生医療は、仕事で忙しい方でも治療を受けやすいのが特徴です。 変形性股関節症はステージによって治療法が異なる 変形性股関節症は、ステージ(病期)によって治療方法が異なります。変形性股関節症になった際は以下のポイントを押さえて、自身に合った治療方法を検討しましょう。 変形性股関節症が悪化しないように、正しい時期に適切な治療を受けましょう。 初期と進行期は「保存療法」 変形性股関節症の初期と進行期は、保存療法を中心とした治療を行うのが基本です。 初期症状として、動作時に股関節に痛みを感じることが多いです。病期が進行していくにつれて、動作時だけでなく常に痛くなる「持続痛」や夜間の痛み「夜間痛」も出てくる場合があります。 手術を回避して治療を行うためには、保存療法に加えて日常生活の改善も重要です。股関節にできるだけ負担をかけないように、身体の使い方を意識して動きましょう。 軽症のうちに治療を開始すれば、症状の悪化を防ぎ、手術療法が必要となるリスクを軽減できます。 末期・重症化の場合は「手術療法」 変形性股関節症が重症化、または末期になった場合、手術療法による治療を検討します。 手術療法は、保存療法を行っても改善しない場合に選択肢となる治療法の1つです。 手術には主に、骨盤や大腿骨の骨を切って関節面を調整する「骨切り術」と関節を人工関節に入れ替える「人工股関節術」があります。 変形性股関節症を手術しないで治す再生医療とは? 手術なしで変形性股関節症を治療する方法として、再生医療が注目されています。 変形性股関節症の治療法にお悩みの方は、以下のポイントを確認し、再生医療による治療をご検討ください。 変形性股関節症の方は、軽症のうちから治療を開始し、症状の進行を抑えることが大切です。 手術をしないで変形性股関節症の治療ができる再生医療について、詳しく解説します。 再生医療とはどんな治療法? 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を採取・培養して股関節に注射し、損傷した関節軟骨の再生を目指す治療法です。 変形性股関節症は、関節軟骨が徐々に擦り減ることで骨同士がぶつかり痛みを感じるため、再生医療により関節軟骨が再生されれば、手術を必要とする状態へ悪化するのを抑えられる可能性があります。 再生医療がおすすめな人 再生医療は、以下の方におすすめな治療法です。 再生医療は手術や入院を必要としない治療法で、忙しい方でも受けやすいのが特徴です。 基礎疾患や年齢の問題により手術を受けられない方でも、再生医療であれば変形性股関節症の治療が受けられる可能性があります。 当院(リペアセルクリニック)の再生医療の特徴 当院(リペアセルクリニック)の再生医療の特徴は、以下の4つです。 一般的に股関節への注射は関節の外側に針を刺しますが、関節内に幹細胞が届きにくいという欠点があります。 当院(リペアセルクリニック)では、特殊な針とエコーやレントゲン装置を使用し、股関節内の損傷部位に直接幹細胞を注入しています。 また、股関節は身体のなかで一番大きな関節であり、関節軟骨の再生には多くの幹細胞が必要です。 独自の培養技術により幹細胞の生存率・活動率が高いため、治療成績が良い特徴があります。 幹細胞を抽出するために採取する脂肪も最低限(米粒2〜3粒程度)なので、身体への負担も少ないです。 再生医療による治療を検討している方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 変形性股関節症やってはいけないこと 変形性股関節症でやってはいけないことは、以下のとおりです。 股関節に負担のかかる姿勢は、変形性股関節症の症状を悪化させるため注意が必要です。 変形性股関節症の悪化を防ぐために、ストレッチを中心的に行い、痛みが強いときは休息をとるようにしましょう。 【まとめ】変形性股関節症を手術しないで治すための選択肢「再生医療」 変形性股関節症は初期や進行期の場合は保存療法を中心に治療されますが、重症・末期の症状の場合は手術も検討されます。 また、手術以外の治療法としては、再生医療があります。再生医療は、擦り減った関節軟骨の再生が期待できる治療法です。 治療方法の選択にあたっては、安全性や効果を重視しながら、医師と十分に相談することが大切です。 再生医療を含めた治療方法について詳しく知りたい方は、ぜひ再生医療専門クリニックである当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。
2020.05.13 -
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生物学的製剤による関節リウマチの治療を始めて効果を実感している方の中には、治療期間や中止のタイミングに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。 特に症状が落ち着いてきた時期には、治療継続の必要性や経済的な負担について悩まれることも少なくありません。 本記事では、生物学的製剤の適切な治療期間や、治療を継続する重要性について詳しく解説します。 関節リウマチの生物学的製剤はいつまで続くの? 生物学的製剤を使用したリウマチの治療は高い効果が期待できるものの、どれくらいの期間、継続する必要があるのでしょうか。 以下の項目について詳しく解説します。 厳密な接種期間は定められていない 1年以上の接種が望ましいとされている 薬の減量や休薬はできる? 実は、いつまで継続するべきか、明確には定まっていないのが現状です。 そして、仮に生物学的製剤を使用していて症状が安定していたとしてもすぐに中止せずに少なくとも1年くらいは継続するべきと言われています。 生物学的製剤による治療を受けて短期間で効果があったとしても自己判断で治療を止めるべきではありません。 厳密な接種期間は定められていない 関節リウマチの症状や進行状況は患者さまによって大きく異なるため、生物学的製剤の投与期間について明確な基準は設けられていません。 治療効果や副作用の有無、患者さまの状態などを総合的に判断しながら、主治医が個別に投与期間を決定していきます。 そのため、他の患者さまの治療期間を参考にすることはできず、自分の状態に合わせた治療計画に従うことが重要です。 1年以上の接種が望ましいとされている 生物学的製剤による治療では、症状が改善してきても最低1年間は継続することが推奨されています。 生物学的製剤を中止した場合、2年以内に56%※もの患者さまで症状が再燃することがわかっています。 ※出典:東邦大学「『関節リウマチ患者の生物学的製剤投与中止後の再燃を予測』~血液中バイオマーカーの組み合わせが最も有用~」 再燃のリスクを考慮すると、十分な期間の治療継続が重要です。 なお、治療の継続や中止については、血液検査などの結果も考慮しながら、主治医と相談のうえで慎重に判断する必要があります。 薬の減量や休薬はできる? 症状が安定している場合、主治医の判断のもと投与量を減らしたり、投与間隔を延ばしたりする方法を検討することは可能です。 ただし、これは必ず医師の指示に従って慎重に行う必要があります。 自己判断での減量や休薬は、症状の悪化を招く可能性が高く危険です。 減量や休薬を検討する場合は、定期的な経過観察を行いながら、慎重に進めていくことが重要です。 関節リウマチ治療の生物学的製剤の使用期間は長くなるほど費用がかさむ 生物学的製剤は関節リウマチ治療において高い効果を発揮する一方で、経済的な負担が大きいことが課題となっています。 3割負担の場合でも毎月1万5千円から3万円の自己負担が必要となり、継続的な治療費用は患者さまにとって大きな負担となります。 このような経済的負担から、症状が安定した患者さまの中には投与中止を希望するケースもあります。 ただし、投与中止後2年以内に56%の患者さまで症状が再燃することがわかっており、休薬の判断は慎重に行う必要があります。 医療費の負担軽減については、高額療養費制度や各種医療費助成制度の活用を検討することをおすすめします。 関節リウマチの主な治療法は?根本的な治療が期待できる再生医療について 関節リウマチの主な治療法には、以下のようなものがあります。 薬物療法 手術療法 再生医療 それぞれの治療法について解説します。 薬物療法 薬物療法は関節リウマチ治療の基本となる治療法です。 抗リウマチ薬(DMARDs)、生物学的製剤、JAK阻害薬などが使用され、炎症を抑制し関節破壊の進行を防ぐことを目的としています。 特に早期からの治療開始が推奨され、メトトレキサートを中心とした従来型抗リウマチ薬による治療が第一選択とされています。 効果が不十分な場合は、主治医との相談のもと、生物学的製剤やJAK阻害薬の使用が検討されることがあります。 手術療法 手術療法は、薬物療法では十分な効果が得られない場合や、関節の変形や破壊が進行した場合に検討される治療法の一つです。 主な手術方法には、人工関節置換術、関節形成術、関節固定術などがあります。手術の種類や方法は、症状や状態によって個別に検討されます。 手術後は、医師の指導のもとでリハビリテーションを行い、段階的に日常生活への復帰を目指します。 再生医療 再生医療では、主に幹細胞治療とPRP療法があります。 幹細胞治療は、患者さまの幹細胞を採取・培養して投与する治療法です。 幹細胞は体内の様々な種類の細胞に変化する能力があり、損傷部位に投与すると、必要とされる特定の細胞の種類へと変化するのが特徴です。 また、PRP療法では患者さま自身の血液を採取して、血小板を濃縮した後に投与します。血小板には成長因子を放出する働きがあります。 再生医療について興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。 まとめ・関節リウマチ治療で効果を期待できる生物学的製剤の治療期間と費用 生物学的製剤による治療は一般的に長期間継続することになります。 また、費用も高額になるため計画的に治療を受けるかどうかを判断し、必要に応じて高額療養費制度などを活用すると良いでしょう。 生物学的製剤による治療を検討している人は、費用面も含めて医師に相談して計画を立てる必要があります。 関節リウマチの治療方法には、薬物療法、手術療法の他に再生医療も選択肢のひとつです。 再生医療をご検討の際は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。
2020.03.17 -
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変形性股関節症には前期から末期までのステージ分類があり、股関節の激しい痛みや、可動域制限などが末期症状です。 しかし、変形性股関節症の症状には個人差があるため、末期でもあまり痛みを感じていない方がいらっしゃいます。 軽い痛みなのに、医師から手術が必要と告げられた場合、多くの患者は「今が変形性股関節症の手術のタイミングなのか?」「立ち仕事に復帰できるのか?」などの疑問を抱きます。 人工関節に置き換える際は、麻酔や切開が必要になるため、患者には決断するまでの時期も必要です。 本記事では、変形性股関節症の手術について、目安となるタイミングや術後の生活リスクなどを現役医師が解説します。 切らずに治す方法も紹介しますので、手術に不安がある方はぜひ参考にしてみてください。 また当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性股関節症の手術に不安を持つ方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 手術を回避し、より早く日常生活へ復帰したい方はご確認ください。 変形性股関節症の手術を受ける明確なタイミングは存在しない 変形性股関節症のステージは前期・初期・進行期・末期の4段階ですが、手術を受ける明確なタイミングは存在しません。 股関節の状態が末期であっても、激しい痛みや生活への支障がなければ、保存療法(薬物療法など)で経過をみる場合があります。 一方で、変形性股関節症の前期や初期でも、患者が激しい痛みを訴えている場合は、手術の検討が必要です。 変形性股関節症の各ステージと、患者一人ひとりの症状は必ずしも一致しないため、手術は「必要性があるかどうか」で判断されます。 変形性股関節症における手術のタイミングを決めるポイント 変形性股関節症の手術を受ける場合、後悔しないための判断が必要です。 手術のタイミングを決める際には、以下のポイントを理解しておきましょう。 「もっと早く手術しておけばよかった」などの事態にならないよう、以下を参考に手術のタイミングを決めてみましょう。 痛みの強さ・日常生活への支障を考慮する 変形性股関節症を手術で治療する際は、痛みの強さや日常生活への支障(影響)を考慮しましょう。 前期のステージでは痛みを感じないケースが多く、初期段階に進行しても、痛みが歩き始めなどに限られる場合があります。 仕事や日常生活に支障がなければ、保存療法で経過をみてもよいでしょう。 ただし、変形性股関節症は徐々に進行している可能性があるため、医療機関への通院は必要です。 「痛みが引いたから治ってきている」などの自己判断をすると、気付かないうちに末期症状へ進行している恐れがあります。 安静時にも痛みが続くなど、症状の悪化が考えられる場合は、医療機関の診察を受けておきましょう。 関節の変形・画像診断の進行度を考慮する 変形性股関節症の治療において、手術のタイミングを決める際は、関節の変形が判断材料になります。 股関節の変形は進行期にあらわれるケースが多く、以下の画像検査で判定可能です。 画像検査の種類 検査できる症状など レントゲン検査 ・股関節の変形 ・骨棘の形成 ・関節裂隙(関節の隙間) CT検査 ・股関節の変形 ・骨棘の形成および詳細な形状 ・関節裂隙(レントゲンではわかりにくい部分) MRI検査 ・軟骨のすり減り ・靭帯などの損傷 ・炎症の有無 骨の出っ張りを骨棘(こつきょく)といい、股関節の痛みや、可動域制限を引き起こす原因となります。 歩行時のバランスも不安定にさせるため、骨棘が形成されている場合は、手術を選択肢に入れるタイミングです。 なお、軟骨や靭帯はレントゲン画像に写らないため、画像診断を受ける際には、CTやMRI検査ができるかどうか、事前に確認しておきましょう。 生活の質(QOL)と今後の人生設計についても考える 変形性股関節症の手術を受ける際は、生活の質や今後の人生設計も考える必要があります。 「仕事を休めない」「手術が不安」などの理由で痛みを我慢すると、日常生活や趣味・スポーツなどの動作が制限されます。 変形性股関節症の痛みは歩行にも影響するため、毎日の通勤を苦痛に感じてしまう恐れも。 また、日本人は平均寿命が伸びているので、働き盛り(40〜60代など)で変形性股関節症になった場合は、痛みを伴う人生が何十年も続きます。 少しでも早いタイミングで手術を受け、今後の不安を取り除くなど、人生設計も考えておくとよいでしょう。 変形性股関節症の手術で行う「人工股関節置換術」とは 人工股関節置換術とは、股関節の損傷部分を取り除き、「人工の関節」に置き換える手術です。 変形性股関節症が末期のステージとなった場合、人工股関節置換術しか選択できないケースがあります。 人工股関節置換術には以下のメリット・デメリットがあるので、手術を受け入れるかどうか迷ったときは、医師と十分に話し合いましょう。 人工股関節置換術のメリット ・股関節の痛みを緩和できる ・股関節の可動域を改善できる ・歩行時のバランスを改善できる ・周辺部位の負担を軽減できる 人工股関節置換術のデメリット ・脱臼や血栓症などのリスクがある ・再手術の可能性がある ・症状によっては可動域の改善に限界あり ・金属アレルギー 術後は痛みがなくなり、可動域も改善されるため、生活の質が向上します。 ただし、人工股関節の耐用年数は15~20年程度といわれており、年齢が若いうちに手術を受けると、再手術の可能性があります。 骨棘が原因となり、筋肉や腱が固くなっていた場合は、十分な可動域を確保できない恐れも。 人工股関節にはチタン合金などが使われているため、金属アレルギーがある方は、必ず医師に伝えておきましょう。 変形性股関節症における手術後の生活リスク 人工股関節に置き換えた場合、変形性股関節症は改善されますが、手術後には以下の生活リスクが発生します。 手術から3~6カ月程度経過すると、水中ウォーキングなどの軽い運動はできますが、人工関節に負荷がかかるスポーツは控えた方がよいでしょう。 人工股関節はひねりや引っ張り、衝撃にはあまり強くないため、野球やサッカーなどのスポーツはおすすめできません。 また、人工股関節にゆるみや摩耗などが生じた場合、耐用年数を経過していなくても再手術する可能性があります。 手術後の入院期間は2週間程度ですが、患部の状態によっては3週間程度かかるため、仕事や家事への影響も考慮しておきましょう。 人工関節手術の年代別リスクについて知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。 変形性股関節症|人工関節手術の年代別リスクについて 変形性股関節症の手術を避けたい方は再生医療も選択肢の一つ 人工股関節置換術は末期の変形性股関節症に効果的ですが、合併症などのリスクを伴います。 手術を避けて股関節の痛みを解消したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療とは、患部に注射した幹細胞の働きにより、すり減った軟骨などを修復・再生する治療方法です。 手術による治療方法ではないため、再生医療は皮膚の切開や入院を必要としません。 また、再生医療には以下の特徴があります。 体にかかる負担が軽い 日帰り治療が可能 プロスポーツへの復帰が可能 自己脂肪由来の幹細胞を活用すると、アレルギー反応を低減できる 変形性膝関節症や半月板損傷などの治療にも活用できる 実際の治療では、患者の体から幹細胞を採取し、体外培養を経て股関節などの患部に戻します。 自分の幹細胞で患部を修復するため、拒絶反応やアレルギー反応のリスクが低く、体に大きな負担がかかりません。 再生医療は日帰り治療が可能になるので、仕事を休めない会社員や個人事業主など、多忙な方にもおすすめできる治療方法です。 治療期間や費用など、再生医療についてより詳しく知りたい方は、ぜひリペアセルクリニックの専門医にご相談ください。 リペアセルクリニックでは、独自の幹細胞治療技術や分化誘導により、再生医療の効果を高めています。 初回のカウンセリングは1時間程度を確保しているので、希望する治療方法などをじっくり話し合っておきましょう。 変形性股関節症の手術を受けるタイミングは医師と相談して決めよう 変形性股関節症を治療する場合、手術を受けるタイミングは必ず医師と相談して決めましょう。 手術のタイミングや必要性は総合的に判断されるため、医師による問診・触診や、画像検査などが必要です。 定期的に通院し、医師に患部の状態をチェックしてもらうと、いつ手術を受けるとよいのかわかります。 ただし、手術には感染症などのリスクがあり、人工股関節置換術は入院やリハビリを伴うため、歩けるようになるまで時間がかかります。 手術のリスクを回避したい方や、仕事復帰への時間をかけたくない方は、再生医療を選択肢に入れてみましょう。 再生医療は手術や入院の必要がなく、体にかかる負担も軽いため、高齢者にもおすすめできる治療方法です。 リペアセルクリニックも再生医療を導入しており、以下の特徴があるため、スポーツ愛好家やプロアスリートにも活用されています。 【リペアセルクリニックの特徴】 自己脂肪由来の幹細胞を活用 幹細胞の生存率が高い(冷凍保存ではなく、投与の都度培養) 国内トップクラスの細胞培養加工施設と提携 完全予約制で待ち時間なし 電話やメールによる無料相談に対応 自由に動ける健康な体や、痛みのない生活を取り戻したい方は、リペアセルクリニックの再生医療で根本治療を目指してみましょう。
2020.03.10 -
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変形性股関節症を発症したら仕事を辞めるべき?と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 身体を使う仕事は、股関節に大きな負荷がかかりやすく、仕事を続けることで重症化するリスクがあります。 変形性股関節症は重症化すれば働くことが困難になり、結果的に「仕事を辞めなければいけない」ということにもなりかねません。 本記事では、変形性股関節症の症状や治療法、仕事を辞めても復職できる人の特徴を詳しく解説します。 変形性股関節症で仕事を辞めても、しっかりと治療を行えば復職できる可能性があります。 変形性股関節症の症状が出たら早めに治療を開始し、仕事への早期復帰を目指しましょう。 変形性股関節症とは? 変形性股関節症とは、身体を支えたり動かしたりする役割を担う股関節の軟骨が擦り減り、痛みが出現する疾患です。 中高年以上の女性に好発する疾患ですが、小児期の発育性股関節形成不全が原因となる場合もあり、若い方でも発症する可能性があります。 変形性股関節症は進行性の病気のため、軽症のうちに治療を開始し、症状の悪化を防ぎましょう。 変形性股関節症の原因 変形性股関節症の原因は、先天性のものから後天的なものまで多岐にわたり、それぞれが股関節に負担をかけたり軟骨を損傷する原因となります。 変形性股関節症の原因の多くは股関節の形成不全ですが、加齢による身体の変化やケガによる股関節の変形も発症原因であるため、年齢問わず注意が必要です。 変形性股関節症の症状 変形性股関節症では、股関節の軟骨が擦り減ることで、日常生活のさまざまな動作に支障をきたします。 変形性股関節症の症状は、以下のとおりです。 変形性股関節症の初期は、太ももの付け根やおしりなどに違和感や痛みが出現します。 症状を治療せずに放置していると、変形性股関節症が悪化していき、歩行が困難になったり、安静時にも痛みが出現したりします。 変形性股関節症の症状は日常生活に支障をきたす恐れがあるため、早期から治療を開始するのが大切です。 変形性股関節症の診断方法 変形性股関節症は、問診や診察、単純X線(レントゲン)写真で診断します。 正常な股関節 骨盤と大腿骨の間にすき間がある 大腿骨の関節部分は丸い形をしており、上部は骨盤に覆われている 変形性股関節症 骨盤と大腿骨のすき間が狭くなる 骨盤に覆われている面積が狭くなっている 軟骨下骨が硬くなる 症状が進行すると、関節周囲にトゲのような骨組織や骨嚢胞(こつのうほう)と呼ばれる骨の空洞ができる 変形性股関節症になると、股関節の可動域も制限される可能性があります。 変形性股関節症で仕事を辞める選択肢を取る理由とは? 変形性股関節症で仕事を辞める選択肢を取る人が多い理由は、仕事や作業が股関節へ与える負担が大きいからです。 立ち仕事の方やしゃがんだり、中腰での作業が多い方は、変形性股関節症を発症するリスクが高まるだけでなく、症状を悪化させる可能性もあります。 また、デスクワークなど長時間座りっぱなしになりやすい仕事も、股関節への負担が大きいです。 そのため、仕事を辞めて治療やリハビリに専念することを選択する方もいます。 仕事を辞めるべきか考える際は、症状の程度や治療の見通し、職場の理解やサポート体制など、さまざまな要素を検討することが重要です。 まずは医師と相談し、適切な治療を受けつつ、自分に合った働き方を模索しましょう。 変形性股関節症を治療する方法 変形性股関節症の治療方法は、以下の4つがあります。 変形性股関節症は症状の程度に応じて治療法が異なります。 早期に医療機関を受診して適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎながら日常生活や仕事を続ける道が見えてくるかもしれません。 薬物療法 変形性股関節症の治療法の1つは、薬物療法です。変形性股関節症の薬物療法では、内服薬や外用薬、坐薬などの鎮痛剤を使用し、炎症や痛みのコントロールを行います。 鎮痛剤を使っても痛みのコントロールが難しい場合は、薬の種類を変更したり、ほかの治療法を検討したりします。 運動療法 変形性股関節症の症状を軽減する治療法に、運動療法があります。 股関節は骨盤と大腿骨で構成されるため、周りの筋肉を鍛えて力をつけたり、股関節の柔軟性を高めることで、症状の改善や進行を遅らせる可能性が高まります。 変形性股関節症の方は、無理のない範囲で以下の動きを行いましょう。 股関節周りの筋肉は、足を動かすことで鍛えられます。足を前に出す動作は、膝を伸ばして行うとより強い負荷で運動できます。 トレーニングをする際は転倒や上半身のブレをなくすために、手すりを使用しましょう。 手術療法 変形性股関節症が進行し、薬物療法や運動療法で疼痛のコントロールが難しいときは、手術療法が検討される場合もあります。 初期の段階では骨同士がぶつからないように、骨の一部を切り取る術式が一般的です。 関節の変形が進んでいる進行期や末期は、人工股関節置換術という手術で擦り減った関節を人工関節に置き換えます。 術後は痛みが著しく緩和しますが、仕事に復帰するには、しっかりとリハビリを行う必要があります。 再生医療 再生医療は、痛みの緩和が見込めるだけでなく、擦り減った関節軟骨の修復も期待できます。 痛みを我慢しながら仕事を続けるのは大変なことです。 手術となると入院のために仕事を休む必要があり、術後も復帰までに時間がかかる可能性があります。 再生医療は患者さま自身の幹細胞を股関節に注入し、傷ついた軟骨の再生を促す治療法で、入院や手術が不要です。 変形性股関節症の痛みにお悩みの方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 変形性股関節症で仕事を辞めても復職できる人の特徴 変形性股関節症で仕事を辞めても復職できる人は、以下の3つの特徴があります。 変形性股関節症は、股関節への負担が大きいと症状が悪化する恐れがあります。 症状が落ち着くまで安静にしていたり、治療期間が長引いたりしている場合は、股関節周辺の筋力が低下してちょっとした動作でも負荷がかかりやすくなってしまいます。 症状の程度に合わせて適切な治療を受け、無理のない範囲で仕事への復帰を目指すことが大切です。 復職後の業務内容が肉体労働ではない 変形性股関節症で仕事を辞めても、適切な治療を受け、復職後の業務内容が肉体労働でない場合は、仕事に復帰できる可能性が高いです。 座り仕事や事務仕事などのデスクワークであれば、変形性股関節症の症状が出現していても無理なく仕事を続けられるでしょう。 しかし、業務内容が肉体労働であっても職場復帰できないわけではありません。 肉体労働は股関節への負荷が大きいため、職場復帰する場合は変形性股関節症が悪化や再発しないように注意しながら仕事しましょう。 リハビリ期間が長く筋力もついている 変形性股関節症のリハビリ期間が長く、筋力もついている場合は、辞めていた仕事にも復帰できる可能性があります。 変形性股関節症のリハビリでは、仕事や日常生活での動きを想定して、股関節への負担が少ない動き方を練習します。 リハビリ期間が長ければ、日常生活動作で使用する部位の筋力を効率良く上げられ、復職した際も股関節への負担が少なく身体を動かせるでしょう。 再生医療による治療を受けている 変形性股関節症で仕事を辞めても、再生医療による治療を受けていれば、復職できる可能性があります。 再生医療は入院や手術を必要としない治療法で、治療期間の短縮を目指せるのがメリットです。 再生医療は手術の場合と異なり、長期間の入院がないため、早期の職場復帰が見込めます。 【まとめ】変形性股関節症で仕事を辞めても職場復帰できる 変形性股関節症で仕事を辞めても、職場復帰できる可能性はあります。 変形性股関節症は症状が進行するにつれ、関節が擦り減り痛みが増強する疾患です。 立ち仕事や重い物を持つ仕事に就いている方は、変形性股関節症の症状が悪化しやすいため注意が必要です。 「痛みがつらいけれど手術や入院のために休みがとれない」「手術は避けたい」という方は、痛みの緩和が期待できる再生医療を検討しましょう。 再生医療による治療は、身体への負担が少ないだけでなく、職場への早期復帰も見込めます。 変形性股関節症の治療に再生医療をお考えの方は、まずはお気軽に当院(リペアセルクリニック)までご相談ください。
2019.11.29 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症の患者さんを看護する際は、股関節への負担を減らせるよう、日常生活を工夫することが大切です。 股関節の軟骨が擦り減り、骨の変形を引き起こす「変形性股関節症」は、下半身に痛みがみられる疾患です。 本記事では、変形性股関節症の患者さんの看護について、詳しく解説します。 看護ケアを行う際は、身体的側面だけでなく心理的側面にも注意し、患者さんと関わりましょう。 変形性股関節症の患者さんを看護するポイント 変形性股関節症の患者さんを看護する際は、以下の4つのポイントを押さえることが大切です。 股関節への負担を減らす日常生活の管理 リハビリが行えるように環境を整える 問診時 人工股関節置換術(THA)の手術前後 骨の変形がみられる変形性股関節症では、病状の進行や治療経過などに、患者さんの気持ちが追いつかない場合もあります。 患者さんが安心して日常生活を送れるよう、患者さんに合わせて看護ケアを行いましょう。 股関節への負担を減らす日常生活の管理 変形性股関節症の看護では、股関節への負担を減らす日常生活の管理を行うことがポイントです。 股関節へ大きな負担がかかると、症状が悪化し、治療期間が延長する恐れがあります。 改善が必要な生活習慣を送っている場合は、患者さんの意見を聞きながら、個々に合わせた行動を提案しましょう。 リハビリが行えるように環境を整える 変形性股関節症の患者さんを看護する際は、リハビリが行えるように環境を整えることが重要です。 リハビリを実施する際は、以下の点に注意して環境整備を行いましょう。 ベッドの高さが患者さんに合っているか ナースコールやコードが絡まっていないか 固定具の装着方法が正しいか 床に物が散らかっていないか 変形性股関節症でリハビリを行う目的は、症状の緩和や術後の可動域の拡大です。 安全にリハビリが行えるように、看護師は患者さんの身の回りを入念にチェックしましょう。 問診時 変形性股関節症の患者さんを看護する際は、問診時の表情や言動を確認することがポイントです。 問診時に以下の点を観察すると、症状の有無や患者さんの気持ちなどを把握できます。 苦痛表情の有無 動作時の痛みの有無 股関節の可動域 歩行状態 感覚障害の有無 不安症状 リハビリの進捗状況 など 患者さんの訴えに耳を傾けることも大切ですが、診察の出入りや待っている様子などを見て、日常生活での困りごとを知ることも重要です。 人工股関節置換術(THA)の手術前後 変形性股関節症で人工股関節置換術(THA)を受ける患者さんを看護する際は、手術前後の様子を観察しましょう。 人工股関節置換術(THA)とは、股関節の擦り減った部分を人工物に置き換える手術です。 術後は変形性股関節症による痛みや動かしにくさなどの症状が改善しますが、リハビリで日常生活動作を獲得していく必要があります。 手術前後で下半身の使い方に違いが生じることで違和感を覚えたり、今後の生活が見通せなかったりすると、患者さんの不安が大きくなるため注意が必要です。 手術への不安が大きく、手術を避けて治療したい場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。 以下の動画では、手術を避けて変形性股関節症を治した方の体験談をご紹介していますので、合わせてご覧ください。 変形性股関節症の看護ケアで重要なこと 変形性股関節症の看護ケアで重要なことは、以下の2つです。 退院後の生活指導も重要 術前後のメンタルヘルスに注意する 手術で変形性股関節症を治療した場合は、リハビリによる可動域の拡大が期待できるため、今までできなかった動作ができるようになる可能性があります。 人工股関節置換術を受けた患者さんの、日常生活での注意点を指導し、合併症のリスクを低減しましょう。 退院後の生活指導も重要 変形性股関節症の看護ケアでは、退院後の生活指導も重要です。 人工股関節置換術を受けた患者さんに退院指導を行う際は、以下の内容を伝えましょう。 あぐらの姿勢をとらない 正座で前かがみにならない 前かがみで靴下を履かない 足を組まない 手術をした側の足を軸足にしない 重い荷物を持たない 転倒に注意する 洋式トイレを使用する 激しい運動を行わない 変形性股関節症の術後は、人工関節に負担がかからないように姿勢を工夫することが大切です。 仕事や趣味などで、股関節に負担のかかる動作がないか、患者さんとともに確認しましょう。 術前後のメンタルヘルスに注意する 変形性股関節症の患者さんを看護する際は、術前後のメンタルヘルスに注意が必要です。 術前に思い描いていた生活と実際の術後の様子が異なる場合に、ストレスが増加したり意欲の低下がみられたりするケースがあります。 元の日常生活に戻るためにはリハビリが必要ですが、意欲の低下により目標を見失うこともあります。 看護師は術前後の患者さんの悩みを傾聴し、不安を軽減できるよう関わりましょう。 【まとめ】変形性股関節症の看護はケアと周囲の協力が重要 変形性股関節症の看護は、患者さんの周囲の協力や気持ちに寄り添ったケアが重要です。 変形性股関節症で痛みや動かしにくさなどの症状がある場合は、保存療法や手術療法が検討されます。 手術療法は患者さんの気持ちが変化しやすく、不安や辛さなどの心理は術後のリハビリにも影響する恐れがあります。 生活指導では患者さんだけでなく、患者さんのご家族の協力も得て、退院後の生活について考えていくことが重要です。 不安が大きく、手術療法を避けて変形性股関節症を治療したい患者さんには、再生医療による治療も1つの選択肢です。 患者さんやご家族の気持ちに寄り添い、患者さんに合わせた看護を提供しましょう。
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
ヨガは体にいい運動として一般的に知られていますが、変形性股関節症を患っている方は注意が必要です。 ヨガは股関節に大きな負担がかかるポーズが多く、床に座る時間が長いため股関節に痛みがある方にはおすすめできません。変形性股関節症を改善するためには、症状に合わせた運動療法が必要です。 そこで本記事では、変形性股関節症の症状や正しい運動療法について解説します。運動療法で改善を図り、日常生活で注意すべきことを意識して、痛みと上手に付き合っていきましょう。 変形性股関節症にヨガが適さない理由 結論から述べると、変形性股関節症の方や脚の付け根に痛みを感じる場合、ヨガは基本的にNGです。 床に座る姿勢が続くことで、股関節に負担がかかります。股関節の痛みがあるのに我慢してヨガを行うと、症状が悪化する可能性が高いです。 変形性股関節症やその症状が疑われる方は、専門家の指導を受けてからヨガを行いましょう。 変形性股関節症とは 股関節は太ももの骨である大腿骨が骨盤にはまり込むようにできています。この股関節が変形してくると、大腿骨と骨盤の隙間が狭くなり、軟骨組織が硬くなります。 また症状が進行すると、関節の周囲に骨棘(こつきょく)とよばれるトゲのような骨組織が形成されたり、骨嚢胞(こつのうほう)とよばれる骨の空洞ができたりします。このように関節が変形すると、股関節の動きも狭くなってきます。 例えば、股関節を深く曲げる動作や、足を大きく外に開く動作ができなくなっていきます。最初の頃は立ち上がりや歩き出しの際に足の付け根に痛みが見られます。症状が進行してくると痛みも強くなり、場合によっては夜寝ていても痛みを感じるようになる人もいます。 対して、骨の変形により狭くなった可動域をヨガなどで無理に動かすことは、痛みをさらに増強させることになりかねません。また、変形性股関節症は女性に多い疾患です。女性の場合は生まれつき股関節のはまり込みが浅い人がいます。 一度変形をした関節は元の形には戻りませんので、関節への負担を軽減することが大事です。 変形性股関節症にはヨガ以外の運動療法が効果的 変形性股関節症とヨガの相性は良くありませんが、股関節や下肢をまったく動かさないことも問題です。 そのため、変形性股関節症の患者さんに対して治療の一環として「運動療法」が取り入れられることが多いです。 運動療法の目的は、股関節のリラックスによる股関節軟骨の健康維持と股関節の可動域の確保です。運動療法を適切な方法で継続すると、股関節を正しく動かせるため、筋力の維持にもつながります。 変形性股関節症の正しい運動療法 変形性股関節症の患者さんは、一体どのような運動が良いのでしょうか。 原則として担当医から指導された内容を実施することが重要ですが、股関節に過度な負担がかからない運動や継続が容易である運動が効果的です。股関節や下肢に負荷のかかる運動は、かえって変形性股関節症の症状を悪化させる可能性があります。 運動療法は根治的な治療とはなりませんが、症状の改善に役立つため継続が大切です。しかし、患者さんによっては継続が難しい場合もあるため、軽めかつ簡単に実施できる以下の運動をおすすめします。 他にも「水中運動」は負荷が少ないため、変形性股関節症の運動療法として適しています。 日常動作における改善方法 変形性股関節症は股関節の軟骨がすり減ることにより、痛みや運動の制限を引き起こします。 日常生活の中のさまざまなシーンで動きや姿勢に注意を払うと、痛みを軽減できたり、生活しやすくなったりします。 以下の方法を実践してください。 正しい姿勢を保つ 立つときや座るときに背筋を伸ばして肩を後ろに引く 座るときに工夫する 背もたれがある椅子にする、足は組まない 歩くときに工夫する ゆっくりと大きな歩幅で歩き、足を引きずらない 階段を使用する 1段ずつ足を上げる、手すりを使用する 荷物の保ち方を工夫する 重い荷物は肩に掛ける、両手で持つ 動作に気をつける 重いものを持ち上げる・しゃがむときは腰を丸めずに足に力を入れる 睡眠時の姿勢を意識する 背骨が自然なカーブを保つようにする、ゆっくりと寝返りをする 運転するときに配慮する 運転席の位置を調整して膝を曲げやすくする 変形性股関節症はヨガでなく適切な運動療法で改善しよう https://youtu.be/iPHLbIXjPNk?feature=shared 変形性股関節症における運動療法は効果的です。対して体に良さそうなイメージがあるヨガは、股関節への負荷が大きいことから変形性股関節症の治療法として適していません。逆に症状を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。 運動療法を取り入れる場合は、担当の医師から指導された内容を遵守して、継続的に行いましょう。調子が良いからと運動量を自分の判断で増やしても良くならないため、無理は禁物です。一度の運動量を増やすのではなく、決められた運動を毎日継続してください。 また、近年では変形性股関節症の再生医療が注目を集めています。リスクを抑えつつ高い治療効果が期待できる治療方法です。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症では、股関節や下半身に痛みの症状がみられます。 ストレッチを行ったり患部を温めたりしても、痛みが引かない場合は、痛み止めによる薬物療法が有効です。 本記事では、変形性股関節症に適用される痛み止めについて、詳しく解説します。 痛み止めは変形性股関節症による痛みの緩和に期待できますが、根本的に原因を取り除ける治療法ではないため注意が必要です。 変形性股関節症で痛み止めを服用する際は、自身に合った薬剤を処方してもらい、量や用法を守りましょう。 変形性股関節症に適用の痛み止めは? 変形性股関節症に適用される痛み止めには、以下の3種類があります。 内服薬 注射薬 外用薬 変形性股関節症になると、股関節や下肢に痛みがみられます。 初期はストレッチや患部の温めで痛みが引く場合もありますが、関節の変形が進むと、痛みも強くなる可能性があるため注意が必要です。 変形性股関節症の痛みを緩和する方法に、痛み止めを服用する薬物療法があります。 薬物療法を受ける際は、医師の指示を守り正しく薬剤を使用しましょう。 内服薬 変形性股関節症では、主に以下の痛み止めが内服薬として処方されます。 アセトアミノフェン ロキソニン(NSAIDs) リリカ(プレガバリン) サインバルタ トラムセット など 内服薬は口から投与する薬で、錠剤や粉薬などの形状があります。 痛みが常時でなければ頓服として処方される場合が大半ですが、薬の種類によっては内服時間が決まっていこともあるため、医師に確認しましょう。 注射薬 変形性股関節症では、以下の注射薬が適用される場合があります。 ステロイド関節内注射 ヒアルロン酸注射 ステロイドは、強い痛みにも効果が期待できる薬剤ですが、長期使用すると副作用のリスクが高まります。 ヒアルロン酸注射は、関節の動きを滑らかにし、痛みの軽減を図る治療法です。 注射で痛みを緩和する場合は、穿刺部の感染リスクがある点に注意が必要です。 外用薬 変形性股関節症の痛み止めの1つに、外用薬があります。 湿布薬や塗り薬などを外用薬といい、患部に直接使用するのが特徴です。 外用薬は内服薬や注射薬と比べて、効果が出現するまでに時間がかかりますが、胃腸への負担が少ないといったメリットがあります。 変形性股関節症に痛み止めを服用する際の注意点 変形性股関節症に痛み止めを服用する際は、以下の3点に注意しましょう。 薬物療法は根本的な治療ではない 痛みが緩和しない場合は医師に相談する 服用方法や飲み合わせには十分注意する 服用する際の注意点を確認し、適切な用法で痛み止めを使用しましょう。 薬物療法は根本的な治療ではない 薬物療法は、変形性股関節症の根本的な治療ではない点に注意が必要です。 痛み止めは対症療法であり、変形性股関節症によって起こる痛みの軽減に期待できます。 変形性股関節症による痛みは、股関節の変形によって起こるため、原因となっている部位の治療も行うことが大切です。 痛みが緩和しない場合は医師に相談する 変形性股関節症で痛み止めを使用しても、痛みが緩和しない場合は早めに医師に相談してください。 痛みが緩和しない場合は、服用している薬が合っていない可能性があります。 薬の効果が十分に得られないときは、早めに医師へ相談し、ほかの薬を処方してもらいましょう。 服用方法や飲み合わせには十分注意する 変形性股関節症で痛み止めを使用する場合は、服用方法や飲み合わせに十分注意してください。 痛み止めは、自己判断で中断せずに、医師の指示通りに服用しましょう。 医療機関や薬局へ行く際は、お薬手帳を持っていき、服用可能かどうか確認することが大切です。 変形性股関節症は、運動療法や温熱療法などの保存的治療と合わせて薬物療法を行うと、痛みの緩和により効果が期待できます。 【まとめ】変形性股関節症を根本的に治療するなら再生医療も選択肢の一つ 変形性股関節症では、症状の進行を抑えたり痛みを和らげたりするために、まずは保存的治療を行うのが一般的です。 保存的治療の1つに、痛み止めによる薬物療法があります。 痛み止めの服用は、痛みのコントロールに有効ですが、根本的な治療ではないため注意が必要です。 薬物療法をはじめとした保存療法を行っても、症状の悪化がみられる場合は、手術療法や再生医療による治療を検討しましょう。 再生医療とは、患者様自身の細胞を利用して、擦り減った軟骨の修復・再生を促す治療法です。 変形性股関節症を根本的に治療したい場合は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症で「やってはいけないこと」を知り、症状の悪化を防ぎたいと考えている方は多いのではないでしょうか。 股関節に過度な負担をかける動作や無理な運動、急激な体重の増減などは、症状を進行させる原因になることがあります。 この記事では、変形性股関節症の方が避けるべき行動や、股関節への負担を減らす生活のポイントについて詳しく解説します。 手術をせずに変形性股関節症の痛みを改善したい方は、参考にしてください。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性股関節症による痛み症状の改善が期待できる再生医療の治療法や症例を公開中です。 歩けないほどの痛みに進行してしまう前に、再生医療とはどのような治療かご確認ください。 変形性股関節症におけるやってはいけないこと一覧 変形性股関節症におけるやってはいけないこと一覧は、以下の通りです。 膝を深く曲げた状態での動作 過度な運動習慣 急激な体重増加 重量物の持ち運び 脚に負担のかかる靴の着用 正座やあぐらで座る 上記の行動は股関節に大きな負担をかけ、痛みや変形の進行を招く原因となります。 日常生活の中で意識的に避け、症状の悪化を防いで股関節を守りましょう。 膝を深く曲げた状態での動作 膝を深く曲げる動作は股関節に大きな負担がかかり、変形性股関節症の症状を悪化させる恐れがあります。 関節の軟骨や骨への負担が増して痛みや炎症の悪化、変形の進行につながる可能性があるためです。 とくに、以下のような動作には注意が必要です。 草むしり スクワット 和式トイレの使用 床に膝をついて掃除をする 床にある物を拾うために深くしゃがみ込む 日常生活の中で無意識に行うことも多いため、動作を見直し股関節にやさしい姿勢を心がけましょう。 過度な運動習慣 変形性股関節症の方にとって過度な運動は股関節に大きな負担をかけ、痛みや炎症の悪化、関節の変形を進行させるリスクがあります。 衝撃が大きい運動や股関節に強い負荷がかかる動作は注意が必要です。 以下のような運動は、変形性股関節症の悪化につながる可能性があるため控えましょう。 ジョギングやランニング 長時間のウォーキング 階段昇降を繰り返す運動 スクワット テニスやバスケットボールなど急激な動きのあるスポーツ 一方で、運動をまったく行わないのもよくありません。 変形性股関節症の治療では、股関節への負担を軽減しつつ可動域を確保するために適度な運動が重要です。 無理のない範囲で継続して股関節を動かさないと、関節の可動域が狭くなり筋力の低下を招いてしまいます。 専門家の指導のもと、自分に合った運動量・運動内容を見極めながら継続的なケアを行いましょう。 急激な体重増加 体重が増えると、股関節にかかる負担も大きくなります。 立ち上がりや階段の昇降、歩行などの動作では体重の数倍の力が股関節に加わることもあります。 急激な体重増加は股関節への負荷を高め、痛みや変形の悪化を引き起こす原因の一つです。 変形性股関節症の治療を続ける上で、適正体重の維持は重要です。 日々の食事管理や無理のない運動を通じて、体重のコントロールを意識しましょう。 重量物の持ち運び 重たい荷物を持ち上げたり運んだりすることは、股関節に大きな負担をかけます。 持ち上げる瞬間や持ち運んでいる最中は、体重の数倍もの力が股関節に集中し、変形性股関節症による痛みや変形の悪化を招く原因になります。 職業的に股関節への負担がかかりやすくなる例は、以下の通りです。 スーツケースを持ち運ぶ 買い物袋を両手に持って歩く 建設現場や引越し業、工場作業など重い物を扱う仕事に従事する 仕事の都合で避けられない場合でも、以下の方法で股関節の負担軽減が見込めます。 正しい姿勢で持つ(荷物を体に密着させて背筋を伸ばす) 台車や補助具、サポーターの活用 十分な休憩時間の確保 股関節に痛みを感じ始めたら無理をせず、周囲の理解と協力を得ながら可能な限り負荷を減らし、症状の進行を防ぎましょう。 脚に負担のかかる靴の着用 ヒールの高い靴やクッション性の乏しい靴は股関節に余計な負荷をかけ、変形性股関節症の悪化を招く可能性があります。 歩行時の衝撃が十分に吸収されず股関節に直接伝わることで、痛みや炎症が強くなる恐れがあるためです。 症状に応じて靴の見直しや買い替えを検討しましょう。 変形性股関節症の方が靴を選ぶ際のポイントは、以下の通りです。 自分の足の形に合った靴を選ぶ クッション性が高く、着地の衝撃を吸収できる かかと部分に安定感があり、歩行時にぶれにくい 中敷きを使用して衝撃を和らげたり、安定性を高める サイズの合った靴や股関節への負担を軽減できる靴を選ぶことで、痛みの緩和にもつながります。 今の靴が自分の症状に合っているか、見直してみましょう。 正座やあぐらで座る 正座やあぐらの姿勢は股関節を深く曲げることになり、大きな負担がかかるため変形性股関節症の方は避けたい動作です。 和式トイレの使用や低い椅子での立ち座りは膝を深く曲げる体勢になりやすく、関節にストレスを与えます。 日常生活では脚つきの椅子や洋式トイレを使用し、膝の角度が90度以下にならないよう心がけましょう。 住環境を和式から洋式に変える意識が、股関節への負担軽減につながります。 変形性股関節症でやってはいけないことを続けるリスク 変形性股関節症において、負担の大きい行動や姿勢を改善せずに続けると、以下のようなリスクが生じる恐れがあります。 痛みが強くなる 痛みが慢性化する 可動域の制限が進む 手術の可能性が高まる 関節の変形が進行する 日常の動作や仕事などに支障が生じる リスクを回避するためにもやってはいけないことを理解し、日常生活や職場での行動を見直しましょう。 股関節への負担や禁忌肢位を避けて生活するためのポイント 股関節への負担や禁忌肢位を避けて生活するためのポイントは、以下の3つです。 姿勢の意識 適度な運動による体重管理 サポート用具の活用 少し意識を変えるだけでも、股関節の負担軽減が見込めます。 日常生活の中で無理なく取り入れましょう。 姿勢の意識 股関節の負担を軽減するには、姿勢の意識が重要です。 姿勢が悪いと股関節に余計な力がかかり、痛みや変形の進行を招く恐れがあります。 また、長時間同じ姿勢で過ごすことも関節に負担を蓄積させる要因となるため、こまめに姿勢を変える習慣を身につけましょう。 股関節への負担を減らすための正しい姿勢の例は、以下の通りです。 耳、肩、腰、膝、くるぶしが一直線になるように立つ 骨盤を立てて座る 足を組まずに両足を床につけて座る 座面の高さは膝が90度になるように調整する 長時間座る場合は30分〜1時間ごとに立ち上がる 両足を肩幅に開き、かかとを壁につけて立つと正しい姿勢ができているか確認できます。 後頭部、胸の後ろ、お尻が壁につき腰の後ろに手のひらが入る程度の隙間があれば、姿勢はおおむね良好です。 また、トップスとボトムスの脇のラインの縫い目がまっすぐになっているかもチェックの目安になります。 小さな意識を積み重ねて、股関節へのダメージ軽減につなげましょう。 適度な運動による体重管理 股関節への負担を軽減するには、適正体重の維持が不可欠です。 体重が増えると股関節への圧力も大きくなり、痛みや変形の悪化リスクが高まります。 股関節に負担の少ない運動を選ぶことで、痛みを悪化させずに健康的に体を動かせます。 股関節にやさしい運動の例は、以下の通りです。 ウォーキング(平坦な道をゆっくりと) 水中ウォーキング 水泳 自転車 ヨガやピラティス(関節に負荷をかけすぎない動作) 股関節まわりのストレッチや軽い筋トレ 日常的に無理のない範囲で運動習慣を取り入れ、体重増加を防ぎましょう。 以下の記事では、股関節の強化に効果が見込める踏み台昇降について紹介しているので参考にしてください。 サポート用具の活用 立ち上がるときや歩くときに股関節へかかる負担を減らすために、サポート用具を活用するのも一つの手です。 サポート用具の一例は、以下の通りです。 杖 歩行時や立ち上がるときの股関節への負担を軽減 クッション性の高い靴 歩行時の衝撃を吸収し、関節への負担を減らす 中敷き 安定性やフィット感を向上させ、歩行をサポート 手すり 立ち座りや歩行の補助に役立つ 椅子用クッション 座るときの負担を和らげる 痛みの予防や進行抑制のためにも、無理をせずにサポート用具の使用を検討しましょう。 変形性股関節症でやってはいけないことでよくある質問 変形性股関節症でやってはいけないことでよくある質問に答えていきます。 以下の内容を参考にして日常生活を送りましょう。 変形性股関節症の貧乏ゆすりはやってはいけない? 変形性股関節症でやってはいけないストレッチは? 股関節に負担をかけない寝方は? 変形性股関節症の貧乏ゆすりはやってはいけない? 変形性股関節症の貧乏ゆすりと似た動きのジグリングは、やっても問題ありません。※ ※出典:PubMed「関節軟骨の全層欠損の治癒に対する連続的な受動運動の生物学的影響。ウサギでの実験的研究」 ジグリングは、変形性股関節症の運動療法として取り入れられます。 つま先を床につけた状態で左右のかかとを小刻みに上下させて、かかとは床から2センチ程度上げます。 関節に負担をかけることなく動かせる方法としておすすめです。 変形性股関節症でやってはいけないストレッチは? 変形性股関節症の方は、関節に負担のかかるストレッチは避けましょう。 誤ったストレッチは痛みや炎症を引き起こす恐れがあります。 とくに、以下のような動きは控えましょう。 ストレッチの内容 例 曲げ伸ばしや回旋(ねじれ)を伴うストレッチ 合蹠のポーズ 股関節に強い負荷をかけるストレッチ ダウンドッグ 長時間同じ姿勢で行う静的ストレッチ 立ったまま上半身だけを伸ばす動き ストレッチを行う際は痛みが出ない範囲で、股関節に優しい方法を心がけましょう。 以下の記事では、変形性股関節症のストレッチについて解説していますので参考にしてください。 股関節に負担をかけない寝方は? 股関節に負担をかけない寝方は、横向きや仰向けで脚を自然な位置に保つ姿勢です。 変形性股関節症の方は、就寝時の姿勢によっても関節への負担が変わります。 以下のような寝方を試してください。 仰向けで寝るときは、膝の下にクッションを入れる 横向きで寝るときは、膝の間にクッションを挟む 股関節にやさしい姿勢は、痛みの軽減や症状の進行予防につながります。 医師や理学療法士と相談しながら、自分に合った就寝スタイルを整えましょう。 変形性股関節症を悪化させないためにやってはいけないことを厳守しよう 変形性股関節症を悪化させないためには、やってはいけないことを理解し、日常生活の中で避ける意識を持ちましょう。 正座やあぐら、重い荷物の持ち運び、股関節に負担をかける靴の着用などを避け、正しい姿勢や適度な運動を取り入れましょう。 また、痛みや違和感を我慢せず医師の指導に従って早めに対応することも重要です。 手術に頼らずに変形性股関節症の改善を目指す方法としては、再生医療という選択肢もあります。 当院では再生医療に関する無料相談を行っておりますのでお気軽にご相談ください。
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
股関節の痛みに悩まされる高齢者の方にとって、人工股関節置換術は活動的な生活を送るための手段の1つです。 しかし、手術後は日常生活に戻るため、長期的なリハビリを行う必要があります。 本記事では、高齢者の人工股関節置換術後のリハビリ内容・リハビリの流れと全体像について解説します。 また手術後の注意点やリハビリを継続するための工夫についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 人工関節置換術を検討している方や、ご家族の方のお役に立てる情報をお届けします。 高齢者の人工股関節術後(THA)のフェーズ別リハビリ内容 高齢者の人工股関節術後(THA)のフェーズ別リハビリ内容は、以下の通りです。 手術後1週目:安静と日常的な運動を始める 手術後2~4週目:可動域と筋力回復訓練 手術後1~3か月:歩行・日常生活に戻るための練習 今回は、手術後1週目から3か月後にかけてのリハビリ内容を紹介します。 具体的にどのような訓練を行うのか解説していくので、ぜひ参考にしてください。 手術後1週目:安静と日常的な運動を始める 手術後1週目は、安静を基本としつつ、早期離床に向けての準備段階の時期です。 体位変換(体の位置や向きを変える介助)を定期的に行い、褥瘡の予防に努めましょう。 運動は主に足首の曲げ伸ばしや、ふくらはぎのポンプなど、深部静脈血栓の予防運動が中心となります。 ベッド上での簡単な運動から始めて徐々に活動範囲を広げていき、痛みの程度を確認しながら無理のない範囲でリハビリを進めましょう。 また手術後1週目は日常生活動作への導入として、寝返りや起き上がりなどの練習を開始する時期でもあります。 術後の状態や回復具合に合わせて、理学療法士や医師の指示のもと、慎重にプログラムを進めていくことが重要です。 手術後2〜4週目:可動域と筋力回復訓練 手術後2〜4週目は、可動域と筋力回復訓練が中心です。 【主なリハビリ内容】 股関節の可動域訓練 筋力強化訓練 立位・歩行訓練の導入 歩行器や杖を使った訓練を開始し、徐々に歩行距離を伸ばしていきます。 大腿四頭筋や臀筋の強化を目的とした運動療法も、積極的に行う場合が多いです。 日常生活動作に必要な筋力と可動域の改善を目指し、階段昇降などの練習を始めていくケースもあります。 痛みのコントロールと状態観察を継続しながら、退院後の生活を見据えたリハビリを進めていきましょう。 手術後1〜3か月:歩行・日常生活に戻るための練習 手術後1~3か月は、安定した歩行の確立を目指す段階です。 自立して歩けるように、必要に応じて杖の使用を継続しましょう。 加えて買い物・調理・トイレ動作などのADLトレーニングを実施し、退院後の生活をスムーズに送れるよう療法士が支援します。 また、筋力維持・向上のための運動療法を継続し、自主トレーニングについても指導を行います。 この段階のリハビリは、「焦らず、しかしあきらめず」の姿勢が大切です。 日々の小さな変化や前進を前向きに捉え、継続する意志と自己肯定感を持って取り組むことが、回復への大きな力となります。 人工股関節術後のリハビリの流れと全体像 人工股関節術後のリハビリの流れと全体像は、以下の通りです。 術後リハビリのフェーズ(術後直後~退院後) 歩行・自立までの目安 術後は簡単なリハビリから始め、徐々に歩行・自立を目指します。 ここからは、2つの段階に分けて解説していきます。 術後リハビリのフェーズ(術後直後~退院後) 術後早期は、疼痛管理と基本的な運動から開始し、徐々に可動域訓練や筋力強化に移行します。 退院前には、日常生活動作(ADL)の練習を集中的に行い、社会復帰に向けた準備を整えます。 退院後は、自宅での自主トレーニングを継続し、定期的な外来リハビリで経過確認を行うフェーズに移行する時期です。 活動的な日常生活の維持と、再手術のリスク軽減を目標にリハビリを継続していきましょう。 一人ひとりの状態や経過に合わせた、段階的かつ継続的なリハビリが重要です。 歩行・自立までの目安 歩行・自立までの目安は、一人ひとりの状態や手術の経過によって異なります。 時期 到達目標 術後〜1週 立位保持 2〜4週 杖を使った歩行訓練開始 1〜3か月 杖卒業・自立歩行の練習 3か月以降 屋外歩行の練習 人工関節置換術は身体への負担が大きく、回復までに個人差がある点に注意が必要です。 リペアセルクリニックでは、変形性膝関節症に対し、自己脂肪由来の幹細胞を用いた再生医療を提供しています。 この治療法は手術をせずに、損傷した軟骨の修復を促し、痛みを軽減することを目指します。 培養した幹細胞を膝関節に注射することで、軟骨の再生を促し、関節機能の改善が期待できるでしょう。 また当院では再発予防に重点を置いたリハビリ施術を提供するなど、早期の回復に努めています。 変形性ひざ関節症等でお悩みの方は、リペアセルクリニックの電話・メールからご相談ください。 高齢者が人工股関節術後の生活で気をつけること 高齢者が人工股関節術後の生活で気を付けることは、以下の通りです。 家の中の安全対策 脱臼を防ぐ動作や生活習慣 杖や補助具の使い方 歩行や自立が成功しても、思わぬ事故が起こり、再手術するケースは珍しくありません。 再手術や怪我をするリスクを下げるためにも、日常生活の中で対策を行いましょう。 家の中の安全対策 転倒は再手術や更なる怪我のリスクを高めるため、家の中での安全対策が必要です。 可能な限り段差の解消や手すりの設置を行い、移動の安全性を確保しましょう。 また転倒防止のために、滑りにくいマットの活用も有効です。 電気コードやカーペットの端など、つまずきやすいものの整理も忘れないようにしましょう。 さらに明るい照明を確保し、夜間の移動にも配慮することで、より安全な生活を送ることができます。 脱臼を防ぐ動作や生活習慣 術後の生活では、股関節に過度な負担をかけないことが重要です。 【日常で注意をするべき動作】 深く腰をかがめる ↳座った状態で足を組む・床にある物を拾う・和式トイレの使用など 股関節を内側にねじる動作 ↳片足立ちで靴を履く・布団の上で方向転換する動作など 特に、深く腰を曲げる、足を大きく開く、内側にひねるなどの動作は避けるように心がけましょう。 また睡眠姿勢や椅子の腰掛け方など、日常の「クセ」にも注意が必要です。 仰向けで寝る、座る際には深く腰掛けすぎない、立ち上がる際には手すりを利用するなどの工夫も重要となってきます。 長時間の同一姿勢も股関節に負担をかけるため、適度に体勢を変えるようにしましょう。 膝の人工関節置換手術のリスク・合併症について詳しく知りたい方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。 杖や補助具の使い方 杖や補助具を使用する際は、医師や理学療法士の指示に従い、適切な種類と長さを選ぶことが大切です。 術後間もない方(特にバランス不安定な方) ↳歩行器または四点杖 ゆっくり歩けるが、まだふらつきがある方 ↳四点杖または多脚杖 屋外でもある程度歩ける方 ↳T字杖(一本杖) 歩行時には、杖を体のやや前方に突き出し、杖を突くタイミングと反対側の足を一緒に出すよう意識しましょう 正しい使い方を身につけることで、転倒のリスクを減らし、安全に活動範囲を広げることができます。 また補助具に頼りすぎず、徐々に自力で歩けるように訓練することも大切です。 高齢者がリハビリを続けるための工夫 高齢者がリハビリを続けるための工夫は、以下の通りです。 モチベーション維持のポイント 家族や介護者のサポート方法 歩行・自立を成功させるには、日々のリハビリが欠かせません。 1日でも早く歩行・自立した状態になるためには、家族や介護者のサポートが必要です。 ご家族や介護者の協力を得ながら、共に日々のリハビリを継続して、回復を目指していきましょう。 モチベーション維持のポイント モチベーション維持のためにも、小さな成功体験を積むことを意識しましょう。 小さな成功体験は、リハビリへの更なる意欲に繋がります。 例えば「少しだけ歩けた」「痛みが少し和らいだ」など、些細なことでも家族や友達と喜びを共有しましょう。 そのためにも家族やスタッフの声かけが大切であり、励ましや応援の言葉が大きな支えとなります。 家族や介護者のサポート方法 家族や介護者のサポートは、高齢者が安心してリハビリに取り組み、日常生活に戻る上で欠かせません。 一緒に散歩や体操をすることで、身体的なサポートはもちろん、精神的な支えにもなります。 また生活リズムの見守りも重要な役割です。 規則正しい生活は、身体機能の回復を促し、意欲の維持にも繋がります。 さらに温かい励ましと理解を示すことが、高齢者にとって大きな心の支えとなります。 人工股関節置換術後は、元の生活に戻るために適切なリハビリが重要 人工股関節置換術後は、歩行や自立のためのリハビリが重要になります。 元の生活に戻るためにも、家の中での安全対策や生活習慣、家族やスタッフのサポートが欠かせません。 股関節や腰、脚に何らかの異変を感じた際は、放置せずにできるだけ早く医療機関を受診し、医師の診断と今後の具体的なアドバイスを受けることが重要です。 リペアセルクリニックでは、再生医療とリハビリを組み合わせた、より積極的な機能回復支援を提供しています。 自己の細胞を活用した治療法は、将来的な関節の健康維持に貢献できる可能性があります。 変形性ひざ関節症の痛みに悩まされている方は、ぜひリペアセルクリニックまでご相談ください。
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
股関節の痛みは入浴で温めたり、ストレッチや運動をすることで改善する可能性があります。 また、股関節を温めることは、筋肉がほぐれて血行促進につながり痛みを緩和できるため、自分でできる痛みへの対処方法としておすすめです。 ただし、炎症を起こしている場合に股関節を温めると症状が悪化する可能性があるため、痛みの根本的な原因の特定や改善が必要となります。 この記事では、股関節の痛みを緩和させる方法を中心に、再生医療の選択肢についても紹介していきます。 股関節症の痛みを緩和する効果的な方法 股関節の痛みを緩和するためには、以下の方法があります。 股関節を温める ストレッチや運動 医療機関で治療 ただし、自身の判断で行うと症状が悪化する可能性があるため、必ず医療機関を受診の上で指導を受けてから行うようにしてください。 股関節を温める 股関節の痛みがあるときは、ぬるめのお湯に入浴することや、ホットパックなどで足の付け根を温めることにより痛みが軽減できる可能性があります。 緊張した筋肉を緩和し、血行を促進することで動きやすくなるため、筋肉の緊張や血行不良が原因の場合は痛みの緩和が期待できます。 ただし、痛みが強い場合などは症状が悪化する可能性があるため、医療機関を受診するようにしてください。 ストレッチや運動でほぐす 股関節の痛みにはストレッチや運動を行うことで、姿勢を良くし、骨盤の傾きや歪みを矯正することにより、痛みが軽減する可能性があります。また、股関節の筋肉の柔軟性が高くなることで、可動域が広がります。 ストレッチは無理のない範囲内で行い、運動はプールなど水中でゆっくりウォーキングすることが大切です。 股関節の筋肉トレーニングは、十分なストレッチを行っていない状態で実施すると症状を悪化させる可能性があります。 医療機関で治療を受ける 股関節を温めることや、ストレッチ、運動などを行っても痛みが続く場合は、医療機関で治療を受けることが必要です。 治療法はいくつかありますが、塗り薬や湿布などの外服薬や鎮痛剤などの内服薬による薬物治療や、ブロック注射やヒアルロン酸注射などの注射治療により、関節液の潤滑効果を高めることで、痛みや炎症を軽減できる可能性があります。 また、自身の幹細胞を股関節の患部に注射することで、軟骨や関節の再生を促す再生医療という選択肢もあります。 もしも薬物療法に抵抗がある方は、当クリニック(リペアセルクリニック)が提供している再生医療もご検討ください。 股関節症の痛みは変形性股関節症や関節リウマチの可能性もあり 股関節症の痛みは、股関節の骨や軟骨が変形することで痛みが出る変形性股関節症や、自己免疫疾患の一つでもある関節リウマチの可能性があります。 変形性股関節症は加齢や肥満などが原因で、股関節の軟骨がすり減り、関節リウマチは関節のなかにある膜が炎症を起こすという、免疫の異常が原因です。 変形性股関節症や関節リウマチなどは、早い段階で医療機関に行く必要があります。 以下の記事で詳しく解説していますので、変形性股関節症や関節リウマチが疑われる人はご参考ください。 股関節の痛みを繰り返さないためにできるセルフケア方法 股関節の痛みの症状は治療をしても繰り返し発症する可能性があるため、日常生活でのセルフケアが重要となります。 例えば肥満を防ぐための適切な体重維持や、乳製品や魚などのカルシウムを日常生活のなかに取り入れることなど、股関節の痛みを繰り返さない努力が必要です。 ストレッチや筋トレといった運動療法などは、無理をすると再発する可能性があるため、医師の指導を守る必要があります。 股関節の痛みを治療するには再生医療も選択肢の一つ 股関節症の痛みを治療するには、自身の幹細胞を活用した再生医療も選択肢の一つです。 股関節症はリハビリや治療により、痛みが軽減できる可能性がありますが、日常生活でのセルフケアを怠ると再発するリスクもあります。 リペアセルクリニックが提供する再生医療は、患者様自身の細胞を用いた安全性が高い治療(自己脂肪由来幹細胞治療)であり、副作用や股関節痛の再発を抑制できる可能性がある治療法です。 また、当院では一般的な股関節への注射方法とは異なり、軟骨が最も損傷している箇所を特定しピンポイントに幹細胞を注入する独自の関節内投与方法を採用しています。 「股関節内の損傷部位へ確実に幹細胞を届ける」ことにこだわって治療を行っていますので、当院の再生医療に興味がある方は以下をご確認ください。 股関節の痛みが続く場合は医療機関を受診しよう 股関節症の痛みが続く場合は、早期に医療機関を受診する必要があります。 股関節症は変形性股関節症や関節リウマチ、骨盤の歪みやケガなど、さまざまな原因があり、入浴やストレッチ、運動療法、日常的なセルフケアを行うことが重要です。 治療法もリハビリや薬物治療、注射治療などがありますが、再生医療という選択肢もあります。 股関節の痛みは放置しておくと症状が悪化する可能性があるため、既存の治療方法では改善が期待できないという方や再生医療が気になる方はリペアセルクリニックまでご相談ください。 以下の動画では変形性股関節症の再生医療について詳しく解説しております。ぜひご覧ください。 また、現在当クリニックのLINEでも再生医療についてや股関節の改善が見込めた症例について紹介していますので、合わせてご確認ください。 ≫公式LINEはこちら
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
膝の痛みに悩まされ、日常生活にお困りの方は少なくありません。 変形性膝関節症の症状の改善には、正しい知識を身につけ、適切なアプローチを行うことが大切です。 本記事では、変形性膝関節症に効果的なストレッチ3選とストレッチが効果的な理由について解説します。 日常的にストレッチを取り入れるようにして、体をケアしましょう。 変形性膝関節症に効果的なストレッチ3選 変形性膝関節症の痛みを和らげるには、膝周辺の筋肉をバランスよく柔軟に保つことが重要です。 特に膝関節を支える主要な筋肉のストレッチにより、関節への負担を軽減できます。 以下に効果的なストレッチ3選をご紹介します。 膝の前側を伸ばすストレッチ 膝の外側を伸ばすストレッチ 膝の裏側を伸ばすストレッチ 無理のない範囲でストレッチを行い、症状の悪化を防ぎましょう。 膝の前側を伸ばすストレッチ 膝の前側には大腿四頭筋という太ももの前側の筋肉があり、膝を伸ばす重要な役割を担っています。 この筋肉が硬くなると膝に余計な負担をかけてしまうため、以下の手順でストレッチをしましょう。 壁やテーブルに片手をついて安定した姿勢をとります ストレッチしたい側の足首を手で持ち、ゆっくりとかかとをお尻に近づけます 太ももの前側が伸びていることを感じながら20秒間キープします 3セット繰り返します ストレッチを行う際は、腰が反りすぎないよう注意してください。 膝が内側や外側にねじれると関節を傷める恐れがあるので、まっすぐに保つことを意識しましょう。 膝の外側を伸ばすストレッチ 膝の外側には前脛骨筋や腓腹筋があり、硬くなると膝の動きが不安定になることがあります。 柔軟性を保つことで、歩行時の安定性が向上します。 椅子に座り、ストレッチしたい側の足を少し前に出します つま先をゆっくりと自分の方に引き寄せます(足首を曲げる) すねの外側が伸びるのを感じながら20秒間キープします 次につま先を遠くに伸ばし(足首を伸ばす)、ふくらはぎを伸ばします これも20秒間キープし、交互に3セット行います 痛みを感じる場合は無理せず、心地よく伸びる程度にとどめておきましょう。 膝の裏側を伸ばすストレッチ ハムストリングスと呼ばれる太ももの裏側の筋肉は、膝を曲げる働きがあります。 この筋肉が硬くなると膝の動きが制限され、痛みの原因になることがあります。 床に座り、ストレッチしたい足をまっすぐ前に伸ばします もう片方の足は曲げて内側に置きます 背筋を伸ばしたまま、伸ばした足のつま先に向かって上半身を倒していきます 太ももの裏が伸びていることを感じながら20秒間キープします 3セット繰り返します 無理に前屈せず、痛気持ちいいと感じる程度で止めることが大切です。 膝が曲がらないように注意しましょう。 変形性膝関節症にストレッチが効果的な理由 変形性膝関節症にストレッチが効果的な理由は、主に以下の2つです。 筋力不足を解消できる 筋力がつき進行を遅らせられる それぞれ詳しく解説します。 筋力不足を解消できる 変形性膝関節症の方は、痛みを避けるために動作を制限してしまうと筋力低下を招くため注意が必要です。 適切なストレッチを継続することで筋肉の柔軟性を高め、筋力不足を解消でき、膝の安定性が向上します。 筋力不足を解消すると、日常生活での動作もスムーズになり、膝への負担が軽減されます。 ただし、長すぎるストレッチは逆に筋力低下を招く可能性があるため、心地よく伸びると感じる程度にとどめておくことが大切です。 筋力がつき進行を遅らせられる 適切なストレッチで筋肉の柔軟性が高まると、関節の安定性を保つ筋力も効率よくつけられるようになります。 これにより、膝軟骨への負担が軽減されるため、変形性膝関節症の進行を遅らせる効果が期待できます。 特に太ももの前後の筋肉と股関節周りの筋肉をバランスよく整えることが重要です。 ストレッチと筋力トレーニングを組み合わせることで、より高い効果が得られるでしょう。 ただし、急激な改善を求めず、継続的に行うことがポイントです。 変形性膝関節症でストレッチする際の注意点 変形性膝関節症の症状改善にストレッチは有効ですが、正しい方法で行わないと症状を悪化させる恐れもあります。 効果を最大化し、安全に続けるために知っておくべき注意点を2つご紹介します。 過度な運動は禁物 治療と組み合わせることが重要 適切なケアと組み合わせることで、長期的な膝の健康維持につながります。 過度な運動は禁物 変形性膝関節症の方がストレッチを行う際は、無理のない範囲で行うことが重要です。 痛みを我慢してまで強いストレッチを行うと、炎症を悪化させたり、さらなる軟骨の損傷を招いたりする可能性があります。 「痛気持ちいい」と感じる程度にとどめ、強い痛みを感じたらすぐに中止しましょう。 無理な姿勢や反動をつけたストレッチは関節に負担をかけるため避けてください。 治療と組み合わせることが重要 ストレッチだけで変形性膝関節症を改善するのは難しく、医師の診断と適切な治療と並行して行うことが重要です。 薬物療法や物理療法などの医学的治療と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。 症状の程度や進行状況に応じて、医師や理学療法士と相談しながら自分に合ったストレッチプログラムを作成するのがおすすめです。 そもそも変形性膝関節症とは? 変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで起こる疾患です。 加齢や過度な膝への負担、怪我などが原因で症状につながります。 軟骨は、膝関節のクッションの役割を果たす部位です。この軟骨が摩耗すると、骨と骨が直接こすれ合うようになり、痛みや炎症を引き起こします。 主な症状には以下のようなものがあります。 膝の痛み・こわばり 膝の腫れや熱感 関節の動きにくさや可動域の制限 膝がガクガクする不安定感 初期段階は動作時のみに症状が現れることが多いですが、進行するにつれて安静時にも痛みを感じるようになります。 変形性膝関節症で鍛えるべき膝周りの筋肉 変形性膝関節症の症状改善には、膝を安定させる周囲の筋肉を鍛えることが重要です。 特に大腿四頭筋(太ももの前側)は膝蓋骨を支え、膝関節の安定性を保つ役割があります。 また、ハムストリングス(太ももの裏側)は膝の曲げ伸ばしをサポートし、下肢全体のバランスを整えます。 これらの筋肉をバランスよく鍛えるには、ストレッチと筋力トレーニングを組み合わせた運動が効果的です。 【まとめ】変形性膝関節症は治療と並行してセルフケアすることが大切 変形性膝関節症になると、日常生活に大きな影響を及ぼすかもしれません。 症状の改善には、治療と並行してストレッチなどのセルフケアをすることが大切です。 ただし、ストレッチは治療法ではなく、筋力の維持や柔軟性を保つ補助的な軽い運動として捉えてください。 医師の指導のもと、無理のない範囲でストレッチや生活習慣の改善などのセルフケアを行いましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症に対する治療として、再生医療を提供しています。 手術を避ける"切らない"治療方法として、人工関節術に代わる最新の治療法が再生医療です。 当クリニックの再生医療(幹細胞治療)では、ひざ関節に幹細胞を注入するこことですり減った軟骨が再生され、立ち上がりや歩行時の痛みが軽減。 変形が初期の段階であれば、幹細胞治療を受けることで、変形の進行を防ぐことも可能です。 手術自体への不安や、術後のリスク。後遺症などで変形性膝関節症の症状にお悩みの方は、リペアセルクリニックまでお気軽にご相談ください。
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症は、女性に多い疾患といわれています。 変形性股関節症が女性に多いといわれる理由は、発症に女性ホルモンが関係したり、男性と比べて筋力が弱かったりするためです。 本記事では、変形性股関節症の原因について、詳しく解説します。 変形性股関節症の症状が悪化しないよう、自身に合った治療法を見つけましょう。 変形性股関節症の主な原因5つ 変形性股関節症の主な原因は、以下の5つです。 加齢によって関節軟骨の弾力性が低下している 肥満・急激な体重増加による股関節への負担が大きい オーバーユース(使いすぎ)によって股関節が摩耗している 先天性疾患によって関節軟骨がすり減りやすい 股関節疾患の後遺症として発症する可能性も 股関節がすり減り変形する変形性股関節症では、痛みや動かしにくさなどの症状がみられます。 適切な予防策を行うことで、変形性膝関節症の発症リスクや症状の悪化リスクを低減できる可能性があるため、原因を調べることが重要です。 加齢によって関節軟骨の弾力性が低下している 加齢によって関節軟骨の弾力性が低下すると、変形性股関節症を発症しやすくなります。 関節軟骨の弾力性の低下により、股関節が通常とは異なる動きをし、すり減りや変形などが進行しやすくなります。 股関節の痛みや下半身の動かしにくさがある場合は、変形性股関節症の症状の可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。 肥満・急激な体重増加による股関節への負担が大きい 変形性股関節症を発症する原因の1つに、肥満や急激な体重増加があります。 急激に体重が増加すると、身体を支えている股関節に大きな負担がかかります。 先天的・後天的な骨の変形がない場合でも、体重増加により変形性股関節症を発症するケースがあるため注意が必要です。 食生活や運動習慣の改善で体重管理を行いましょう。 オーバーユース(使いすぎ)によって股関節が摩耗している オーバーユース(使いすぎ)によって股関節が摩耗している場合にも、変形性股関節症を発症する可能性があります。 股関節の摩耗により骨が変形すると、下半身に痛みやしびれなどの症状が出てきます。 スポーツ活動や日常生活で、股関節に負担のかかる動作を行う機会が多い方は注意が必要です。 以下の記事では、変形性股関節症がスポーツ選手に多い理由について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 先天性疾患によって関節軟骨がすり減りやすい 先天性疾患によって関節軟骨がすり減りやすい場合は、変形性股関節症になる可能性も高いため注意しましょう。 変形性股関節症の原因となる主な先天性疾患は、先天性股関節脱臼と臼蓋形成不全です。 先天性股関節脱臼 生まれつき股関節が脱臼を起こしている状態 臼蓋形成不全 股関節の屋根の部分にあたる臼蓋の発育が不完全で、大腿骨頭への被りが浅い状態 臼蓋形成不全では、中年以降にはじめて痛みがみられ、病気に気づくケースもあります。 先天性疾患のある方は、股関節の痛みだけでなく、動かしにくさや少しの違和感でも医療機関を受診することが重要です。 股関節疾患の後遺症として発症する可能性も 股関節疾患の後遺症として、変形性股関節症を発症する可能性もあります。 転倒や交通事故などで腰にダメージを負うと、大腿骨頭壊死や大腿骨頭すべり症を発症する恐れがあります。 大腿骨頭壊死 大腿骨の骨頭部(先端)が壊死する 大腿骨頭すべり症 大腿骨が正常な位置からずれる 大腿骨頭壊死や大腿骨頭すべり症は、変形性股関節症の原因疾患であり、発症すると股関節に痛みを生じるため注意が必要です。 変形性股関節症が女性に多いといわれる理由 変形性股関節症が女性に多いといわれる理由は、以下の2つです。 エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌量低下が発症原因になるため 男性より筋力が弱いため エストロゲンは、骨代謝を促して骨量を増やす女性ホルモンで、閉経後に分泌量が低下します。 女性の場合は更年期以降、エストロゲンの分泌量が低下し、骨のすり減りが進行しやすいため注意が必要です。 また、女性は男性と比べると筋力が弱く、歩行や立ち上がり動作などで股関節に負担がかかりやすい特徴があります。 変形性股関節症の人がやってはいけないこと 変形性股関節症の人がやってはいけないことは、以下のとおりです。 深くしゃがむ動作 下半身に負担がかかる動作 サイズの合っていない靴の着用 不十分な体重管理 変形性股関節症になった方は、日常生活の中で気を付けなければいけない動作が多いです。 対策として、股関節周辺の筋トレやストレッチなどを行うと、可動域の拡大や柔軟性向上に期待できます。 股関節に過度な負担がかからないよう、体重管理を徹底し、無理な動作は控えましょう。 変形性股関節症でやってはいけない動作について、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 変形性股関節症はどうやって治療する? 変形性股関節症の主な治療法は、以下の2つです。 保存療法 手術療法 股関節の痛みを治療せずに放置していると、症状が悪化し、日常生活に支障をきたす恐れがあります。 股関節に違和感がある際は、早めに医療機関を受診し、自身に合った治療法を検討しましょう。 保存療法 変形性股関節症の治療法の1つに、保存療法があります。 保存療法は、以下の手段で症状の緩和を目指す治療法です。 薬物療法(痛み止め・抗炎症薬 など) 温熱療法(ホットパックの使用) 運動療法・リハビリテーション療法 日常生活の改善(体重管理・食事管理) 痛みや腫れなどの症状がある場合には、薬物療法や温熱療法による保存療法が行われるのが一般的です。 変形性股関節症の病状が進行し、股関節の可動域が狭まっているケースでは、リハビリを実施し日常生活動作の再獲得を目指します。 手術療法 保存療法を行っても症状の改善がみられない場合は、手術療法が検討されます。 変形性股関節症の主な手術方法は、関節を残して治療する「関節温存手術」と、損傷した部位を人工物に入れ替える「人工股関節置換術」です。 手術療法は、症状を根本的に治せるメリットがありますが、入院やリハビリなどで治療期間が長引くデメリットもあるため注意しましょう。 変形性股関節症で手術療法を受けるタイミングにお悩みの方は、以下の記事も参考にしてください。 変形性股関節症を手術せずに治療できる再生医療について 変形性股関節症を手術せずに治療したい場合は、再生医療による治療も1つの選択肢です。 再生医療とは、患者様自身の細胞を利用して、すり減った股関節の軟骨を修復・再生する治療法です。 当院(リペアセルクリニック)では、以下の特徴をもつ再生医療をご提供しています。 再生医療は通院での治療が可能なため、仕事や家庭の事情で長期休みがとれない方でも受けられます。 変形性股関節症の症状にお困りの方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。 【まとめ】変形性股関節症は進行する前に治療を開始することが重要 変形性股関節症は、先天性疾患やオーバーユースなどが原因で発症します。 症状が進行すると股関節の痛みだけでなく、下半身の動かしにくさもみられる場合があるため、初期の段階で治療を開始することが重要です。 保存療法を受けても症状の改善がみられない場合は、手術療法や再生医療が検討されます。 再生医療は、関節温存手術や人工股関節置換術と比べて、身体への負担が少ない治療法です。 手術を避けて変形性股関節症を治したい場合は、当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。
2019.05.08