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太ももの付け根が痛いときの原因|考えられる疾患と対処法について解説【医師監修】

太ももの付け根が痛い
公開日: 2019.04.17 更新日: 2025.12.26

太ももの付け根が痛くなると、歩くときや座っているときなど日常生活にも影響が出てしまいます。

この痛みの原因は、筋肉疲労や関節の問題から深刻な疾患までさまざまです。

原因がわからないままでは、どのように対処すればよいのか迷ってしまう方も多いでしょう。

本記事では、太ももの付け根が痛む原因として考えられる疾患や、症状に応じた対処法について解説します。

それぞれの対処法やセルフケア方法、セルフケアで改善しない場合の医療機関での治療方法についても取り上げています。

痛みの原因を理解し、適切に対処するための参考にしてください。

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太ももの付け根が痛いときの原因4つ

太ももの付け根が痛いときの原因は、以下の4つが考えられます。

これらの原因の背景には、以下で解説するような具体的な疾患や病態が関係している場合があります。

股関節周辺の柔軟性や筋力不足

股関節周辺には腸腰筋や大腿直筋、内転筋群などがあり、柔軟性や筋力不足により太ももの付け根が痛くなる原因となります。

これらの筋肉は、運動や姿勢を保持する際にかかわるため、負荷がかかると柔軟性が失われ筋肉が硬直し、慢性的な痛みが起こる可能性があります。

ストレッチや軽い筋肉トレーニングを行い、股関節周辺の柔軟性や筋力不足にならないよう注意が必要です。

筋肉や腱の損傷・炎症

太ももの付け根の痛みがある場合は、筋肉や腱の損傷、炎症の可能性があります。

急な動作や過度な運動により、股関節周辺の筋肉に過度な負荷がかかることで、肉離れや腱炎などが生じます。

損傷や炎症が起こった場合は腫れや熱感などの症状があり、症状が進行した場合は歩行が困難となる可能性もあるため、安静にして早期治療を行いましょう。

股関節の疾患

太ももの付け根の痛みが進行した場合、変形性股関節症や関節リウマチなどの疾患を発症する可能性があります。

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ることで、太ももの付け根に炎症や痛みが発生し、可動域が制限される疾患です。

また、関節リウマチは免疫の異常により関節が炎症を起こし、腫れや激しい痛み、こわばりなどの症状が出ます。

腰周辺の神経系の問題

太ももの付け根の痛みの原因として、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など腰周辺の神経系の問題が考えられます。

腰周辺の神経系が原因となり、坐骨神経が圧迫され、立ち上がりや歩行時などで悪化する可能性があるため注意が必要です。

腰周辺の神経系の問題は、安静にしておくことが大切ですが、早期治療を行いましょう。

太ももの付け根が痛いときに考えられる疾患・病態

太ももの付け根が痛いときに考えられる疾患や病態を紹介します。

単なる疲労だろうとの自己判断は禁物です。顕著な疼痛(とうつう)が出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節の関節面に位置している関節軟骨が少しずつすり減ってしまい、関節内で炎症や変形を引き起こす疾患です。

交通事故など一度の大きな衝撃によって変形性股関節症になるのではなく、日常生活を送る上での負担の積み重ねが、少しずつ変形性股関節症を作り上げていきます。

負担の蓄積が原因である以上、年齢と共に発生リスクが上がることは避けられません。

保存療法によって股関節に負担をかけない動作を獲得していくほか、あまりにも日常生活に支障が出るようであれば、人工関節などの手術が考えられます。

変形性股関節症の詳細は以下の記事で解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

関節リウマチ

関節リウマチは自己免疫疾患の一つで、関節を自身の免疫機構が攻撃してしまう疾患です。

本来であれば外から侵入してきた病原菌やウイルスに対して免疫力を発揮するはずの機構が、なんらかのエラーで自らの健康な細胞を攻撃してしまう原因不明の病気でもあります。

通常は四肢の末端部分の関節から少しずつ炎症や変形などの症状が出始め、全身の関節に痛みが起こります。

そのため股関節の痛みが太ももの付け根の痛みとして感じられることもあるのです。

関節リウマチの詳細は以下の記事で解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

大腿骨近位部骨折

大腿骨近位部骨折は、高齢者に多い骨折です。

転倒などによって外力を受け、大腿骨頭に向かう大腿骨頸部で骨折してしまうこともあります。大腿骨頸部で骨折があると体重をかけたときに強い痛みを引き起こします。

大腿骨頸部骨折は関節内と関節外で重症度が異なる点が特徴です。関節内に骨折線がかかっている場合は、治療もより長期になります。場合によっては髄内釘などの手術が必要です。

年齢によっては、大腿骨近位部骨折から寝たきりになってしまう可能性もあるので、とくに骨粗鬆症がある方は注意しなければなりません。

大腿骨頭壊死症

大腿骨頭壊死症とは、大腿骨頭を栄養している大腿骨頭動脈がなんらかの原因で遮断されることによって起こる疾患です。

壊死によって変形した大腿骨頭に体重がかかることで、太ももの付け根に痛みを感じます。大腿骨頭壊死症の原因は未だに不明であり、ほとんどが特発性です。

大腿骨頭壊死症のリスクを高める要因としては、アルコールの大量摂取が挙げられます。

他にも治療などによるステロイドの使用歴が多いと、大腿骨頭壊死症のリスクを高めると言われています。

大腿骨頭壊死症は初期段階では、保存療法が可能です。

しかし大腿骨頭は常に体重がかかる関節であるため変形も進みやすく、人工関節置換術の適応になる場合もあります。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、飛び出した椎間板によって脊髄や神経根が圧迫される疾患です。

圧迫されている高位によっては太ももの付け根が痛む場合もあれば、下腿部で痛みが出ることもあります。

またヘルニアによって神経を圧迫している痛みに加え、筋緊張が強くなることによって走行している神経を絞扼してしまうケースも考えられます。

腰椎椎間板ヘルニアの主な 原因は、長期間の負担の積み重ねです。

重い物を持つ仕事や長時間運転など、腰に負担を溜めやすい生活習慣がある方は腰椎椎間板ヘルニアを発症しやすいです。

治療としては、ブロック注射を含む保存療法によって筋緊張の緩和と股関節や腰椎の柔軟性を取り戻すことで症状の緩和を目指す方法があります。

それでも日常生活に大きな支障をきたしている場合は、手術も選択肢の1つです。しかし手術したからといって腰椎椎間板ヘルニアの痛みが100%消える保証はなく、別の高位で再発するケースもあります。

鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニアは別名「脱腸」とも呼ばれ、主に小腸が鼠径部から皮下に飛び出してしまう病態です。

鼠径部に筋膜が脆弱な部分があり、腹圧が高まることでそこから内臓が出てきてしまいます。

原因はほとんどが先天的な要因ですが、年齢と共に筋力が落ちるため鼠径ヘルニアの発生リスクが高まります。

飛び出してきた小腸が嵌頓(元の位置に戻らなくなった状態)してしまい、徒手整復でも元に戻らなくなってしまった場合は、早急に手術が必要です。

嵌頓している組織が壊死を起こしてしまうと、重篤な状態になりかねません。

鼠径ヘルニアは太ももの付け根に痛みが出るだけでなく、体表からでも膨らみを確認できます。

リンパ節炎

リンパ節炎とは、1つまたは複数のリンパ節に感染が起き、腫れや痛みを伴って発症する病態です。

鼠径部にはリンパ節が位置していますが、ウイルス感染などで炎症を起こしてしまうと、太ももの付け根に痛みが出ます。

また全身性エリテマトーデスのような自己免疫疾患でも、リンパ節の腫脹を認めることがあります。

太ももの付け根が痛いときの対処法

太ももの付け根に痛みを感じた場合、早めに適切な対処を行うことが重要です。

症状が軽度であれば、自宅でのセルフケアで改善するケースもあります。

これらの方法を試しても改善しない場合や、痛みが強い場合は、自己判断せず医療機関を受診することをおすすめします。

早めの対応が、症状の悪化を防ぎ、回復への近道となります。

患部の負担を避けて安静にする

太ももの付け根が痛い場合は、運動や長時間の立ち仕事などは控え、患部の負担を避けて安静にしておくことが重要です。

無理に運動や負荷のかかる動作を繰り返すと、患部の炎症や損傷が悪化する可能性があります。

横になるなど、腰への負担を減らして安静にしておくことが大切です。

症状に応じて冷やす・温める

太ももの付け根の痛みはじめや腫れがある場合は冷やし、症状が落ち着いてきた場合には温めるなど、状態に応じた対応が有効です。

捻挫や打撲などの受傷直後の急性期では、炎症悪化を抑制するために冷やすことで、痛みの軽減につながります。

症状が和らいでくる慢性期では、炎症は落ち着いており、筋肉の硬直や疲労などにより血行が悪くなっている可能性があります。

そのため、温めることで血行が良くなり、痛みの緩和が期待できます。

股関節周辺のストレッチをする

太ももの付け根に痛みがある場合は、症状が落ち着いている範囲で股関節周辺のストレッチを行うことが有効な場合があります。

ストレッチを行うことで太ももの付け根の柔軟性を高め、可動域が広がるため、痛みが軽減する可能性があります。

ただし、無理なストレッチは症状が悪化する可能性があるため、医療機関の指示のもと行うようにしましょう。

医療機関を受診する

太ももの付け根の痛みが、安静やストレッチ、温めるといった対処法で改善しない場合は、医療機関の受診をおすすめします。

医療機関を受診する目安は以下のとおりです。

  • 腫れや熱感がある
  • しびれを伴う
  • 受傷直後の強い痛み
  • 継続的な痛み
  • 股関節の変形

受傷直後の急性期で強い痛みがある場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。

また、継続的な痛みや股関節の変形など、慢性的な痛みが続く場合は症状の悪化により、症状が治りにくくなる可能性があるため注意が必要です。

太ももの付け根が痛い方からよくある質問

太ももの付け根に痛みを感じる原因を知ることで、適切な対応が取りやすくなります。

以下によくある質問をまとめました。

これらの質問について、それぞれの原因や対処法を詳しく解説します。

自身の症状と照らし合わせながら、早期に適切な対応を検討してください。

女性の太ももの付け根が痛くなりやすい理由は?

女性の太ももの付け根が痛くなりやすい理由は、骨盤の形状が男性と違うことや、さまざまな疾患が考えられます。

女性は出産に適応するため、男性より骨盤が広く骨盤から膝への角度が大きくなりやすい傾向があり、歩行時や運動時に股関節への負担が大きくなるのが特徴です。

また、女性では一部の疾患が関与する場合もあり、状況によっては感染症などが原因となることもあります。

痛みが続く場合やその他の症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診して適切な治療を行うことが重要です。

太ももの付け根の痛みはストレッチで治る?

太ももの付け根の痛みは、ストレッチをすることで太ももの柔軟性が高まり、運動機能の向上や、体調を改善できる可能性があるため重要です。

太ももの柔軟性が高まることで、股関節の可動域が広がることや骨盤のゆがみ、血流の改善につながります。

ただし、ストレッチだけでは痛みが緩和する可能性はありますが、根本的な改善には医療機関での治療が必要となる場合があります

外側の太ももの付け根が痛い原因は?

外側の太ももの付け根に痛みを感じる場合、いくつかの疾患がその原因となっている可能性があります。

この部位の痛みは、股関節や周囲の組織、神経の問題が関与していることが多く、症状によっては日常生活に支障をきたします。

  • 変形性股関節症:股関節の軟骨がすり減り、痛みや可動域の制限を伴う病気
  • 滑液包炎:股関節周囲の滑液包が炎症を起こし、腫れや痛みが生じる状態
  • 坐骨神経痛:坐骨神経が圧迫されることで、太ももや足に鋭い痛みやしびれが広がる症状

これらの原因はいずれも早期の診断と治療が重要です。

日常生活で気になる症状がある際は、早めの対応が回復への近道となります。

太ももの付け根が痛いときは再生医療をご検討ください

太ももの付け根の痛みには、さまざまな原因と疾患があります。

痛みがある場合は、安静にしておくことやストレッチなど、セルフケアを行うことが大切です。

継続的な痛みは放置せずに、できるだけ早く医療機関を受診することで症状が改善する可能性があります。

変形性股関節症などの症状がある場合は、医療機関では長期治療となる可能性がありますが、再生医療も選択肢の一つです。

再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した組織を再生・修復を促し、痛みの原因となっている疾患の根本的な改善が期待できる治療法です。

以下のページでは、太ももの付け根や股関節の痛みに対する再生医療の症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。

>>当院の再生医療による股関節の症例はこちら

当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設