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ぶつけた肘の痛みが治まらない原因は?考えられる病態・対処法まとめ

公開日: 2019.04.11
更新日: 2024.11.19

ぶつけた肘の痛みがなかなか治らない、曲げると痛みがあるといった肘に関するお悩みの声をよく耳にします。日頃から感じる何気ない肘の痛みは小さなストレスとして蓄積され、出来るだけ早く解決したい悩みの種かと存じます。

そこで本記事では、ぶつけた肘の痛みが治らない原因から関連する病態や対処法を紹介します。ぜひ参考にしていただき、肘の痛みから解放された快適な生活を取り戻しましょう。

この記事を読むとわかること
  • ・ぶつけた肘の痛みが治まらない原因
  • ・肘を曲げると痛いときに考えられる病態
  • ・肘を曲げて痛いときの対処法

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ぶつけた肘の痛みが治まらない原因

肘の関節は、脂肪や筋肉で覆われていないためぶつけると痛みを感じやすい部位です。

ぶつかった際の衝撃にもよりますが、骨折を引き起こしている場合もあります。また、小児に多い上腕骨顆上(じょうわんこつかじょう)骨折や、肘の先端をぶつけておこる肘頭(ちゅうとう)骨折なども考えられます。

ぶつけた肘の痛みが治まらない原因まとめ
  • ・肘の関節はぶつけると痛みを感じやすい部分
  • ・普段からよく使う部位のため治りが遅い
  • ・骨折も考えられる

継続する肘の痛みは筋肉・骨の異常を疑う

肘をぶつけて曲げると痛い場合は、筋肉に異常が出ているケースと骨折など器質的な異常が出ているケースが考えられます。

肘を曲げるための主な筋肉は上腕二頭筋や上腕筋で、これらの筋肉に炎症や打撲があれば肘を曲げたときに痛みが出るでしょう。また、肘の伸展に作用する筋肉の上腕三頭筋に異常が起きている場合も痛みが出ます。

骨に異常が出ている場合は、肘頭の骨折や上腕三頭筋付着部での炎症が考えられます。肘頭は上腕三頭筋の停止部でもあるので、肘を曲げることで骨片が無理に引き離されます。それが痛みを発生させる原因になるのです。

肘を曲げると痛い!考えられる病態一覧

肘をぶつけて曲げると痛い場合、筋肉が原因なのか骨が原因なのかを見極める必要があります。発生機序や症状から、考えられる病態と治療方法をご紹介していきます。

肘頭骨折

肘頭は尺骨の近位端部に位置する部位で、肘関節の大部分を構成しています。体表に近い部分まで骨が出ているので、ぶつけることで骨折が起こることも十分に考えられます。

肘を曲げると痛いのはもちろん、場合によっては肘の動作がかなり制限されます。伸ばす動作・曲げる動作がしにくくなるので、生活に支障をきたします。

肘をぶつけた後に肘頭部で強い痛みがある場合は、肘を動かさないよう安静にしてから整形外科を受診しましょう。

治療方法

肘頭の骨折では、保存療法と手術のどちらも考えられます。保存療法の場合はまず硬性材料によって1カ月以上の固定が必要です。ただ、肘頭骨折は固定が難しい骨折でもあり、偽関節を作りやすい部位でもあります。

固定には細心の注意を払い安静を守ります。骨癒合した後は、少しずつ肘の可動域を広げていくための物理療法・運動療法・手技療法が有効です。

手術の場合はプレートで骨片を固定します。当然ですが、保存療法よりもしっかり骨片が癒合するので、早期にリハビリを開始できるメリットがあります。

上腕骨顆上骨折

小児に多い骨折ですが、高齢者でも発症のリスクがあります。上腕骨の下端部の内側上顆や外側上顆よりも近位部で折れてしまう骨折です。

高いところから落ちて手をついたり、後ろ向きに転倒して手をついたりして発症します。

上腕骨顆上骨折を起こすと、明らかな変形を認め運動がかなり制限されます。曲げようとすると激痛が走るので筋肉の損傷とは違う痛みがでます。

治療方法

上腕骨顆上骨折は変形が著しいケースが多く、手術となることもあります。また、折れた骨片が深く入り込んで短縮してしまうため、牽引しながら治療することもあります。

手術をせずとも、保存療法による改善も可能ですが、ギプスでしっかりと固定されるのでしばらくは肘を使えなくなります。骨折が起きたときに神経や血管を圧迫したり、固定の仕方によって圧迫してしまったり、二次的な症状が起こることもあります。

小児の上腕骨顆上骨折では、変形したまま骨癒合してしまう内反肘という後遺症が残る可能性もあります。

テニス肘(テニスエルボー)

テニス肘は、肘の外側で痛みが起こる症状です。テニスプレーヤーがバックハンドの際に肘の外側で痛みを訴えることが多いことからテニス肘と呼ばれており、正式には外側上顆炎や肘外側の側副靭帯の損傷を指します。

肘をぶつけたことで痛みを発生しますが、1回の外力によってテニス肘を発生させることは稀です。よほどの大きな外力で肘関節に捻りが加わると側副靭帯の損傷を起こしますが、多くは軽微な外力の繰り返しで受けるダメージ蓄積が要因です。

テニスをはじめとするスポーツ競技はもちろん、パソコンのタイピングや、包丁をよく使う料理人なども発症する可能性があります。

治療方法

テニス肘の基本治療は保存療法です。側副靭帯が損傷していない限りは、固定することはほとんどありません。痛みのある動作をなるべく避けて安静にすることが第一です。

前腕の回内や回外・肘関節の屈曲・伸展で痛みが出やすいため、日常生活が少し制限される場合もあるでしょう。

前腕の伸筋群にかかる負担や疲労を取り除くことが、早期治癒のカギです。マッサージやストレッチなど、自分でできるケアをしていくことも重要になります。

野球肘

野球肘とは、肘の内側側副靭帯の損傷や上腕骨内側上顆炎の総称です。

小学生や中学生の年代で、繰り返し投球動作で肘の内側に過度な負担がかかると発症することから野球肘と呼ばれます。

肘の内側についている靭帯・軟骨・筋肉・腱が損傷している状態なので、肘を曲げる動きで痛みが出ます。手首の屈曲や手指の屈曲など、前腕の屈筋群に負担をかけ続けると野球肘発生のリスクも高まります。

治療方法

骨自体に裂離骨折などが起きているケースは少なく、保存療法が一般的です。

野球をやっている場合は投球動作を中止し、安静が第一になります。上腕部の筋肉から前腕の屈筋群にかけての負担を減らすことが大切です。

肩甲骨の動きが悪いと代償動作として肘に負担がかかるので、再発の予防をするためには肩甲骨や背骨のゆがみから取り除いていかなければなりません。

変形性肘関節症

変形性肘関節症は男性に多い症状で、長年にわたる肘関節の酷使で肘に変形が起き、可動域制限や痛みを発生させる症状です。

スポーツ経験者や、重い物を持つなどの重労働を繰り返してきた方に発症のリスクがあります。

骨棘ができることで肘の関節面にある軟骨がすり減り徐々に変形していきます。場合によっては肘の屈曲可動域が大幅に制限されるので、日常生活に大きな支障をきたすケースもあります。

肘部管症候群と呼ばれる尺骨神経を圧迫する症状が特徴的です。ロッキングを起こすこともあります。

治療方法

日常生活にどの程度の支障をきたすかによって、手術・保存療法の選択が判断されます。

保存療法の場合は温熱療法や薬物療法、筋力トレーニングのリハビリを行います。手術の場合は、変形して出来た骨棘を取り除く施術となります。

関節リウマチ

関節リウマチは、手指など遠位部で炎症や痛みが起きることが多いですが、肘関節でも痛みを発生させることがあります。発生の原因がはっきりしておらず、何が誘因になっているのか不明な点も多いです。

病態としては免疫の異常であり、本来であれば病原菌などの侵害物に対して攻撃を行う免疫が、体の細胞に対して攻撃を行ってしまう現象です。

関節の組織を破壊してしまうため、肘で発症すれば曲げるときに痛みが出ますし、変形することもあります。

治療方法

薬物療法や運動療法が主な治療法です。

変形が進んでしまっている場合には手術も選択肢に入り、変形による血管や神経の圧迫を防ぎます。また、人工関節の置換術が行われることもあります。

肘を曲げて痛いときの対処法

肘を曲げた時に痛みが出るような場合に、自分でできる対処法にはどのようなものがあるでしょうか。

それぞれの対処法を詳しく解説します。

整形外科を受診する

肘に関する症状を精査するなら整形外科を受診してください。レントゲンやMRIを希望する場合は、大きな病院の中にある整形外科に行った方が確実です。

骨折が疑われる場合はもちろん、明らかに変形が起きている場合も精査が必要です。腫れが顕著な場合や肘がほとんど曲がらない状態であれば、骨折を含め器質的な異常が隠れているかもしれません。

接骨院を受診する

肘を曲げて痛い原因が筋肉の炎症や関節の動かし方にある場合は、接骨院や整骨院でも有効な治療を受けられます。

整形外科で精査してもらい、骨折や病気でないことを確認してから接骨院や整骨院を受診しましょう。物理療法・運動療法・手技療法などさまざまなアプローチが可能です。

整体を受ける

肘を曲げると痛い要因が、肩甲骨の動きや背骨のゆがみによって起きているケースもあります。姿勢が悪く肩甲骨の動きも悪ければ、必然的に肘にも負担がかかります。

肘自体の問題よりも、周りの機能によって二次的なダメージを溜めているケースもあるのです。肘関節に電気治療を行ったり、肘の動きを良くするような手技療法だけでは改善しません。

そのため、整体を受けて姿勢の改善から取り組むことが重要です。

温める

捻挫や打撲でない場合や痛みが出てから数日経過している場合は、温めることが有効なセルフケアになります。

温めることで血流が良くなり、損傷している組織の代謝も上がって回復力がアップします。サポーターを付けて冷やさないための工夫や、お風呂でしっかり温まるなど簡単なケアで十分です。

安静にする

早く治そうと思ったら安静にするのが一番です。

リウマチなど放置で症状が進行してしまう場合は別ですが、そうでない限り肘を休めて筋肉疲労・痛みの軽減を目指すことが先決です。

ただし、安静時にも肘まわりの筋力は低下しています。症状が改善し次第適度な運動を取り入れましょう。

再生医療を受ける

スポーツによる障害や変形を伴った関節症など、肘に痛みが出る疾患はさまざまですが、痛みを取るには自己の自然治癒力を高めることが重要です。

有効なアプローチとして近年注目を集めているのが再生医療です。自身の血液や脂肪を用いて「自然治癒力=再生する力」を高める治療法となっています。

血液を用いたPRP(多血小板血漿)療法は、傷を修復させる血液成分を抽出して患部に注射します。スポーツ選手がケガをした際、手術をせずに早期復帰を目指す治療法としても取り入れられています。

また、脂肪を用いた脂肪由来幹細胞も有効な再生医療です。幹細胞とは臓器・皮膚・骨・筋肉・靭帯などさまざまな細胞に分化する能力があります。

自身の脂肪から幹細胞を培養し、それを体内に戻すことで自然治癒力が向上します。この治療法は患部に注射する方法だけでなく、点滴により全身に幹細胞を届けることも可能です。

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肘をぶつけて痛みが発生しやすい箇所

肘をぶつけて痛みが発生しやすい箇所は、、肘の背面に位置している尺骨の肘頭という部位です。

後ろ向きの転倒や、肩関節の伸展動作による打撲が主な要因です。肘頭は筋肉や脂肪で覆われておらず、打撲や骨折が起こりやすい部位です。

また、上腕骨下端にある外側上顆や内側上顆もぶつけやすい部位のひとつです。外側上顆・内側上顆は骨が少し外側に出っ張っているため、皮膚の上からでも容易に触わることが出来るくらい体表に近くなっています。そのため、転倒などによるダメージをもろに受けやすい特徴があります。

肘の痛みから全身が痛くなることもある

「肘の痛みだからちょっと様子をみよう」「我慢できるから病院に行かなくて良いだろう」といった油断は禁物です。

初期の痛みはわずかかもしれませんが、、知らず知らずの間に肘をかばって生活するようになり、肩や背中に負担をかけてしまいます。そこから派生するように全身の疾患・痛みにつながっていくのです。

そのため、自己判断や油断は避け、違和感を感じたら医療機関を受診するよう心がけましょう。

継続する肘の痛みは当クリニックにご相談ください!

リペアセルクリニック大阪院は、第二種・第三種再生医療提供計画を厚生労働省に提出し受理された厚生労働大臣許可医療機関です。

当院では来院前でも「メール相談」を受付けています。継続する肘の痛みにお悩みの方はどうぞ事前にご相談ください。

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