半月板損傷手術後に立ち仕事へ復帰できる?膝の痛みを和らげるための対処法を解説
公開日: 2020.06.17更新日: 2025.06.30
「半月板損傷の手術後はいつ仕事に戻れる?」
「復帰してからも、また膝が痛くならないだろう不安」
半月板損傷と診断され、立ち仕事に従事されている方は上記のような疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、半月板損傷の手術を受けた方が立ち仕事に復帰するまでの期間の目安や、復帰後に注意すべき点について解説します。
- 立ち仕事に復帰できるまでの期間の目安
- 職場復帰後に気をつけるべき注意点と症状を悪化させる行動
- 立ち仕事中にできる、膝の痛みを和らげる対処法
- 早期の仕事復帰を目指せる「再生医療」
日々の仕事の中で膝の痛みを和らげるための具体的な対処法も紹介しています。
半月板損傷による膝の痛みでお悩みの方、立ち仕事への復帰に不安を感じている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、半月板損傷を手術せずに治療できる再生医療に関する情報を配信中です。
「半月板を手術したくない」「半月板損傷を早く治したい」という方は、ぜひ再生医療の治療法についてご覧ください。
目次
半月板損傷手術後の立ち仕事への復帰について
半月板損傷手術後の立ち仕事への復帰は、膝に負担がかかる機会が少ないデスクワークとは異なり、慎重に進める必要があります。
本章では、以下の2つのポイントを解説していきます。
ぜひ、適切なタイミングで職場復帰するための参考にしてください。
1〜2ヶ月程度で復帰できる
半月板損傷の手術を受けた後、立ち仕事に復帰するまでの期間は、一般的に1〜2ヶ月程度が目安とされています。
ただし、手術の方法によって必要な期間は異なります。
手術方法 | 立ち仕事復帰までの目安 |
切除術 (損傷部分を取り除く) |
約1~2ヶ月 |
縫合術 (損傷部分を縫い合わせる) |
約3ヶ月 |
もちろん、上記の期間はあくまで目安です。
半月板の損傷がどの程度であったか、手術後の経過は順調か、そして年齢や体力といった個人の条件によって、回復のスピードは変わってきます。
焦って無理に復帰するのではなく、ご自身の体の状態を第一に考え、担当の主治医とよく相談しながら、適した復帰タイミングを決めていくことが大切です。
また、以下の記事では半月板損傷を手術せずに治す方法について解説しています。
手術を避けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
仕事復帰後に注意すべき点
半月板損傷の手術後に立ち仕事に復帰した際に、つい以前と同じように動いてしまいがちですが、膝はまだ万全な状態ではありません。
再発を防ぎ、長く仕事を続けていくためには、日々の生活や仕事の中での工夫が必要です。
【仕事復帰後に注意すべき点】
- 長時間立ちっぱなしにならない工夫をする
- 重い物を持ったり運んだりする作業を避ける
- 医師の指示通りにリハビリを継続する
- 日常生活での膝のケアを習慣づける
- 膝に負担がかかる激しい運動は控える
復帰してすぐの時期は職場の方と相談し、業務内容や勤務時間を調整してもらうのが理想的です。
例えば、長時間立ち続ける作業がある場合は合間に座って休憩する時間を増やしたり、可能であれば一時的に作業内容を変更してもらったりといった配慮が望まれます。
そして、大切なのは手術後のリハビリを自己判断でやめずに、きちんと継続することです。
リハビリを怠ってしまうと、膝周りの筋力や関節の柔軟性が十分に回復せず痛みが長引いたり、歩行や階段の上り下りといった基本的な動作に支障をきたしたりする恐れがあります。
立ち仕事に多い半月板損傷を悪化させてしまう行動
本章では、立ち仕事で注意すべき、半月板損傷を悪化させてしまう恐れのある行動について掘り下げていきます。
立ち仕事は、思った以上に膝に負担をかけていることがあります。
一度半月板損傷を経験した方にとっては、日々の仕事の中での何気ない行動が、症状を悪化させる引き金になってしまうことも少なくありません。
悪化させないためにも、どのような行動を避けるべきかみていきましょう。
長時間立ちっぱなし
長時間経ちっぱなしだと、膝のクッションの役割を果たす半月板や、骨の表面を覆う軟骨が圧迫され続けることになるため注意しましょう。
ただ立っているだけでも、体重の3倍の負担が膝にがかかっているといわれています。
膝への負担が蓄積すると関節の内部で炎症が起きやすくなり、半月板損傷の痛みが強まったり、腫れが悪化したりする原因となってしまうのです。
硬いコンクリートの床の上で長時間立ち続ける場合や、底の薄い靴、クッション性のない靴を履いている場合は地面からの衝撃が吸収されずに直接膝に伝わるため、さらに注意が必要です。
重量物の持ち運び
立ち仕事の中でも、重い荷物や資材などを頻繁に持ち運ぶ作業は、半月板にとって大きな負担となります。
重量物を持ち上げる瞬間、荷物の重さ以上の負荷が膝関節に一気にかかってしまいます。
半月板は、膝関節にかかる衝撃を吸収・分散するクッションの役割をしているため、大きな力が繰り返し加わることで傷ついたり、損傷が悪化したりするのです。
以下の記事では、重たいものを持つと膝が痛くなる原因について解説しているので、重量物を持ち運ぶ機会が多い方は、ぜひ参考にしてください。
【立ち仕事向け】半月板損傷による膝の痛みを和らげるための対処法
立ち仕事に従事されている方に向けて、半月板損傷による膝の痛みを少しでも軽くするための対処法をご紹介します。
半月板損傷を抱えながらの立ち仕事は膝への負担が大きく、痛みがつらいと感じる場面も多いことでしょう。
手術や治療を終えて仕事に復帰したものの、まだ痛みが残っていて不安だという方もいらっしゃるかもしれません。
取り入れられるものからぜひ実践してみてください。
痛み止めの服用
半月板損傷の治療後も膝の痛みが続く場合、「痛み止め」の服用が痛みを一時的にコントロールする方法の一つです。
痛み止めは医師が処方するお薬のほか、ドラッグストアなどで購入できる市販薬もあります。
症状が軽い場合には、市販の鎮痛薬でも一定の効果が期待できるかもしれません。
しかし、痛みが何日も続く場合や痛みが強い場合には、自己判断で市販薬に頼り続けるのはおすすめできません。
つらい痛みが続くときは我慢せずに専門医に相談し、ご自身の体の状態に合った適切なお薬を処方してもらうことが大切です。
膝サポーターの活用
立ち仕事での膝への負担を軽減し、痛みを和らげるためには、膝関節を支えて安定させる「膝サポーター」の活用がおすすめです。
膝サポーターを着用することで膝関節全体をしっかりと支え、膝の安定性をサポートすることが可能です。
関節のぐらつきが抑えられ、半月板への不要なストレスが減るため、痛みの軽減や損傷の悪化防止につながります。
また、もし職場で履く靴を自由に選べるのであれば、ぜひクッション性の高い靴を選んでみてください。
衝撃吸収性に優れたスニーカーやウォーキングシューズなどを選ぶことで、膝へのダメージの蓄積を和らげることができます。
継続的なリハビリ
半月板損傷による膝の痛みの再発を防ぎ、膝の機能を回復させて仕事に臨むためには、リハビリを継続的に行うことが重要です。
【リハビリの目的】
- 膝関節の柔軟性を高めること
- 膝周りの筋力を強化すること
あくまで「痛みのない範囲で、心地よいと感じる程度」に行い、少しずつでも毎日続けていくことが大切です。
半月板損傷から立ち仕事復帰までの期間短縮を目指せる再生医療について
半月板損傷を早く治して、立ち仕事へ復帰したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。
再生医療とは、患者さま自身の細胞や血液成分を利用して、損傷した半月板の修復・再生を促す治療法です。
再生医療のポイント | 詳細 |
治療の仕組み | 患者様自身の細胞や血液成分などを利用し、損傷した半月板の修復や再生を促す |
メリット | 入院や手術をすることなく外来での注射のみで治療が完了 |
体への負担 | 膝にメスを入れる必要がないため、手術に伴うような出血や感染症、術後の痛みといった合併症のリスクが少ない |
仕事への影響 | 手術のように長期間仕事を休む必要がなく、普段の生活を続けながら治療を受けることが可能 |
期待される効果 | 従来の治療法では難しかった半月板の修復が期待できる |
半月板損傷による痛みから一日でも早く解放され、立ち仕事へスムーズに復帰したいと考える方にとって、再生医療は十分に検討する価値のある選択肢といえるでしょう。
また、以下の動画では半月版損傷の症状や治療法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
半月板損傷から立ち仕事に復帰したら膝の負担を避けることが重要
半月板損傷の手術後、立ち仕事に復帰できるまでの期間は切除術で約1〜2ヶ月、縫合術では約3ヶ月程度かかります。
立ち仕事は膝への負担が大きいため、復帰後も膝の負担を減らす工夫や継続的なリハビリが重要です。
早期回復や、手術では難しかった半月板そのものの修復を目指す選択肢として、手術や入院をせずに治療が可能な「再生医療」を検討してみましょう。
「痛みが長引いてリハビリがなかなか進まない」「一日でも早く万全の状態で仕事に復帰したい」という方は、再生医療という新しい治療法も含めて、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設