変形性股関節症の早期受診の重要性と、その診断に必要な検査を解説します
公開日: 2020.06.04更新日: 2024.11.19
目次
変形性股関節症の早期受診の重要性と、その診断に必要な検査を解説します
変形性股関節症の診断は、今後の治療の方向性を決めるためにも、その検査が重要なものとなっています。
変形性股関節症の治療について、軟骨のすり減りや骨の変形が進んでいない早い段階で治療を始めることは、自身の股関節を温存できる期間も長くなるということになります。股関節に痛みや違和感がある場合は、様子を見たり、放置することなく、早いタイミングで医療機関にて診察をされることをお勧めいたします。
今回は、その変形性関節症を診断する上で必要となる検査の重要性や、その種類について紹介していきます。
変形性股関節症の診断に重要な検査について
股関節は、体重を支え、人体で最も大きな関節でもあり、頻繁に使われる関節でもあることから日常的に負担がかかりやすい部位です。この股関節に現れる変形性股関節症は、加齢が原因の場合が多く、股関節を酷使し続けた結果、軟骨がすり減りや、痛み、違和感を生じる疾患です。
しかし、早期の段階で治療を始めることにより、負担を軽減させる指導を受けることができ、手術を避けて、身体に負担の少ない保存療法での治療を行うことも可能です。ただし、適切な治療をおこなうためには、変形性股関節症の現在の症状を明らかにする検査をきちんと受けなければなりません。
変形性股関節症の検査の種類
変形性股関節症の診断では、問診や診察で股関節の可動域のチェックをしたのち、単純X線検査(レントゲン検査)で診断します。必要に応じてCTやMRIといった検査を行うこともあります。
検査には以下のような種類があり、医師の判断で行われることになります。
可動域制限可動域とは関節の動く範囲のことで、関節可動域制限とはこの範囲が狭くなった状態と定義されています。可動域制限は関節周辺の皮膚や骨格筋のような軟部組織に原因がある場合と、変形性股関節症のような骨や軟骨と言った関節を構成する部位に問題がある場合があります。 変形性股関節症における単純X線検査(レントゲン検査)変形性股関節症は、多くが骨盤側の骨である寛骨臼と太もも側の骨である大腿骨の形態異常によるものです。そのため、変形性股関節症の状態を知るには正常な股関節との比較が必要です。 変形性股関節症では、骨棘と呼ばれる異常な骨組織や、骨嚢胞と呼ばれる骨の空洞、そして関節のすり減りが見られます。これらの有無をレントゲン検査で確認し、診断を行い、さらにそのすり減り具合などの状態によって、変形性股関節症の病期を判断します。 変形性股関節症では、一般的に病期が進行するにつれて可動域も減少し、痛みも激しくなりますが、治療開始が早いほど、痛みの改善も早く見られる傾向にあります。つまり、レントゲン検査による変形性股関節症の診断と病期の判断の早さが、今後の治療において重要なのです。 変形性股関節症におけるCT検査CT検査を行うことで、より立体的に股関節の状態を把握することが可能です。そのため、手術前の計画や術後の確認などを行う場合に用いられることがあります。しかし、放射線を用いる検査でもあるため、対象となる患者は限られることがあります。 変形性股関節症におけるMRI検査レントゲン検査で観察することができなかった骨の内部の状態を詳細に確認することができるため、レントゲン検査と合わせて、MRI検査が行われることがあります。 |
まとめ・変形性股関節症の早期受診の重要性と、その診断に必要な検査を解説します
以上、変形性股関節症における検査の重要性と、検査の方法について紹介しました。
変形性股関節症の検査では問診や可動域のチェックの他、レントゲン検査、CT検査やMRI検査も必要に応じて行われることがあります。治療開始の早さがその後の治療方針も決定する変形性股関節症においては、レントゲン検査での診断の確定や病期の診断をなるべく早く行うことが重要です。
痛みを我慢せず、早めに医療機関を受診することが大切です。
▶こちらの動画では、変形性股関節症について詳しく解説しております。ぜひご覧ください。
監修:リペアセルクリニック大阪院
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