• 免疫細胞療法

ランニングで免疫力は下がる?上がる?運動と免疫力の関係性と予防策について解説

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公開日: 2020.04.18 更新日: 2026.02.27

健康に良いイメージのあるランニングですが、走った後に風邪など体調を崩した経験はありませんか。

上記のような経験がある方は、ランニングが原因で免疫力が低下している可能性があります。

本記事では、ランニングで免疫力が下がる原因と、運動と免疫力の関係性について詳しく解説します。

ランニングがどのように免疫機能に影響しているのかを知り、免疫力を向上させる適正なランニング量の参考にしてください。

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ランニングは免疫力が下がる?上がる?

健康のためにランニングをしている方も多いですが、ランニングによって免疫が下がってしまうこともあります。

適度なランニングと過度なランニングは、免疫力にどのように影響するのかについて解説します。

運動習慣は免疫力向上につながる

ランニングをはじめとする適度な運動習慣は、免疫力の向上につながり、風邪をひきにくくなるなどのメリットがあります。

適度な運動で免疫力が向上する理由は、以下の2つです。

  • 体温が上がり血行が促進される
  • 自律神経のバランスが良くなる

運動をすると体温が上がるのは、血の巡りが良くなり、酸素が体のすみずみまで行き届きやすくなるためです。

白血球の中に含まれる免疫細胞の活性化により、免疫力が向上します。

また、適度な運動はストレス解消につながり、自律神経のバランスが良くなるため免疫力が向上する効果が期待できます。

自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがありますが、適度な運動をするとリラックス時に優位となる副交感神経が優位になります。

過度なランニングは免疫力が下がる可能性も

適度な運動では免疫力が上がりますが、フルマラソンなどの過度なランニングは、免疫力を下げてしまうことがあります。

とくにフルマラソンのような長時間の運動では、体が大きなストレスを受け、体調を崩しやすくなります。

健康維持の目的でマラソンをしても、その後で体調を崩してしまえば本末転倒です。

フルマラソンなどの高負荷トレーニングで体が受ける強いストレスは、以下のような免疫抑制反応の原因となります。

  • 白血球の中のリンパ球が減少
  • 唾液中の免疫物質(IgA)が大幅に低下
  • 炎症性サイトカインが増加して炎症反応が強くなる
  • ストレスホルモンが急上昇して免疫系を抑制

上記のような、運動後の一時的に免疫機能が低下する期間のことを「オープンウィンドウ」と呼び、免疫の窓が開いた状態という意味です。

一方で、オープンウィンドウ理論は従来広く支持されてきましたが、最近の研究では、運動後の免疫変化は一時的なものであり、必ずしも感染症リスクの直接的な上昇を意味しないという見解もあります。

ランニングで免疫力が下がるメカニズムとは?

ランニングで免疫力が下がるメカニズムとして、以下の3つが挙げられます。

免疫力が下がるメカニズムについて、詳しく解説していきます。

コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌量が増加する

マラソンなど長時間の運動や高強度のトレーニングでは、体がストレスを受けることで、副腎皮質からストレスホルモンのコルチゾールが大量に分泌されます。

コルチゾールは炎症を抑えるなどの良い働きをする一方で、高濃度の状態が続くと免疫細胞の働きを抑制してしまうため、免疫力が下がる原因となるのです。

運動時間の目安を決めることや、炭水化物の摂取、十分な睡眠時間の確保など、免疫力を高める対策を心がけましょう。

一時的に白血球濃度が低下する

適度なランニングは、血流やリンパの流れを促進することで、白血球が増加して免疫細胞が活性化しますが、長時間の運動後は血中の白血球濃度が一時的に低下します。

運動中は白血球が活性化していますが、激しい運動によって高濃度のアドレナリンや活性酸素が発生し、白血球が傷ついたり自然死したりして減少するためです。

適度な休息を心がけて、十分な栄養を摂取することで免疫力低下のリスクを回避しましょう。

粘膜免疫が低下する

長時間の運動により、唾液中に含まれる粘膜免疫が低下するため注意が必要です。

唾液中に含まれる免疫物質(IgA)は、口や鼻などの粘膜をウイルスや細菌から守る役割がありますが、ランニング後は分泌量が減少するため、免疫力低下の原因となります。

長時間の運動後は回復する日を決めて、十分な休息を取るようにすることが大切です。

ランニングで免疫力が下がらない適度な運動量の目安

適度なランニング量の目安として使われるのが、運動強度を表す単位である「メッツ・時」です。

運動強度は、運動を行った時に身体にかかる負荷や、身体で感じる疲労などで、厚生労働省の基準により安静時のメッツを1とします。

出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

年代別の免疫力向上に有効な運動量の目安を見ていきましょう。

18〜64歳の運動量の目安

厚生労働省が示している基準によると、日常生活における身体活動のほか、週に1日は運動を行うものとされています。

具体的な運動量をメッツで示すと、以下のようになります。

日常生活での身体活動 3メッツ以上の身体運動を週に23メッツ・時
週に1日の運動 3メッツ以上の運動を週に4メッツ・時

日常生活では3メッツ・時の歩行と同等以上の身体活動を、毎日60分以上行うと良いとされています。

たとえば、通常の歩行が3.0メッツ・時に相当するため、毎日60分の散歩で目安の運動量がクリアできます。

掃除など家事も運動していることになるため、今までよりも家事に力を入れてみるのも良いかもしれません。

ランニングの場合、運動強度は次のとおりです。

  運動強度(1時間あたり)
速歩(かなりのスピードが必要) 5.0メッツ・時
ゆっくりめのジョギング 6.0メッツ・時
ランニング 8.3メッツ・時

日常生活での歩行などの活動(週23メッツ・時)に加えて、週4メッツ・時以上の運動を行うことが推奨されています。

運動強度が1時間に8.3メッツのランニングだと、必要な運動量は1週間に30分行うとクリアできます。

出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

65歳以上の運動量の目安

65歳以上の方は、週に10メッツの日常的な運動を行うのが良いとされています。

日常的な運動なので、何かスポーツやランニングなどは必要なく、家の中や近所を歩くだけでも十分です。

実は毎日のように行っている家事も運動をしていることになり、料理や食材の準備に60分かかると2メッツ相当になります。

ランニングをしなくても基準を満たしている方も多いので、運動不足だと思ってランニングをすると、過度な運動となる場合があるので注意しましょう。

ランニングで免疫力が下がることに関するよくある質問

ランニングで免疫力が下がることに関するよくある質問は以下の通りです。

健康的な運動習慣のためにもよくある質問で疑問や不安点を解消しておきましょう。

ランニング後に免疫力が下がっているサインは?

ランニング後に免疫力が下がっているかどうかは、次の中にあてはまるかチェックしてみましょう。

免疫力が下がっているサイン

  • 皮膚のトラブルが起きやすい
  • 口内炎や結膜炎にかかりやすく、治りにくい、再発しやすい
  • 風邪やインフルエンザにかかりやすい
  • 咳が出る
  • 傷が治りにくい
  • 疲れやすい
  • 睡眠不足
  • 食欲不振
  • 冷え性
  • 運動をする習慣がない
  • 食事が偏っている
  • ストレスを感じやすい

該当する項目が多ければ、免疫力が下がっている可能性が高いです。

ランニング後に風邪をひきやすいのはなぜ?

ランニング後に風邪をひきやすくなるのは、免疫物質(IgA)が減少するためです。

激しい運動をすると免疫物質(IgA)が減ることで、口や鼻などの粘膜からウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなります。

どの程度のランニングが「激しい運動」となるのかは個人差があり、日常的に運動をしている人と、運動不足の人では異なります。

ランニングは病気や風邪の予防になる?

ランニングは適度な運動時間を心がければ、病気や風邪の予防になります。

適度な運動は血液やリンパ液中のNK細胞を活性化することや、体温の上昇により血行が促進されることで、免疫力が高まるためです。

慢性的なストレスの軽減によって免疫力の低下を抑制するほか、生活習慣病のリスクも軽減します。

フルマラソン後に免疫力が低下するのはなぜ?

フルマラソン後に免疫力が低下する原因として、激しい運動による身体的ストレスが挙げられます。

高負荷トレーニングで体が受ける強いストレスは、免疫抑制反応の原因となります。

フルマラソン後は休息期間を設け、バランスの良い食事や水分補給などで体を回復させることが大切です。

過度なランニングは免疫力が下がる可能性あり!適度な運動習慣を身につけよう

過度なランニングは、免疫力が下がる可能性があるため、適度な運動習慣を身につけることで、免疫力を高めることが重要です。

免疫力のために運動を始める場合、ウォーキングなどの手軽にできる運動から始めていきましょう。

リペアセルクリニックでは、採取した血液の中からNK細胞を取り出し活性化させ、培養して体内に戻す免疫細胞療法を提供しています。

免疫力向上を目指す方は、当院リペアセルクリニックの免疫細胞療法もご検討ください。

監修者

岩井 俊賢

Toshinobu Iwai

医師

略歴

2017年3月京都府立医科大学 医学部医学科卒業

2017年4月社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 初期研修医

2019年4月京都府立医科大学附属病院 整形外科

2020年4月医療法人啓信会 京都きづ川病院 整形外科

2021年4月一般社団法人愛生会 山科病院 整形外科

2024年4月医療法人美喜有会 リペアセルクリニック大阪院 院長