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- ひざ関節
膝の裏に「ピキッ」とした痛みを感じて、原因や治療法について不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 症状悪化を招かないために早期に医療機関を受診し、原因の特定・適切な治療を受けることが重要です。 適切な治療を受けずに放置してしまうと、痛みによって階段の上り下りや歩行がつらくなり、日常生活に影響が出てしまう可能性も考えられます。 この記事では、膝の裏が「ピキッ」と痛いときに考えられる原因や対処法、治療法について詳しく解説します。 膝裏の「ピキッ」とした痛みにお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは手術なしで根本的な改善が期待できる再生医療に関する情報をLINEで発信しております。 膝の痛みに対する治療選択肢として、膝関節の症状に関する改善症例も紹介しておりますので、ぜひ登録してください。 膝の裏を構成する組織とそれぞれの役割 膝の裏の痛みを理解するには、まず膝の裏にどのような組織があるのかを知ることが大切です。 以下の表で、主な組織とその役割を確認しましょう。 組織名 役割・特徴 半月板 ・膝関節の内部にあるC字型の軟骨 ・衝撃を吸収して膝への負荷を軽減する ・膝関節のスムーズな動きと安定を保つ 滑膜 ・関節を覆う薄い膜 ・潤滑油のような体液を分泌し関節の動きを保つ ・炎症を起こすと痛みや腫れの原因となる ハムストリングスの腱 ・太ももの裏にある筋肉群の腱 ・膝の裏を通りすねの骨につながる ・膝をスムーズに曲げる役割を持つ 腓腹筋の腱 ・ふくらはぎの後ろにある筋肉の腱 ・膝裏からヒラメ筋の腱と合流してアキレス腱に付着している ・膝の曲げ伸ばしやかかとを上げる動作に必要 これらの組織によって、膝関節のスムーズな動きと安定性を実現しています。 膝の裏が「ピキッ」と痛いときに考えられる原因 日常生活や運動をしているときに、膝の裏に「ピキッ」とした感覚とともに痛みが現れることがあります。 このような場合、主な原因として以下の5つが考えられます。 変形性膝関節症 半月板損傷 ベーカー嚢腫 深部静脈血栓症 腱や靭帯の損傷 これらの正しい知識を身につけて、適切な治療を選択しましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は膝関節の軟骨がすり減ることで、関節が変形したり骨同士がぶつかって痛みが生じる疾患です。 膝の曲げ伸ばしのときに「ピキッ」とした痛みをはじめとして、以下のような症状が見られます。 膝を動かすときに「ピキッ」とした痛みや違和感が現れる 進行すると階段の上り下りや正座が困難になる 朝起きたときに膝のこわばりを感じることもある 症状が進行すると激痛によって歩行困難になるなど、日常生活に支障をきたすため、早めの対処が大切です。 半月板損傷 半月板損傷は、膝にねじれや強い衝撃が加わることで、膝関節内の半月板に亀裂が入ったり断裂したりする状態です。 とくに損傷部位が半月板の後方にある場合、膝の裏に「ピキッ」とした鋭い痛みを感じます。 スポーツや日常動作で膝をねじったときに発症しやすい 膝の裏に「ピキッ」とした鋭い痛みが走る 痛みや腫れのほかに、関節が引っかかるような感覚が現れる 膝の曲げ伸ばしがしづらくなることもある 放置すると症状が悪化する可能性や変形性膝関節症につながる可能性があるため、痛みを感じたら早めに受診しましょう。 ベーカー嚢腫 ベーカー嚢腫とは、膝関節にある袋が腫れて嚢腫を形成する疾患です。 膝の裏に「ピキッ」とした痛みと大きな腫れが現れることがあります。 関節炎や半月板損傷などに伴って現れることが多い 膝の裏に痛みだけでなく大きな腫れが現れる 膝を曲げたときに「ピキッ」とした痛みや圧迫感を感じる 腫れが大きくなると膝の動きが制限されるため、注意が必要です。 深部静脈血栓症 深部静脈血栓症とは、血管の内部に血の塊ができる疾患です。 血栓が膝の裏の血管にできると、血流が妨げられ「ピキッ」とした鋭い痛みが生じます。 長時間同じ姿勢でいることで発症リスクが高まる 膝の裏に「ピキッ」とした鋭い痛みが突然現れる 腫れや熱感を伴うこともある 血栓が臓器や脳にまで移動すると命に関わる危険がある 命に関わる疾患のため、疑わしい症状があれば早急に医療機関を受診してください。 腱や靭帯の損傷 ハムストリングスや腓腹筋などの腱に大きな力や過度のストレスが加わると、腱が損傷し「ピキッ」とした鋭い痛みを感じます。 運動のしすぎや急な方向転換、膝のねじれなどが原因 瞬間的に「ピキッ」とした鋭い痛みが走る 重症の場合は歩行が困難になることもある 無理に動かすと悪化するため、痛みを感じたらすぐに安静にしましょう。 膝の裏が「ピキッ」と痛いときに医療機関を受診する目安 膝の裏に痛みを感じたときに以下のような症状がある場合には、早めに整形外科を受診することをおすすめします。 安静にしていても痛みが続く 膝の裏に大きな腫れや熱感がある 膝の曲げ伸ばしができない、または極端に制限される 痛みが日に日に強くなっている 歩行が困難になっている 数日たっても痛みが改善しない 膝に力が入らない 膝の裏に異常な膨らみやしこりを感じる 痛みの原因に心当たりがない場合や、適切な対処法が分からない場合には、自己判断せず専門医に診てもらうことが大切です。 早期に受診することで、適切な治療を受けられ、早期回復を目指すことができます。 膝の裏が「ピキッ」と痛いときの対処法・注意点 膝の裏に「ピキッ」とした痛みを感じたときの対処法を解説します。 以下の3つの対処法を押さえておきましょう。 膝の負担を避けて安静にする ストレッチやマッサージ テーピングやサポーターの活用 痛みの原因や状態によって適切な対処法は異なります。 無理をせず自分の体の状態に合わせて実践してください。 膝の負担を避けて安静にする 膝の裏に痛みを感じたら、まずは無理に動かさず、安静を保つことが大切です。 膝に負担をかけすぎると、痛みが悪化する可能性があるため、症状が治まるまでは運動などは避けてください。 また、急性の痛みや腫れが見られる場合にはアイシングが効果的です。 氷嚢やタオルで包んだ保冷剤を15~20分を目安に患部に当てることで、血管が収縮し、炎症の悪化を抑えて痛みを軽減できる可能性があります。 ストレッチやマッサージ 軽いストレッチで筋肉を伸ばし、緊張を和らげることで痛みを緩和できる可能性があります。 膝裏の痛みに対しては、以下のストレッチがおすすめです。 ストレッチをする際の注意点として、無理に引っ張ったり、痛みを感じるまで伸ばしたりするのは避けてください。 また、痛みを感じたときにはすぐにストレッチを中止し、かかりつけの医師に相談しましょう。 テーピングやサポーターの活用 膝の裏が痛いときには、テーピングやサポーターの使用も有効です。 膝の安定性を高めることで無理な動きを制限したり負担を減らしたりすると、痛みの軽減に役立ちます。 とくにテーピングは知識が必要になるため、最初は医師に相談して使用しましょう。 膝の裏が「ピキッ」と痛いときの主な治療法 膝の裏に「ピキッ」とした痛みが現れたときの治療法には、以下の2つがあります。 保存療法 手術療法 それぞれの特徴を理解して、医師と相談しながら適切な治療法を選択しましょう。 保存療法 保存療法とは外科手術を行わない治療法で、主に軽度から中程度の痛みや炎症を抑えるために選択されます。 検査の結果、骨や関節、腱などの組織に大きな損傷が見られない場合の基本的な治療法です。 具体的なアプローチとしては、鎮痛剤の処方やヒアルロン酸の関節内注射、テーピングによる関節の固定などが挙げられます。 また、筋肉の強化や柔軟性の向上を目的としたリハビリや理学療法も保存療法の一種です。 リハビリと理学療法を行うことで関節を安定化させ、痛みの軽減と症状の再発を防ぎます。 手術療法 保存療法で効果が見られない場合や、疾患がある程度進行し重症化している場合には、手術療法が検討されます。 外科手術によって損傷した組織を修復したり、人工関節と損傷した関節を取り替えることで、本来の機能を取り戻します。 手術療法は根本的な改善が期待できる一方で、保存療法と比べると患者さまにかかる身体的負担が大きく、入院期間も長期にわたることが多いため、慎重に判断しなければなりません。 医師と十分に相談し、メリットとデメリットを理解したうえで治療法を選択することが大切です。 膝の裏の「ピキッ」とした痛みには再生医療をご検討ください 膝の裏に「ピキッ」とした痛みを感じたときは、まずは安静にして適切な対処を行うことが大切です。 症状が続く場合や悪化する場合には、早めに医療機関を受診して正確な診断を受けましょう。 治療法には保存療法と手術療法の他に、再生医療という新しい選択肢もあります。 再生医療とは、患者さま自身の幹細胞や血液を用いて、身体の自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。 自己細胞を使うため拒絶反応やアレルギーなどの副作用リスクが少なく、手術や入院も不要です。 以下の動画では、当院の再生医療によって変形性膝関節症の痛みが改善した症例を紹介しているため、併せてご覧ください。 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.11.28 -
- 半月板損傷
- ひざ関節
「半月板損傷を早く治す方法は?」 スポーツ中の怪我や日常生活のふとした動作で「半月板損傷」が起こり、早く治す方法を探している方も多いのではないでしょうか。 結論、半月板損傷の早期改善を目指すなら、損傷の状態に合わせた「適切な治療法の選択」と「早期からのリハビリ」が重要となります。 半月板は血流が乏しく自然治癒しにくい組織であるため、ただ安静にしているだけでは、かえって膝周辺の筋力が落ちて回復が遅れることも考えられます。 本記事では、半月板損傷を早く治す方法として、3つの治療法と効果的なリハビリテーションについて解説します。 焦る気持ちを正しい行動に変え、日常生活やスポーツへの早期復帰を目指すためのガイドとしてお役立てください。 また、半月板損傷を一日でも早く治したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した半月板の再生・修復を促すことで症状改善を目指す治療法です。 以下の動画では、当院リペアセルクリニックで再生医療の治療を受け、「治らない」と診断された半月板損傷が改善した症例を紹介しています。 https://youtu.be/9cTCpmWaqAI?si=CHGSPoytxAsqC3tx 「手術せずに半月板損傷を治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院の無料カウンセリングにてご相談ください。 半月板損傷を早く治すために基本情報をチェック 半月板損傷を早く治すには「膝の中で何が起きているのか」を正しく理解し、状態に合わせた適切な対処を選択することが重要です。 早期回復への第一歩として、半月板損傷の基本情報を確認していきましょう。 半月板損傷の症状 半月板損傷の原因 以下では、半月板損傷の症状や原因についてそれぞれ詳しく解説します。 半月板損傷の症状 半月板損傷の症状は、膝の痛みに加えて膝の引っかかり感があったり、曲げ伸ばしができなくなったりする特徴があります。 具体的な症状の例は、以下のとおりです。 【半月板損傷の主な症状】 歩行時に膝が痛くなる 膝に引っかかり感がある(キャッチング) 膝の力が急に抜ける感覚がある 膝の曲げ伸ばしができなくなる(ロッキング) 膝に腫れや熱感がある 膝を動かすとパキパキ音が鳴る 半月板は膝関節のクッション役を担っているため、亀裂が入ったり、断裂した破片が関節に挟まったりするとスムーズな動きが妨げられてしまいます。 膝の曲げ伸ばしができなくなる「ロッキング」は、激しい痛みを伴い、歩行が困難になることもあるため、早急に医療機関を受診しましょう。 半月板損傷の原因 半月板損傷の原因は、スポーツなどの強い衝撃によって損傷する「外傷性」と、外傷以外の原因から損傷する「非外傷性」の2つに分かれます。 外傷性と非外傷性の特徴は、以下のとおりです。 原因 特徴 外傷性 ・スポーツ中の急激な方向転換などで膝をひねる動作 ・ジャンプの着地時などの衝撃 ・前十字靭帯損傷などと同時に起こるケースもある 非外傷性 ・加齢による半月板の水分量低下や摩耗によってもろくなる ・膝を深く曲げる、立ち上がるなどの日常的な動作がきっかけとなる 外傷性の半月板損傷は、サッカーやバスケットボール、バレーボールなどの膝をひねる動作や、強い衝撃が加わりやすいスポーツで発生しやすいです。 一方、非外傷性では、加齢によって半月板がもろくなることで、日常生活のささいな動作が半月板損傷のきっかけとなる場合があります。 半月板損傷を早く治す方法|主な治療法 半月板損傷を早く治すには、ご自身の膝の状態だけでなく、年齢や活動レベルに合った治療を受けることが重要です。 本章では、従来の保存療法や手術療法だけでなく、先端医療である再生医療について解説します。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれの治療法の特徴について詳しく確認していきましょう。 保存療法 保存療法は、手術をせずに痛みや炎症を抑え、膝の機能回復を目指す治療法です。 まずは痛みや炎症が落ち着くまで、膝の負担を避けて安静にし、徐々に膝周辺の筋力や柔軟性向上を目的としたリハビリテーションを行います。 強い痛みを伴う場合は、痛み止め(消炎鎮痛剤)や湿布などで痛みや炎症をコントロールする治療が実施されます。 また、ヒアルロン酸の関節内注射を行う場合があります。 保存療法は対症療法であり、手術を避けられるものの半月板損傷を根本的に治すための治療ではない点に注意しましょう。 手術療法 手術療法は、保存療法で症状が改善しない場合や、ロッキング(膝が動かない状態)などの重度な症状がある場合に検討されます。 手術には、大きく分けて以下の2種類があります。 手術法 詳細 半月板縫合術 ・損傷、または断裂した半月板を縫い合わせる ・半月板の機能を温存できる反面、治癒に時間がかかる 半月板切除術 ・損傷、または断裂した半月板を切除する ・術後の回復が比較的早い ・クッションが減るため、将来的な変形性関節症リスクが高まる 現在の手術療法は、膝に小さな穴を開けて内視鏡(関節鏡)を挿入して行うため、今までの手術に比べて体への負担は大幅に軽減されています。 しかし、術後の入院や中長期的なリハビリテーションが必須になる点には注意が必要です。 競技復帰を急ぐスポーツ選手などは、損傷の状態と復帰までの期間について理解したうえで手術を受けるか決めましょう。 再生医療 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した半月板の再生・修復を促す治療法です。 「手術はしたくないが、保存療法だけでは痛みが取れない」という方にとって、手術・入院不要で受けられる選択肢として注目されています。 代表的な治療法は、以下のとおりです。 治療法 詳細 PRP療法 患者さま自身の血液から、組織修復を促す成分(多血小板血漿)を抽出し、膝に注射する。 幹細胞治療 脂肪などから幹細胞を採取・培養し、数を増やしてから膝関節内に投与する。 先端医療のため、公的保険が適用されず自由診療となるため費用は高額になりますが、手術を避けて半月板損傷の根本的な改善を目指せます。 半月板損傷の早期回復を目指すリハビリテーション内容 半月板損傷の早期回復の鍵は、患部の炎症を抑えつつ、膝周りの筋力と関節の動きを「痛みのない範囲で」維持・向上させることにあります。 本章では、半月板損傷の早期回復を目指すリハビリテーションについて解説します。 下半身の筋力トレーニング 膝関節の可動域訓練 有酸素運動 バランストレーニング 安静にしすぎると筋力が低下して膝への負担が増す悪循環に陥るため、医師や理学療法士の指導のもと、段階的にリハビリテーションを進めていくことが推奨されます。 それぞれの内容について、詳しく確認していきましょう。 下半身の筋力トレーニング 半月板損傷の早期回復・再発予防には、下半身(主に膝周辺)の筋力トレーニングが欠かせません。 膝の安定性を高めるための「大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)」と「ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)」を重点的に鍛えましょう。 初期段階では、体重をかけずに行う膝への負担が少ないトレーニングが効果的です。 【パテラセッティング】 仰向けに寝て、膝の下にタオルを置く タオルを潰すように膝を床に押し付ける 1セット10回を目安に行う 【レッグレイズ】 両脚を揃えて仰向けに寝る 両手を体の横に置き、両脚を90度まで上げる かかとが床につくギリギリまでゆっくりと両脚を落とす 1セット5〜10回を目安に行う 上記のような筋力トレーニングをできる限り、毎日継続しましょう。 しかし、膝の痛みや違和感がある場合は、トレーニングを中止して安静にすることを優先してください。 膝関節の可動域訓練 半月板損傷の早期回復・再発予防のためにも膝関節の可動域訓練を行い、膝の柔軟性を向上・維持することが重要です。 痛みや腫れの影響で膝を動かさない状態が続くと、膝周辺の筋肉が硬くなり、動きが制限されやすくなってしまいます。 以下の可動域訓練を実践し、膝関節の柔軟性を向上させましょう。 【ヒールスライド】 膝を伸ばした状態で仰向けに寝る かかとを滑らせてお尻に近づけるように膝をゆっくり曲げる 元の位置に戻すように膝をゆっくり伸ばす 1セット10回を目安に行う お風呂上がりなど、体が温まって筋肉が緩んでいるタイミングで行うと、よりスムーズに動かせるでしょう。 膝を曲げ伸ばしする際に、膝が内側に入らないように真っ直ぐ動かすことが重要です。 有酸素運動 有酸素運動によって、全身の血行を良くして組織の修復を促すことで半月板損傷の早期改善につながります。 ジョギングなどの地面からの衝撃がある運動は半月板へのダメージが大きいため、膝への負担が少ない種目から始めましょう。 【膝に負担の少ない有酸素運動】 エアロバイク 水中ウォーキング 有酸素運動によって心肺機能を維持することは、スポーツ復帰後のパフォーマンス低下を防ぐ上でも大きなメリットとなります。 また、体重増加による膝への負担増加を防げるため、再発予防にも効果的です。 バランストレーニング 半月板損傷のリハビリテーションでは、膝関節を安定させ、歩行能力を改善するためのバランストレーニングも重要です。 【おすすめのバランストレーニング】 片足立ち バランスボードの活用 バランスディスクの活用 怪我をした後は、無意識のうちに患部をかばった歩き方になり、バランス能力が低下していることが多いため、再発予防の観点からも必要なトレーニングです。 バランストレーニングをする際は、短時間かつ安定した場所から始め、慣れてきたら時間や難易度を上げましょう。 半月板損傷を早く治す方法についてよくある質問 本章では、半月板損傷を早く治す方法についてよくある質問について回答します。 半月板損傷を早く治す食べ物はある? 半月板損傷でやってはいけないことは? 回復を早めるためには、リハビリ以外の時間である「日常生活」の過ごし方も非常に重要です。 それぞれ詳しく確認していきましょう。 半月板損傷を早く治す食べ物はある? 食べただけで半月板が再生するような「特効薬」となる食材はありませんが、組織の修復材料となる栄養素を積極的に摂ることは回復を後押しします。 以下の栄養素を意識して、バランスの取れた食事を心がけましょう。 積極的に摂りたい栄養素 主な食材 主な役割 タンパク質 肉、魚、大豆製品、卵 など 筋肉や靭帯、軟骨のベースとなる重要な栄養素 ビタミンC ピーマン、ブロッコリー、柑橘類 など 関節組織の主成分であるコラーゲンの生成を助ける ビタミンB群 豚肉、レバー、玄米 など 代謝を促し、神経の働きを正常に保つのに役立つ コラーゲンやグルコサミンなどのサプリメントも販売されていますが、あくまで補助的なものと考え、まずは毎日の食事を整えることが先決です。 半月板損傷でやってはいけないことは? 半月板損傷でやってはいけないことは、以下のとおりです。 痛みを我慢して歩行や運動の継続 膝を深く曲げる動作 自己流のストレッチやマッサージ 肥満・急激な体重増加 不適切なサポーターの装着 上記のように膝を深く曲げたり、体重をかけた状態でひねったりする動作は、損傷部分を広げてしまう危険性が高いため厳禁です。 「痛くないから大丈夫」と油断してこれらの動作を行うと、症状の悪化や長引く原因となります。 日常生活の中で「膝への負担」を減らす工夫をすることが、半月板損傷の早期改善を目指すうえで重要なポイントです。 半月板損傷を早く治すには手術不要の再生医療をご検討ください 膝の状態、年齢、活動レベルに合った治療を受けることが、結果的に半月板損傷の早期改善につながります。 まずは、安静・薬物療法・リハビリテーションなどの「保存療法」によって半月板を温存して、症状の改善を目指すことが一般的です。 従来の治療では、保存療法を3〜6ヶ月継続しても改善しない場合や、ロッキング(膝が動かせなくなる)などの重症例では、手術療法が検討されていました。 しかし、近年の治療では、半月板損傷を手術せずに根本的な改善を目指せる再生医療が注目されています。 再生医療とは、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した半月板の再生・修復を促すことで症状改善を目指す治療法です。 以下のページでは、当院リペアセルクリニックで再生医療の治療を受け、半月板損傷の痛みレベルが改善した症例を紹介しています。 >半月板損傷の痛み改善で手術を回避した症例(60代女性)はこちら 「手術せずに半月板損傷を治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院の無料カウンセリングにてご相談ください。
2025.11.28 -
- 腰
- ひざ関節
- 股関節
- 再生治療
「階段を上がるときだけ膝が痛い」「下りでズキッとする」といった症状は日常生活の中で多くの人が経験しやすい悩みのひとつです。 平地では痛みがなくても、階段だけ痛む場合は、膝関節の特定の場所に負担が集中している可能性があります。 階段での膝の痛みは、関節の変化や筋力低下、姿勢のクセなど、放置すると悪化しやすい要因が隠れていることもあります。 そこで本記事では階段で痛む理由、セルフケアの方法、受診の目安にくわえ、後半では再生医療という新しい選択肢についても解説します。 階段で膝が痛くなる主な原因 階段で膝が痛い場合は、関節の変化・軟骨の摩耗・筋力不足など複数の要因が重なっていることが多いです。 階段では平地歩行に比べて膝への負荷が大きく、体重のおよそ3〜6倍が膝にかかるといわれています。 そのため、関節が弱っている場合や筋力が低下していると、階段の上り下りで痛みが出やすくなります。 下記では、それぞれの原因について詳しく解説します。 変形性膝関節症 階段で膝が痛む代表的な原因が「変形性膝関節症」です。 軟骨の摩耗や関節の炎症によって、膝の内側に痛みを感じることが多く、特に階段の上り下りで症状が現れやすいのが特徴です。 初期段階では「動き始めの痛み」から始まり、進行するにつれて日常動作に影響が出てきます。 早期に気づくことで対策しやすいため、階段で違和感が続く場合は注意が必要です。 膝蓋大腿関節症 階段で膝の前側が痛む場合は「膝蓋大腿関節症」の可能性があります。 膝のお皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)の間に負担がかかることで起こる痛みで、階段の上り下り・しゃがむ動作で症状が出やすいのが特徴です。 スポーツだけでなく、日常生活でも発症することがあります。 太もも前側(大腿四頭筋)が硬い・弱い場合に負担が集中し、痛みにつながることがあります。 筋力低下・体重増加・姿勢のクセによる負担増大 筋力低下や姿勢のクセは、階段での膝痛を悪化させる大きな要因です。 階段では膝だけでなく太ももの筋肉が大きく関わるため、筋力不足や体幹の不安定さによって負担が偏ります。 また、O脚や猫背など姿勢の乱れがあると、膝の一部に集中的に力がかかり、痛みにつながります。 筋力や姿勢は日常ケアで改善しやすい部分でもあるため、気づいたタイミングで早めに見直すことが大切です。 「階段で膝が痛い」はどんな状態?よくある症状パターン 階段で膝が痛い場合は、関節のどこに負担がかかっているかによって痛み方が変わります。 階段は平地より膝への負荷が大きく、膝関節の前側・内側・外側のどこにトラブルが生じているかで「痛む瞬間」「痛む方向」が異なります。 自分がどのタイプに当てはまるか把握することで、原因の絞り込みやセルフケアの方向性が見えやすくなります。 とくに「上りで膝前側が痛い」「下りで内側が痛い」というケースは非常に多く、変形性膝関節症や膝蓋大腿関節の負担が関わっていることがあります。 また、朝だけ痛い・動き始めだけ痛いという場合は、関節のこわばりや筋肉の硬さが背景にあるケースも。 症状の傾向を知ることで、次の章で紹介するセルフチェックや医療機関の受診判断がしやすくなります。 病院に行くべき?セルフチェックと受診の目安 階段での膝痛が続く場合は、セルフチェックで状態を確認し、必要に応じて医療機関を受診することが大切です。 軽い痛みや一時的な違和感であればセルフケアで落ち着くこともありますが、強い痛みが続く場合や症状に特徴がある場合は、関節のトラブルが隠れている可能性があります。 無理に我慢すると悪化することもあるため、早めの判断が重要です。 上記のいくつかが当てはまる場合、膝関節に負担がかかっているサインの可能性があります。 続いて「どのような状態なら病院へ行くべきか」の目安をまとめます。 階段での膝痛は、初期のうちに対処すれば悪化を防ぎやすいケースが多くあります。 違和感の段階でチェックすることが、次のステップで紹介するセルフケアや治療法を選ぶうえでも役立ちます。 今日からできる!階段の膝痛をやわらげるセルフケア 階段での膝痛は、筋肉のケア・負担を減らす生活調整・サポートグッズの活用でやわらぐことがあります。 膝は日常的に使う関節のため、負担が重なりやすい部位です。 階段で痛みが出る場合、太ももの筋肉の硬さ・筋力不足・使い方のクセが関わっていることが多く、日々のセルフケアで負担を減らせるケースもあります。 ストレッチで筋肉をほぐすと膝の動きがスムーズになりやすく、体重が乗る瞬間の負担が軽減されることがあります。 サポーターは膝周りの安定性を高めるため、階段の痛みが強い時期や外出が多い日に活用すると安心です。 ただし、長時間の使用は筋力低下につながるため、必要なタイミングだけ使うのが望ましいとされています。 セルフケアで一時的に楽になることもありますが、痛みが続く・悪化する場合は他の原因が隠れていることがあるため、医療機関での相談を検討してみてください。 一般的な治療法とその限界について 階段での膝痛は一般的な保存療法で改善が期待できることがありますが、慢性化している場合は限界が生じることもあります。 膝痛に対する基本的な治療は、炎症を抑える・筋肉を整える・関節への負担を減らすという「保存療法」が中心です。 これらは多くの症状に対して有効とされていますが、関節の変化が進んでいる場合や痛みが長期化している場合には、改善に時間がかかったり効果が実感しにくいケースもあります。 これらの方法は症状をやわらげるうえで大切ですが、次のような課題が残ることがあります。 保存療法は大切な治療の基本ですが、「痛みが戻りやすい」「階段がつらい状態が続く」といった悩みが残る方もいます。 そのような場合、従来の治療に加えて別の選択肢を知っておくことで、将来の不安が軽減されることがあります。 そこで近年注目されているのが、身体が本来持つ働きに着目した再生医療というアプローチです。次の章では、手術を避けたい方にも選ばれることがある再生医療について解説します。 「手術はできれば避けたい」方におすすめの膝の再生医療という選択肢 階段での膝痛が長引く場合、手術以外の選択肢として再生医療が相談されることがあります。 一般的な保存療法では「痛みが戻りやすい」「活動量を維持したいのに不安がある」という悩みが残ることがあります。 こうした背景から、近年は関節の働きに着目した再生医療が選択肢のひとつとして取り入れられています。 自分自身の体の働きに着目した治療であるため、「できるだけ手術は避けたい」「まだ仕事や趣味を続けたい」と考える方におすすめです。 「手術しかないのかもしれない」「このまま悪化したら不安」という方は、専門医に相談することで治療の幅が広がり、自分に合った方法を選びやすくなります。 階段の膝痛は「今のケア」と「将来を見据えた治療」の両方が大切 階段での膝痛は、日々のセルフケアと適切な治療選択を組み合わせることで負担を軽減しやすくなります。 階段だけで痛む膝は、関節の使い方・筋力・姿勢などさまざまな要因が重なって症状が現れています。 そのため、ストレッチや筋力ケアといった日常的な対策はもちろん、痛みが続く場合には専門医で状態を確認することが重要です。 さらに、一般的な治療だけで不安が残る方には、再生医療のような新しい選択肢について知っておくと、将来の見通しが立てやすくなることがあります。 膝の痛みは「そのうち良くなる」と思って放置すると、知らず知らずのうちに悪化し、階段や歩行がつらくなることもあります。 リペアセルクリニック大阪院では、一人ひとりの状態に合わせて選択肢を提案しているので、ぜひ無料カウンセリングを検討してみてください。 「階段の痛みが気になってきた」「将来歩けるか不安」と感じたら、今のケアとあわせて専門医へ相談することで、自分に合った最善の道を見つけやすくなります。
2025.11.28 -
- 腰
- 膝部、その他疾患
- 股関節
- 再生治療
「ママチャリに乗ると腰が痛くなる」「買い物の帰りに腰がズーンと重くなる」といったお悩みの方もいらっしゃるかと思います。 日常の移動で自転車を使う方の多くが経験しやすい悩みのひとつです。 特にママチャリは荷物を載せることも多く、乗り方や姿勢次第では腰に負担がかかりやすい構造になっています。 自転車は本来、関節への負担が少ない優しい運動ですが、サドル・ハンドル位置や乗車姿勢がほんの少し合わないだけで腰痛が起きやすくなります。 そこで本記事では腰痛の原因、今日からできる対策、さらに後半では治療の選択肢まで幅広く解説します。 ママチャリに乗ると腰が痛くなるのはなぜ? ママチャリで腰が痛くなる原因は「姿勢」と「ポジション設定」が大きく関係しています。 ママチャリは乗りやすい反面、上体が起きた状態になりやすく、荷物の重さが腰にかかりやすい構造です。 さらにサドルの高さやハンドルの位置が合わないと、腰だけで体を支えてしまい、長時間の走行で痛みにつながることがあります。 ここからは、ママチャリ特有の腰痛が起こる理由をもう少し詳しく見ていきましょう。 ママチャリ特有の姿勢と荷重バランスが腰に負担をかける ママチャリは上体が起きやすく、振動がそのまま腰へ伝わりやすい構造です。 スポーツ自転車と比べてハンドルが高く、背筋を立てた姿勢になりがちなママチャリは、ペダルを踏むたびの衝撃が腰に直接伝わりやすい傾向があります。 また、買い物かごに荷物を載せると重心が前に寄るため、腰がバランスを取ろうとして負担が集中します。 姿勢の乱れは自覚しにくく、乗車時間が長いほど腰の疲労が蓄積しやすくなります。 まずは自分がどんな姿勢で乗っているかを意識してみることが重要です。 サドル・ハンドルの高さが合わないと腰に負担が集中する サドルとハンドルの高さが合っていないと腰が支点になり、痛みが出やすくなります。 サドルが低いと膝が曲がりすぎて上体が丸まり、腰に大きな負担がかかります。 サドル・ハンドルの高さは、自分の身長に合った設定に調整するだけでも腰の負担は大きく変わります。 調整が難しい場合は自転車店で見てもらうのも効果的です。 今日からできる「ママチャリ腰痛」対策 ママチャリによる腰痛は、サドル・ハンドル位置の調整と乗る前後のケアで軽減が期待できます。 正しいポジションは腰の負担を大きく左右します。加えて、走行前後に簡単なストレッチを行うだけでも腰回りの筋肉がほぐれ、痛みの予防につながります。 まずは「乗り方そのもの」を整えるところから始めましょう。 腰にやさしいサドルとハンドルの高さ・ポジションの目安 腰痛を防ぐ基本は、サドルの高さとハンドル位置を自分の体格に合わせることです。 サドルとハンドルが合っていないと、腰が常に上下左右へ揺れやすくなり、腰痛の大きな原因になります。 最適な位置に調整することで、姿勢が安定し、腰の負担を減らすことができます。 これらの設定は数ミリ変えるだけでも乗り心地が大きく変わります。 自宅での調整が難しい場合は、自転車店でのフィッティングを利用すると安心です。 乗る前後にやっておきたい簡単ストレッチ 走行前後に腰や太ももを軽くほぐすことで、腰痛の予防につながります。 特に太もも前後・お尻の筋肉が硬いと骨盤が引っ張られ、腰痛の原因になりやすくなります。 短時間でできるストレッチでも、継続すれば体の負担が軽減しやすくなります。 痛みがあるときは無理に伸ばさず、「気持ちよい」と感じる範囲で行うことが大切です。 特に帰宅後や入浴後の体が温まっているタイミングは、筋肉をほぐしやすくおすすめです。 「この腰痛は要注意」医療機関を受診すべきサイン 自転車での腰痛でも、「いつもの痛み」とは異なるサインがある場合は早めの受診が大切です。 姿勢やサドル位置が原因の腰痛はセルフケアで軽減しやすい一方、重い痛みやしびれがある場合は、神経や椎間板など腰そのものにトラブルが起きている可能性があります。 放置すると慢性化することがあるため、注意が必要です。 これらのサインがある場合は、単なる筋肉の疲労ではなく、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・仙腸関節のトラブルなど、他の原因が隠れている可能性があります。 早めに専門家へ相談することで、必要な治療や生活の注意点が分かり、悪化を防ぐきっかけになります。 保存療法で良くならない慢性腰痛には「再生医療」という選択肢も 長引く腰痛では、保存療法だけでは改善が難しいケースもあり、再生医療が選択肢として相談されることがあります。 腰痛は多くの場合、ストレッチや運動、痛み止め、湿布などの保存療法で軽減が期待できます。 しかし、関節や椎間板に負担が蓄積している場合や、炎症が長期間続いている場合は、セルフケアだけでは不安が残るケースも。 最近では、身体が持つ働きに注目した再生医療が腰痛治療の選択肢の一つとして取り入れられるケースが増えており、一般的な治療と併用しながら検討されることがあります。 リペアセルクリニック大阪院では、無理な治療の提案を行わず、患者ひとりひとりに合わせた説明を意識している点が特徴です。 「これ以上腰痛が長引くのは不安…」「運動や好きな活動を続けたい」と感じる方は、一度専門医に相談することで、納得いく治療の方向性が見つかりやすくなります。 慢性腰痛には正しいセルフケアと早期の受診が重要 腰痛を長く抱え込まないためには、日常のセルフケアと適切なタイミングでの受診が重要です。 自転車(ママチャリ)による腰痛は、姿勢・ポジション設定・筋肉の柔軟性など、日常の工夫で軽減が期待できる部分が多くあります。 しかし、痛みが長引く場合は単なる疲労ではなく、腰そのものに負担が蓄積している可能性もあるため、一度専門家に相談することが大切です。 早期に対策を始めることで、腰への負担を減らしやすくなり、「気づいたら慢性化していた」という悪循環を避けるためにも役立ちます。 腰痛の原因はひとつではなく、生活習慣・姿勢・筋肉の状態・関節の変化など、複数が重なって生じることがあります。 そのため、「合わない方法を続けてしまう」よりも、自分にとって適切なケアや治療を早めに見つけることが大切です。 また、一般的な保存療法だけでは不安が残る場合には、再生医療のように身体の働きに着目したアプローチが相談されるケースも。 自分の体に向き合いながら、できることから少しずつ取り組み、必要なときは専門家に頼ることで、腰への負担を少なくしながら自転車ライフを長く楽しむことができます。
2025.11.28 -
- ひざ関節
- 幹細胞治療
- PRP治療
「自転車に乗ると膝が痛くなる」「走っている途中から膝の外側がズキッとする」といった症状はイクリングや通勤など、日常的に自転車に乗る方の多くが一度は経験する悩みです。 痛みを放置すると長期間続くことがあり、スポーツの継続が難しくなるケースもあります。 実は、自転車による膝痛はサドル位置・負荷・フォームなど、少しの調整で大きく変わることがあります。 また、元々の膝の状態が影響している場合もあるため、原因を正しく知ることが重要です。 本記事では、自転車で膝が痛くなる原因、すぐにできるセルフチェックや対処法、さらに後半では膝関節を守るための治療選択肢(再生医療)についても分かりやすく解説します。 自転車で膝が痛くなる主な原因 自転車による膝痛の多くは、「サドルの高さ」「負荷設定」「フォーム」など外的要因が関係しています。 自転車は膝に優しい運動として知られていますが、ポジションが少しズレるだけで膝関節への負担が偏り、痛みにつながることがあります。 とくに初心者や久しぶりに乗る方は、サドルの高さや前後位置が適切でないケースが多く、痛みの原因になりやすい傾向があります。 それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。 サドルの高さ・前後位置が合っていない サドルの高さが合っていないと、膝関節の曲げ伸ばしが不自然になり痛みにつながります。 サドルが低すぎる場合は膝が深く曲がりすぎて前側に負担がかかり、逆に高すぎる場合は膝が伸びきってしまい太ももの裏側に負担が生じます。 また、前後位置がズレていると膝がペダルの軌道と合わず、膝の内側や外側に違和感が出やすくなります。 特に初心者の方はサドルを必要以上に低く設定しがちです。正しい高さに調整するだけでも痛みが軽減しやすくなるため、まずはここを確認することが重要です。 ギアが重すぎる/乗車姿勢やペダリングフォームの問題 重いギアの多用やフォームの乱れは、膝への負荷を増やし痛みの要因になります。 重いギアで走ると踏み込む力が必要になり、その負荷が膝に集中します。また、上半身が前に倒れすぎたり骨盤が後ろに傾いた姿勢で乗ると、ペダルの軌道と膝の動きが合わず負荷が偏りやすくなります。 膝を守るためには「軽いギアで回す」意識がとても重要です。フォームの乱れが疑われる場合は、動画撮影や専門店でのポジションチェックが有効です。 元々ある膝の疾患 変形性膝関節症・半月板損傷・鵞足炎など、もともとの膝の疾患が痛みを引き起こしていることもあります。 自転車は膝に優しい運動とされていますが、既存の疾患がある場合は小さな負荷でも痛みが出ることがあります。 膝関節の炎症・軟骨の摩耗・腱のトラブルが背景にあると、サイクリングの負荷で症状が悪化することもあります。 元々の膝疾患が疑われる場合は、無理に自転車を続けず、一度医療機関での相談を検討することが大切です。 自分でできるチェックとセルフケア 自転車による膝の痛みは、サドル位置や走行負荷を見直すことで軽減が期待できます。 膝痛はフォームやポジションの影響を強く受けるため、まずは「何が負担になっているのか」を把握することが重要です。 特にサドル位置やギアの重さは、気付かないうちに膝へ大きな負荷をかけていることがあります。 ここからは、自分で実践できる具体的なケア方法を順番に解説していきます。 サドル高さ・ポジションを見直す 膝の痛みがある場合は、サドルを適切な高さに調整することが最初のポイントです。 サドル位置が合っていないと、膝が過度に曲がったり伸びきったりして、特定の筋肉に偏った負担がかかります。 数ミリ単位の違いでも膝への負荷が大きく変わるため、まずは位置を見直すことが重要です。 サドルの基本位置は「ペダルが一番下の位置で膝が軽く曲がる程度」が目安です。 調整しても痛みが気になる場合は、一度フォーム全体を専門店でチェックしてもらうのも有効です。 走る距離・負荷の調整 膝の痛みを感じたら、走行距離とギア負荷を一時的に減らすことが大切です。 重いギアや長距離走行は膝への負担が大きくなり、痛みを悪化させる原因になります。 とくに痛みを感じながら走るのは避け、できるだけ軽いギアで「回すペダリング」を意識することが重要です。 痛みのある状態で走り続けると、数日〜数週間にわたって痛みが残ることがあります。 無理はせず、膝が落ち着くまでは距離と負荷を調整しましょう。 膝周りのストレッチ・筋トレ・アイシングの基本 筋肉の緊張をほぐすストレッチや、痛みがある時期のアイシングは膝のケアに欠かせません。 自転車による膝痛は、太ももの筋肉の硬さや使いすぎによる炎症が背景にあることが多いです。 ストレッチで柔軟性を高めることで膝の動きがスムーズになり、痛みの予防につながります。 また、痛みが出た直後は冷やすことで炎症の鎮静が期待できます。 回復期に入ったら、太ももやお尻の筋力トレーニングを軽く取り入れることで、ペダリング時の安定感が高まり膝の負担が減りやすくなります。 「膝そのものを守る」ための選択肢 ― 再生医療という考え方 膝の痛みが長引く場合は、炎症や軟骨のすり減りなど「膝そのもの」に原因があることもあり、再生医療が選択肢として相談されるケースがあります。 サドル位置や負荷を整えても膝の痛みが続く場合、膝関節そのものに炎症や損傷がある可能性があります。 とくにサイクリングを頻繁に行う方は、膝への繰り返しの負荷が蓄積しやすいため、軟骨や靭帯まわりのトラブルが背景にあるケースも。 最近では、身体が持つ力に注目した再生医療が膝の治療選択肢のひとつとして注目されており、一般的な保存療法に加えて検討する方も増えています。 再生医療は、膝関節にかかる負担を少しでも減らし、痛みと上手に付き合うための一つの考え方として選ばれるケースがあります。 「今ある痛みをどうにかしたい」「膝を長持ちさせたい」というニーズに対して、治療選択肢が広がることは大きなメリットです。 一人で判断せず、専門家と一緒に最適な方法を検討していきましょう。 膝を守りながら自転車を長く楽しむためには正しいケアが重要 自転車を長く楽しむためには、膝に負担を溜めず、早めにケアを取り入れることが欠かせません。 自転車は全身の筋肉を使える優しい運動ですが、ポジションのズレや疲労の蓄積によって膝のトラブルが起こることがあります。 痛みを我慢し続けると悪化するリスクがあるため、違和感を覚えた段階で適切なケアや調整を行うことが大切です。 自分でできるケアと医療機関での相談を組み合わせることで、膝を守りながらスポーツを続けやすくなります。 膝痛と向き合ううえで大切なのは、「早めに負担を減らす」「必要なタイミングで専門家に相談する」という2点です。 セルフケアでは解決しにくい痛みが続く場合は、関節の状態に合わせた治療や将来を見据えたケアが必要になることがあります。 とくに長くスポーツを続けたい方にとって、膝を正しく守ることは非常に重要です。一般的な保存療法だけでは不安が残る場合は、再生医療という選択肢が膝関節のケアにおいて役立つ場面があります。 リペアセルクリニック大阪院では膝の状態を丁寧に確認し、無理な治療を進めず、必要な方にのみ最適な治療を提案しています。 膝を守りながら自転車を長く楽しむためにも、一人で悩まず、正しい知識と専門家のサポートを味方につけていきましょう。
2025.11.28 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
変形性膝関節症と診断され、高位脛骨骨切り術(HTO)を提案されたものの、不安や迷いで一歩踏み出せずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 また「手術を受けて後悔しないだろうか」「そもそもHTOは自分に合っているの?」という方もいるでしょう。 この記事では、高位脛骨骨切り術(HTO)の特徴をはじめ、後悔につながりやすいデメリットや手術を選ぶメリットについて解説します。 各治療法の特徴を正しく理解し、ご自身の希望に合った後悔のない選択をするために、ぜひ参考にしてください。 また変形性膝関節症による痛みで日常生活に支障があるものの、手術を避けたいという方は、再生医療も選択肢の一つになります。 \再生医療とは/ 再生医療は患者様自身の細胞を用いることで、痛みの原因となる関節の損傷そのものに働きかけ、機能改善を目指せます。 以下の動画では、当院(リペアセルクリニック)で再生医療を受けた患者様の実例をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EXx7d9cCaoE?si=kDc2rN_eyuNNBmbp 高位脛骨骨切り術(HTO)とは 高位脛骨骨切り術(HTO)とは、変形したすねの骨(脛骨)を切って角度を調整し、膝の痛みを和らげる治療法です。 膝の関節を人工物に置き換える「人工関節置換術」とは異なり、ご自身の関節や靭帯を温存できる点が特徴です。 HTOの手術内容と目的を、以下の表にまとめました。 項目 内容 手術の目的 O脚を矯正し、体重がかかる位置を健康な「外側」へ移動させる 具体的な処置 すねの骨の内側を切り、広げて金属プレートで固定する 期待できる効果 膝の内側にかかる負担が減り、痛みが改善する ※出典:膝周囲骨切り術|東京女子医科大学 手術で重心を変えて膝の痛みを取ることで、趣味や旅行を諦めない生活を目指せます。 ただし、骨がくっつくまでの期間やリハビリが必要なため、全ての方に適した治療法とは限りません。 高位脛骨骨切り術で後悔するケースがある理由とは|デメリットを紹介 手術を受けた後に「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうケースには、手術特有の合併症や回復過程の苦労が関係しています。 手術を検討する際は、良い面だけでなく、以下のように負担となる部分もしっかりと理解しておく必要があります。 デメリット・リスク 詳細 痛みの残存 傷んだ軟骨が残り鈍痛を感じる場合がある 骨癒合の遅れ 骨がつきにくく治療が長引く場合がある 抜釘手術の負担 術後約1年後にプレートを抜く再手術が必要 感染症のリスク 細菌感染により治療が長期化する恐れがある 知覚の異常 傷口周辺のしびれや感覚が鈍くなることがある リハビリ期間の長さや合併症のリスクは負担になりますが、必ず起こるわけではありません。 表のようなリスクを考慮しても、HTOの手術を選ぶだけのメリットがあります。 次の章では、HTOの手術ならではのメリットについて解説します。 高位脛骨骨切り術のメリット 高位脛骨骨切り術のメリットは、以下のとおりです。 人工関節を使わずに症状改善が期待できる 術後の生活・スポーツ復帰の制限が比較的少ない 自分の膝で一生歩きたいという想いを叶えられる可能性があるので、ぜひ参考にしてください。 人工関節を使わずに症状改善が期待できる 自分の骨・軟骨・靭帯を温存できるため、膝の自然な感覚や動きが保てます。 人工関節を入れた場合に稀に起こってしまう「人工物が入っているような違和感」や「説明のつかない痛み」が少ないとされています。 自分の関節を残すことで、膝の自然な感覚が保たれ、将来的に人工関節手術を受ける選択肢も残せるのです。 自分の組織で修復を目指す治療法のため、成功すれば痛みのない膝を取り戻せる可能性があります。 術後の生活・スポーツ復帰の制限が比較的少ない 骨がしっかりと癒合すれば、術後の運動制限がほとんどありません。 人工関節の手術では、耐久性の問題からジョギングやジャンプを伴うスポーツは原則禁止されますが、高位脛骨骨切り術ではこれらも可能です。 術後に期待できる活動レベルを、以下の表で紹介します。 活動内容 高位脛骨骨切り術(HTO)の場合 スポーツ 衝撃の強い運動も復帰を目指せる(ジョギング、登山、テニスなど) 日常生活 正座ができる可能性が高い 仕事 農業や建築業などの重労働への復帰も可能 「また山に登りたい」「スポーツを全力で楽しみたい」といった活動的な目標を持つ方にとって、HTOは魅力的な治療法といえます。 高位脛骨骨切り術のリハビリ期間 高位脛骨骨切り術の入院期間は、リハビリ期間を含めて4〜5週間程度が目安となります。 術後の経過には個人差がありますが、おおよそのリハビリ・スケジュールの目安は以下のとおりです。 時期 状態・リハビリ内容 術後〜約1週間 車椅子で移動し、ベッド上で関節の曲げ伸ばし訓練を開始 術後1週間〜 徐々に体重を膝にかけ始める 術後3週間以内 松葉杖などを使いながら、全体重をかけて歩く訓練を行う 術後4〜5週間 歩行や階段昇降が安定すれば退院が可能 退院後もリハビリは続き、完全に元の生活に戻るまでには数ヶ月を要します。 焦る気持ちもあるかと思いますが、医師や理学療法士の指導のもとで段階的に回復を目指しましょう。 高位脛骨骨切り術後に取り入れたいリハビリ方法 リハビリは、理学療法士の指導のもと、膝の状態に合わせて段階的に進めます。 入院中から退院後にかけて行う主なトレーニングを、以下の表にまとめました。 リハビリ方法 主な目的 関節可動域訓練 関節が固まって動かなくなるのを防ぐ 筋力トレーニング 膝を支える筋力を取り戻す 荷重・歩行訓練 体重をかける練習をし、歩行機能を回復させる バランス訓練 体のバランスを整え、転倒を予防する リハビリは地道な努力が必要ですが、理学療法士と二人三脚で取り組み、膝の機能回復を目指しましょう。 高位脛骨骨切り術で後悔しないためには、再生医療も選択肢の一つ ここまで、高位脛骨骨切り術の特徴について解説してきました。 高位脛骨骨切り術は自分の関節を温存できる有効な手術ですが、長期の入院や合併症のリスクも伴います。 変形性膝関節症の進行を食い止め、手術を避けるためには、早期に発見し適切な治療を受けることが大切です。 しかし、以下のような理由で治療に踏み切れない方も多いでしょう。 人工関節にはしたくない 手術への恐怖がある 仕事の都合で長期間の入院が難しい そのような場合は、以下のような再生医療という選択肢があります。 項目 内容 治療の概要 自身の脂肪から採取した幹細胞を培養し、膝関節に注射する 体への負担 骨を切る必要がなく、入院も不要 期待できる効果 ・炎症を抑え、痛みを軽減する ・傷ついた組織の修復を促す 変形した骨を真っ直ぐにするわけではありませんが、痛みを和らげることで日常生活の質を改善できる可能性があります。 「手術しかないと言われたが、どうしても踏み切れない」という方は、一度検討してみましょう。 当院(リペアセルクリニック)では、再生医療に関する無料相談(カウンセリング)を行っています。 ご自身の膝の状態に再生医療が適しているか詳しく知りたい方は、公式LINEからご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 高位脛骨骨切り術に関するよくある質問と回答 高位脛骨骨切り術に関するよくある質問と回答は、以下のとおりです。 高位脛骨骨切り術後の痛みはいつまで続く? 高位脛骨骨切り術後の仕事復帰や運転はいつからできる? 高位脛骨骨切り術後の痛みはいつまで続く? 手術直後の強い痛みは、痛み止めを使用しながら管理し、数日から1週間程度で落ち着いてくるのが一般的です。 その後は、リハビリの進行とともに徐々に和らいでいきますが、骨が完全に癒合するまでは、気圧の変化や活動量によって鈍い痛みを感じることがあります。 完全に痛みが気にならなくなるまでには、個人差がありますが数ヶ月から半年程度かかる場合もあります。 高位脛骨骨切り術後の仕事復帰や運転はいつからできる? 仕事内容や手術した足(右足か左足か)によって異なります。 復帰時期の目安は以下のとおりです。 仕事・活動内容 復帰時期の目安 注意点 デスクワーク 退院後すぐ 通勤時の転倒に十分注意する 立ち仕事・軽作業 術後2〜3ヶ月頃から 骨がある程度安定してから徐々に再開する 重労働 術後6ヶ月以降 骨がしっかり癒合し、筋力が回復してから行う 車の運転 術後2〜3ヶ月頃から ブレーキ操作が安全に行えるようになってから許可される いずれも自己判断せず、主治医の許可を得てから活動を再開するようにしてください。
2025.11.28 -
- 靭帯損傷
- アキレス腱
- スポーツ医療
アキレス腱断裂の予防を意識していても、スポーツや日常動作のちょっとした瞬間に、アキレス腱へ不安を感じることは少なくありません。 とくに、以前に痛みや炎症を経験したことがある方ほど、「また痛むのでは?」「このまま切れてしまわないか」と、不安が頭をよぎることもあるでしょう。 この記事では、アキレス腱断裂を防ぐために効果的なストレッチやトレーニング方法を詳しく解説します。 さらに、断裂の主な原因や、早めに気づきたい前兆サインについても紹介しています。 スポーツや日常生活でアキレス腱に不安がある方、再発や断裂をできるだけ避けたい方は、ぜひ参考にしてください。 またアキレス腱断裂の治療法の一つとして、再生医療もご検討ください。 再生医療は、患者様自身の細胞や血液を活用して自然治癒力を高め、損傷したアキレス腱の修復・再生を促す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 慢性化してしまった症状を完治させたい 手術を避けたい スポーツをしていて早期治療を希望したい >>スポーツ医療の症例はこちら 当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでは、再生医療の治療法や症例について紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 アキレス腱断裂を予防するポイント アキレス腱の断裂を予防するポイントは以下のとおりです。 適度な運動習慣でアキレス腱・ふくらはぎを強くする 負担を軽減する靴・インソールを選ぶ 運動後はアキレス腱ケアを徹底する ポイントを外したまま予防をしても、十分な効果が得られないかもしれません。 一つずつ見ていきましょう。 適度な運動習慣でアキレス腱・ふくらはぎを強くする 適度な運動習慣はアキレス腱断裂の予防に効果的です。 運動不足の状態だとアキレス腱やふくらはぎの筋肉が硬くなり、急な負荷に耐えられなくなるため、断裂するリスクが高まります。 日頃から、以下のような少ない負荷でふくらはぎを鍛えられる運動を習慣にしましょう。 ウォーキング 軽いジョギング また、運動前にアキレス腱やふくらはぎを丁寧に伸ばすなど、急な動きによる負荷を軽減するためにも入念に準備運動を行うことが大切です。 アキレス腱やふくらはぎを強くする適度な運動習慣を身につけ、アキレス腱の断裂を防ぎましょう。 負担を軽減する靴・インソールを選ぶ アキレス腱断裂を予防するうえでは、靴選びも重要なポイントです。 足に合わない靴を履き続けるとアキレス腱に過度な負担がかかり、痛みや炎症だけでなく、断裂につながることがあります。 とくに、かかとが硬い靴やサイズが合わない靴、クッション性の低い靴は、アキレス腱断裂のリスクを高めます。 以下のポイントを参考にして、足への負担を軽減する靴を選びましょう。 かかとが安定している 自分の足に合うサイズで締め付けがない クッション性が高く衝撃を吸収できる 通気性が良く蒸れにくい 足の負担を軽減するには競技に適したシューズ選びも重要で、競技に適していない靴を使うと負荷が大きくなり、アキレス腱断裂の原因になります。 あわせて、必要に応じてインソールを活用するのも有効です。 土踏まずを支えるインソールはクッション性を高め、アキレス腱への負荷を軽減します。 自分の足に合った靴とインソールを選び、足元から断裂予防に取り組みましょう。 運動後はアキレス腱ケアを徹底する 運動後のアキレス腱は、疲労や炎症が起こりやすくなっているため、以下の方法で必ずケアしましょう。 冷却(アイシング)やストレッチで、クールダウンする アキレス腱周囲の筋肉をマッサージし、血行を促進する 痛みが強いときは、湿布や消炎鎮痛薬(ロキソニン)を使用する 必要に応じて、マッサージや鍼灸の治療を受ける 運動後に丁寧なケアをすると、アキレス腱の状態が整い、断裂リスクが軽減されます。 アキレス腱が切れないためのストレッチ・トレーニング方法 以下ではアキレス腱の断裂を予防する、下腿三頭筋のストレッチとトレーニング方法を紹介します。 ストレッチ トレーニング アキレス腱の断裂を防ぐには、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)のストレッチやトレーニングが欠かせません。 とくにアキレス腱が断裂しそうなスポーツをしている方や、アキレス腱に痛みがあり断裂が心配な方は、参考にしてください。 ストレッチ 下腿三頭筋はふくらはぎにある、アキレス腱とつながった筋肉です。 腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋から構成され、足を地面から押し上げるために使われます。 下表は、腓腹筋とヒラメ筋それぞれのストレッチ方法です。 ストレッチ方法 詳細 腓腹筋のストレッチ 1.立った状態で左足を後ろに引く 2.右足の膝を曲げながら体重を前にかけていく 3.左足の膝は伸ばし、かかとを地面から離さないようにする 4.左足のふくらはぎが伸びているのを感じながら30秒キープ 5.右足も同様にストレッチ ヒラメ筋のストレッチ 1.しゃがんだ状態で左足を立てて片膝立ちになる 2.左足に体重をかけるように前に重心を移動 3.左足のかかとが地面から離れないようにする 4.左足のふくらはぎが伸びているのを感じながら30秒キープ 5.右足も同様にストレッチ これらの方法でアキレス腱にかかる負荷が和らぐため、意識してほぐしましょう。 トレーニング アキレス腱断裂の予防には、下腿三頭筋のトレーニングも欠かせません。 代表的なトレーニングは、以下の方法で行うカーフレイズです。 やり方 まっすぐ立った状態で、ゆっくりかかとの上げ下ろしをする ポイント ・膝を伸ばした状態と曲げた状態それぞれで行うと、腓腹筋とヒラメ筋を両方鍛えられる ・バランスが取りづらい場合は、椅子やテーブルを持って行う カーフレイズは、すき間時間でもできるトレーニングです。 筋肉を柔らかく保ちアキレス腱の断裂を防ぐために、日常生活の中に組み込んでいきましょう。 アキレス腱断裂を防ぐためにも、日頃から予防を心がけよう! アキレス腱断裂を防ぐためには、日頃からの運動習慣に加え、自分の足に合ったシューズ選びや運動後の適切なアフターケアが欠かせません。 ウォーキングやジョギングに加えて、本記事で紹介したストレッチ・トレーニングを日常に取り入れることで、アキレス腱への負担を軽減し、断裂のリスクを下げることができます。 さらに、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでは、アキレス腱断裂をはじめとするスポーツ外傷に対する再生医療の最新情報を発信しています。 再生医療の症例紹介や無料ガイドブックを配布しているので、スポーツをしていてアキレス腱断裂が心配な方や、一度断裂を経験して気になる症状がある方は、この機会にご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ アキレス腱断裂の予防に関するよくある質問と回答 以下では、アキレス腱断裂の予防に関するよくある質問に回答しています。 アキレス腱が切れやすいスポーツはある? アキレス腱が切れる前兆はある? アキレス腱断裂のリスク理解や予防対策を深めるためにも、参考にしてください。 アキレス腱が切れやすいスポーツはある? 以下のようなスポーツは、アキレス腱が切れやすいとされています。 競技 理由 ・バレーボール ・バドミントン ・サッカー ・テニス ・体操 ・ジャンプから着地するときに、アキレス腱に負担がかかる ・ダッシュやストップ、切り返しの際に、アキレス腱を引っ張られる力が強くかかる ・つま先立ちから踏み込むときに力がかかる しかし、これらのスポーツ以外でも、アキレス腱を断裂する可能性があります。 スポーツによるアキレス腱断裂を防ぐために、準備運動をしっかり行い、事前に筋肉を温めておくことが大切です。 また、運動後はストレッチをして、筋肉や腱の疲れを残さないようにしましょう。 アキレス腱が切れる前兆はある? アキレス腱が切れる前兆として、以下の症状が挙げられます。 アキレス腱周辺の痛みや違和感 アキレス腱周辺の腫れや熱感 ふくらはぎや足のむくみ かかとを持ち上げる動作が困難 これらの症状が出たときは、無理に運動せず、アキレス腱を休めてください。 症状が出ているにもかかわらず運動するのは、アキレス腱断裂の原因です。 アキレス腱を休めても痛みが引かない、もしくは悪化する場合は、医療機関を受診しましょう。
2025.11.28 -
- ひざ関節
- 再生治療
痛風とは、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続くことで、尿酸の結晶が関節に沈着し、激しい炎症と痛みが起こる病気です。 放置すると繰り返し発作が起こり、関節が変形したり、腎臓に負担がかかったりする可能性があります。 この記事では、痛風の初期症状や前兆サイン、他の病気との見分け方、リスクが高い人の特徴を詳しく解説します。 早期に気づいて適切に対処すれば、痛風の進行を防げます。 足の関節に違和感を感じている人は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 すでに痛風が進行して合併症を発症している場合には、治療法として再生医療が受けられる場合があります。 現在リペアセルクリニックでは、再生医療に関する情報をLINEで発信しているので、ぜひご登録ください。 【結論】痛風の初期症状は「足の親指の違和感・突然の激しい関節痛」から始まる 痛風の初期症状は、主に足の親指の付け根に突然起こる激しい関節痛です。 激しい痛みが起こる前に、前兆として以下のような症状が現れる場合があります。 関節の違和感やこわばり 軽い痛みや熱っぽい感覚 全身の倦怠感や微熱 これらの前兆は数時間から数日続いた後、激しい痛風発作へと進行します。 痛風発作が起こると、患部が赤く腫れ上がり、熱を持ち、触れるだけで激痛が走ります。歩くことも困難になるほどの痛みです。 痛風の初期段階では、発作は1週間から2週間程度で自然に治まりますが、放置すると発作を繰り返します。 発作を予防し、症状の進行を抑えるためにも早めに医療機関を受診しましょう。 痛風の初期症状チェック|こんな違和感は要注意! 痛風の初期症状として以下の4つが現れる場合があります。 足の親指や足首にピリピリ・ムズムズとした感覚 関節の軽い腫れ・赤み・熱っぽさ 夜間や早朝に痛みや違和感を感じる 倦怠感や微熱がある 当てはまる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。 足の親指や足首にピリピリ・ムズムズとした感覚 痛風の最も初期の段階では、激しい痛みの前に軽い違和感を感じる人が多くいます。 この段階では、「なんとなく違和感がある」「少し気になる」程度で、日常生活に大きな支障はありません。 しかし、この違和感が痛風発作の前兆である可能性があります。 関節の軽い腫れ・赤み・熱っぽさ 痛風の前兆として、関節に軽い炎症が起こることがあります。 この段階では、はっきりとした腫れではなく、「いつもより少しふくらんでいるかな」と感じる程度です。 皮膚の赤みも、鮮やかな赤色ではなく、うっすらとピンクがかった色になる場合があります。 また、患部が熱を持ち、触るとほんのり温かく感じられます。 これらの症状は、関節内で尿酸の結晶が蓄積し始め、体がそれに反応して炎症を起こしているサインです。 夜間や早朝に痛みや違和感を感じる 痛風の症状は、夜間や早朝に現れやすいという特徴があります。 これは、睡眠中に体温が下がることで尿酸が結晶化しやすくなるのが原因と考えられます。 さらに、横になることで足への血流が変化し、尿酸の結晶が関節内で動きやすくなることも原因の一つです。 倦怠感や微熱がある 痛風発作の前には、全身の倦怠感や微熱が現れる場合があります。 これらの症状だけでは痛風と判断できませんが、足の関節の違和感と同時に現れている場合は、痛風の前兆である可能性が高くなります。 風邪だと思って様子を見ていたら、数日後に激しい関節痛が起こったというケースも少なくありません。 体調不良と関節の違和感が同時にある場合は、注意が必要です。 痛風のリスクが高い人のチェックリスト 痛風は、生活習慣や体質によって発症リスクが高まります。 以下の5つの項目に当てはまるかチェックしましょう。 発症リスクが高い人の特徴 内容 肥満または体重が多い ・BMIが25以上 ・体重が増えると尿酸値が上昇しやすい ・肥満により尿酸が作られやすくなり、尿酸の排出も悪くなる 生活習慣病がある ・糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病がある ・生活習慣病の人は血糖を処理する機能が低下し、尿酸値を上げる原因になる アルコールをよく飲む ・1日あたり日本酒1合以上(ビールなら中瓶1本以上)を飲む人 ・アルコールは尿酸を作り出すのを促し、排出を妨げる ・とくにビールはプリン体を多く含むため、注意が必要 肉や魚介類を多く食べる ・肉類や魚介類はプリン体を多く含む ・プリン体は尿酸の材料になるため痛風リスクが高まる ・とくにレバー、白子、エビ、カツオなどはプリン体が多い 家族に痛風の人がいる ・痛風には遺伝的な要素がある ・家族に痛風の人がいる場合、発症リスクは約2倍 ・体質的に尿酸値が上がりやすい、尿酸の排出機能が低い傾向が遺伝する 当てはまる項目が多いほど、痛風のリスクは高くなります。 リスクが高いと感じた人は、食事内容の見直し、アルコールの量を減らす、適度な運動を行うなど、生活習慣の改善に取り組みましょう。 痛風の初期症状と似ている病気 足の関節に痛みや腫れが起こる病気は、痛風だけではありません。 似た症状が現れる他の病気もあるため、自己判断せずに医療機関で正確な診断を受けることが大切です。 痛風と間違えやすい病気として、以下の4つがあります。 病名 特徴と痛風との違い 偽痛風 ・カルシウムの結晶が関節に溜まって起こる病気 ・膝や手首など大きな関節に症状が現れやすい点が異なる(痛風は足の親指に現れやすい) ・高齢者に多く見られる 関節リウマチ ・免疫の異常により関節に炎症が起こる病気 ・複数の関節が同時に腫れたり痛んだりする ・とくに手の指の関節に症状が出やすく、朝起きたときの関節のこわばりが特徴的 変形性関節症 ・関節の軟骨がすり減って起こる病気 ・痛風のような突然の激しい痛みではなく、動かしたときにじわじわと痛む点が特徴 ・階段の上り下りや立ち上がるときに痛みを感じる 蜂窩織炎(ほうかしきえん) ・皮膚の深い部分に細菌が感染して炎症を起こす病気 ・患部が赤く腫れて熱を持つ点は痛風と似ているが、境界がはっきりせず広範囲に赤みが広がる ・発熱を伴う場合が多く、抗生物質による治療が必要 これらの病気は見た目や症状が痛風と似ているため、専門医による診察と検査が欠かせません。 血液検査、関節液の検査、画像検査などを組み合わせて正確な診断を行います。 「痛風だろう」と自己判断して放置すると、実は別の病気で治療が遅れる可能性があります。 足の関節に痛みや腫れがある場合は、必ず医療機関を受診しましょう。 痛風の初期症状を感じたら、早期に医療機関を受診しよう 痛風の初期症状は、足の親指の付け根の違和感やピリピリとした感覚から始まります。 「少し違和感があるだけだから大丈夫」と思っていると、数日後に突然激しい痛みに襲われる場合があります。 また、痛風だと思っていても、実際には偽痛風や関節リウマチなど別の病気である可能性もあるため、早めに医療機関を受診して診断を受けることが大切です。 痛風の治療では、主に発作を抑える薬と、尿酸値を下げる薬を使用します。 すでに痛風が進行して合併症を発症している人には、再生医療という治療の選択肢もあります。 再生医療は、体の持つ修復機能を活用する治療法で、関節の炎症や痛みに対する治療アプローチの一つです。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療について詳しく知ることができます。お気軽にご登録ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.11.28 -
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- 股関節
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- 再生治療
化膿性関節炎とは、関節内に細菌が侵入して急激な炎症を起こす感染症です。 数時間から数日で強い痛みや腫れが現れ、放置すると関節の軟骨が破壊される危険性があります。 「朝起きたら関節が腫れて熱を持っている」「痛みが強くて歩けない」「発熱があり不安」など、突然の関節症状に戸惑っている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、化膿性関節炎の症状・原因・診断方法から治療法・予防法まで、わかりやすく解説します。 化膿性関節炎は緊急で処置が必要な疾患です。 関節に急な痛みや腫れを感じている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 化膿性関節炎とは|関節内に細菌が入り込んで急激な炎症を起こす感染症 化膿性関節炎は、関節液や関節組織に細菌が感染して起こる深刻な感染症です。 原因の多くは細菌ですが、まれにウイルスや真菌が原因となることもあります。 数時間から数日という短期間で急激な痛み・腫れ・発熱が現れることが特徴です。 膝・肩・股関節など大きな関節に多く見られ、放置すると数時間から数日で関節軟骨が損傷する可能性があるため、早期治療が非常に重要です。 以下に該当する方はとくに注意が必要です。 高齢者(免疫力の低下) 糖尿病患者 関節リウマチの患者 人工関節置換術後の患者 免疫不全状態の患者 ステロイド使用中の患者 これらの基礎疾患がある方は感染リスクが高いため、関節の痛みや腫れが現れたらすぐに医療機関を受診しましょう。 主な原因菌は黄色ブドウ球菌 黄色ブドウ球菌が最も多い原因菌です。 この細菌は通常、健康な人の皮膚や鼻の中にも存在していますが、免疫力が低下すると感染症を引き起こすことがあります。 皮膚に傷口があると、そこから体内へ侵入、あるいは血液を介して関節に到達するリスクがあるため注意が必要です。 その他の原因菌としては以下があります。 連鎖球菌 淋菌 グラム陰性桿菌 検査でどの細菌が原因かを調べることで、その細菌に最も効果が期待できる薬を使った治療ができます。 化膿性関節炎の主な症状|初期症状をチェックしよう 化膿性関節炎は急激に症状が進行するため、初期症状を見逃さないことが重要です。 以下のような症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。 急激に起こる強い関節痛 関節の腫れ・熱感・赤み 動かすと激痛が走る 発熱・悪寒 乳幼児の場合はぐずる・食欲低下・歩かない 症状は非常に急速に悪化し、半日から数日で歩行不能になるほどの強い痛みを呈するケースもあります。 とくに、関節が熱を持って赤く腫れている場合や、38度以上の発熱がある場合は緊急性が高いと考えてください。 乳幼児は症状を言葉で表現できないため、いつもと違う様子(機嫌が悪い、食事を摂らない、足を動かさない)が見られたら注意が必要です。 化膿性関節炎の診断方法|整形外科を受診しよう 化膿性関節炎が疑われる場合、整形外科での診断が必要です。 主な診断方法は以下のとおりです。 関節穿刺(関節液検査) 血液検査 画像検査 関節穿刺では、関節に針を刺して関節液を採取し、白血球数の増加や細菌の有無を調べます。 通常数日以内に原因菌を特定でき、関節液が濁っていたり膿が混じっていたりする場合は化膿性関節炎の可能性が高いと判断されます。 血液検査では、白血球数やCRP(炎症反応の指標)を測定し、感染や炎症の有無を確認。血液培養検査で全身への感染の広がりも評価します。 画像検査では、X線検査で骨の状態を、MRI検査で軟骨や周囲組織の状態を詳しく評価することが可能です。 これらの検査を組み合わせて、感染の有無と原因菌を特定します。 化膿性関節炎の治療期間|基本は6週間前後が目安 化膿性関節炎の治療には、通常6週間前後の期間が目安です。 治療は2段階に分かれます。最初の2週間ほどは病院で点滴による抗菌薬投与を行い、症状が安定したら経口薬に切り替えてさらに4週間ほど継続します。 抗菌薬が効いていれば、通常48時間以内に痛みや腫れが軽減します。 ただし、感染の程度や患者さまの状態によって治療期間は異なるため、医師の指示に従って処方された期間は必ず治療を継続しましょう。 化膿性関節炎の治療法 化膿性関節炎の主な治療法は、以下のとおりです。 抗菌薬療法 関節ドレナージ(排膿) 安静とリハビリテーション 再生医療 早期に適切な治療を開始すれば、関節機能を温存できる可能性が高まります。 抗菌薬療法 抗菌薬療法とは、抗菌薬を使って細菌感染を抑える治療法です。 感染が疑われた時点で、原因菌の特定を待たずにすぐ投与を開始します。 最初は関節に十分な量の薬が届くよう点滴で投与し、症状が安定したら内服薬に切り替えます。 検査で原因菌が判明すれば、その細菌に最も効く抗菌薬へ変更することもあります。 なお、ウイルスが原因の場合は抗菌薬を使用しなくても自然に回復するのが一般的です。 関節ドレナージ(排膿) 関節ドレナージ(排膿)とは、関節内にたまった膿を取り除く処置です。 膿がたまったままだと関節の損傷が進み、薬も効きにくくなるため、早めの対処が欠かせません。 関節の種類や感染の程度に応じて、針を刺して膿を吸引する処置(関節穿刺)、関節鏡(小さなカメラを挿入して関節内を観察・洗浄する器具)を使った手術、または開放手術が選択されます。 膝関節や肩関節では関節鏡手術が行われることが多く、股関節では外科的ドレナージが必要になることが一般的です。 安静とリハビリテーション 感染後の数日間は、痛みを軽減するために副子(固定具)で関節を固定して安静を保ちます。 その後は、筋力の低下や関節のこわばりを防ぐために理学療法(リハビリテーション)を開始します。 適切なリハビリを行わないと、関節の永久的な機能障害が残る可能性があるため、医師や理学療法士の指導のもとで計画的に進めることが大切です。 再生医療 関節の新たな治療法として、再生医療の幹細胞治療があります。 幹細胞治療は、患者さま自身の細胞を採取・培養し、関節内に注入する治療法です。 手術や入院を伴わず、身体への負担が少ないのが特徴です。 ただし、化膿性関節炎そのものの治療には適応されません。感染が完全に治癒した後、関節損傷が残った場合に検討される可能性があります。 関節のさまざまな疾患に対して適応になるため、お悩みの症状がある方は当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 また、当院の公式LINEでは再生医療に関する情報の提供や、簡易オンライン診断を行っています。 再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひご登録ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 化膿性関節炎を予防する方法 化膿性関節炎を予防するために、日常生活では以下のポイントを意識しましょう。 傷口を清潔に保つ習慣をつける 免疫力を高める 関節に過度な負担をかけないようにする こまめなストレッチで関節の柔軟性を維持する 傷口は細菌の侵入経路となるため、小さな傷でも放置せずすぐに洗浄して清潔に保ちましょう。 とくに関節周辺の傷が赤く腫れたり膿が出たりした場合は、早めに医療機関を受診してください。 また、免疫力の維持には、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動が大切です。 喫煙や過度の飲酒は免疫力を低下させるため控えめにしましょう。 さらに関節への過度な負担は感染リスクを高めます。 スポーツや重労働の際は適切なウォーミングアップやサポーターを活用し、適正体重の維持も心がけてください。 毎日短時間でも関節周りのストレッチを習慣にすることで、関節の柔軟性を保ち感染リスクを減らせます。 化膿性関節炎は早期発見が大切!違和感を覚えたら早めに受診を 化膿性関節炎は、早期に適切な治療を開始すれば関節機能を守れる可能性が高い疾患です。 しかし、治療が遅れると数時間から数日で関節軟骨が破壊され、後遺症が残ることもあります。 関節の急な痛みや腫れ、発熱などの症状が現れたら、「様子を見よう」と考えずにすぐに整形外科を受診してください。 とくに糖尿病や関節リウマチなどの基礎疾患がある方、人工関節の手術を受けた方は、感染リスクが高いため注意が必要です。 早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。少しでも関節に異変を感じたら、ためらわずに医療機関に相談しましょう。
2025.11.28 -
- ひざ関節
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痛風は発症すると「風が吹いただけで痛い」と言われるほどの激痛に襲われ、日常生活に大きな支障をきたします。 突然の激痛に襲われて「一日でも早く治したい」「本当に一日で治るのか」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。 この記事では、痛風が一日で治らない理由と、発作時の適切な対処法、再発を防ぐための生活習慣改善のポイントを解説します。 痛風の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは、痛風の合併症に対する治療法である再生医療に関する情報をLINEで発信しているので、ぜひご確認ください。 【結論】痛風は一日では治らない!症状が治まるまでに数日~数週間かかる 痛風発作は、突然激しい痛みが襲ってくるのが特徴です。 多くの場合、夜間や早朝に突然発症し、数時間のうちに痛みがピークに達します。 痛みのピークは発症後24時間以内に訪れ、その後、症状が落ち着くまでには通常1~2週間程度かかります。 「一日で治った」と感じる方がいるのは、鎮痛薬によって一時的に痛みが和らいだだけで、関節内の炎症自体が完全に治まったわけではありません。 痛みが引いても、体内の尿酸値が高い状態が続いていれば、再び発作を繰り返すリスクが高まります。 痛風の治療には、長期的な管理が必要です。 発作の痛みを抑えることも大切ですが、根本的な原因である高尿酸血症を改善するために、これから紹介する生活習慣の見直しが重要になってきます。 痛風発作が起こる原因 痛風発作は「高尿酸血症」の状態が長く続くことで引き起こされます。 尿酸は血液中に溶けていますが、一定の濃度を超えると関節の中で針状の結晶となって溜まっていきます。 この結晶化が痛風発作の原因です。 結晶を体の免疫システムが異物とみなし、白血球が攻撃することで激しい炎症反応、痛風発作が起こります。 とくに足の親指の付け根は体温が低く、尿酸が結晶化しやすいため、最も発作が起こりやすい部位として知られています。 高尿酸血症になる要因は、以下のとおりです。 プリン体を多く含む食品の過剰摂取 アルコールの飲み過ぎ 肥満 遺伝的要因 激しい運動 ストレス 脱水状態 尿酸値が高い状態を放置すると、発作を繰り返すだけでなく、腎臓にも負担をかけることになるため注意が必要です。 痛風発作時の治療法・対処法|歩くと治るは注意が必要 痛風発作時には、薬で炎症を早期に抑えることが重要です。 主に以下の薬が使用されます。 薬の種類 特徴と効果 NSAID ・炎症や腫れ、痛みを鎮める薬 ・痛風発作の第一選択薬 ・胃腸障害や腎機能低下がある方は注意が必要 コルヒチン ・発作の初期に使用すると効果的 ・炎症反応そのものを抑える働きがある ・早めに服用することで症状の悪化を防げる グルココルチコイド ・NSAIDが使えない場合に選択される薬 ・内服、点滴、関節への局所注射が可能 ・強力な抗炎症効果がある 自宅でできる対処法は、以下のとおりです。 安静にして患部を冷やす 水分を十分に摂取し、尿酸の排出を促す 市販の鎮痛消炎薬を使う(ただし医師の指示に従う) 発作が治まった後は、尿酸値を正常範囲内に維持するのにジョギングや水泳など軽めの有酸素運動が役立ちます。 一方で、激しい運動は体内で尿酸が作られやすくなるため、急激な運動は避けて、無理のない範囲で継続することが大切です。 痛風発作を一日でも早く治すためのポイント|生活習慣を改善しよう 痛風発作を治すには、以下の生活習慣の改善が欠かせません。 アルコール摂取を控える カロリー過多・高プリン体の食事を見直す 1日2Lを目安に水分補給で尿酸を排出 ストレスをためない生活リズムを意識する これらのポイントを実践して、尿酸値を適切にコントロールしましょう。 アルコール摂取を控える アルコールは痛風に悪影響を及ぼす代表的な要因です。 その理由は大きく3つあります。 まず、ビールや日本酒などにはプリン体が多く含まれており、尿酸の元となる物質を直接摂取することになります。 次に、アルコールが体内で分解される過程で尿酸の産生が促進されます。 さらに、アルコールは腎臓からの尿酸の排出を阻害するため、体内に尿酸が溜まりやすくなるのです。 痛風の方は、禁酒しましょう。 どうしても飲む場合は、プリン体が少ないワインや焼酎などを選び、量を控えめにする工夫が効果的です。 また、お酒を飲む際は必ず水も一緒に飲んで、体内の尿酸濃度が高くならないよう心がけてください。 カロリー過多・高プリン体の食事を見直す 食事内容の見直しは、痛風管理の基本です。 レバーや魚卵、干物といった尿酸の元となる「プリン体」を多く含む食品は控えめにしましょう。 避けるべき食品 積極的に摂りたい食品 レバー、白子、魚卵、干物、エビ、イワシ、カツオなど 野菜、海藻、きのこ類、豆腐、乳製品、卵など また、肥満は尿酸値を上げる原因となるため、総カロリーを抑えたバランスの良い食事を心がけることが大切です。 ただし、急激なダイエットは逆に尿酸値を上げることがあるため、1カ月に1~2kg程度のゆっくりとした減量を目指しましょう。 1日2Lを目安に水分補給で尿酸を排出 尿量を増やして尿酸の排出を促すため、1日2リットルを目安に、こまめに水分を摂ることが推奨されます。 水分を十分に摂ることで、尿と一緒に尿酸が体外に排出されやすくなります。 水分といっても、糖分の多いジュースや清涼飲料水は果糖が含まれており、尿酸値を上げる原因となるため避けましょう。 ストレスをためない生活リズムを意識する 過度なストレスは自律神経を乱し、尿酸値に影響を与える可能性があります。 十分な睡眠、適度な運動、趣味の時間などを通じて、上手にストレスを解消していくことが大切です。 毎日6~8時間の質の良い睡眠を確保し、趣味や娯楽の時間を持つことで心身をリフレッシュしましょう。 痛風の痛みは自己判断せず医療機関を受診しよう 痛風は一日では治らないため、継続的な治療と生活習慣の改善が必要です。 発作時には薬で炎症を抑えることが重要であり、自己判断での対処には限界があります。 放置すると発作を繰り返すだけでなく、慢性的な関節障害や腎臓病などの合併症のリスクが高まるため、必ず医療機関を受診してください。 すでに慢性的な関節の痛みや腎機能の低下などの合併症に悩まされている方には、治療の選択肢として再生医療という方法もあります。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療に関する情報や改善症例をLINEで発信しておりますので、ぜひ登録してご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 痛風に関するよくある質問と回答 痛風に関して、多くの方が疑問に思う点や誤解しやすいポイントがあります。 ここでは、以下のよくある質問に対して正しい知識をお伝えします。 痛風は歩いたほうが治りが早い? ポカリスエットなどのスポーツドリンクは痛風に効く? 疑問を解消して、正しい対処法を実践しましょう。 痛風は歩いたほうが治りが早い? 痛風発作の最中は、歩行によって関節への負担が増し症状が悪化するリスクがあるため、安静を保つことが大切です。 発作が治まった後は、軽いウォーキングなどの運動を取り入れることで、体の代謝が良くなり尿酸の排出をサポートできます。 ただし、過度に激しい運動は体内で尿酸が作られやすくなるため、無理のない範囲で続けることを心がけてください。 ポカリスエットなどのスポーツドリンクは痛風に効く? スポーツドリンクは水分補給という点では有効ですが、糖分が多く含まれているため、痛風の方には推奨できません。 糖分、とくに果糖は体内での尿酸の産生を促進するため、尿酸値を上げる原因となります。 痛風の方が水分補給をする際は、水やお茶が最適です。
2025.11.28 -
- ひざ関節
「最近、階段の上り下りがつらい……」 「急に立ち上がったり、しゃがんだりするときに膝にズキッと痛みが走る……」 仕事や家事で忙しい40代では、ふとした瞬間の膝の痛みを「年のせいかな?」と見過ごす場合もあるでしょう。 しかし、膝の痛みを放置すると状態が悪化し、日常生活や体を動かす趣味に支障が出る場合があります。 本記事では、40代から増える膝の痛みの原因やご自分でできるセルフケア、近年注目されている再生医療について詳しく解説します。 ご自身に合った痛みへの対処法や治療法を見つけるために、ぜひお役立てください。 40代から膝に痛みが出やすくなる原因 40代から膝の痛みを訴える人が増える主な原因は、以下の3つです。 体重の増加 膝への負荷が増え、クッションの役割を持つ軟骨のすり減りを早める 加齢による変化 ・軟骨の水分量が減少して弾力性が失われることでクッション機能が落ち、衝撃が骨に伝わりやすくなる ・女性の場合は、ホルモンバランスの変化で軟骨が傷つきやすくなる傾向にある 筋力の低下 膝を支える筋力が低下して関節が不安定になり、軟骨などへの負担が増える 40代は体重が増えやすくなったり、膝を支える筋力が落ち始めたりと身体にさまざまな変化が現れ始める時期です。 長年の負担が膝関節に蓄積し、痛みとして表面化する傾向にあります。 膝の痛みは、ここまでに挙げた原因が1つ、もしくは複数重なって生じます。 また身体に起きる変化が原因で、次項で紹介する疾患が隠れている場合があるため注意が必要です。 歩くと膝が痛いのはなぜ?40代以降に多い疾患 歩くと膝が痛む原因は膝に体重がかかることで、すり減った軟骨や傷ついた組織に刺激が加わるからです。 40代以降では、加齢にともなって膝の状態が変化し、痛みを引き起こす病気やけがが隠れている場合があります。 代表的な疾患には、以下のようなものがあります。 変形性膝関節症 膝半月板損傷 膝靭帯損傷 ご自分の膝の痛みがどの疾患の症状に近いか、ここでチェックしてみましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は膝関節のクッションである軟骨がすり減り、炎症や痛みが起きる疾患です。 加齢や体重増加や筋力の低下などが原因で、膝に長年の負担が蓄積した40代以降に発症する傾向にあります。 主な症状 歩き始めや立ち上がる時に痛む、階段の上り下りがつらい 40代以降の主な原因 加齢による軟骨の質の低下、体重の増加や筋力の低下 一般的な対策 太ももの筋力トレーニング、体重管理 ※参考:日本整形外科学会「変形性膝関節症」 軟骨のすり減りが進行すると、安静にしていても痛みが続く場合があります。 膝半月板損傷 膝半月板損傷は膝の曲げ伸ばしで引っかかりを感じる場合、クッションの役割を担う半月板が傷ついている可能性があります。 主な症状 「ゴリッ」という異音や引っかかり感がある、膝が伸びない・曲らない(ロッキング) 40代以降の主な原因 加齢により半月板がもろくなる、日常生活でのささいなひねり動作 一般的な対策 膝に負担をかけない動作を心がける、膝周りの筋力トレーニング 加齢で傷つきやすくなった半月板は、スポーツのような激しい動きだけでなく、立ち上がりや方向転換といった何気ない動作でも損傷する可能性があります。 膝靭帯損傷 膝にぐらつきを感じる場合は、骨と骨をつなぎ、関節を安定させる靭帯の損傷が考えられます。 主な症状 膝がぐらぐらして不安定に感じる、強い痛みと腫れ 40代以降の主な原因 筋力低下による関節の不安定性、急な方向転換や転倒 一般的な対策 受傷直後は安静にする、筋力トレーニングによる再発予防 若い世代ではスポーツ外傷による場合が多いですが、40代以降は筋力低下で関節が不安定になり、日常生活の転倒でも損傷するリスクがあります。 上記それぞれの疾患で紹介した対策は、一般的な内容です。痛みが続く場合や、症状が強い場合は、ご自分で判断せずに必ず整形外科などの医療機関を受診しましょう。 40代以降向けの膝の痛みに対する治療法 膝の痛みを和らげ、悪化を防ぐための対処法として、まずはご自分でできるセルフケアから始めるのが基本です。 ストレッチ 関節の動きを良くする (例:椅子に浅く座り片足を伸ばし、上体を前に倒して20秒維持) 筋力トレーニング 膝を支える筋肉を鍛える (例:椅子に深く座り片足を上げ、5〜10秒維持。左右10回ずつ) 日常生活の工夫 膝への負担を減らす (例:床ではなく椅子に座る、洋式トイレを選ぶ、サポーターを着用する、クッション性の良い靴を選ぶ) ※参考:日本整形外科学会「変形性ひざ関節症の運動療法」 もしセルフケアを続けても痛みが改善しない場合は、専門的な治療も選択肢になります。 「ヒアルロン酸注射や痛み止めで良くならない、でも手術は避けたい」という場合の治療法として、再生医療があります。 ご自身の血液や脂肪から抽出した成分を活用し、身体が本来持つ修復能力を高めて、痛みの軽減や機能改善を目指す治療法です。 代表的な治療法として「幹細胞治療」と「PRP療法」を紹介します。 幹細胞治療 ご自身の脂肪から取り出した幹細胞を注射し、炎症を抑えたり組織の修復を促したりする作用が期待できる PRP療法 ご自身の血液から血小板を多く含む成分を抽出し、組織の修復を促すことで痛みの軽減などが期待できる なお、当院(リペアセルクリニック)では、患者さまの負担が少ない「自己脂肪由来幹細胞治療」を行っております。 再生医療の治療法や症例については、当院の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 40代の膝の痛みは放置せず、原因に合った対処法を行おう 40代から増える膝の痛みの原因とセルフケア、新しい治療法である再生医療について解説しました。 まずはご自分でできる体重管理やストレッチから始めるのが、痛みの悪化を防ぐ基本となります。 しかし、セルフケアだけでは痛みが改善しない方や、手術には抵抗がある方もいます。 そのような場合、手術を回避する選択肢として、リペアセルクリニックの再生医療をご検討ください。 当院では、ご自身の脂肪から抽出した幹細胞を用いる治療を行っています。 手術や入院を必要とせず、体への負担に配慮した治療で、幹細胞が持つ組織の修復を促す力を活用して、痛みの軽減が期待できます。 不安な気持ちを一人で抱え込まず、専門家に相談しながら、あなたに合った治療法を見つけていきましょう。 再生医療にご興味のある方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.10.31 -
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「立ち上がろうとすると足の付け根が、ズキっとしてと痛い」「最近、歩くとチクッとした痛みがある」といった、痛みを感じる方は多いのではないでしょうか? ただの筋肉痛や腰痛とは違う、足の付け根に現れる鋭い痛みは、もしかすると「大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)」が原因となっている可能性があります。 大腿骨頭壊死症は、太ももの骨の付け根(大腿骨頭)に血液が流れにくくなり、骨の組織がダメージを受けてしまう状態です。 この記事では、大腿骨頭壊死症による痛みの特徴、症状の進行、原因、そして治療法について詳しく解説します。 ご自身の痛みの原因を知り、これからどうすればいいかを考える上で、ぜひお役立てください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 【結論】骨頭壊死の痛みは「針で刺されたような鋭い痛み」が特徴 大腿骨頭壊死症の痛みは初期の段階では、「ハッキリと痛い」ではなく「何か、だるくて重い」と感じられるため、見過ごされる場合があります。 しかし、体重がかかる特定の動作で鋭い痛みが出るようであれば、放っておかないようにしましょう。 大腿骨頭壊死症は、太ももの付け根にある骨(大腿骨頭)への血流が悪くなることで、骨の組織がダメージを受ける状態です。 ダメージを受けた骨に体重がかかることで痛みが生じますが、痛みには以下のような特徴があります。 項目 詳細 痛みの感覚 ・針で刺されたような痛み ・チクチクする痛み 痛みが出る状況 立ち上がり・歩き始め・階段の上り下りなど、股関節に体重がかかるとき 痛みは、最初は足の付け根だけに現れる場合が多いですが、人によっては他の場所に痛みが広がることがあります。 痛みは股関節・太もも・膝にまで広がることもある 痛みが出やすいのは股関節(足の付け根)ですが、関連する神経に沿って痛みが広がることがあります。 お尻や太ももの外側、場合によっては膝の内側にまで痛みが広がるケースも報告されています。 膝の痛みだと思っていたら股関節に原因があったという場合もあるため、少しでも違和感を感じる場合は早めに医療機関への受診を検討しましょう。 骨頭壊死の症状|初期は痛みが軽く、気づきにくいことも 大腿骨頭壊死症は、初期・進行期・末期といった病気の進行度によって現れる症状が変化します。 初期の段階では痛みが軽かったり、症状が出なかったりするため、単なる疲れや筋肉痛と見過ごしてしまう場合もあります。 病状の進行にともなう症状の変化を、以下の表にまとめました。 時期 主な症状 初期 ・股関節の違和感、鈍い痛み、だるさ ・症状がほとんどない場合もある 進行期 ・立ち上がりや歩行時など、体重をかけた際の鋭い痛み ・階段の昇降が困難になる 末期 ・骨頭が潰れて変形し、安静にしていても痛む ・歩行が難しくなり、日常生活に支障が出る ※出典:「突発性大腿骨頭壊死症」日本整形外科学会 症状・病気をしらべる 症状の進行には個人差がありますが、違和感を覚えた段階で専門医に相談することが、早期発見につながります。 骨頭壊死の主な原因|外傷性と非外傷性の2種類に分かれる 大腿骨頭壊死症は、大腿骨頭へ血液が届きにくくなることで発症します。 血液が届きにくくなる原因には、主に以下の2種類があります。 外傷性 非外傷性 ご自身の生活習慣や過去のけがが、どちらに関係するか、ここで確認してみましょう。 外傷性 外傷性は、股関節周辺の骨折や脱臼などの直接的なけがが原因で起こります。 けがによって骨頭につながる血管が損傷し、血流が途絶えることで発症します。 どのようなけがが原因となるか、以下の表で確認してみましょう。 主なけが 血流が悪くなる仕組み 大腿骨頸部骨折 骨折によって、骨頭へ栄養を送る血管が傷つく、または断裂する 股関節脱臼 関節が外れる際に、血管が引き伸ばされたり、圧迫されたりして損傷する 大きなけがが引き金となって発症するのが、外傷性の特徴です。 非外傷性 けがの覚えがないのに発症するのが、非外傷性です。 はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、特定の危険因子が関わっていると考えられています。 特に、ステロイド薬の使用とアルコールの多飲が、2大危険因子とされています。 主な危険因子を、以下の表にまとめました。 主な危険因子 詳細 ステロイド薬の多量使用 他の病気の治療で、ステロイド薬を一定期間、多量に使用した場合 アルコールの多量摂取 日常的に多量の飲酒習慣がある場合 その他 血液の病気、自己免疫疾患、喫煙なども関連が指摘されている ※出典:「突発性大腿骨頭壊死症」日本整形外科学会 症状・病気をしらべる 日本では、非外傷性のうち男性ではアルコール多飲、女性ではステロイド剤の服用が原因となる場合が多く報告されています。 骨頭壊死の治療法|症状の進行度によって異なる治療アプローチ 大腿骨頭壊死症の治療の目標は、痛みを和らげ、骨頭の潰れを防いで股関節の機能を保つことです。 治療法は骨のダメージの範囲や症状の進行度、年齢などを総合的にみて判断され、骨頭への負担を減らす「保存療法」と、外科的な処置を行う「手術療法」があります。 それぞれの具体的な方法を、以下の表にまとめました。 治療の種類 具体的な方法 目的・内容 保存療法 安静・杖の使用 骨頭への負担を軽くする 薬物療法 鎮痛薬を使い、痛みを和らげる リハビリテーション 股関節周りの筋力を維持・強化し、関節の動きを良くする 手術療法 骨切り術 骨の角度を変えて、体重がかかる部分を健康な骨へ移動させる 骨移植術 ダメージを受けた部分の骨を取り除き、ご自身の他の部位から採取した骨を移植する 人工股関節置換術 傷んだ股関節を、金属やセラミックなどでできた人工の関節に置き換える 保存療法で痛みが改善しない場合や、骨頭の潰れが進行してしまった場合には手術が検討されます。 「痛みはなんとかしたいけど、でも手術はちょっと」という場合の治療法として、「再生医療」があります。 「再生医療」は、 ご自身の血液や脂肪から抽出した成分を活用して身体が本来持つ修復能力を高めて、痛みの軽減や機能改善を目指す治療法です。 幹細胞治療は、ご自身の脂肪から幹細胞を取り出し、炎症を抑えたり損傷した組織の再生を促したりする作用が期待できます。 なお、当院(リペアセルクリニック)では、患者様の負担が少ない「自己脂肪由来幹細胞治療」を行い、症状や状態に合わせて治療計画をご提案します。 再生医療の症例や治療法については、当院の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 骨頭壊死は放置すると痛みが悪化する!早めの整形外科受診が重要 股関節の違和感や痛みを「まぁ、そのうち治るだろう」と軽く考えて放置すると、症状が悪化して日常生活に大きな影響を及ぼす場合があります。 なぜ早期の受診が重要なのか、その理由を以下の表にまとめました。 受診を考える上でのポイント 詳細 放置した場合のリスク 骨頭の潰れが進行し、歩行困難や人工股関節の手術が必要になる可能性がある 早期発見のメリット MRI検査による早期発見で、自分に合った治療法を選べる 手術以外の方法 手術を避けたい場合には「再生医療」という方法もある 足の付け根の痛みが続く場合、ご自身で判断せずに整形外科などの専門医に相談しましょう。 早期に原因を特定し、ご自身に合った治療を始めることで、関節の状態が悪化するのを防げる可能性があります。 骨頭壊死の痛みに関するよくある質問と回答 大腿骨頭壊死症の痛みに関してよく寄せられる質問にお答えします。 骨頭壊死になると歩けなくなる? 大腿骨頭壊死になったらやってはいけないことは? 大腿骨頭壊死をセルフチェックする方法はある? 骨頭壊死になると歩けなくなる? 放置して症状が進行すると、股関節の骨(大腿骨頭)がつぶれて変形し、歩行が困難になる可能性があります。 ただし、早期に適切な治療を行えば、歩ける状態を維持できるケースも少なくありません。 痛みの程度や壊死範囲に応じて、保存療法(安静・リハビリ・投薬など)や再生医療などの治療を行うことで、骨や軟骨の変形を抑え、日常生活を続けられる可能性があります。 もし股関節などに違和感や痛みを感じる場合は、自己判断で放置せず、まずは整形外科の専門医に相談しましょう。 大腿骨頭壊死になったらやってはいけないことは? 大腿骨頭壊死では、股関節に過度な負担や衝撃を与える動作を避けることが重要です。 とくに、以下のような動作は、骨頭に強い圧力がかかり、壊死した部分がつぶれるリスクを高めます。 ジャンプやランニング 重い荷物を持っての移動 長時間の歩行・立位作業 深くしゃがみ込む姿勢 片脚に体重をかけ続ける姿勢 一方で、完全な安静も筋力低下を招くため逆効果です。 痛みの程度に合わせて、水中ウォーキングやストレッチなど股関節に負担をかけない軽い運動を行うことで、血流改善や関節可動域の維持が期待できます。 大腿骨頭壊死をセルフチェックする方法はある? 大腿骨頭壊死は、初期のうちはほとんど症状がなく、自覚症状だけで正確に判断することは難しい病気です。 しかし、次のような違和感や痛みを感じる場合は、股関節に異常が起きているサインの可能性があります。 立ち上がるときや歩き始めに股関節が痛む あぐらをかく・靴下を履く動作がしづらい 太ももや膝のあたりに痛みを感じる 長時間歩くと股関節やお尻の奥が重だるくなる 痛みが数日~数週間続き、安静にしても改善しない ただし、ご自身で判断せず、MRI検査などを用いた専門医の診断を受けることが大切です。
2025.10.31







