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更年期の不整脈とは?動悸・脈の乱れの原因と対処法を解説

40〜50代になってから動悸や脈の乱れを感じるようになり、「これって更年期なの?」「それとも心臓の病気?」と不安を感じている女性も多いのではないでしょうか。
「病院に行くべきか、様子を見るべきか」と迷われている方もいるかもしれません。
結論として、更年期では女性ホルモンの低下に伴う自律神経の乱れによって、動悸や脈の乱れを感じやすくなることがある一方、心臓そのものの病気による危険な不整脈が隠れている可能性もあるとされています。
更年期によるものか、心臓の病気によるものかを見極めることが何より大切で、そのためにはまず医療機関での検査が欠かせません。
本記事では、更年期と不整脈の関係、よくある症状、起こる原因、危険な不整脈との見分け方、軽減する方法、受診の目安、再生医療という補完的選択肢まで詳しく解説します。
「動悸や脈の乱れ」は心臓からの大切なサインかもしれません。我慢せず、正しい知識で対応しましょう。
目次
更年期は「自律神経の乱れ」で不整脈が起こりやすくなる
更年期(閉経前後の約10年間)では、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下によって自律神経のバランスが乱れ、動悸や脈の乱れを感じやすくなるとされています。
| ポイント | 概要 |
|---|---|
| エストロゲンの低下 | 自律神経のバランスを乱す |
| 交感神経の過剰反応 | 心拍数の上昇・動悸を感じやすくなる |
| 血管の収縮拡張の不安定さ | ほてりや動悸につながる |
| 期外収縮など | 健康な人にも起こりうる脈の乱れが感じやすくなる |
| 心因性の動悸 | 不安・ストレスが症状を強める |
| 注意点 | 自己判断で「更年期のせい」と決めつけない |
更年期に動悸や脈の乱れを感じる方は少なくありませんが、「更年期だからきっと大丈夫」と自己判断するのは危険です。
40〜50代は心臓病が増え始める年齢でもあり、心房細動や心筋虚血など治療が必要な不整脈・心疾患が隠れている可能性もあります。
動悸や脈の乱れが気になる場合は、まず循環器内科で心電図検査を受け、その上で更年期の影響かどうかを判断していくのが安心です。
更年期でよくある不整脈症状
更年期でよくある不整脈症状を整理しておくと、自分の症状を医師に伝えやすくなります。
ここでは、代表的な2つの症状について詳しく解説します。
脈が飛ぶ・速くなる
脈が飛ぶ・速くなる感じは、更年期世代の女性が訴える代表的な症状です。
| 症状 | 具体的な感じ方 |
|---|---|
| 脈が一瞬飛ぶ感じ | 「ドキッ」「ストン」と落ちる感覚 |
| 脈が速くなる | 安静時でも頻脈を感じる |
| 突然のドキドキ | 何もしていないのに動悸 |
| 夜間の動悸 | 寝ようとすると気になる |
| ストレス時の動悸 | 緊張や不安で強く感じる |
| 期外収縮 | 健康な人にもあるが感じやすくなる |
多くは「期外収縮」と呼ばれる脈の乱れで、健康な人にも起こりうるものですが、頻度が増える・続く場合は循環器内科での評価が必要です。
症状が出た日時・きっかけ・続いた時間をメモしておくと、診察時に役立ちます。
胸の違和感・息苦しさ
胸の違和感・息苦しさも、更年期世代でよく相談される症状です。
| 症状 | 具体的な感じ方 |
|---|---|
| 胸のもやもや感 | はっきりしないが気になる |
| 息苦しい・息切れ | 深呼吸したくなる |
| 胸が締めつけられる感じ | 圧迫感・違和感 |
| のどのつかえ感 | 自律神経症状として現れることも |
| 不安感を伴う | パニック様の発作のように感じる |
これらの症状は更年期の自律神経症状として出ることも多いものの、狭心症など心臓の病気のサインの可能性もあるため、自己判断は禁物です。
とくに「強い胸の痛み・締めつけ感」「冷や汗を伴う」「左肩や顎に広がる痛み」がある場合は緊急性が高く、救急受診が必要です。
更年期に不整脈が起こる原因
更年期に不整脈が起こる原因には、いくつかの要因が複合的に関わっています。
| 原因 | 概要 |
|---|---|
| 女性ホルモンの低下 | 自律神経の乱れを引き起こす |
| 交感神経の過剰反応 | 心拍数の上昇や脈の乱れ |
| ストレス | 心因性の動悸を増やす |
| 睡眠不足・疲労 | 自律神経のバランスを崩す |
| カフェイン・アルコール | 心拍を乱す誘因に |
| 脱水・電解質異常 | 不整脈の引き金になる |
| 甲状腺機能の異常 | バセドウ病など別の病気が背景にも |
| 心臓の病気 | 心房細動・狭心症など年齢と共に増える |
| 薬の副作用 | 一部の薬で動悸が起こることがある |
更年期世代の動悸・脈の乱れはホルモン変化と生活要因が複合する一方、甲状腺の病気や心臓の病気が隠れていることもあるため、原因の特定が大切です。
「更年期かも」と感じる症状でも、医療機関で甲状腺機能や心電図を確認することで、他の病気の早期発見につながります。
危険な不整脈との違い
すべての動悸が更年期によるものとは限らず、危険な不整脈との違いを知っておくことが命を守ります。
【ただちに救急受診が必要なサイン】
- 強い胸の痛み・締めつけ感
- 冷や汗を伴う動悸
- 意識が遠のく・失神した
- 強い息切れで横になれない
- 左肩・顎・背中に広がる痛み
- 脈が極端に速い・遅い状態が続く
- 急に手足が動かない・ろれつが回らない(脳卒中の可能性)
これらの症状を伴う場合、心筋梗塞・狭心症・致死的な不整脈・脳卒中など命に関わる病気の可能性があるため、ためらわず救急車を呼ぶ必要があります。
とくに心房細動という不整脈は、自覚症状が動悸程度でも脳梗塞のリスクを大きく高めるため、見つかったら適切な治療が必要です。
「いつもと違う動悸」「失神を伴う動悸」「胸痛を伴う動悸」は、更年期ではなく循環器の緊急事態と考えて行動しましょう。
更年期の不整脈を軽減する方法
医療機関で危険な病気がないと確認できた上で、更年期の不整脈を軽減する方法として日常でできる対策を整理します。
| 対策 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 睡眠の改善 | 就寝起床時間を一定に・寝室環境を整える |
| ストレス管理 | 趣味・気分転換・呼吸法・話すこと |
| 軽い運動 | ウォーキング・ストレッチ・ヨガ |
| カフェインの調整 | コーヒー・エナジードリンク・濃い茶を控える |
| アルコールを控える | 特に夜間や深酒を避ける |
| こまめな水分補給 | 脱水を予防 |
| 禁煙 | 心臓・血管への悪影響を減らす |
| 血圧・体重の管理 | 心血管リスクを抑える |
| 呼吸法・リラックス法 | 動悸時に落ち着くため |
| 症状日記 | 誘因や頻度を把握 |
とくに睡眠・ストレス・カフェイン・アルコールは不整脈の代表的な誘因であり、これらを整えるだけでも動悸が和らぐことが少なくありません。
動悸が出たときは、ゆっくりと深呼吸をして「数分待ってみる」ことで自然に落ち着くこともあります。
セルフケアで改善しない場合や心配な場合は、無理せず循環器内科や婦人科に相談しましょう。
病院を受診したほうがよいケース
セルフケアで対応せず、病院を受診したほうがよいケースを整理します。
| 受診の目安 | 受診先の目安 |
|---|---|
| 初めての強い動悸・脈の乱れ | まず循環器内科 |
| 動悸の頻度が増えてきた | 循環器内科 |
| 動悸が長時間続く | 循環器内科 |
| 日常生活に支障がある | 循環器内科・婦人科 |
| 更年期症状が複数ある | 婦人科 |
| 不安が強く眠れない | 心療内科・婦人科 |
| 家族歴に心臓病がある | 循環器内科で精査 |
| 救急サインがある | 救急受診 |
とくに「初めての動悸」「頻度が増えてきた動悸」は、心臓そのものに原因がないかを確認するため、まず循環器内科で心電図検査などを受けることが基本です。
循環器内科で「心臓に問題はない」と確認できた上で、更年期症状として婦人科で相談する流れが、安心して対処するための王道です。
不安が強く眠れない、気分の落ち込みが続く場合は、心療内科や婦人科で気持ちの面のケアも受けられます。
自律神経・循環機能改善を目指す再生医療という選択肢
更年期に伴う不整脈・動悸への対応は、まず循環器内科で危険な不整脈や心疾患の有無を確認し、そのうえで婦人科でのホルモン補充療法(HRT)・漢方薬・向精神薬などの標準治療、さらに睡眠・運動・食事・ストレスケアといった生活習慣の見直しが基本となります。
ここで重要なのは、再生医療は更年期障害や不整脈そのものを治す確立された治療法ではなく、これらの症状に対する標準治療(循環器治療・HRT・抗不整脈薬など)の代わりになるものではないという点です。
不整脈は心臓そのものの電気的活動の問題、更年期障害はホルモン変動による全身症状であり、いずれも再生医療が確立された適応となっている病態ではありません。
これらの症状で気になる方は、まず循環器内科・婦人科などの専門医を受診し、原因に応じた標準治療を受けることが最優先となります。
そのうえで、心房細動などの不整脈が原因で起こる脳梗塞の後遺症や、加齢に伴う血管の変化に対するアプローチの一つとして、再生医療の研究が進められている領域があります。
再生医療は、患者さまご自身の脂肪組織から採取した幹細胞や血液成分を活用し、組織の修復や機能の維持をサポートする治療法です。
手術や入院を必要とせず、身体への負担を抑えられる点が特徴とされています。
| 治療法 | 特徴 |
|---|---|
| 自己脂肪由来幹細胞治療 | 患者自身の脂肪から採取した幹細胞を培養・投与 |
| PRP(多血小板血漿)療法 | 血液中の血小板を濃縮 成長因子が組織修復をサポート |
| 分化誘導による次世代再生医療 | 幹細胞を損傷部位へ集中的に誘導するアプローチの研究 |
リペアセルクリニックは、脳卒中後遺症など脳・血管領域への再生医療の取り組みを行っていますが、更年期障害や不整脈そのものに対する治療として再生医療を行うものではありません。
これらの症状で関心がある方は、まず循環器内科・婦人科などの専門医に相談し、適切な診断と標準治療を受けることが大切です。
脳・血管領域の再生医療について詳しくは、以下のページも参考にしてください。
再生医療の基本的な考え方については、以下の動画でも紹介しています。
まとめ|更年期の不整脈は我慢しすぎないことが大切
更年期では、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下によって自律神経のバランスが乱れ、交感神経の過剰反応や心因性の動悸を感じやすくなり、健康な人にも起こりうる期外収縮などの脈の乱れを敏感に感じることがあります。
更年期世代の不整脈症状には、脈が一瞬飛ぶ感じ・脈が速くなる・突然のドキドキ・夜間の動悸・ストレス時の動悸などの脈の乱れと、胸のもやもや感・息苦しさ・胸の締めつけ感・のどのつかえ感・不安感などの胸の症状があります。
原因は、女性ホルモンの低下による自律神経の乱れ・ストレス・睡眠不足・カフェインやアルコール・脱水や電解質異常・甲状腺機能の異常・心臓の病気・薬の副作用など多様で、原因の特定が大切です。
強い胸の痛み・締めつけ感・冷や汗を伴う動悸・失神・横になれない息切れ・左肩や顎背中に広がる痛み・極端な脈の異常・脳卒中の症状を伴う場合は、心筋梗塞・致死的不整脈・脳卒中など命に関わる病気の可能性があるため、ためらわず救急車を呼ぶ必要があります。
とくに心房細動は自覚症状が動悸程度でも脳梗塞のリスクを大きく高めるため、見つかったら適切な治療が必要であり、「いつもと違う動悸」「失神を伴う動悸」「胸痛を伴う動悸」は更年期ではなく循環器の緊急事態と考えるべきです。
軽減する方法として、睡眠改善・ストレス管理・軽い運動・カフェインやアルコールの調整・水分補給・禁煙・血圧体重管理・呼吸法・症状日記などのセルフケアが役立ち、特に睡眠・ストレス・カフェイン・アルコールは代表的な誘因です。
初めての強い動悸・頻度が増えてきた動悸・長時間続く動悸・日常生活に支障がある場合は、まず循環器内科で心電図検査などを受け、心臓に問題がないと確認した上で更年期症状として婦人科で相談する流れが、安心して対処するための王道となります。
再生医療は更年期障害や不整脈そのものを治す確立された治療法ではなく、これらの症状に対する標準治療(循環器治療・HRT・抗不整脈薬など)の代わりになるものではないため、まずは循環器内科・婦人科などの専門医を受診し、原因に応じた標準治療を受けることが最優先です。
リペアセルクリニックは、脳卒中後遺症など脳・血管領域への再生医療の取り組みを行っていますが、更年期障害や不整脈そのものに対する治療として再生医療を行うものではありません。
更年期世代の動悸・脈の乱れは、「我慢しすぎず」「自己判断せず」「まず循環器内科で心電図を確認」が、自分の心臓と命を守るための何よりの鍵となります。
再生医療についてさらに詳しく知りたい方は、以下の動画や当院の公式LINEでも最新情報や考え方を公開していますので、ぜひご覧ください。
監修者
渡久地 政尚
Masanao Toguchi
医師
略歴
1991年3月琉球大学 医学部 卒業
1991年4月医師免許取得
1992年沖縄協同病院 研修医
2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務
2008年沖縄協同病院 内科 勤務
2012年老健施設 かりゆしの里 勤務
2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長
2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長
2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長
























