- 肝疾患
アルコール性肝炎の初期症状は?病院に行くべきサインや放置リスクについて解説

アルコール性肝炎は、長年にわたる過度な飲酒習慣が原因となり、肝臓に炎症が起こる病気です。
初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに病状が進行してしまう恐れがあります。
しかし、全身のだるさや食欲不振といった些細なサインを見逃さず、早期に発見し、完全にアルコールを断つことで機能回復も期待できます。
本記事では、アルコール性肝炎の初期症状や放置リスク、早期発見のための検査方法について詳しく解説します。
アルコール性肝炎のサインをいち早く察知し、肝臓の健康を守るためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
アルコール性肝炎の初期症状
アルコール性肝炎は初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、少し進行すると初期のサインとして全身のだるさや食欲不振などが現れ始めます。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれており、ダメージを受けていても痛みなどを感じにくいのが大きな特徴です。
そのため、気づかないうちに病状が進行し、重篤な状態になって初めて異変に気づくケースも少なくありません。
少しでも体調に違和感を覚えたり、健康診断で肝機能の異常を指摘されたりした場合は、決して放置しないことが大切です。
病院に行くべきサイン
肝臓のダメージが進行すると、全身や顔に目に見える異変が現れ始めます。
以下の症状が一つでも当てはまる場合は、早急に医療機関を受診してください。
- 慢性的な全身のだるさや、急激な食欲の低下がある
- 白目や顔の皮膚が黄色くなる(黄疸が出ている)
- 右脇腹に軽い痛みや、お腹の張り(腹水)を感じる
- 毎日多量の飲酒をしており、吐き気や微熱が続いている
特に、顔の皮膚や白目が黄色くなる黄疸は、肝機能が著しく低下している危険なサインです。
上記のような症状が見られたら「少し休めば治る」と自己判断せず、なるべく早く医療機関で検査を受けましょう。
アルコール性肝炎の放置リスク
アルコール性肝炎を放置して飲酒を続けると、命に関わる重篤な病気へと進行する危険性があります。
肝臓の疾患や不調は、自覚症状が現れた時点ですでに深刻なダメージを受けていることが少なくありません。
そのまま適切な治療を受けずに放置すると、本来の機能を失ったり、命に関わる肝臓疾患へ進行する可能性が高くなります。
以下で、それぞれのリスクについて詳しく見ていきましょう。
肝不全になる可能性
アルコール性肝炎を放置して急激に悪化すると、肝臓の機能が著しく低下する「肝不全」に陥る可能性があります。
肝不全になると肝臓の役割である体内の有害物質を解毒する機能が大幅に低下し、意識障害や腎不全などの深刻な症状を合併します。
特に急性肝不全に進行すると、肝臓が急速に機能を失い、集中治療を行っても致死率が極めて高くなります。
肝不全の初期症状もアルコール性肝炎と同様に、全身のだるさや食欲不振などが見られるため、異変を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。
肝硬変や肝がんを発症するリスク
アルコール性肝炎を放置して飲酒を続けると、従来の治療では根本改善が難しいといわれる「肝硬変」に進行する可能性があります。
肝硬変とは、肝臓の細胞が破壊と再生を繰り返すうちに線維化し、機能不全に陥る最終段階の慢性疾患です。
この状態になると、お腹に水が溜まる「腹水」や、皮膚や白目が黄色くなる「黄疸」、食道の血管が破裂して吐血するなどの合併症が引き起こされます。
さらに、肝硬変の進行は肝がんの発症リスクを著しく引き上げるため、寿命を大きく縮める要因となります。
アルコール性肝炎を早期発見するための検査
アルコール性肝炎の早期発見には、問診から始まり、血液検査や画像検査、肝生検などの手法を用いた検査が行われます。
沈黙の臓器である肝臓は自覚症状が出にくいため、客観的な検査で状態を正確に把握することが欠かせません。
以下でそれぞれの検査方法について詳しく見ていきましょう。
スクリーニングテスト
アルコール性肝炎のスクリーニングテストでは、AUDIT(オーディット)などの問診票を用いて、日常的な飲酒習慣やアルコール依存の傾向を客観的に評価します。
日々の飲酒量や頻度、飲酒に伴う生活への支障などを確認し、治療の必要性を判断するステップです。
医師に対して飲酒状況を正直かつ正確に伝えることが、アルコール性肝炎の正しい診断と治療につながります。
血液検査
血液検査では、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなどの酵素値で肝臓の炎症度合いや肝機能の低下を確認します。
これらの数値が基準値より高いほど、アルコールによって肝臓が受けているダメージが大きいことを示します。
ビリルビンやプロトロンビン時間などでアルコール性肝炎の重症度を、血小板数や線維化マーカーで肝硬変への進行度を評価します。
画像検査
画像検査では、超音波(エコー)検査やCT検査を用いて、肝臓の大きさや形、脂肪の蓄積具合を視覚的に確認します。
肝臓の腫れやアルコール性脂肪肝、さらには肝硬変への進行度合いを把握するために有用な検査です。
また、腹水の有無や、肝臓がんなど他の重大な病気が隠れていないかを詳しく調べる目的でも実施されます。
肝生検
肝生検は、血液検査や画像検査で診断が確定できない場合や、肝硬変への進行が強く疑われる場合に行われる精密検査です。
局所麻酔をした上で右脇腹から細い針を刺し、肝臓の組織を一部採取して顕微鏡で観察します。
直接細胞の状態を確認できるため、炎症の強さや肝臓が硬くなる線維化の程度を正確に評価することが可能です。
アルコール性肝炎の初期症状に関するよくある質問
最後に、アルコール性肝炎の初期症状に関するよくある質問に回答していきます。
治療の見通しや、今後の生活で最も重要となる禁酒の期間について詳しく見ていきましょう。
アルコール性肝炎は治る?
アルコール性肝炎は、進行度合いによっては治る可能性がある病気です。
肝臓は再生能力が高い臓器であり、ダメージが軽度であれば完全に禁酒することで、肝機能の回復が期待できます。
しかし、黄疸や腹水などの症状が現れるほど進行していたり、肝硬変まで進行したりした場合、肝臓の完全回復は困難です。
そのため、初期症状を見逃さず、なるべく早い段階で医療機関を受診して治療を開始することが重要です。
アルコール性肝炎の禁酒期間は?
アルコール性肝炎と診断された場合、重症度によって異なりますが、基本的には一生涯にわたる完全な禁酒が必要です。
『数カ月お酒を休めば再び飲めるようになる』といった一時的なものではありません。
飲酒を再開すると、肝臓はすぐに炎症を起こし、さらに重篤な状態に進行してしまう可能性が高いです。
飲酒習慣のある方にとって一生お酒を飲まないことは容易ではありませんが、専門機関のサポートを受けながら継続することが命を守ることにつながります。
アルコール性肝炎は初期症状を見逃さず早期対応が重要
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、アルコール性肝炎だと自覚できるような初期症状はほとんどありません。
しかし、肝機能が低下すると「全身のだるさ」や「食欲不振」、「腹部の不快感」など、風邪に似た症状が現れることがあります。
これらの些細なサインを「疲れ」と見逃さずに、医療機関で検査を受けることが重要です。
早期に発見し、強い意志を持って完全な禁酒を継続することが、肝臓の健康だけでなく、命を守るために必要不可欠です。
また、近年の肝臓疾患の治療では、自己細胞を用いた「再生医療」が注目されています。
再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した肝細胞や周辺組織の再生・修復を促す医療技術です。
当院リペアセルクリニックでは、肝臓疾患に対する再生医療について無料カウンセリングを実施しております。ぜひご相談ください。
監修者
渡久地 政尚
Masanao Toguchi
医師
略歴
1991年3月琉球大学 医学部 卒業
1991年4月医師免許取得
1992年沖縄協同病院 研修医
2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務
2008年沖縄協同病院 内科 勤務
2012年老健施設 かりゆしの里 勤務
2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長
2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長
2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長
所属学会
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