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もやもや病になると性格変化が起きる?メカニズムや患者との向き合い方について解説

もやもや病になると性格変化が起きる?メカニズムや患者との向き合い方について解説
公開日: 2026.01.30

もやもや病とは、脳の太い血管が徐々に狭くなり、その周りに細い血管が網目状に発達する病気です。

この病気によって脳に十分な血液が届かなくなると、脳の機能が低下し、さまざまな症状が現れることがあります。

この記事では、もやもや病で性格変化が起きる理由や具体的な症状、そして患者さまとの向き合い方について解説します。

性格変化の原因を理解し、適切な対応方法を知ることで、ご家族との関係をより良いものにしていきましょう。

また、現在リペアセルクリニックでは脳卒中の再発予防や後遺症改善に関する再生医療に関する情報をLINEで発信しております。

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もやもや病で性格変化が起きるのはなぜ?

もやもや病によって性格変化が起きる背景には、脳がダメージを受けることで起こる「高次脳機能障害」という症状が関係しています。

以下の2つの内容を確認していきましょう。

これらの知識を身につけることで、性格変化が病気による症状の影響であることを理解できます。

もやもや病とは

もやもや病は、脳に血液を送る太い血管が少しずつ細くなる病気です。

血管が狭くなると周りに細い血管が網の目のように発達し、まるで「もやもや」と煙が立ち上るように見えることから、この病名がつけられました。

もやもや病では、細くなった血管が十分な血液を脳に送れなくなるため、脳梗塞や脳出血を引き起こすリスクが高まります

また、脳への血流が慢性的に不足すると、脳の機能が徐々に低下し、さまざまな症状が現れることがあります。

もやもや病で性格変化が起きるメカニズム

もやもや病で性格が変わってしまうのは、脳がダメージを受けた結果、高次脳機能障害が生じるためです。

高次脳機能障害とは、怪我や病気によって脳がダメージを受け、日常生活に支障が出る状態を指します。

脳の「前頭葉」がダメージを受けると、感情のコントロールができなくなったり、周囲の状況を判断して動けなくなったりします。

その結果、「怒りっぽくなった」「以前とは違う人になった」と感じられる性格変化が起こるのです。

もやもや病による性格変化の具体例

もやもや病による脳卒中の後遺症である高次脳機能障害によって起こる性格変化には、主に以下の4つがあります。

ご家族の症状が当てはまるかどうか、確認してみましょう。

怒りっぽくなる(社会的行動障害)

社会的行動障害とは、感情のコントロールができなくなったり、周囲の状況に合わせた行動が取れなくなったりする症状です。

具体的には、些細なことで激しく怒ったり、自分の欲求を優先して周りの迷惑を考えられなくなったりします。

また、場の空気を読めずに不適切な発言をしてしまうこともあります。

本人は感情をコントロールしたくてもできない状態にあるため、周囲の理解とサポートが必要です。

物忘れが増える(記憶障害)

記憶障害は、新しいことを覚えられなくなったり、少し前のことを忘れてしまったりする症状です。

さっき話した内容を忘れてしまったり、約束や予定を覚えていられなくなったりします

また、新しい情報を学習することも難しくなります。

記憶障害があると日常生活に支障が出るため、メモを活用したり、周囲が適度にリマインドしたりするサポートが有効です。

注意散漫になる(注意障害)

注意障害は、一つのことに集中できなくなったり、複数のことを同時に処理できなくなったりする症状です。

会話をしている途中で話題が飛んでしまったり、作業中に気が散って別のことをしてしまったりします。

また、周囲の音や動きに過敏に反応して、本来の作業に集中できなくなることもあります。

注意障害がある方には、静かな環境を用意したり、一度に一つのことだけをお願いしたりする配慮が効果的です。

計画・実行が困難になる(遂行機能障害)

遂行機能障害は、物事の計画を立てたり、順序立てて実行したりすることが難しくなる症状です。

たとえば、料理の手順がわからなくなったり、仕事の段取りが組めなくなったりします

また、目標に向かって計画的に行動することも困難になります。

遂行機能障害がある方には、具体的な手順を示したり、一緒に計画を立てたりするサポートが有効です。

もやもや病による性格変化が起きた患者との向き合い方

もやもや病による性格変化が起きた患者さまとの向き合い方について解説します。

以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

これらの対応を実践することで、患者さまとの関係を良好に保ちながら、適切なケアができます。

後遺症を理解してサポートする

まず大切なのは、性格変化が病気による後遺症であり、本人の意思や性格の問題ではないことを理解することです。

高次脳機能障害による症状だと認識することで、感情的にならず、冷静に対応できるようになります。

具体的なサポート方法として、以下のようなことが挙げられます。

  • 本人のペースに合わせて、ゆっくりと話しかける
  • 一度に複数のことを頼まず、一つずつお願いする
  • メモやカレンダーを活用して、予定や約束を視覚的に示す
  • 静かで落ち着いた環境を整える
  • できたことを褒めて、自信を持ってもらう

また、本人が感情をコントロールできずに怒ったり落ち込んだりしたときは、無理に説得せず、落ち着くまで見守ることも大切です。

ご家族自身も一人で抱え込まず、必要に応じて休息を取ることをおすすめします。

専門家に相談する

もやもや病による性格変化は、専門的な知識とサポートが必要な場合が多くあります。

一人で悩まず、医療機関やリハビリテーション施設の専門家に相談することが重要です。

リハビリテーション専門医、作業療法士、言語聴覚士などの専門家は、高次脳機能障害に対する適切な治療法を提案してくれます。

また、心理カウンセラーやソーシャルワーカーに相談することで、ご家族の精神的な負担を軽減するサポートも受けられます。

地域の支援制度や福祉サービスについても情報を得られるため、積極的に相談してください。

もやもや病による性格変化に関してよくある質問

もやもや病による性格変化に関して、よくある質問を紹介します。

これらの疑問を解消することで、もやもや病との向き合い方がより明確になります。

もやもや病になると仕事はできない?

もやもや病になっても、適切な治療とリハビリテーションを受けることで、仕事に復帰できる可能性があります

症状の程度や後遺症の有無によって、復職までの期間や働き方は異なります。

高次脳機能障害などの後遺症がある場合は、職場と相談して業務内容を調整したり、勤務時間を短縮したりする配慮が必要です。

必要に応じて、障害者雇用制度や就労支援サービスを活用することも検討しましょう。

もやもや病で気をつけることは?

もやもや病で気をつけるべきポイントは、脳への血流を悪化させる以下の行動を避けることです。

  • 激しい運動や過度な興奮を避ける
  • 過換気(激しく息を吸ったり吐いたりすること)を避ける
  • 脱水状態にならないよう、十分な水分を摂る
  • 熱いものを食べたり飲んだりするときは注意する
  • 定期的に医療機関を受診し、経過観察を続ける

また、処方された薬をきちんと服用し、医師の指示に従いましょう。

日常生活でストレスを溜めないよう、リラックスできる時間を持つことも大切です。

もやもや病の後遺症である性格変化には再生医療をご検討ください

もやもや病で起きる性格変化は、脳の前頭連合野がダメージを受けることで生じる高次脳機能障害の症状です。

ご家族が性格変化の症状に悩まれている場合は、専門家に相談しながら適切な治療を受けることも検討しましょう。

リハビリテーションや医療機関のサポートを活用することで、症状の改善や生活の質の向上が見込めます。

また、高次脳機能障害の根本治療を目指す方は、再生医療による治療をご検討ください。

再生医療は、自身の細胞や血液を用いて、損傷した脳細胞の再生・修復を促すことで後遺症の改善を目指す治療法です。

以下の動画では、再生医療によって高次脳機能障害が改善した症例を紹介していますので、併せてご覧ください。

当院リペアセルクリニックでは、高次脳機能障害の再生医療について無料カウンセリングを実施しております。ぜひご相談ください。

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長