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骨頭壊死の初期症状とは?どこが痛むのかや放置するリスクを解説

骨頭壊死の初期症状とは?どこが痛むのかや放置するリスクを解説
公開日: 2025.12.26

日常生活の中で股関節に痛みや違和感を覚え、「なぜ痛むのだろう」「この痛みはいつまで続くのだろう」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

股関節の痛みは原因がわかりにくく、症状が長引く場合、骨頭壊死(こっとうえし)の初期症状である可能性があります。

骨頭壊死は、初期段階では症状が軽く見逃されやすいため、早期発見が重要な病気の一つです。

しかし、「実際の症状はどのようなもの?」「変形性股関節症とはどう違う?」と疑問に思う方もいるでしょう。

本記事では、骨頭壊死の初期症状の特徴や早期受診の重要性について解説します。

ぜひ参考にして、痛みの原因を正しく理解し、ご自身に合った治療法を見つけるためのヒントにしてください。

なお、進行した骨頭壊死に対しては、再生医療が治療の選択肢となる場合もあります。

再生医療とは、患者さまご自身が持つ体の回復力に着目し、損傷した組織や機能の回復をサポートする治療法です。

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痛みや将来的な圧壊への不安でお悩みの方は、ぜひ一度当院のカウンセリングへお越しください。

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骨頭壊死(大腿骨頭壊死・股関節壊死)の初期症状の特徴

骨頭壊死(特発性大腿骨頭壊死症)とは、大腿骨頭(太ももの骨の丸い先端部分)への血流が悪くなり、骨の組織が壊死してしまう病気です。

初期症状の特徴として、以下のような点が挙げられます。

特徴 詳細
初期は無症状 骨の細胞が壊死した段階では痛みを感じない
痛みの始まり 壊死した骨が体重を支えきれずに潰れた(圧潰した)瞬間に痛みが出る
痛むタイミング 立ち上がった時や歩き始めなど、体重をかけた時に痛みやすい
痛む場所 股関節だけでなく、お尻(殿部)、太もも、膝などに痛みが出ることがある
安静時の状態 初期段階では、安静にしていると痛みが治まることが多い

※出典:公益社団法人 日本整形外科学会「特発性大腿骨頭壊死症」

初期段階では安静にしていると痛みが治まる場合が多く、見過ごされてしまうケースもあるため注意が必要です。

しかし病気が進行して骨の圧潰が進むと、痛みの頻度や強さが増していく傾向があります。

骨頭壊死の痛みには、発生メカニズムや広がり方に以下のような特徴があるといわれています。

  • 潜伏期(無症状)がある
  • 圧潰(あっかい)による急激な痛み
  • 痛みの広がり(放散痛・関連痛)

骨自体には痛覚がないため、壊死しただけでは自覚症状がなく、骨が潰れた(圧潰した)瞬間に激痛が走るのが特徴です。

痛みは股関節だけでなく、お尻や膝にまで広がることもあるため、膝の不調と勘違いされるケースもあります。

初期段階では無症状であっても、ある日突然激痛に襲われることがあるため、自己判断せずに専門医の診察を受けることが重要です。

骨頭壊死の初期症状がわかりにくい理由|変形性股関節症と間違えやすいポイント

骨頭壊死の初期症状は、他の病気や一時的な不調と区別がつきにくい場合があります。

股関節の痛みを引き起こす代表的な病気である「変形性股関節症」と間違えやすいですが、両者には発症の仕方に違いがあります。

それぞれの特徴の違いは、以下のとおりです。

病気 発症の仕方 特徴
骨頭壊死 急激に発症する 「〇月〇日に急に痛くなった」と特定できる場合が多い
変形性股関節症 緩やかに進行する 「いつからか痛い」「徐々に痛みが強くなった」という経過を辿る

骨頭壊死は、ある日突然骨がつぶれて痛みが出現するため、発症した日時や状況を鮮明に覚えている場合が多いのが特徴です。

一方で変形性股関節症は長い時間をかけて軟骨がすり減っていくため、痛みの始まりが曖昧な傾向があります。

初期の骨頭壊死はレントゲンに写らないケースもあり、診断を受ける際には以下の点に注意が必要です。

  • レントゲン検査では発見が難しい場合がある
  • 初期段階では「異常なし」と診断される可能性がある
  • MRI検査などが可能な専門医による診断が必要である

骨の形が保たれている初期段階では、レントゲン画像に異常が写らないことがあります。

「異常なし」と診断されても痛みが続く場合は、MRI検査などが可能な専門医を受診することが重要です。

骨頭壊死の初期症状チェックリスト

骨頭壊死が疑われる主な症状として、以下のようなものが挙げられます。ご自身の症状が当てはまるか、チェックリストで確認してみましょう。

動作・状態 症状の詳細
立ち上がり・歩き始め 動き始めに股関節が痛む
日常生活動作 あぐらや靴下を履く動作がしづらい
歩行時 長時間歩くと股関節やお尻の奥が重だるくなる
安静時 安静にしても痛みが数日〜数週間続き改善しない

立ち上がった瞬間や歩き始めた時に、強い痛みを感じることが多いのが特徴です。

痛みだけでなく、関節の動きに制限が出ることで日常生活に支障をきたすケースもあります。

痛みは股関節だけでなく、お尻や膝など離れた場所に現れることもあります。

以下のような症状がある場合は注意が必要です。

  • お尻(殿部)や太ももの前側の痛み
  • 膝の痛み(関連痛による誤認)
  • あぐらをかく動作の困難
  • 足の爪を切る動作の困難

股関節以外の場所に痛みが出ていても、原因が股関節にあることは珍しくありません。

膝の痛みが続く場合は、股関節の異常も疑いましょう。

骨頭壊死の初期症状は放置せずに、症状が悪化する前に早めに受診しよう!

股関節に違和感や痛みがある場合は、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。

骨頭壊死は進行性の病気であり、放置して骨の圧潰(潰れ)が進んでしまうと、股関節の変形が悪化し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

病気の進行度や壊死の範囲によって、治療法は以下のように異なります。

治療法 内容 対象となるケース
保存療法 杖の使用や鎮痛薬で経過を見る 壊死範囲が小さく、圧潰リスクが低い場合
手術療法 骨切り術や人工股関節全置換術 痛みがあり、骨頭の潰れ進行が予想される場合
再生医療 自身の幹細胞で修復を促す 手術を避けたい、自分の骨を温存したい場合

壊死の範囲が小さい場合は、保存療法で様子を見ることが一般的です。

しかし痛みがあり進行が懸念される場合は、自分の骨を残す「骨切り術」や、人工物に置き換える「人工股関節全置換術」などの手術が検討されます。

「手術は避けたい」「自分の骨で歩き続けたい」と希望する場合は、再生医療も選択肢の一つとなります。

当院(リペアセルクリニック)が提供する再生医療の特徴は、以下のとおりです。

  • 自身の幹細胞を用い、骨の再生や血管の新生を促す
  • 壊死した部分の修復を助け、骨が潰れるのを防ぐ効果が期待できる
  • 入院期間が短く体への負担が少ない

実際の症例や治療内容の詳細については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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骨頭壊死の初期症状に関するよくある質問と回答

骨頭壊死の初期症状に関するよくある質問と回答は、以下のとおりです。

骨頭壊死の初期段階でできる対処法は?

骨頭壊死の初期段階でできる対処法としては、以下のようなものがあります。

対処法 具体的な内容
負担の軽減 杖を使用する、重い荷物を持たない
動作の制限 ジャンプ、ランニング、深くしゃがむ姿勢を避ける
軽い運動 水中ウォーキング、ストレッチ、ジグリング(貧乏ゆすり)

初期段階では比較的強い痛みがある場合でも、まずは保存療法で様子を見ることがあります。

骨頭が潰れるのを防ぐため、股関節に過度な衝撃や負担がかかる動作は避けましょう。

一方で完全に安静にしすぎると筋力が低下してしまうため、痛みのない範囲で関節を動かすのが重要です。

プールでの歩行は浮力によって体重の負担を減らしながら運動できるため、初期段階で推奨されています。

骨頭壊死を疑ったら何科を受診するべき?

股関節やお尻、膝などに違和感や痛みを感じる場合は、整形外科の受診が推奨されます。

自己判断で様子を見ていると、診断が遅れて骨の変形が進んでしまう可能性があります。

受診の際は、以下の情報を医師に伝えるとスムーズです。

  • 痛みが始まった時期(急に痛くなった日時など)
  • 痛みを強く感じる動作
  • ステロイド薬の使用歴や飲酒習慣の有無

レントゲン検査で異常がないと言われても、痛みが続く場合やリスク因子(ステロイド・アルコール)がある場合は、MRI検査ができる専門医への相談が有効です。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設