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脳梗塞の後遺症で寝てばかりになる?睡眠の重要性と再生医療について

公開日: 2025.01.09
更新日: 2025.02.03

「脳梗塞を発症後、寝てばかりになってしまった」

「脳梗塞の後遺症で眠くなる原因は?」

「脳梗塞後に寝てばかりになる症状は改善できる?」

上記のように脳梗塞の後遺症でお悩みの方もいるでしょう。

本記事では、脳梗塞の後遺症で眠くなる理由や睡眠の重要性について解説します。

【この記事を読むとわかること】

脳梗塞の後遺症の治療として注目されている再生医療についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

脳梗塞の後遺症で眠くなるのはなぜ?

脳梗塞の後遺症で眠くなる理由を下記にまとめました。

【脳梗塞の後遺症で眠くなる原因】

  • 脳内の酸素が不足している
  • 夜間の睡眠が不十分
  • 脳梗塞の治療に使用される薬の副作用

脳梗塞は脳の血管が詰まったり細くなったりして血流が途絶えた結果、酸素やエネルギーの不足した細胞が壊死する病気です。

脳梗塞を発症した脳は酸欠状態に陥りがちです。脳の酸素量と眠気は密接な関係があり、酸素が不足すると眠気を感じる場合があります。

また、処方されている薬が原因で眠気を感じている可能性があります。副作用に眠気がある薬を服用している場合は医師に相談してみましょう。

脳梗塞と睡眠の関係性

脳梗塞と睡眠の関係は、主に以下の2つが挙げられます。

【脳梗塞と睡眠の関係】

一つずつみていきましょう。

睡眠障害・不眠症が脳梗塞の発症リスクになる

睡眠障害や不眠症は、脳梗塞を発症する原因の一つです。

充分に睡眠がとれていないと、体の中の炎症反応が起きやすくなったり、自律神経のバランスが乱れたりすると考えられているためです。

たとえば、睡眠時無呼吸症候群の方は健康な方に比べて脳梗塞になる確率が4倍です。
引用循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン

また、夜間の睡眠が5時間以下の方は7~8時間睡眠の方よりも脳梗塞のリスクが上昇します。

脳梗塞になりやすい睡眠障害を下記にまとめました。

【脳梗塞になりやすい睡眠障害】

  • 5時間以下の睡眠
  • 9時間以上の睡眠
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 入眠困難
  • いびき

睡眠の質の改善は、脳梗塞の予防につながります。

脳梗塞の回復には睡眠が重要

脳梗塞の回復には、良質な睡眠が不可欠です。

脳梗塞後の機能回復が見込める回復期に「良質な睡眠」をとることで神経の可塑性(新しい神経回路が作られる)に良い影響を与える可能性があるためです。

回復期とは、脳梗塞発症後の3カ月~6カ月ごろを指し、リハビリでは主に食事や車いすへの移動などの日常生活の動作を練習します。

睡眠時は浅い眠りであるレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を繰り返していています。睡眠不足や途中で目が覚めてしまったりすると新たな神経回路をつくる妨げとなる場合があります。

睡眠に不安を抱えている方は医師に相談してみましょう。

不眠・睡眠不足が脳に与える影響とは

不眠や睡眠不足は脳にダメージを与え、以下のような影響を及ぼす可能性があります。

【不眠・睡眠不足が脳に与える影響】

一つずつ紹介します。

前頭葉の活動が低下する

不眠や睡眠不足は「思考力」「判断力」「集中力」を司る前頭葉の活動の低下を引き起こす場合があります。

前頭葉の活動が低下した場合に考えられることを下記にまとめました。

【前頭葉の活動が低下した場合に考えられること】

  • 頭がぼんやりして考えられない
  • 集中力が持続しない
  • 新しいことを覚えられない
  • 同じ事ばかり話す
  • 抑うつやイライラ

不眠や睡眠不足は、人格や社会性に深く影響します。

脳の修復・再生機能が低下する

不眠や睡眠不足が脳の修復・再生機能を妨げる点も注目したいポイントです。

脳の修復・再生機能が低下することで、脳の重要な部位である前頭葉や海馬などが委縮する可能性があります。

起きているときの脳はエネルギーを消費する一方で、神経細胞から老廃物が排出されます。睡眠中の脳は浅い眠りの間に老廃物を取り除き、深い眠りの際に大脳を休めています。
引用:レム睡眠中におこる大脳毛細血管の血流の上昇と、A2a受容体の関与

脳の機能が低下すると集中力や免疫力が低下したり、アルツハイマー病などの認知症のリスクを高めたりします。

睡眠の質を向上させる方法

脳梗塞後の眠気の解消や効率よくリハビリを受けるためには、良質な睡眠が重要です。睡眠の質を向上する方法を3つご紹介します。

【睡眠の質を向上する方法】

順番にみていきましょう。

生活サイクルを整える

良質な睡眠のために、生活サイクルを整えましょう。生活サイクルを整えるには運動や入浴などの習慣や、体内時計の調節が有効です。

具体的な生活サイクルの整え方を以下にまとめました。

【生活サイクルの整え方】

  • 朝に太陽の光を浴びる
  • 寝る前にパソコンやスマートフォンを長時間見ない
  • ウォーキングやジョギングなどの適度な運動を行う
  • 寝る2~3時間前に入浴する

人間の体内時計は24時間よりも長いので、調節しないと睡眠のタイミングがずれ込んでしまいます。光は体内時計を整える効果があるので朝は太陽の光を浴び、夜間は照明やスマートフォンの使用を控えるのがおすすめです。

就寝3時間前までに夕食をとる

睡眠の質を向上するには、就寝3時間前までに夕食をとりましょう。食事から就寝までの時間が短いと胃が消化活動のため働き続け、脳が興奮してしまいます。

そのため、就寝の際に以下のような影響を及ぼします。

【食事から就寝までの時間が短い場合に起こりうること】

  • 寝つきが悪くなる
  • 睡眠が浅くなる
  • 食べたものが消化しきれず胃もたれをおこす

良い睡眠のためには、寝る2~3時間前に済ませましょう。また、ラーメンや揚げ物などの消化に時間がかかる脂っこい食事は避け、魚や豆腐、たまごなどの良質なたんぱく質を選ぶのもおすすめです。

自分に合った寝具を選ぶ

睡眠の質を向上するには、寝具を見直すのも一つの手です。

起床時に枕から落ちていたり、肩や首がこってたりする方は、枕が合っていない可能性があります。自分の肩幅ほどの幅で、適切な高さの枕を探してみましょう。横向きに寝る方は、高めの枕を選ぶと良いでしょう。

また、マットレスを選ぶ際は実際に横になって力を入れずに寝返りができるか、仰向けで呼吸がしやすいかチェックしてみましょう。

好みの寝具が自分に合っていると限らない点は注意が必要です。体格やマヒの具合にもよるので医師やリハビリ担当スタッフに相談してみましょう。

脳梗塞の後遺症の回復には再生医療による治療がおすすめ

脳梗塞後の後遺症による眠気にお悩みの方は、再生医療による治療も視野に入れてみましょう。

再生医療の治療では一例として、自身の下腹部から採取した細胞から幹細胞を培養して数を増やしてから患部へ点滴を行います。幹細胞は、血管や脳の神経細胞を再生させる効果が期待できます。

当院では再生医療を取り扱っていて脳梗塞の後遺症を改善、予防する治療が可能です。

効果には個人差がありますが脳梗塞の後遺症を根本的に治療したい方は、ぜひ当院にご相談ください。

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脳梗塞の後遺症に関するよくある質問

脳梗塞の後遺症にお悩みの方へ、眠気やあくびの原因や疲れやすさについて解説します。

【脳梗塞の後遺症に関するよくある質問】

脳梗塞後の眠気やあくびの原因は?

脳梗塞後の眠気やあくびの原因として、脳内の酸素不足や血流の低下が考えられます。

脳梗塞後は、健康時よりも脳内の血流が少なくなり脳に届く酸素が不足しやすくなるので、酸素を多く取り込もうとあくびが増えることがあります。

また、脳梗塞の後遺症として、夜間に眠れなくなってしまう「不眠症」や睡眠のリズムが乱れて眠りが浅くなる「覚醒障害」の可能性も。

脳梗塞後の眠気やあくびに悩んでいる方は、医療機関に相談しましょう。

脳梗塞後に疲れやすいのはなぜ?

脳梗塞後に疲れやすい原因は、以下の通りです。

【脳梗塞後に疲れやすい原因】

  • 入院生活による体力低下
  • 眠りが浅い
  • 脳梗塞によって損傷した部位から発せられる炎症ホルモン
  • 後遺症による不安やストレス

疲れやすさを改善するには睡眠や生活習慣を整え、リハビリを受けるのが有効です。

【まとめ】脳梗塞の後遺症を回復するために睡眠の質が重要

脳梗塞の後遺症と睡眠は密接な関係にあり、回復には睡眠の質の向上が重要です。

不眠や睡眠不足だと脳の機能が低下し、修復や再生が難しくなってしまいます。生活サイクルや食事、寝具を見直し睡眠の質を高めましょう。

また、脳梗塞後の後遺症にお悩みの方は、再生医療による治療も有効です。後遺症の治療や予防をしたい方はお気軽にご相談ください。

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長

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