登山の膝の痛みに効果的なテーピングの巻き方|おすすめのテープや注意点を解説
公開日: 2020.07.05更新日: 2025.06.30
「せっかくの山登りなのに、膝の痛みが気になって思い切り楽しめない」
「下山時に膝がガクガクして不安定な感じがする」
登山を楽しんでいる方の中には、上記のような経験や不安がある方も多いのではないでしょうか。
上記のようなときは、正しいテーピングの知識があれば、膝の痛みを予防・軽減して、登山を楽しめます。
この記事では、登山での膝の痛みに効果的なテーピングの巻き方を初心者の方でもわかりやすく解説します。
また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、登山によって長引く膝の痛み症状を改善させるための再生医療に関する情報を配信中です。
「膝を気にせず登山を楽しみたい」「膝の痛みを何とかしたい」という方向けに有益な情報を配信しているので、ぜひご覧ください。
目次
登山による膝の痛みに効果的なテーピングの巻き方
登山をするときに膝が痛みが気になるときは、テーピングの巻き方や、テーピングの種類を知っておくと便利です。
それぞれ詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
テーピングの巻き方
登山による膝の痛みに効果的なテーピングの巻き方では、以下のように4枚のテープを貼り合わせて膝の負担を軽減します。
- 1枚目は膝下から内側を通って太ももの外側まで、膝を避けるようにU字に貼る
- 2枚目は膝下の外側から太ももの外側に貼る(1枚目の両端に繋ぐイメージ)
- 3枚目と4枚目は膝下のくぼみ部分を交互に強く貼り、膝のお皿を圧迫する(×印のように貼る)
テーピングを巻く時は、膝を軽く曲げて、テープを少し引っ張りながら貼りましょう。
2枚目の膝下の外側から太ももの外側、つまり膝から上部に向かって引っ張るような貼り方になるため、登山をする際に足が上がりやすくなるといわれています。
また、4枚目のテープは膝下を圧迫するように貼ることで、膝がゆるむのを防止でき、下山時の衝撃を緩和できることが特徴です。
おすすめのテープ
登山におすすめのテープは、非伸縮性のテープとキネシオロジーテープです。
非伸縮性のテープは伸縮性のないタイプで、関節や筋肉をしっかりと固定するのに向いています。
キネシオロジーテープは固定目的のテーピングと異なり、筋肉のサポートが目的とされているものです。
テープ自体が筋肉の収縮力に近い構造になっていて、関節の可動域を確保することが目的とされています。
テーピングが登山による膝の痛みに効果的な理由
テーピングが登山による膝の痛みに効果的な理由はいくつかあります。
- 膝関節の安定性をサポートする
- 膝周辺の筋肉をサポートする
- 膝の痛みの抑制や軽減に期待できる
- ケガの予防につながる
登山では登る際の膝への負担や、下山時の着地の衝撃による筋肉疲労、関節の不安定化により、膝の痛みが生じる可能性があります。
このような膝の痛みを予防・軽減するために効果的なのがテーピングです。
適切なテーピングにより膝を安定させることで、安心して登山を楽しめるでしょう。
登山による膝の痛みにテーピングを巻くときの注意点
登山による膝の痛みにテーピングを巻くときの注意点は以下のとおりです。
登山の際はテーピングを巻くことで、ケガの予防や痛みの軽減などメリットは多くありますが、巻くときには注意が必要となります。
以下では、それぞれの注意点について解説していきます。
きつく巻きすぎない
テーピングをきつく巻きすぎると、血行の悪化による痛みの増加や筋肉の痙攣をおこす可能性があります。
きつく巻いたテーピング周辺の血管が圧迫されると血行が悪くなり、筋肉に充分な酸素や栄養が供給されず、筋肉の痙攣を引き起こします。
テーピングは関節の動きをサポートする役割があるため、適度な圧迫を意識して痛みや違和感がないかを確認しましょう。
テーピングは1日ごとに張り替える
身体を動かすことでテーピングが少しづつずれたり、はがれたりすることが多いため、1日ごとに張り替えましょう。
また、長時間貼り続けると肌トラブルにつながる可能性もあります。
粘着力が強いテーピングをはがすときに痛みが生じることもあるため、体毛の流れに沿ってゆっくりはがしましょう。
はがす時の痛みが気になる方は、シャワーでテーピングと身体の間に水を入れることで痛みを感じづらいのでおすすめです。
他の人に巻いてもらう方が良い
テーピングは他の人に巻いてもらう方が正しく巻けるため、自分自身で巻くより痛みを緩和できる場合があります。
とくに身体が硬い人は、テーピングを巻くこと自体が難しい場合もあるでしょう。
軽い運動などを行うときは、セルフテーピングにも挑戦してみても良いですが、なるべく他の人にお願いした方が良いです。
登山による膝の痛みにテーピングを巻くときによくある質問
登山による膝の痛みにテーピングを巻くときに、よくある質問をまとめています。
膝の痛みが不安なまま登山をするのは不安も多いかと思いますので、参考にしてください。
膝にテーピングをしたまま寝るのは良くない?
膝にテーピングをしたまま寝ることはおすすめできません。
肌がかぶれやすくなったり、テープがズレて効果が落ちたりするため、毎日新しいテーピングに張り替えるようにしましょう。
ケガの治療中など医師の指示がある場合を除き、登山での痛みの緩和やケガ予防が目的であれば毎日張り替えることが推奨されます。
テーピングに欠点はある?
テーピングには、肌のかぶれや血行不良、テーピングをはがす際に肌を痛めてしまうといった欠点があります。
テーピングの粘着剤によるかぶれや、強く巻きすぎてしまうことによる血行不良などが原因です。
しかし、毎日張り替えることで肌トラブルを避け、適切な巻き方をすることで血行不良を防ぐことができます。
テーピングを活用して膝の痛みを気にせず登山を楽しもう
登山での膝の痛みは、正しいテーピングの知識と技術があれば予防・軽減できます。
テーピング方法を覚え、自分に合ったテープを選ぶことで、膝の痛みを軽減して登山を楽しめるようになるでしょう。
ただし、テーピングは万能ではありません。
きつく巻きすぎないよう注意し、毎日張り替えることで肌トラブルを防ぎましょう。
また、登山を継続的に楽しむためには、日頃からのストレッチや筋力トレーニングなどのケアも重要です。
もし登山後の膝の痛みが長引く場合は、重篤な疾患の可能性もあるため、放置せずに医療機関を受診することをおすすめします。
適切なテーピングと日頃のケアで、膝の不安を解消して思い切り登山を満喫しましょう。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設