膝の人工関節手術が失敗する可能性・リスクについて解説!
公開日: 2020.06.22更新日: 2024.11.19
膝の疾患によって治療を受ける場合、症状の進行具合で医師から手術を勧められることもあります。しかし、「手術と聞くと怖いイメージがある」「手術で失敗してしまうのではないか」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、膝の人工関節手術で失敗する可能性やリスクについて紹介します。考えうる問題点を把握し、スムーズに治療を行いましょう。
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- ・膝の人工関節手術が失敗する可能性
- ・膝の人工関節手術で伴うリスク
- ・人工関節手術以外の治療方法
目次
膝の人工関節手術が失敗する可能性
どのような手術であっても、失敗の可能性はゼロではありません。
膝手術では、その人に合った人工関節のサイズ選びや、どれくらいの角度でどれくらいの量の骨を削るかなど医師の判断が重要になります。
判断を間違ってしまうと痛みが生じたり、可動域が制限されてしまうので、手術で失敗しないためにも信頼できる医師・医療機関を選ぶことが大切です。
【失敗例】膝の人工関節手術で伴うリスク
変形性膝関節症の手術はいくつかのリスクを伴います。
予防策をとることでリスクを大幅に軽減できますが、手術を検討している方はどのようなリスクがあるのか事前に学んでおきましょう。
血栓のリスク
手術の切開によって出血すると、防御反応で血液が固まりやすくなることに加え、患部を動かさないようにするため静脈内に血栓ができやすくなります。
血栓のリスクを軽減するためには、十分な水分補給や手術後にできるだけ早く体を動かすことが挙げられます。
感染症のリスク
手術時の細菌侵入で感染症を引き起こすリスクも存在します。手術中はもちろん、手術後に人工関節が感染するケースもあり、油断できないリスクです。
手術前の適切な抗菌薬の服用や、厳密な無菌操作が重要です。また、患者自身も手術部位の清潔保持に努める必要があります。
人工関節が緩むリスク
手術後のリスクのひとつに長年の使用や体重の増加、激しい動きなどで大きな負荷がかかり、人工関節が緩むことが挙げられます。
人工関節と骨の固定が不十分になり安定性が失われるのと同時に、痛みや不安定感、歩行障害といった症状が現れます。
また、人工関節が緩んだ際には再手術を考慮する必要があります。
膝の人工関節手術が失敗?勘違いしがちな症状
膝の人工関節手術を受ける方の多くが、痛みの解消やスムーズな動作に期待をよせることでしょう。
しかし、術後の症状から手術が失敗したと勘違いしてしまうケースも多々発生します。
上記のような勘違いを防ぐためにも、手術後どのような状態になるか事前に把握しておく必要があります。
そこでこの項目では、変形性膝関節症の手術後に勘違いを招く症状やケースについて紹介します。
手術したのに痛みがある
人工関節手術後に痛みが続くことは珍しくありません。
人工関節が馴染むまでに、これまであまり使用してこなかった筋肉に負担がかかって痛みが生じるケースがあります。
こうした痛みは数カ月程度で少しずつ和らぎますが、長期にわたる疼痛症状のため手術の失敗を連想させてしまいます。
手術後に膝が腫れる
手術によるダメージで手術後に炎症を起こし、膝が腫れることもあります。
個人差がありますが、炎症は1カ月以内で治まるケースが多いです。
しかし、膝に負担がかかってしまうと炎症が長引いてしまうこともあり、膝の腫れが治まらないと不安を抱いてしまいます。
膝が曲がらない
人工関節が体に馴染むまでには時間が必要です。手術後すぐに膝が思うように曲がるわけではありません。
膝が曲がらないため「失敗したのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、人工関節が馴染むまでに時間がかかることを覚えておきましょう。また、リハビリテーションの継続が大切です。
人工関節手術以外の治療方法【変形性膝関節症】
膝の疾患で多くの方が悩まされているのが変形性膝関節症です。
変形性膝関節症の治療には、人工関節手術以外にもさまざまな方法があります。主な治療方法は以下の通りです。
- ・薬物療法
- ・温熱療法
- ・運動療法
これらの治療法は、症状の程度や生活スタイル、健康状態などを考慮し専門医が判断します。また、手術以外の治療方法で効果が得られない場合や、症状が悪化した場合は手術が検討されます。
再生医療なら膝の人工関節手術で伴うリスクを軽減できる
膝の人工関節手術で失敗する可能性やリスクについて紹介しました。
膝の手術を選択する場合は、どのようなリスクがあるか事前に把握しておくことが大切です。また、近年では身体への負担やリスクが少ない再生医療という治療法もあるので、人工関節手術の失敗を心配されている方は選択肢のひとつとして検討してみましょう。