がん予防は食事や運動だけじゃない!免疫細胞療法とは?
公開日: 2019.11.11更新日: 2024.03.29
免疫力が低いと「がん」を発症する危険があるといわれています。
・最近、風邪をひきやすくなった
・肌荒れや目の下のクマがひどい
・体がシャキッとせず疲れが取れない
・歯磨きしているのに歯周病になった
というような症状がある方は、免疫力が下がっているのかもしれません。
そこで、免疫を上げることができ、がん予防にも効果的な免疫細胞療法をご紹介します。
がんを予防する免疫細胞療法①「NK細胞免疫療法」
人間は生まれながらにして、病原体に対する免疫を持っています。これを自然免疫と呼びます。
自然免疫は、体内の病原体の情報をリンパ球に伝えたり、病原体を攻撃したりする役割を持っています。
自然免疫で対処しきれないものは「獲得免疫」が病原体を攻撃します。「獲得免疫」とは、体内に入り込んできたウイルスなどに対して獲得した免疫のことを言います。
これらの獲得免疫は、自然免疫から得た病原体の情報をもとに働きます。
そのため自然免疫が下がっていると、獲得免疫に情報が行き届かず、病原体を攻撃できないため「がん」になりやすい体質を作ってしまうのです。
このがんを予防するには、自然免疫の中のNK細胞というものが使用されます。NKとはNatural Killer(殺し屋!)のことで、体内のパトロールをしながら、病原体に対して高い攻撃力を発揮します。
NK細胞免疫療法
NK細胞は、患者さん自身の血液から採取し、取り出したNK細胞を培養して活性化するとともに100~1000倍に数を増やします。
それらを体に戻すことで免疫力が上がりがんの予防につながります。NK細胞はパトロールもしていますから、がんの早期発見にもつながります。
がんを予防する免疫細胞療法②「自家CAT細胞療法」
CAT細胞療法は、NK細胞療法の効果が少ない場合に行われる療法で、獲得免疫である攻撃細胞キラーT細胞を使用します。
キラーT細胞も攻撃性が強い細胞です。
方法はNK細胞療法と同じです。がんの治療が終わり、再発させないための免疫力を高めたい方にもおすすめの療法です。
免疫細胞療法は安全性が高い
治療を受けるにあたって気になるのは副作用ではないでしょうか。
免疫細胞療法は患者さん自身の細胞を使うので、副作用がとても少ないのが特徴です。
また、手術や抗がん剤、放射線との併用も可能です。
まとめ
免疫が下がると、いろいろな病気にかかりやすくなります。
逆に言うと免疫力が高い人は、病気になりにくいということです。
加齢や生活習慣によって知らず知らずのうちに低下してしまった免疫力を免疫細胞療法で高め、がん予防や、いろいろな病気の予防に役立てることを検討してみてはいかがでしょうか。