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野球肘の治療期間を症状別に解説!早期復帰 を目指せる再生医療も紹介

公開日: 2019.09.09
更新日: 2025.04.30

腕を酷使する野球をしている方にとって「肘のケガや故障」は選手生命に大きく影響します。

症状を我慢して投げ続ければ重症化し、さらに長期間のリハビリが必要になる可能性もあります。

本記事では、野球肘の症状別に治療期間の目安について詳しく解説します。

また、野球肘の早期回復が目指せる「再生医療」についても紹介します。

野球肘は投球動作によって起こる肘関節のスポーツ外傷の総称です。

主に内側型、外側型、後方型の3つのタイプに分けられます。

肘のどの部位に障害が生じるかによって治療法や回復期間が大きく異なります。

以下では、それぞれの治療期間の目安について解説します。

内側型野球肘の治療期間

内側型野球肘の治療期間は、症状の程度に応じて以下が目安となります。

  • 軽症:2〜4週間の投球中止で改善
  • 中等症:1〜2ヶ月の投球中止と安静
  • 重症:3ヶ月以上、手術を要する場合は約1年

内側型野球肘は野球肘の中でも最も発生頻度が高く、10人に1〜3人程度に発症します。

主に「上腕骨内側上顆障害(リトルリーグ肘)」「上腕骨内側上顆裂離」「内側側副靭帯損傷」などの種類があります。

小中学生では肘の内側上顆(ないそくじょうか)という部分の成長軟骨に障害が生じることが多く、投球動作で肘の内側が引っ張られることで痛みが発生します。

初期段階では2〜4週間の投球中止で改善することが多いですが、重症で手術が必要な場合は復帰までには約1年かかります。

外側型野球肘の治療期間

外側型野球肘の治療期間は、症状の程度に応じて以下が目安となります。

  • 軽症・初期:3〜6ヶ月の投球禁止と安静
  • 中等症:6ヶ月〜1年の保存療法
  • 重症:手術療法が必要な場合、鏡視下手術で3〜4ヶ月、開放手術で8〜9ヶ月

外側型野球肘は肘の外側の小頭(しょうとう)に生じる障害で、「離断性骨軟骨炎(OCD)」が代表的です。

主に10歳前後の成長期の選手に発症し、野球肘の中でも最も重症化しやすい障害の一つです。

最大の問題は初期に症状がほとんど現れないことで、「沈黙の障害」とも呼ばれます。

病状が進行して初めて痛みが出るため、受診時にはすでに手術が必要な状態になっていることもあります。

初期に発見できれば投球禁止による保存療法で治癒可能です。

症状が進行して手術が必要な場合は、肘の状態に応じて手術方法が異なり、長いと競技復帰まで8〜9ヶ月程度かかることもあります。

後方型野球肘の治療期間

後方型野球肘の治療期間は、症状の程度に応じて以下が目安となります。

  • 軽症:2〜4週間の投球中止と安静
  • 中等症:4〜8週間の投球中止と安静
  • 重症:手術を要する場合は3ヶ月以上

後方型野球肘は肘の肘頭(ちゅうとう)という部分に障害が生じる症状です。

主に「肘頭骨端線閉鎖不全」「肘頭疲労骨折」「肘頭骨棘骨折」「後方インピンジメント」などの種類があります。

中学〜高校生では骨端線(成長する部分)に障害が生じることが多く、骨が成熟した高校生以上では疲労骨折が主な症状です。

多くの場合、2〜4週間の投球中止で改善しますが、症状が継続する場合は8週間以上の休養が必要です。

治らない場合はボルトなどで固定する手術が必要になり、復帰までに3ヶ月以上かかります。

リハビリでは肘を必要以上に反らせないフォーム修正が重要です。

野球肘かどうかを自分でチェックする方法

野球肘は早期発見・早期治療が重要です。症状が軽いうちに対処することで、治療期間を短縮し、重症化を防ぐことができます。

以下の症状がある場合は、野球肘の可能性が高いので注意が必要です。

  • 投球時に肘が痛む
  • 投球直後に痛みが出るが、しばらくすると引く
  • 痛みがあり、肘をスムーズに動かせない
  • 投球数が多い日に痛みが出る・強くなる
  • 投球時・投球直後以外の時間帯も痛みが続く
  • 全力で投げているのに球威が落ちている

初期には投球をやめると痛みが引くこともあるため、翌日以降も練習を継続してしまい日に日に悪化するケースが多くあります。

「初めて痛みがあった」時点で投球を中止し、整形外科などの医療機関を受診してください。

野球肘になったらやってはいけないこと

野球肘を悪化させないために、以下のことは避けましょう。

  • 痛みを我慢して投げ続けること
  • 自己流のフォーム修正を試みること
  • 十分な休養を取らないこと
  • 肘に負担をかける活動を続けること
  • 早すぎる復帰をすること

野球肘は投球制限・休息により回復可能な障害ですが、無理をすると症状が悪化するリスクがあります。

痛みは身体からの警告信号なので、無理に投げ続けるのは避けて、医師の指示に従って十分な休養をとりましょう。

野球肘の主な治療法

野球肘の主な治療法は、以下の通りです。

治療法 説明
保存療法
  • 投球の一時的な中止、アイシング、消炎鎮痛剤の服用など
  • 軽度から中等度の症状に最も一般的な治療法
ステロイド注射
  • 炎症を抑えるため肘関節周囲に注射
  • 尺骨神経障害などに有効
手術療法
  • 保存療法で改善しないほど重症な場合に検討
  • 靭帯再建術(トミー・ジョン手術)、骨軟骨移植術、骨片固定術などがある
PRP療法(再生医療)
  • 自分の血液から抽出した成長因子を含む血小板を患部に注射し、組織修復を促進

野球肘の治療においては、早期発見・早期治療が最も重要です。

どの治療法でも適切なリハビリテーションが回復と再発防止の鍵となります。

安静期間のジレンマと戦うことが必要

プロ・アマ問わず、野球選手にとって本格的な練習ができない治療期間が続くことは、もどかしさを感じるでしょう。

しかし、医師の指示に反して肘の安静を必要とする期間中に投球練習などを再開すれば、悪化するのは確実といっても過言ではありません

痛みが強くなる、肘が曲がらないなどの症状がますます酷くなる可能性があります。

野球をする以上、投球動作は欠かせないものですが、治療期間中に痛めた肘をさらに酷使する運動を反復すれば、症状が改善するどころか悪化するのは当然です。

練習したい気持ちを抑えて、回復するまで安静にするのが何よりも重要です。

野球肘は再生医療による治療で早期復帰が目指せる

野球肘の治療には、再生医療という選択肢があります。

再生医療の幹細胞治療とPRP療法は、スポーツへの早期復帰が目指せる治療法です。

それぞれの治療方法には、以下の特徴があります。

  • 幹細胞治療
    患者さま自身の脂肪組織や骨髄から採取・培養した幹細胞を損傷部位に投与する治療法のこと。幹細胞は損傷した組織や失われた機能の修復・再生を促します。
  • PRP療法
    患者さま自身の血液から抽出した血小板を高濃度に濃縮し、損傷部位に注射する治療法のこと。血小板に含まれる成長因子が組織の修復を促進します。

スポーツへの早期復帰を目指す場合は「再生医療」という治療法も選択肢の一つとしてご検討ください。

当院「リペアセルクリニック」では、野球肘を含むスポーツ外傷に対する再生医療を行っています。

「野球肘を早く治して競技復帰したい方」は、手術せずに野球肘の改善を目指せる再生医療について知っておきましょう。

糖尿病のお悩みに対する新しい治療法があります。

【まとめ】野球肘の治療期間を短くしたい方は再生医療も選択肢の一つ

野球肘は症状によって治療期間が大きく異なります。

軽症で治療期間が短い場合は2〜4週間、重症の場合は3か月から1年以上かかることもあります。

治療期間を短くするには初期症状を見逃さず、早期発見・早期治療が重要です。痛みがある場合は無理をせず、速やかに医療機関を受診しましょう。

治療法としては投球中止などの保存療法が基本ですが、競技復帰を早めるために再生医療という選択肢もあります。

幹細胞治療やPRP療法は組織修復を促進し、早期復帰の可能性を高めます。

再生医療に興味がある方は、当院リペアセルクリニックへお気軽にご相談ください。

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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