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肘のクリーニング手術とは?費用や復帰期限を紹介【野球選手必見】

公開日: 2019.09.08
更新日: 2024.11.19

アスリートはその性質から、体を酷使して手術が必要になるようなケガをしてしまうこともあります。とくに野球選手の場合は肘を酷使するため、治療法としてクリーニング手術を選択する方も多くいます。

対して、プロ野球などでよく聞くクリーニング手術とはどういった治療法なのか、一般人でも受けられるのか、といった疑問の声をいただくことがあります。

そこで本記事では、肘でよく用いられるクリーニング手術について解説します。また、スポーツ医療の分野で注目が集まっている再生医療についてもあわせて紹介します。

この記事を読むとわかること
  • ・クリーニング手術の概要
  • ・クリーニング手術にかかる費用
  • ・クリーニング手術の復帰目安

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野球で有名なクリーニング手術とは

肘のクリーニング手術とは

クリーニング手術とは、関節内に遊離している骨片や骨棘などの物質を取り除くための手術です。いわゆる関節ネズミを取り除く手術のことを指します。

この手術を受けずに遊離体(関節ネズミ)を放置すれば、将来的にさまざまなトラブルに発展する恐れがあります。

また、プロ野球選手がよく実施してますが、一般の方でも治療を受けられます。

肘のクリーニング手術を受けた主なプロ野球選手
  • ・佐野 恵太選手
  • ・神里 和毅選手
  • ・石川 歩選手 etc.

関節ネズミの放置によるリスク

肘や膝の関節内の遊離体(関節ネズミ)を放置することでさまざまなリスクが生じます。

関節ネズミの放置によるリスク
  • ・関節に痛みが生じる
  • ・関節の可動域が減少する
  • ・関節の障害をもたらす可能性がある

第一に関節に痛みが生じるデメリットがあります。遊離体が関節にひっかかることで痛みが出ますし、挟まった位置や遊離体の大きさによってはかなり強い痛みを感じることもあります。

第二に関節の可動域が減少するデメリットがあります。歯車や車輪に異物を噛ませると回転が鈍るのと同様に、関節に挟まった遊離体は関節の可動域を狭めてしまいます。また、可動域が制限されることで、腕や脚の動作にも影響します。

第三に関節の障害をもたらす可能性があるデメリットも存在します。遊離体が関節内の炎症や骨・軟骨の損傷の原因になる可能性は否定できず、症状をより重くしてしまう可能性もあります。

肘のクリーニング手術にかかる費用

入院期間 費用
4日間程度 20万円〜30万円程度

肘のクリーニング手術にかかる費用の目安は、20〜30万円程度です。

ただし、手術をおこなう医療機関や入院期間、施術の内容によって費用が異なる点に注意しましょう。また、高額療養費に関する助成金の使用状況によっても変動します。

正確な費用を知りたい場合は、医療機関に問い合わせながら複数の見積もりをとってみてください。

肘のクリーニング手術における完治・復帰期間

クリーニング手術後の完治・復帰期間は、症状の状態及び手術の内容によって異なります。

期間 内容
手術直後〜2週間
  • ・痛みや腫れを管理することが中心
  • ・ギプスやシーネで固定
  • ・安静処置
2週間〜2カ月
  • ・可動域を広げるリハビリ開始
  • ・日常生活動作の制限も少しずつ緩和
2カ月〜3カ月
  • ・軽めのトレーニング開始
  • ・競技特有のトレーニングを徐々に取り入れる(キャッチボールなど)
3ヶ月以降
  • ・本格的な競技への復帰

日常生活への完全復帰は手術後2〜3ヶ月程度、スポーツへの復帰は3〜6ヶ月程度と言われています。ただし、これはあくまで目安であり、個人差によって期間がずれ込むことに留意しなければなりません。

また、野球選手の場合は投球動作への完全復帰に6ヶ月以上かかることもあります。

完治・復帰期間は早くて3カ月、遅くて6カ月以上かかることを覚えておきましょう。

クリーニング手術と関わりの深い再生医療について

遊離体が関節内を移動している場合や、ロッキングなどの症状が見られる場合はクリーニング手術が必要ですが、例外もあります。

関節ネズミの初期段階では、遊離体ではなく軟骨が剥離しているケースがあり、この場合は保存療法が選択されることが多いです。

しかし、保存療法は長期の安静期間を要し、症状の改善が見られないまま数か月経過し、結局手術に踏み切るケースも珍しくありません。そこで注目を集めるのが再生医療です。

再生医療は、骨や軟骨などの損傷に対して幹細胞を活用し、組織の修復を促す治療法です。患者の体から抽出した幹細胞を培養し、一定量まで増やしてから再び体内に戻します。

手術を要さないため治療期間が短縮される可能性があり、野球をはじめとするスポーツへの早期復帰を望むアスリートによく利用されています。

アスリートは再生医療も選択肢のひとつ

アスリートはシーズン中はもちろん、オフでもパフォーマンスを落とせません。ケガや痛みがあっても完治させずに、やり過ごしながら活動を続けることが多いようです。そのため、ベテラン選手ほど痛みとの闘い、満身創痍と言われます。

対して、再生医療は手術及び入院を伴わずに治療可能です。パフォーマンスを大きく落とさずに治療に取り組めるため、選手生命の延命にもつながります。
自身の脂肪細胞から培養した幹細胞を使用するため、身体への負担が少なくドーピングにも該当しません。
メジャーリーグの元ヤンキース田中選手や、ドジャース大谷選手が肘に再生医療のひとつであるPRP療法を受けたと報じられました。現在では、さらに進んだ幹細胞治療も利用できます。

ケガや故障で引退を余儀なくされるアスリートの報道を見るたび、残念に思います。アスリートの皆さん、痛みや故障に負けないでください。そして、再生医療も早期復帰を助ける選択肢のひとつとして忘れずにいてください。

再生医療(PRP療法)を受けた有名選手
  • ・田中 将大選手
  • ・大谷 翔平選手
  • ・ラファエル・ナダル選手
  • ・クリスティアーノ・ロナウド選手

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野球肘にはクリーニング手術・再生医療が有効

野球肘の治療に行うことが多いクリーニング手術について紹介しました。

クリーニング手術が必要になる関節ネズミが原因の場合、最も効果をもたらす治療については実際に検査をしてみないとわかりませんが、再生医療が役立つ可能性もあることは事実です。

保存療法で安静期間を少しでも短縮したいのであれば、再生医療を選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

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