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アキレス腱炎にテーピングだけでは危険?正しい巻き方と根本的な治療方法を解説

公開日: 2019.09.04
更新日: 2025.06.02

スポーツで発症しやすいアキレス腱炎に対して、テーピングは痛みの軽減に有効な応急処置です。

しかし、テーピングだけに頼り続けると症状の慢性化や悪化のリスクがあるのも事実です。

本記事では、症状に応じた正しいテーピング方法から根本的な治療法まで総合的に解説します。

アキレス腱炎に悩む方が適切な判断と行動を取れるように、テーピングだけに頼ることのリスクや、必要に応じて医療機関を受診することの重要性もお伝えします。

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アキレス腱炎に効果的なテーピング方法とテーピングの選び方

正しいテーピングを行うことで、アキレス腱にかかる負担を軽減し、炎症の悪化を防ぐ効果が期待できます。

ここでは、テーピングに関して以下の基本的な知識について解説します。

ただし、テーピングはあくまで一時的な対処法です。

治療には、医療機関での適切な診断と治療が必要であることを理解した上でテーピングをしましょう。

基本的なテーピング方法

アキレス腱炎に対する基本的なテーピングは、アキレス腱と周囲組織を保護し、炎症による痛みを軽減することを目的としています。

基本的なテーピング手順は以下の通りです。4種類のテーピングを重ねて行います。

  • アンカー:内くるぶしより握りこぶし1つ分上に、体のカーブに沿って強く巻く
  • アンカー2:1周を超えて1/3ほど重ねて巻く
  • スターアップ:アンカー内側からかかと下を通って反対側まで巻く
  • スターアップ2:2本目・3本目はかかと下で1本目とクロスし、扇形に配置
  • ホースシュー:かかとを中心に左右へテープを貼る(スターアップより2-3cm出る位置まで巻く)
  • サーキュラー:足首を1周し、スターアップを固定しながらアンカー位置まで巻く

この方法により、アキレス腱全体を包み込むようにサポートし、炎症部位の保護と痛みの軽減効果が期待できます。

テーピングに必要な準備と選ぶべきテープ

効果的なテーピングを行うためには、適切な道具の準備と正しいテープ選びが大切です。

まずは以下の道具を用意しましょう。

  • キネシオロジーテープ(50mm幅):筋肉の動きをサポート
  • キネシオロジーシザース:テープを綺麗にカットする専用はさみ
  • アンダーラップ:肌を保護するテープ
  • 粘着スプレー:アンダーラップのズレを防止するスプレー

また、スポーツ時や入浴時もテーピングを使用したい場合は、撥水タイプのテープを選びましょう。

アキレス腱炎の症状別・目的別テーピング方法

アキレス腱炎の症状は人によって異なります。

痛みの程度や部位に応じて適切なテーピング方法を選択することが重要です。

次の3つの症状別にテーピング方法を解説します。

ご自身が該当する症状を確認して、テーピングを行ってください。

アキレス腱を触ると少し痛い場合

アキレス腱を指で軽く触れた際に痛みを感じる場合は、炎症の初期段階である可能性があります。

この段階では、アキレス腱の負担を軽減し炎症の悪化を防ぐことが、テーピングの主な目的です。

  • 1本目:テープ両端に1cm切れ目を入れ、かかとのアキレス腱付着部から縦に貼る
  • ふくらはぎ下まで貼ったら、残りの部分を切れ目から裂くように切る
  • 2つに分かれたテープをふくらはぎを内側・外側から挟むように膝方向に向けて貼る
  • 2本目:かかと外側からアキレス腱上を通って斜め上にすね側へ貼る
  • 3本目:かかと内側から2本目とクロスするように斜め上にすね側へ貼る
  • 各テープがアキレス腱部分に密着するよう押さえて完成

この方法により、アキレス腱全体をサポートし、炎症部位への負担を分散させることができます。

アキレス腱を伸ばすと痛みを感じる場合

アキレス腱を伸ばした際に痛みが生じる場合は、腱の伸縮による負担を軽減するテーピングが効果的です。

歩行時や運動時の痛みを和らげることを目的として、以下の手順でテーピングを行います。

  • うつぶせになり、アキレス腱を縮めた状態で実施する
  • 1本目:かかとの裏からふくらはぎの下まで、軽く引っ張って貼る
  • 両端を裂いてひざの外側・内側に分けて固定
  • 2本目:足裏外側からかかと内側に斜めに、軽く引っ張って貼る
  • そのままアキレス腱を通してすね側まで延長
  • 3本目:足裏内側から2本目とクロスするように斜め上に貼る

アキレス腱を縮めた状態でテーピングすることで、伸ばした際の負担を軽減する効果が期待できます。

アキレス腱を伸ばすと明確に痛い場合

アキレス腱を伸ばすと明確な痛みが生じる場合は、より強力なサポートと保護が必要です。

この段階では医療機関の受診も検討すべきですが、応急処置として以下のテーピングが有効です。

  • アンダーラップ:粘着スプレーをかけてから、足の甲から土踏まず〜ふくらはぎ中心部まで隙間なく巻く
  • アンカー:アンダーラップからテープ幅の1/2ほどはみ出してふくらはぎに1周貼る
  • アンカー2:1つ目のアンカーと1/3ほど重なるように下に1周貼る
  • アンカー3:土踏まずのあたりに1周貼る
  • サポート:足首をアキレス腱が伸びない角度に調整する
  • サポート2:かかとを通って3本目のアンカーから、1本目アンカーまで真っすぐ貼る
  • Xサポート1本目:3本目のアンカーからアキレス腱で交差するように1本目のアンカーに向けて貼る
  • Xサポート2本目:Xサポート1本目と反対からアキレス腱で交差するように1本目のアンカーに向けて貼る
  • サーキュラー:全てのテープを固定するため、アンカー1本目〜3本目位置にそれぞれ1周巻く

この段階の痛みは炎症が進行している可能性があるため、早めの医療機関受診を推奨します。

テーピングと併用すべきアキレス腱炎の再発予防・セルフケア方法

テーピングによる応急処置だけでなく、日常的なセルフケアを並行して行うことで、アキレス腱炎の再発予防が期待できます。

日常的な注意点とセルフケア方法は、以下のとおりです。

  • 運動量を段階的に調整し、急激な負荷増加を避ける
  • クッション性のある靴やインソールを使用する
  • ウォーミングアップとクールダウンを徹底する
  • 痛みや腫れがある際はアイシングと湿布を併用する

ストレッチ・マッサージなどのセルフケアを行う際は、以下を参考にしてください。

  • 腓腹筋ストレッチ:壁に手をつき、足を前後に開いて後ろ足のふくらはぎを伸ばす
  • ヒラメ筋ストレッチ:片足を台に乗せて膝を曲げ、体重をかけてふくらはぎを伸ばす
  • アキレス腱周囲マッサージ:アキレス腱部分を手でつまみ、上下に動かすのと足首を上下に動かすのを繰り返す

これらのセルフケアはテーピングと組み合わせることで相乗効果が期待できます。

ぜひお試しください。

アキレス腱炎の根本的な治療法

テーピングやセルフケアで症状が改善しない場合は、医療機関での根本的な治療が必要です。

アキレス腱炎の治療には、主に以下の3つがあります。

早期の適切な治療により症状の慢性化を防ぎ、回復が期待できます。

従来の保存療法

アキレス腱炎の治療では、まず保存療法が第一選択となります。

手術を行わない治療法で、多くの患者さまで症状の改善が期待できる安全性の高い治療です。

保存療法では、以下の治療を行います。

  • 安静・運動療法:活動量の調整と段階的な運動負荷の増加
  • 物理療法:超音波治療、電気刺激療法、温熱療法
  • 薬物療法:消炎鎮痛剤の内服、湿布、ステロイド注射
  • 装具療法:足底板、ヒールパッドによる足部アライメント調整
  • リハビリテーション:理学療法士による専門的な運動指導

これらの保存療法で十分な改善が得られない場合は、次の外科的治療を検討します。

外科的治療

保存療法で症状が改善しない場合や、腱の変性が著しい場合に外科的治療(手術)が検討されます。

アキレス腱の手術には、主に以下のような方法があります。

  • 腱周囲剥離術:癒着した周囲組織を剥離し、腱の滑走性を改善
  • 変性組織切除術:変性した腱組織を切除し、健康な組織の再生を促進
  • 腱縫合術:部分断裂がある場合の腱組織の修復
  • 腱移植術:重度の変性に対する健康な腱組織による置換

手術後はリハビリテーション期間が必要ですが、根本的な症状改善が期待できます。

再生医療

アキレス腱炎などのスポーツ外傷に対しては、患者さま自身の幹細胞や血液を利用する再生医療という治療法もあります。

  • 幹細胞治療:脂肪や骨髄から採取した幹細胞による治療
  • PRP療法:患者さまの血液から抽出した血小板を患部に投与

当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞治療とPRP療法を提供しております。

スポーツ外傷に対する再生医療についての詳細は、以下をご覧ください。

スポーツ外傷は⼿術しなくても治療できる時代です。

アキレス腱炎が慢性化する前に医療機関を受診しよう

アキレス腱炎による痛みに対して、テーピングは有効な応急処置方法ですが、あくまで一時的な対処法に過ぎません。

症状別のテーピング方法やセルフケアを適切に行うことで痛みの軽減は期待できますが、根本的な治療には限界があります。

また、テーピングだけに頼り続けると、症状の慢性化や断裂リスクの増大など深刻な問題を引き起こす可能性があります。

アキレス腱炎が慢性化する前に治療を受けるためにも、早期の医療機関の受診がおすすめです。

他にも患者さま自身の細胞を活用した再生医療という治療方法もあります。

再生医療についてご検討の際は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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