脳出血を再発しないためにできることは?具体的な予防方法と再生医療による治療について
公開日: 2025.03.07脳出血は再発リスクが高いと聞いて、再発が心配な患者さまやご家族も多いのではないでしょうか。
再発させないためには、生活習慣の改善や血圧の管理などが重要です。
この記事では、脳出血の再発率や症状、再発しないためにできることについて解説します。
脳出血の再発予防に効果が期待される再生医療についてもまとめているので参考にしてみてください。
目次
脳出血とは?主な症状や再発率について
脳出血とは、脳卒中に含まれる疾患の一つで、脳内の血管が破れて出血する病気です。
以下では、脳出血の主な症状や原因、再発率について解説します。
脳出血とは
脳出血とは、脳内の動脈が破れて出血する病気です。
突然発症するケースが多く、出血した場所や出血の量によって症状が異なります。
- 突然の強い頭痛
- 吐き気
- 意識障害
- 片方の身体が麻痺する
- 言葉が出にくくなる
脳内で出血した血液は時間の経過と共に、皮膜に血液が溜まったりむくみになったりして、脳を圧迫します。
出血が多くなると、さらなる脳へのダメージにつながり頭痛や吐き気などを伴います。
重篤化すると命に関わる可能性もあるので、脳出血を再発しないための生活習慣や予防策が重要です。
脳出血の主な原因
脳出血の主な原因は、高血圧や動脈硬化です。
- 高血圧:血液が動脈を通る際の圧力が高い状態が続くと、血管へのダメージになる
- 動脈硬化:動脈の壁が硬くなり柔軟性が損なわれることで血管が詰まりやすくなる
高血圧や動脈硬化によって長年のダメージが血管に蓄積されると、血管がもろくなり、破れて出血する場合があります。
高血圧や動脈硬化は、生活習慣の見直しによって改善が期待できます。
脳出血の再発率
脳卒中の再発率は、発症後10年で55.6%※とのデータがあり、多くの患者さまが発症後1年以内に再発しています。
※出典:PubMed
脳出血が再発しないための対策は、発症後早期に行いつつ、長い目でみていく必要があります。
とくに、以下のような方は注意が必要です。
- 50代以上
- 飲酒や喫煙の習慣がある
- 食生活の乱れ
- 運動不足
- 血圧の管理ができていない
50代以降の方は血管の柔軟性が低下しているため、再発率が高まる傾向にあります。
脳出血が再発すると症状が悪化したり、新たな後遺症が加わったりして日常生活に影響を与える可能性も考えられます。
そのため、脳出血を再発しないためには生活習慣や定期的な健康診断などの健康管理が重要です。
脳出血を再発しないためにできること
脳出血を再発しないためにできることを紹介します。
再発率が高い脳出血ですが、適切な健康管理や対策ができれば再発リスクの低下が期待できます。
一つずつみていきましょう。
継続的に血圧を管理する
脳出血を再発しないためには、以下のような継続的な血圧の管理が欠かせません。
- 日頃から血圧を測り記録する
- 塩分の摂取を抑える
- 血圧を下げる薬の服用
- 禁煙
血圧は、毎日同じ状態かつ同じ方法で測り、記録しましょう。
家庭で測る際の家庭血圧では、125/75mmHg未満※が正常値です。
※出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」
血圧が高い際や定期健診の際に医師に提出すると、適切な治療が受けられます。
また、喫煙は高血圧や動脈硬化を引き起こす作用があるので、禁煙も血圧の管理には重要です。
高血圧は脳卒中における大きな危険因子なので、再発しないためにも血圧には注意しましょう。
食生活を改善して高血圧を防ぐ
脳出血を再発しないためにできることの一つに食生活の改善が挙げられます。
以下のポイントを意識しましょう。
- 塩分を控える
- 野菜や果実を摂取する
- 脂肪分を摂りすぎない
- アルコールを控える
塩分の摂取量が多いと血圧が高くなるため注意しましょう。
高血圧の予防には、1日の塩分摂取量6g未満が目標とされています。※
※出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」
持病によって異なるので、主治医に塩分量を相談してみてください。
野菜や果物は塩分を排出する効果も期待できるので、適度に摂取しましょう。
また、長期間のアルコール摂取は血圧の平均値を上昇させ、高血圧の原因となるため注意が必要です。
運動習慣をつけて肥満対策をする
運動の習慣をつけることも、脳出血の再発防止に有効です。
おすすめの運動は、以下の通りです。
- ウォーキング
- サイクリング
- 水泳
- ラジオ体操
- ストレッチ
以上のような有酸素運動は、血中の糖分や脂肪分を消費するので、血圧や血糖値を下げる効果が期待できます。
1日30分程度から、無理のない範囲で続けてみましょう。
医師の指示に従って薬を服用する
脳出血を再発しないためには、医師の指示に従って薬を正しく服用しましょう。
原因や患者さまの状態に合わせて、以下のような種類の降圧剤が処方されます。
- 血液をサラサラにする
- 血管を広げる
- 塩分や水分を輩出する
また、忘れず服用し、自己判断で止めないようにしましょう。
薬についてお悩みの点があれば、薬剤師や医師に相談してください。
転倒を予防する環境をつくる
脳出血の後遺症として身体に麻痺が残る場合があります。
少しでも日常生活が送りやすいように、転倒を予防できる環境をつくりましょう。
40歳以上で要介護認定を受けている場合、介護保険を活用してレンタルもできます。
- 杖:麻痺やふらつき、めまいがある場合
- 手すり:床と天井に設置する「突っ張りタイプ」や床に手すりがついている「据え置きタイプ」
- 介護用のベッド:高さやリクライニングの角度を細かく調整できる
杖や手すりがあると転倒の防止だけでなく、歩きやすくなるのでリハビリにつながります。
また、介護用ベッドはベッドからの起き上がりや立ち上がりの際の転倒が予防できるため、片麻痺が残っている方におすすめです。
定期検査で潜在リスクを早期に発見
定期検査で潜在リスクの早期発見をすることは、脳出血の再発予防に欠かせません。
脳出血の原因である動脈硬化や高血圧、糖尿病などは、患者さま自身では症状に気づきにくい場合があるためです。
検査では、血液検査や尿検査、MRIやCTを使用して脳の状態を確認する脳ドッグなどを行います。
早期に発見できれば重症化を防げる可能性があるため、症状がなくても定期的に検査を受けましょう。
【年代別】脳出血の再発を防ぐ対策
脳出血の再発を防ぐ対策を年代別に紹介します。
年代ごとに対策のポイントが異なるので、詳しくみていきましょう。
40〜50代の再発防止策
40~50代の脳出血の再発対策は以下の通りです。
- ウォーキングやストレッチなどの定期的な運動
- 生活リズムを整える
- ストレスの管理
- 定期的な健康診断
とくに40~50代の方は、生活習慣を改善するのが脳出血の再発を防ぐポイントです。
ストレスは高血圧の原因の一つです。家庭や仕事のストレスは適度な運動や趣味で発散しましょう。
また、40~50代の方は仕事や育児で多忙な方も多いことでしょうが、定期的な健康診断を受けて再発を早期に発見できるようにしましょう。
高齢者の再発防止策
高齢者の方の再発防止策は以下の通りです。
- 高血圧を予防する
- 医師による定期的な診察を受ける
- 薬を指示通りに正しく服用する
- 柵や杖などで転倒を防止する
高齢者の方は老化によって脳出血が起こりやすいので、再発に注意したい年代です。
血圧は定期的に計測し、記録しておきましょう。
また、食生活も高血圧と深い関わりがあるため、塩分を控えて、野菜やフルーツを意識して摂取しましょう。
脳出血を再発しないために再生医療による治療をご検討ください
脳出血の再発予防に、再生医療による治療が注目されています。
再生医療の治療方法や当院が扱う再生医療の特徴について紹介します。
脳出血を再発しないための選択肢として参考にしてみてください。
再生医療とは
再生医療とは患者さま自身の細胞の力を用いて、入院や手術なしで脳出血の再発予防ができる可能性がある治療法です。
治療で用いられる幹細胞は、損傷した血管や組織の修復や再生を促す働きがあります。
脳出血の患者さまが再生医療を受けた際に期待できる効果は以下の通りです。
- 弱った血管の修復や新しい血管の再生による再発予防
- 脳細胞の修復による後遺症の回復
再生医療は、脳出血を発症して損傷した血管だけでなく、再発のリスクになりえる弱った血管の修復にも期待できます。
脳出血を再発しないための治療法をお探しの方は、再生医療を検討しましょう。
当院(リペアセルクリニック)の特徴
当院が扱う再生医療の特徴について紹介します。
- 厚生労働省から受理された自己脂肪由来幹細胞治療を行う
- 独自の培養技術で生存率・活動率が高い幹細胞を投与できる
- 一度に最大2億個の幹細胞を投与できる
当院の自己由来幹細胞治療では、患者さまの細胞を用いるためアレルギーや拒絶反応のリスクが少ない点が特徴です。
また、独自の培養技術で生存率・活動率が高い幹細胞を一度に2億個も投与できます。
高品質な幹細胞を一度に大量に投与できるため、治療成績も良好です。
【まとめ】脳出血を再発しないために危険因子を防ぐことが重要!
脳出血を再発しないためにできることは、血圧の管理や食生活の改善、正しい薬の服用などです。
生活習慣を見直して高血圧や動脈硬化、糖尿病などの危険因子を防ぎましょう。
また、当院では脳出血の再発予防に効果のある再生医療を取り扱っています。
再生医療による治療を検討している方はお気軽にご相談ください。