脳出血を再発しないためにできること|年代別の予防法と治療法を解説【医師監修】

公開日: 2025.03.07
更新日: 2025.08.30

脳出血は再発リスクが高いと聞いて、再発が心配な患者さまやご家族も多いのではないでしょうか。

再発させないためには、生活習慣の改善や血圧の管理などが重要です。

この記事では、脳出血の再発を予防する方法や年代別の対策、再発を防ぐ治療法について解説します。

脳出血の再発予防に効果が期待される再生医療についても、まとめているのでぜひ参考にしてみてください。

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脳出血を再発しないためにできること

脳出血を再発しないためにできることを紹介します。

再発率が高い脳出血ですが、適切な健康管理や対策ができれば再発リスクの低下が期待できます。

一つずつみていきましょう。

血圧管理

脳出血を再発しないためには、以下のような継続的な血圧の管理が欠かせません。

  • 日頃から血圧を測り記録する
  • 塩分の摂取を抑える
  • 血圧を下げる薬の服用
  • 禁煙

血圧は、毎日同じ状態かつ同じ方法で測り、記録しましょう。

家庭で測る際の家庭血圧では、125/75mmHg未満が正常値です。
※出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」

血圧が高い際や定期健診の際に医師に提出すると、適切な治療が受けられます。

また、喫煙は高血圧や動脈硬化を引き起こす作用があるので、禁煙も血圧の管理には重要です。

高血圧は脳卒中における大きな危険因子なので、再発しないためにも血圧には注意しましょう。

食生活の改善

脳出血を再発しないためにできることの一つに食生活の改善が挙げられます。

以下のような食べ物は脳出血のリスクを高めることが報告されているので、毎日摂取することは控えましょう。

食べ物 脳出血のリスクを高める理由
塩分の多い食べ物 塩は水分を引き寄せる性質があるため、血液の量が増え高血圧になる。
アルコール 血管を収縮させたり、心臓を興奮させたりして血圧が上昇する。
甘い食べ物 糖尿病や肥満、脂質異常症など、脳出血の危険因子となる病気を引き起こす。
天ぷらのような脂質の多い食べ物 血管の詰まりを引き起こす。
チーズ 血中コレステロールが増加し、血管の詰まりを引き起こす。
バター LDLコレステロールが増加し、心臓や血管の病気を引き起こす。

高血圧の予防には、1日の塩分摂取量6g未満が目標とされています。
※出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」

また、野菜や果物は塩分を排出する効果が期待できるので、適度に摂取すると良いでしょう。

有酸素運動の習慣化

有酸素運動を習慣化することも、脳出血の再発防止に有効です。

おすすめの有酸素運動は、以下のとおりです。

  • ウォーキング
  • サイクリング
  • 水泳
  • ラジオ体操
  • ストレッチ

上記のような有酸素運動は、血中の糖分や脂肪分を消費するので、血圧や血糖値を下げる効果が期待できます。

1日30分程度から、無理のない範囲で続けてみましょう。

睡眠時間の確保

脳出血の再発を防ぐためには、十分な睡眠時間を確保しましょう。

睡眠不足や不規則な生活は、糖尿病や高血圧など、脳出血を引き起こす生活習慣病の原因となります。

年齢別の推奨睡眠時間は、以下のとおりです。

年齢 推奨睡眠時間
15歳 約8時間
25歳 約7時間
45歳 約6.5時間
65歳 約6時間

※参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

成人後は20年ごとに約30分単位で推奨睡眠時間が減少します。

また、良い睡眠には睡眠の質も重要です。

十分な睡眠時間が確保できていても、睡眠の質が低いと良い睡眠とはいえません。

  • 朝は日光を浴びて体内時計をリセットする
  • 散歩やジョギングなどの運動を日中に行う
  • 1日3食をバランスよく食べる
  • 就寝前1~2時間前に入浴する
  • カフェインやアルコール、タバコなどは控える

上記を参考に、睡眠時間と睡眠の質の両方を意識してみてください。

禁煙

タバコを吸っている方は、脳出血の再発を防ぐために禁煙しましょう。

タバコにはさまざまな有害物質が含まれており、一部の物質は血管を狭くしたり、血管を硬くしたりする働きがあるといわれています。

脳出血は脳卒中の原因の1つですが、喫煙者は非喫煙者に比べ、男性で1.3倍、女性で2.0倍、脳卒中になりやすいという研究結果もあるほどです。

また、タバコを吸う本数が増えるほど脳出血のリスクが高くなります。

タバコは脳出血以外にもさまざまな病気を引き起こすため、タバコを吸っている方は禁煙するようにしましょう。

※参考:国立がん研究センター「男女別、喫煙と脳卒中病型別発症との関係について」

減酒・禁酒

脳出血を再発させないために、アルコールはほどほどにしましょう。

過度なアルコール摂取は血圧を上昇させ、脳出血のリスクとなるからです。

適量であればアルコールは血圧を下げる効果がありますが、過度に摂取すると血管が収縮し、心臓の働きが活発になります。

また、アルコールを肝臓で分解するときに体内の水分を使用するため、脱水状態になり、脳出血を引き起こしやすくなります。

結果として血圧が上昇してしまうため、適度な飲酒を心がけてください。

1日の推奨アルコール摂取量は、以下のとおりです。

  • 日本酒:1合
  • 焼酎:0.6合
  • ビール:350mL〜500mL
  • チューハイ:350mL〜500mL
  • ワイン:180mL

上記の量を目安に、飲み過ぎには注意してください。

※参考:京都大学医学部附属病院「脳卒中の再発予防」

ストレス解消

脳出血を再発しないためには、ストレス解消も重要な対策の一つです。

ストレスは以下のような脳出血の原因となる生活習慣病を引き起こします。

  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 糖尿病

ストレスは現代社会において避けられないものですが、できる範囲でセルフケアを意識しましょう。

簡単にできるセルフケアとしては、以下の5つが挙げられます。

  • 軽いランニングや散歩をする
  • 気持ちを紙に書いたり、言葉として吐き出したりしてみる
  • 深呼吸をする
  • 好きな音楽を聴く
  • 好きな歌を歌う

セルフケアのポイントは無理をしないことです。

その日の体調や気分に合わせて、好きなものを選んでみてください。

薬を正しく服用

脳出血を再発しないためには、医師の指示に従って薬を正しく服用しましょう。

原因や患者さまの状態に合わせて、以下のような種類の降圧剤が処方されます。

  • 血液をサラサラにする
  • 血管を広げる
  • 塩分や水分を排出する

また、忘れず服用し、自己判断で止めないようにしましょう。

薬についてお悩みの点があれば、薬剤師や医師に相談してください。

定期的な検査

定期検査で潜在リスクの早期発見をすることは、脳出血の再発予防に欠かせません。

脳出血の原因である動脈硬化や高血圧、糖尿病などは、患者さま自身では症状に気づきにくい場合があるためです。

検査では、血液検査や尿検査、MRIやCTを使用して脳の状態を確認する脳ドックなどを行います。

早期に発見できれば重症化を防げる可能性があるため、症状がなくても定期的に検査を受けましょう。

【年代別】脳出血を再発しないための対策

脳出血の再発を防ぐ対策を年代別に紹介します。

年代ごとに対策のポイントが異なるので、詳しくみていきましょう。

40〜50代|生活習慣の改善が重要

40~50代の脳出血の再発対策は、以下のとおりです。

  • ウォーキングやストレッチなどの定期的な運動
  • 生活リズムを整える
  • ストレスの管理
  • 定期的な健康診断

とくに40~50代の方は、生活習慣を改善するのが脳出血の再発を防ぐポイントです。

ストレスは高血圧の原因の一つです。家庭や仕事のストレスは適度な運動や趣味で発散しましょう。

また、40~50代の方は仕事や育児で多忙な方も多いことでしょうが、定期的な健康診断を受けて再発を早期に発見できるようにしましょう。

60代以上|血圧管理が重要

高齢者の方の再発防止策は、以下のとおりです。

  • 高血圧を予防する
  • 医師による定期的な診察を受ける
  • 薬を指示どおりに正しく服用する
  • 柵や杖などで転倒を防止する

高齢者の方は老化によって脳出血が起こりやすいので、再発に注意したい年代です。

血圧は定期的に計測し、記録しておきましょう。

また、食生活も高血圧と深い関わりがあるため、塩分を控えて、野菜や果物を意識して摂取しましょう。

脳出血の再発予防に注目されている再生医療

脳出血の再発予防に、再生医療による治療が注目されています。

再生医療の治療方法や当院が扱う再生医療の特徴について紹介します。

脳出血を再発しないための選択肢として参考にしてみてください。

再生医療とは

再生医療とは患者さま自身の細胞の力を用いて、入院や手術なしで脳出血の再発予防ができる可能性がある治療法です。

治療で用いられる幹細胞は、損傷した血管や組織の修復や再生を促す働きがあります。

脳出血の患者さまが再生医療を受けた際に期待できる効果は、以下のとおりです。

  • 弱った血管の修復や新しい血管の再生による再発予防
  • 脳細胞の修復による後遺症の回復

再生医療は、脳出血を発症して損傷した血管だけでなく、再発のリスクになり得る弱った血管の修復にも期待できます。

脳出血を再発しないための治療法をお探しの方は、再生医療を検討しましょう。

当院(リペアセルクリニック)の特徴

当院が扱う再生医療の特徴について紹介します。

  • 自己脂肪由来幹細胞治療を行う
  • 独自の培養技術で生存率・活動率が高い幹細胞を投与できる
  • 一度に最大2億個の幹細胞を投与できる

当院の自己由来幹細胞治療では、患者さまの細胞を用いるため、アレルギーや拒絶反応のリスクが少ない点が特徴です。

また、独自の培養技術で生存率・活動率が高い幹細胞を一度に2億個も投与できます。

高品質な幹細胞を一度に大量に投与できるため、治療成績も良好です。

脳出血を再発しないためにできることに関するよくある質問

最後に、脳出血を再発しないためにできることに関するよくある質問を紹介します。

脳出血の再発について気になることがある方は、ぜひ参考にしてください。

脳出血を再発しやすい人は?

以下のような方は脳出血を再発するリスクが高いです。

脳出血や脳梗塞を始めとする脳卒中は、発症から10年以内に約50%以上の人が再発するといわれています。

処方された薬は医師の指示どおりに服用し、よく寝て運動するなど生活習慣を見直しましょう。

また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を患っている方は、そのような病気を治療することも重要です。

脳出血の予防に水分摂取が必要なのはなぜ?

脳出血の予防に水分摂取が必要なのは、高血圧が脳出血の原因となるからです。

脳出血を発症した患者の74%が過去に高血圧を患っていたというデータもあるほど、高血圧は脳出血の主要なリスク因子の1つです。
※参考:自治医科大学「[医学部]日本人脳出血患者の発症前未治療高血圧と血圧コントロール状況の詳細を報告」

水分は1日2Lを目安に、こまめに飲むようにしましょう。

脳出血を再発しないために危険因子を防ぐことが重要

再発率の高い脳出血ですが、再発しないためにできることはいくつかあります。

以下の改善ポイントを押さえ、生活習慣を見直して高血圧や動脈硬化、糖尿病などの危険因子を防ぎましょう。

  • 血圧管理
  • 食生活の改善
  • 有酸素運動の習慣化
  • 睡眠時間の確保
  • 禁煙
  • 減酒・禁酒
  • ストレス解消
  • 薬を正しく服用
  • 定期的な検査

上記の対策に加えて、脳出血の再発予防には再生医療による治療も選択肢の一つです。

これまで、脳出血によって一度損傷した脳細胞は「二度と元に戻らない」と言われてきました。

しかし、先端医療である再生医療では、損傷した脳細胞に対する治療によって、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。

具体的な治療法や症例については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長