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股関節が右だけ痛い!主な原因と治し方、考えられる病気について解説【医師監修】

股関節が右だけ(左だけ)痛い原因は?考えられる疾患や対処法、効果的な治療法について
公開日: 2025.02.07 更新日: 2025.12.26

股関節は骨盤と太ももの骨をつなぐ重要な関節で、歩く・立つ・座るなど日常のあらゆる動作に関わっています。股関節が右だけ痛いと感じたことはありませんか。

片側だけの股関節の痛みは、日常生活における姿勢の偏りやケガのほか、変形性股関節症などの病気が原因となっている場合もあります。

痛みを放置すると、かばう動作によって反対側にも痛みが広がったり、症状が進行したりする可能性があるため注意が必要です。

この記事では、股関節が右だけ痛くなる原因や考えられる病気、セルフケアの方法、効果的な治療法について詳しく解説します。

股関節の痛みに対処するには、原因に合わせて治療を行うことが大切です。股関節の右だけが痛いと感じる方は、原因を知るためにも早めに医療機関を受診しましょう。

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股関節が右だけ痛いときの主な原因

股関節が右だけ痛くなる原因はさまざまです。

片側だけの股関節の痛みには、以下の4つの原因が考えられます。

片側だけの股関節痛の原因を正しく理解して、適切な対処につなげましょう。

変形性股関節症などの病気

股関節が片側だけ痛む場合、変形性股関節症をはじめとする病気が原因となっているケースがあります。

変形性股関節症は、加齢や肥満、関節の使いすぎなどによって股関節の軟骨がすり減り、骨同士がぶつかることで痛みが生じる病気です。

とくに初期の段階では片側だけに痛みが出ることが多く、右側だけ痛むことがあります。

動き始めに痛みを感じる、長時間歩くと痛みが強くなるなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

重心の偏りによる骨盤の歪み

日常生活における姿勢の偏りは、片側だけの股関節痛を引き起こす大きな原因です。

以下のような習慣がある方は、片側の股関節に負担がかかりやすいため注意が必要です。

  • 立つときに片足に重心をかけている
  • いつも同じ側の足を組んでいる
  • カバンをいつも同じ肩にかけている
  • デスクワークで長時間同じ姿勢を続けている
  • 猫背や反り腰になっている

これらの習慣が積み重なると骨盤の高さや傾きに左右差が生じ、体の歪みにつながります。

姿勢の偏りによって左右の荷重バランスの崩れることで、片側の股関節に過剰な負担がかかって痛みを引き起こします。

外傷やオーバーユース(使いすぎ)

ケガやスポーツによる外傷、特定の動作の繰り返しによる使いすぎ(オーバーユース)も、片側だけの股関節痛の原因となります。

股関節周りを損傷すると、ケガを負った側の股関節に痛みが出ます。

片側の股関節痛につながりやすい外傷には、以下のものがあります。

  • 股関節唇損傷
  • 肉離れ
  • 打撲

股関節に違和感を覚えたら、無理をせず休息をとって安静にしましょう。

腰からの放散痛

股関節自体には問題がなくても、腰に原因があって股関節周辺に痛みを感じる場合があります。

これは「放散痛」と呼ばれる症状です。

たとえば、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などによって腰の神経が圧迫されると、その神経が通っているお尻や太もも、足の付け根に痛みやしびれが広がります。

患者さま自身は股関節が痛いと感じていても、詳しく調べると原因は腰にあったというケースは少なくありません。

とくに、しびれを伴う痛みがある場合は、腰からの放散痛の可能性を考慮する必要があります。

股関節が右だけ痛いときに考えられる病気・症状

股関節が右だけ痛いときに考えられる疾患は、以下の4つです。

原因となる疾患を知るために、股関節に痛みが出たら早めに医療機関を受診しましょう。

変形性股関節症

股関節が右だけ痛いときは、変形性股関節症の可能性が考えられます。

変形性股関節症は、加齢や肥満、関節の使いすぎなどの原因によって股関節の軟骨が擦り減り、骨と骨がぶつかることで痛みが生じる疾患です。

関節の擦り減りが進行し、 痛みがある股関節をかばうと反対側の股関節も痛くなる可能性があるため注意が必要です。

以下の動画では、変形性股関節症について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

関節リウマチ

股関節が右だけ痛い場合に考えられる疾患に、関節リウマチがあります。

関節リウマチは、免疫系の異常により関節内に炎症が起こり、関節の痛みや腫れを引き起こす疾患です。

関節リウマチは自己免疫疾患の1種で、症状が慢性化するのが特徴です。

症状は全身のあらゆる関節に見られますが、特に手足の指の関節に症状が現れやすいです。

完治はしないため、症状と長く付き合う必要があります。

自身に合った対処法で痛みをコントロールして、症状の悪化を防ぎましょう。

関節リウマチの早期受診の重要性については、以下で詳しく解説していますので参考にしてください。

骨頭壊死

股関節が片側だけ痛む場合に考えられる疾患に、骨頭壊死があります。

骨頭壊死は太ももの骨の上側で起こりやすく、以下の因子によって発症リスクが高まります。

  • 股関節骨折
  • 股関節脱臼
  • 糖尿病
  • 腎臓病
  • 痛風
  • アルコール依存症
  • ステロイドの長期使用

股関節の怪我や生活習慣病などにより、骨に血液が十分に供給されなくなると骨細胞が壊死します。

初期症状は股関節や太ももに痛みが出ますが、壊死の範囲が狭い場合は痛みを感じないこともあります。

骨頭壊死が進むにつれて、痛みが強くなったり、歩行困難に陥ったりするため早期の治療が重要です。

大腿骨近位部骨折

股関節が右だけ痛いときは、大腿骨近位部骨折の可能性があります。

大腿骨近位部骨折は、股関節に近い大腿骨(太ももの骨)が骨折した状態のことです。

骨折した部位によって「大腿骨頸部骨折」と「大腿骨転子部骨折」に分類されます。

高齢者や骨粗しょう症の方は骨の強度が低下してしまったことで骨折しやすくなっている可能性もあるので注意が必要です。

大腿骨を骨折すると痛みだけではなく腫れや内出血などの症状が現れます。

坐骨神経痛

片方だけ痛む股関節は、坐骨神経痛が原因の可能性があります。

坐骨神経痛は、腰から足にかけて伸びている坐骨神経が圧迫や刺激を受けることでお尻や太ももに痛みやしびれを感じる症状が現れます。

主な症状は、以下のとおりです。

  • 腰やおしり、足にかけての痛み
  • 腰部や下肢のしびれ
  • 休憩なしでは歩けなくなる(間欠跛行)
  • 長時間立っていることがつらい
  • おしりが痛く座っていられない

股関節に関する疾患ではありませんが、お尻や太ももの痛みが広がり股関節に痛みを感じる場合があります。

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などで変形した腰の骨は、坐骨神経を圧迫する恐れがあるため注意が必要です。

坐骨神経痛が出現したら、無理に動かさず、安静に過ごしましょう。

腰部脊柱管狭窄症

股関節が片側だけ痛む場合は、腰部脊柱管狭窄症の可能性が考えられます。

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経が詰まった脊柱管が狭まり、内部の神経や脊髄が圧迫される疾患です。

主な症状は、以下のとおりです。

  • 腰痛
  • 歩行時の足の痛み
  • 足のしびれ
  • 休憩なしで歩くことが困難になる

坐骨神経痛と同様に、お尻や太ももの痛みが広がり股関節に痛みを感じる場合があります。

腰部脊柱管狭窄症で歩行時に痛みが出現する方でも、前かがみの姿勢をとれば症状が軽減する場合があります。

前かがみの姿勢で痛みが落ち着く理由は、狭まった脊柱管が一時的に広がるためです。

股関節が右だけ痛いときのセルフケア

股関節が右だけ痛いときは、適切なセルフケアで症状の緩和が期待できます。

ただし、セルフケアはあくまで補助的なものです。痛みが強くなる場合や新たな症状が出る場合は、すぐに中止して医療機関を受診してください。

日常生活の中でできるセルフケアを実践して、股関節への負担を減らしましょう。

姿勢・歩き方を改善する

日常の姿勢や歩き方を見直すことで、片側の股関節にかかる負担を軽減できます。

正しい立ち方のポイントは以下のとおりです。

  • 両足に均等に体重をかける
  • お腹に軽く力を入れて骨盤を立てる
  • 片足重心を避け、左右のバランスを意識する

歩くときは、右足ばかりでリードしないように意識しましょう。

また、靴底のすり減り具合をチェックして、片側だけが極端に減っていないか確認することも大切です。

股関節周辺のストレッチ

股関節周辺のストレッチは、筋肉の柔軟性を高めて痛みの緩和に役立ちます。

ただし、痛みを感じるような無理なストレッチは避けてください。

おすすめのストレッチ方法は、以下のとおりです。

【膝抱えストレッチ】

  • 仰向けに寝る
  • 痛みのある側の膝をゆっくり胸に引き寄せる
  • そのまま10秒キープを3回繰り返す

【股関節の外旋ストレッチ】

  • 座った状態で、痛みのある側の足首を反対の膝に乗せる
  • 背筋を伸ばしたまま前屈する
  • お尻から股関節にかけて伸びを感じるまで10秒キープを3回繰り返す

ストレッチは内股にならないように膝とつま先を同じ方向に向けて行ってください。

内股の姿勢は股関節へ負担がかかりやすく、症状が悪化する可能性があります。

入浴後の体が温まった状態で行うと、より効果的です。

症状に応じて冷やす・温める

股関節の痛みには、症状に応じて冷やす・温めるを使い分けることが大切です。

痛みが急に出てきた直後や、運動後に痛みが強くなった場合は、まず股関節を休ませましょう。

とくに、痛む部分に熱っぽさを感じる場合は炎症が起きているサインです。

このような場合は、氷のうや保冷剤をタオルで包み、1回15〜20分程度冷やす(アイシング)と、炎症と痛みを抑えるのに有効です。

一方、慢性的な痛みや筋肉のこわばりがある場合は、温めることで血流が促進され、症状の緩和が期待できます。

お風呂にゆっくり浸かって筋肉を緩めることも効果的です。

股関節が右だけ痛いときの治し方は?主な治療法

股関節が右だけ痛いときの治療法は、以下の3つです。

痛みの原因や症状の程度によって、適切な治療法は異なります。

それぞれの特徴を理解して、自分に合った治療法を選択しましょう。

保存療法

保存療法とは、手術を行わずに症状の改善を目指す治療法です。

保存療法には以下の種類があります。

保存療法の種類 具体的な方法
温熱療法 ホットパックの使用、入浴
薬物療法 消炎鎮痛剤(内服薬・外用薬・坐薬)の使用
運動療法 股関節のストレッチ、下肢の筋力トレーニング、プール内歩行

股関節痛がひどいときは、運動療法ではなく温熱療法や薬物療法などで痛みのコントロールをはかりましょう。

痛みが和らいできたら、悪化防止のために無理のない範囲で運動療法を実施し、股関節周りの筋力を向上させることが大切です。

ただし、保存療法は痛みを和らげる対症療法であり、病気そのものを根治させるものではありません

保存療法を続けても改善がみられない場合は、他の治療法を検討する必要があります。

手術療法

手術療法は、保存療法で十分な改善が得られない場合や症状が進行したケースで検討されます。

主な手術療法には以下の2つがあります。

手術の種類 特徴
人工関節置換術 損傷した関節を人工物に置き換え、痛みの軽減と可動域の回復を目指す
骨切り術 骨の角度を調整して関節への負荷を分散させる

症状や年齢、生活スタイルに応じて適切な手術を選択します。

いずれも根本的な改善を目的とした方法のため、長期的な関節機能の維持につながる可能性があります。

ただし、手術には入院が必要となり、リハビリ期間も含めると回復までに一定の時間がかかります。

手術を検討する際は、医師とよく相談して判断しましょう。

再生医療

股関節痛が長引いている場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。再生医療は、痛みの緩和だけでなく、損傷した関節や軟骨の修復が期待できます。

再生医療とは、患者さま自身の幹細胞を採取・培養して股関節に注射し、損傷した組織の再生を図ります。

入院や手術を必要としない再生医療は、仕事や家庭の事情で長期休みを取れない方でも受けやすい治療法です。

当院「リペアセルクリニック」は狭い股関節内でもダイレクトに幹細胞を注射できるように、「関節内ピンポイント注射」を実施しています。

また、独自の細胞培養技術により、新鮮な幹細胞を投与できるのも特徴です。

>>再生医療による股関節の症例はこちら

股関節痛にお悩みの方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。

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股関節が右だけ痛いときは医療機関で原因を特定しましょう

股関節が片側だけ痛むときは、早めに医療機関を受診し、痛みの原因を知ることが大切です。

痛みの原因に合った対処法や治療法を選択すれば、股関節痛の緩和が期待できます。

股関節痛が悪化し、保存療法での対処が難しい場合は、再生医療による治療を検討しましょう。

股関節が右だけ痛いときの治療にお困りの方は、ぜひ一度当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設