• 再生治療

関節リウマチが疑われるときは何科を受診する?早期発見・治療の重要性と診療の流れを解説

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公開日: 2020.05.22 更新日: 2025.11.28

「朝、手指がこわばって動かしづらい」「関節が腫れて痛む」といった症状で、関節リウマチを疑う方も多いのではないでしょうか。

関節リウマチは初期症状が他の病気と似ているため、何科を受診すればいいか迷われる方も少なくありません。

しかし、関節リウマチは早期発見・早期治療がとても重要な病気です。放置すると関節の破壊が進行し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

この記事では、関節リウマチが疑われる場合の適切な受診先と早期治療の重要性を解説します。

関節の症状で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な受診先と対処法を見つけましょう。

近年のリウマチ治療では、薬物療法に加え、再生医療も選択肢の一つです。

以下のページでは、当院リペアセルクリニックの再生医療で関節リウマチによる関節の痛みが改善した症例を紹介していますので、併せてご覧ください。

再生医療によって関節リウマチの膝関節の痛みが改善した症例(40代女性)はこちら

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関節リウマチは何科を受診する?

関節リウマチが疑われる場合に受診すべき診療科には、主に以下の選択肢があります。

それぞれの特徴を理解して、ご自身の状況に適した受診先を選びましょう。

リウマチ科・膠原病内科

関節リウマチが強く疑われる場合は、リウマチ科や膠原病内科(こうげんびょうないか)の受診が適切です。

リウマチ科は関節リウマチを専門とする診療科で、膠原病内科は関節リウマチを含む自己免疫疾患全般を扱う診療科です。

どちらも関節リウマチの診断と治療に特化した専門性の高い医師が在籍しています。

とくに「日本リウマチ学会リウマチ専門医」の資格を持つ医師であれば、関節リウマチに関する豊富な知識と経験を有しています。

ただし、すべての医療機関にリウマチ科や膠原病内科があるわけではないため、近くにない場合は他の診療科でも十分対応可能です。

内科・整形外科

リウマチ科や膠原病内科が近くにない場合、内科や整形外科でも関節リウマチの診断と治療は可能です。

内科と整形外科で迷った場合は、まず内科の受診をおすすめします。関節リウマチ治療では、薬の副作用管理や感染症対策などの内科的な知識が重要になっているためです。

とくにリウマチ専門医が在籍する内科であれば、より専門的な診断と治療を受けられます。

整形外科でも、関節リウマチの診療経験が豊富な医師であれば問題ありません。

内科と整形外科が連携して治療を行う場合もあり、どちらの診療科も治療において重要な役割を果たします。

日本リウマチ学会認定のリウマチ専門医のいる病院を選ぼう

受診する病院選びのポイントとして、「日本リウマチ学会認定のリウマチ専門医が在籍しているか」も確認してみましょう。

関節リウマチは、以下の理由から早期発見が難しい病気です。

  • 初期症状がありふれており、他の病気と区別しづらい
  • 決定的な一つの検査がなく、複数の検査結果や症状を総合して診断する必要がある
  • 医師の診療経験に左右される部分が多い

上記のような理由から、できるだけ早い段階で「リウマチ診療の経験が豊富な医師」に診てもらうことが大切です。

日本リウマチ学会認定のリウマチ専門医は、「一定の診療年数」「規定の症例経験」「学術的実績」など、厳しい条件を満たした医師のみが取得できる専門資格です。

専門資格を持つ経験豊富なリウマチ専門医に診断してもらうことで、早期発見・早期治療につながりやすくなります。

関節リウマチにおける早期受診の重要性

関節リウマチにおいて重要なのは、診療科の選択よりも気になる症状が続いた段階で早めに相談することです。

以下の2つの観点から、早期受診の重要性について解説します。

これらの知識を身につけて、症状の見極めと適切な治療開始のタイミングを理解しましょう。

早期受診・治療の重要性

関節リウマチは発症から2年以内の早期治療が、その後の病気の進行を大きく左右します。

早期治療には以下のメリットがあります。

  • 関節の破壊や変形を防げる
  • 炎症と痛みをコントロールできる
  • 寛解を達成できる可能性が高まる
  • 薬の副作用リスクを軽減できる

寛解(症状が落ち着いた状態)を達成できる可能性も高くなり、薬の使用量を減らすことで副作用リスクも軽減されます。

また、早期治療を受ければ健康な人とほぼ変わらない生活を送ることも可能です。

症状に気づいたら迷わず医療機関を受診し、早期診断・早期治療を受けましょう。

病院に行くべき初期症状

関節リウマチの初期症状は他の病気と似ているため見過ごされがちですが、以下の症状が現れた場合は早めの受診を検討しましょう。

  • 朝の手指のこわばりが30分以上続く
  • 複数の関節に痛みや腫れがある
  • 原因不明の微熱が続く
  • 全身のだるさや疲労感が継続する
  • 食欲低下や体重減少が見られる
  • 関節を動かすと痛みがある

とくに朝の手指のこわばりは関節リウマチの特徴的な症状で、起床時に手指が曲がりにくく、動かしているうちに徐々に改善するのが典型的です。

これらの症状は30~50代の女性に多く見られ、仕事や家事、育児に追われて見過ごされることも少なくありません。

「靴ひもを結ぶ」「ボタンをかける」「茶碗を持つ」「蛇口を開閉する」といった日常動作が困難になったと感じたら、我慢せずに医療機関を受診することが大切です。

関節リウマチの診療・検査の流れ

関節リウマチが疑われる場合、診療は一般的に「問診→検査→総合的な診断→治療開始」の順で進みます。

本章では、関節リウマチの診療の流れや検査方法について詳しく解説します。

以下で、それぞれ詳しく確認していきましょう。

診療の流れ

関節リウマチの治療の流れは以下のように行われます。

  • 問診・触診:症状の出方や困っている動作を確認する
  • 血液検査・画像検査など:炎症や免疫異常、関節の状態を調べる
  • 総合的な診断:一つの検査だけでは決まらないため、複数の情報を組み合わせて判断する
  • 治療方針の決定:症状の程度・生活スタイルを踏まえて治療方針を決定する
  • 治療開始と経過観察:薬物治療が中心のため、副作用や炎症を定期的に確認する

受診の前に予約が必要かどうかは病院によって異なりますので、病院の公式サイトなどをご確認ください。

仕事や重症度から無理のない治療計画で、医師と患者さまが相談しながら決定します。

検査・診断方法

関節リウマチの疑いがある場合、主に以下の検査が行われます。

  • 血液検査
  • 尿検査
  • 画像検査
  • 関節液検査

血液検査は、炎症の程度や免疫異常を把握するため行われます。血液中の赤血球が一定時間内にどれくらい沈んでいくか(血沈)や、細胞や組織に対する抗体(リウマトイド因子)の値などを検査します。

尿検査では、尿にタンパクが出ていないか検査することで腎機能の低下をチェックすることが可能です。リウマチが長期間続くと腎臓が悪くなるケースがあるため、尿検査は重要です。

また、尿検査によって合併症の有無や薬の副作用のチェックもできます。

関節リウマチの診断は、患者さまからの症状の聞き取りや画像検査などをもとに総合的に判断されます。

リウマチは他の膠原病や感染症と間違われやすいため、リウマチ専門医などの経験豊富な医師に診断してもらうことが大切です。

関節リウマチが疑われるときによくある質問

関節リウマチが疑われる患者さまからのよくある質問を紹介します。

リウマチが疑われる方や、これから診断を受ける方はぜひ参考にしてください。

リウマチの診断を受けるときに悩みがちな、「整形外科と内科どちらを受診したらいいか」についても解説します。

リウマチは整形外科と内科どっちがいい?

整形外科と内科のどちらを受診すべきか迷った場合は、内科を受診しましょう。

関節リウマチの治療では、薬の副作用の管理など内科的な知識が必要なためです。

しかし、整形外科でも内科でも、最終的には必要に応じて専門医へ紹介される仕組みがあるため、まず身近な医療機関に相談するだけでも十分です。

リウマチで病院を受診する目安は?

関節リウマチは、早期発見・治療が大切です。

関節の腫れ・熱や痛みが数週間続くようであれば、できるだけ早く病院を受診しましょう。また、朝の手指のこわばりが数十分続く場合も病院を受診してください。

また、倦怠感や微熱、疲れやすいなどの症状を現れる患者さまもいます。関節の腫れなどとともにそのような症状が見られた場合は、医療機関を受診しましょう。

早期に治療を開始すると、症状の悪化や日常生活への影響を最小限に抑えられる可能性が高いです。

関節リウマチの治療には再生医療もご検討ください

関節リウマチは早期発見・早期治療が重要な病気です。

初期症状は朝の手指のこわばりや関節の痛み、微熱、全身のだるさなど一見ありふれたものですが、見過ごすと急速に進行してしまいます。

関節が破壊されたり変形したりすると、従来の治療では元に戻せないため、症状に気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。

早期治療で健康な人とほぼ変わらない生活を送ることも十分に可能です。

近年では、通常の薬物療法に加えて再生医療を追加の選択肢として検討される方も増えています。

以下のページでは、当院リペアセルクリニックの再生医療で関節リウマチによる関節の痛みが改善した症例を紹介していますので、併せてご覧ください。

再生医療によって関節リウマチの膝関節の痛みが改善した症例(40代女性)はこちら

治療方針を見直したい方や、関節の痛み・炎症が長く続いている方は、再生医療という選択肢についてぜひ一度ご相談ください。

監修者

岩井 俊賢

Toshinobu Iwai

医師

略歴

2017年3月京都府立医科大学 医学部医学科卒業

2017年4月社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 初期研修医

2019年4月京都府立医科大学附属病院 整形外科

2020年4月医療法人啓信会 京都きづ川病院 整形外科

2021年4月一般社団法人愛生会 山科病院 整形外科

2024年4月医療法人美喜有会 リペアセルクリニック大阪院 院長