関節リウマチは何科を受診すべき?早期発見・早期治療の重要性について医師が解説

公開日: 2020.05.22
更新日: 2025.07.31

「朝、手指がこわばって動かしづらい」「関節が腫れて痛む」といった症状で、関節リウマチを疑う方も多いのではないでしょうか。

関節リウマチは初期症状が他の病気と似ているため、何科を受診すればいいか迷われる方も少なくありません。

しかし、関節リウマチは早期発見・早期治療がとても重要な病気です。放置すると関節の破壊が進行し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

この記事では、関節リウマチが疑われる場合の適切な受診先と早期治療の重要性を解説します。

関節の症状で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な受診先と対処法を見つけましょう。

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関節リウマチが疑われるときは何科を受診すべき?

関節リウマチが疑われる場合に受診すべき診療科には、主に以下の選択肢があります。

それぞれの特徴を理解して、ご自身の状況に適した受診先を選びましょう。

リウマチ科・膠原病内科

関節リウマチが強く疑われる場合は、リウマチ科や膠原病内科(こうげんびょうないか)の受診が適切です。

リウマチ科は関節リウマチを専門とする診療科で、膠原病内科は関節リウマチを含む自己免疫疾患全般を扱う診療科です。

どちらも関節リウマチの診断と治療に特化した専門性の高い医師が在籍しています。

とくに「日本リウマチ学会リウマチ専門医」の資格を持つ医師であれば、関節リウマチに関する豊富な知識と経験を有しています。

ただし、すべての医療機関にリウマチ科や膠原病内科があるわけではないため、近くにない場合は他の診療科でも十分対応可能です。

内科や整形外科でも良いのは本当?

リウマチ科や膠原病内科が近くにない場合、内科や整形外科でも関節リウマチの診断と治療は可能です。

内科と整形外科で迷った場合は、まず内科の受診をおすすめします。

関節リウマチ治療では、薬の副作用管理や感染症対策などの内科的な知識が重要になっているためです。

とくにリウマチ専門医が在籍する内科であれば、より専門的な診断と治療を受けられます。

整形外科でも、関節リウマチの診療経験が豊富な医師であれば問題ありません。

内科と整形外科が連携して治療を行う場合もあり、どちらの診療科も治療において重要な役割を果たします。

関節リウマチを放置するリスク

関節リウマチを放置すると、さまざまな深刻な問題が生じる可能性があります。

病気の進行を防ぐためにも、以下の3つのリスクについて理解しておくことが重要です。

これらのリスクを避けるためにも、症状に気づいたら早期の医療機関受診が不可欠です。

痛みが慢性化し生活の質が下がる

関節リウマチを放置すると関節の痛みと炎症が慢性化し、日常生活の質が著しく低下させる以下のような問題が現れます。

  • 朝のこわばりが長時間続くようになる
  • 日常的な動作(ボタンかけ、歯磨きなど)が困難になる
  • 慢性的な痛みによる睡眠障害が生じる

これらの症状は患者様の身体的・精神的負担を大きくします。

痛みが慢性化する前に、早めに医療機関を受診しましょう。

関節の破壊と変形が進行する

関節リウマチでは、慢性的な炎症により関節軟骨や骨の破壊が進行し、関節の変形が起こる可能性があります。

具体的な進行過程は、以下のとおりです。

  • 関節軟骨の破壊が進む
  • 骨の変形や関節の変形が生じる
  • 関節の可動域が制限される
  • 一度破壊された関節は元に戻らない

とくに手指の関節では、特徴的な変形(スワンネック変形、ボタン穴変形など)が生じることがあります。

これらの変形は一度起こると元に戻せません。また、足の関節でも変形が進むと歩行に支障をきたし、車椅子が必要になる場合もあります。

早期治療により、このような取り返しのつかない変形の予防が可能です。

全身の臓器に影響を与える可能性

関節リウマチは単なる関節の病気ではなく、全身の臓器に影響を及ぼす可能性がある全身性の疾患です。

以下のリスクがあります。

  • 心臓や血管の病気のリスクが高まる
  • 肺に炎症や線維化が起こる可能性
  • 腎臓機能に影響を与える場合
  • 骨粗しょう症のリスクが増加

慢性的な炎症により、心臓病や脳血管疾患のリスクが高まるほか、肺炎や腎臓機能の低下なども合併症として現れる場合があります。

これらの合併症を予防するためにも、早期から適切な治療を受けることが重要です。

関節リウマチは何科に行くかよりも早期受診を意識しよう

関節リウマチにおいて重要なのは、診療科の選択よりも早期の受診です。

適切なタイミングでの受診と早期治療の重要性について、以下の2つの観点から詳しく解説します。

これらの知識を身につけて、症状の見極めと適切な治療開始のタイミングを理解しましょう。

病院に行くべきリウマチの初期症状

関節リウマチの初期症状は他の病気と似ているため見過ごされがちですが、以下の症状が現れた場合は早めの受診を検討しましょう。

  • 朝の手指のこわばりが30分以上続く
  • 複数の関節に痛みや腫れがある
  • 原因不明の微熱が続く
  • 全身のだるさや疲労感が継続する
  • 食欲低下や体重減少がみられる
  • 関節を動かすと痛みがある

とくに朝の手指のこわばりは関節リウマチの特徴的な症状で、起床時に手指が曲がりにくく、動かしているうちに徐々に改善するのが典型的です。

これらの症状は30~50代の女性に多く見られ、仕事や家事、育児に追われて見過ごされることも少なくありません。

「靴ひもを結ぶ」「ボタンをかける」「茶碗を持つ」「蛇口を開閉する」といった日常動作が困難になったと感じたら、我慢せずに医療機関を受診することが大切です。

リウマチを早期治療することの重要性

関節リウマチは発症から2年以内の早期治療が、その後の病気の進行を大きく左右します。

早期治療には以下のメリットがあります。

  • 関節の破壊や変形を防げる
  • 炎症と痛みをコントロールできる
  • 寛解を達成できる可能性が高まる
  • 薬の副作用リスクを軽減できる

寛解(症状が落ち着いた状態)を達成できる可能性も高くなり、薬の使用量を減らすことで副作用リスクも軽減されます。

また、早期治療を受ければ健康な人とほぼ変わらない生活を送ることも可能です。

症状に気づいたら迷わず医療機関を受診し、早期診断・早期治療を受けましょう。

関節リウマチの治療法として注目されている再生医療について

関節リウマチに対する従来の治療は、薬物療法が基本とされていましたが、再生医療による幹細胞治療が注目されています。

【再生医療とは】

  • 機能障害や機能不全になった生体組織に対して、体が持つ再生能力を利用して損なわれた機能を再生させる医療技術のこと

薬物療法では、関節リウマチの進行を抑制する抗リウマチ薬が処方されますが、完全に治すのは難しく長期的な治療が必要です。

しかし、再生医療では患者様から幹細胞を採取・培養し、患部へ投与することで関節リウマチによって損なわれた関節機能の根本的な改善が期待できます。

自身の細胞を用いた治療方法のため、副作用の心配が少ない点も再生医療の強みの一つです。

再生医療による幹細胞治療は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。

関節リウマチは早期発見・早期治療が重要

関節リウマチは早期発見・早期治療が重要な病気です。

初期症状は朝の手指のこわばりや関節の痛み、微熱、全身のだるさなど一見ありふれたものですが、見過ごすと急速に進行します。

関節の破壊や変形は元に戻せないため、症状に気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。

受診先はリウマチ科や膠原病内科が最適ですが、内科や整形外科でも対応可能です。

早期治療で健康な人とほぼ変わらない生活を送ることが可能です。

近年では、薬物療法に加えて再生医療という新たな選択肢も注目されています。

再生医療については、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。

監修者

岩井 俊賢

Toshinobu Iwai

医師

略歴

2017年3月京都府立医科大学 医学部医学科卒業

2017年4月社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 初期研修医

2019年4月京都府立医科大学附属病院 整形外科

2020年4月医療法人啓信会 京都きづ川病院 整形外科

2021年4月一般社団法人愛生会 山科病院 整形外科

2024年4月医療法人美喜有会 リペアセルクリニック大阪院 院長