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インピンジメント症候群 | 肩関節の痛み嫌症状、注意点

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インピンジメント症候群とは

インピンジメント症候群

インピンジメント症候群は、肩を酷使することで起こる病気です。

インピンジメント症候群の症状は主に痛みで、進行すると肩を使った動作がしにくくなったり、安静にしている夜の間も痛みが出たりと、なかなか厄介なことで知られています。

そこで今回は、インピンジメント症候群の症状例について詳しく紹介します。

インピンジメント症候群で痛みを感じる理由

なぜインピンジメント症候群になると痛みを感じるのでしょうか。

それは、肩関節にある「滑液包(かつえきほう)」という部分で出血や炎症による腫脹(しゅちょう)が起きているからです。

初期のうちは安静にすることでこの炎症が治まりますが、同じ動作を繰り返すなど、スポーツを続けていたり、仕事などでいつもの動作を繰り返すことにより、炎症が反復します。

その結果、痛みや引っかかりなどの症状が慢性化します。

慢性化すると肩のインナーマッスルである「腱板(けんばん)」が断裂したり、肩の先端部分「肩峰(けんぽう)」の下に骨の棘が出来たりします。こうなると、痛みがなかなか取れなくなっていきます。

 

インピンジメント症候群のテストについては下記の記事で詳しく解説しています。

インピンジメント症候群の症状例

インピンジメント症候群の症状には、以下のようなものが挙げられます。

肩の痛み

インピンジメント症候群の代表的な症状例としては、肩の痛みがあります。

インピンジメント症候群の人は、肩を上げていく時と上げた位置から元に戻す時に、ある角度で痛みを感じます。初期のうちは、特定の動作をした時だけ痛む場合が多いです。

肩の引っかかり

肩を上げる際に引っかかりを感じることがあります。スムーズに動かすことが出来なくなり、ある角度からそれ以上腕が上がらなくなります。

肩を回すと音が鳴る

肩を回した時に「ポキポキ」した音が鳴ることがあります。これは肩が凝っている時にもなることがあると思いますが、この「ポキポキ」音の他に、先程ご紹介した肩の引っかかりや痛みを感じる場合は、インピンジメント症候群の可能性があります。

筋力の低下

インピンジメント症候群は痛みや引っかかりの他、筋力の低下を招くことがあります。

肩に痛みがあると、肩を動かすことが難しくなります。そのため、肩周辺の筋肉が減少し筋力低下に繋がりやすくなるためです。

夜間の痛み

インピンジメント症候群は、進行すると動作をした時以外にも痛みを感じるようになります。安静にしている時や、夜間にも痛みが出始めます。

インピンジメント症候群の治療法

インピンジメント症候群

保存療法

インピンジメント症候群は、初期のうちならリハビリと注射の保存療法で治ることが多いです。以下に保存療法で行われる治療についてまとめました。

安静にする

今まで症状がなかった場合、初期だと考えられますので、まずは安静にしましょう。

痛みが起こったら、炎症が治まるまで無理せず安静にします。とにかく痛みを感じる動作を避けることがポイントです。安静にしていることで肩関節の炎症が治まり、症状が軽くなります。また、処置として患部を冷やしたり、圧迫したりすることもあります。

リハビリ

痛みや引っかかりなどの症状が慢性化している場合に有効な治療法です。慢性化しているのは、肩の動きに問題があることが多く、肩をスムーズに動かせるようにすることが根本的な解決になります。そのため、処置ではなくリハビリが効果的なのです。

リハビリの方法としては、弱い筋肉と硬い筋肉のバランスを整えることと、動作学習があります。動作学習は、正しい動きを体に覚えさせることを目的としています。

注射

注射は、肩関節の炎症を鎮めることを目的としています。

肩関節に副腎皮質ステロイドやヒアルロン酸を注射し、痛みを軽減します。

手術療法

リハビリや注射でインピンジメント症候群の痛みや炎症が治まらない時、治し方としては手術を検討します。

インピンジメント症候群治療の手術は、内視鏡を用いた「鏡視下肩峰下除圧術(きょうしかけんぽうかじょあつじゅつ)」です。この手術は、手術の傷が小さい、回復が早い、社会復帰も早いといったメリットが多いという特徴があります。

保存療法から手術療法へと切り替わるのには、基準があります。

それは3ヶ月〜6ヶ月以上リハビリや注射を行っても、症状が改善しなかった場合です。手術で痛みの原因を取り除くことで、症状の軽減が期待出来ます。

手術の特徴

内視鏡を使用し、全身麻酔で大体30分の手術になります。内視鏡を入れるための孔は1㎝程度で数は3〜4箇所。手術の傷も小さく、術後の回復も早いことが特徴です。

特にスポーツ選手であれば、術後の回復が早いことは大きなメリットになりますよね。リハビリも早くから始められるため、早期退院も可能となります。

インピンジメント症候群を発症した野球選手は、この手術を受けると復帰率が高くなるとも言われています。

 

手術後の痛みと回復期間についてはこちらもご覧ください

 

インピンジメント症候群は野球選手がなりやすい!?

インピンジメント症候群は野球選手がなりやすい!?

インピンジメント症候群は、スポーツ選手の中でも特に野球選手に多い疾患です。プロ野球選手なら良いということでは決してありませんが、私は高校野球のピッチャーが投げ続けている姿を見ると、「大丈夫かな、大丈夫かな…肩を壊さないでよー!」と心配になります。今回は、野球選手がインピンジメント症候群になってしまったとき…その後どうなる?ということについてまとめました。

野球選手に多いインピンジメント症候群

インピンジメント症候群が野球選手に多いのは、肩を酷使することが原因の1つとして挙げられています。野球でボールを投げたり、飛んできたボールを打ったりする時、腕と肩には負荷がかかっています。

野球では試合時間が長く、同じ選手が長時間ボールを投げ続けることがあります。その結果、肩に負担がかかりやすくなります。特に、ピッチャーなど投球を繰り返すポジションの選手は、インピンジメント症候群を発症しやすいのです。

インピンジメント症候群からの復帰

野球選手はインピンジメント症候群になりやすいのは事実ですが、「この病気にかかったから選手生命が絶たれる」というわけではありません。

インピンジメント症候群は、原因をきちんと確認し正しく対処すれば十分改善可能なのです。実際、多くの野球選手がこの病気から復帰しています。初期のうちに見つけることが望ましいですが、手術をした後でも復帰することは出来ます。

ただし、インピンジメント症候群にかかった野球選手は、治療によって復帰も可能ですが、以前と同じポジションではいられないこともあります。治ったと言っても、あまり無理なことは出来ません。

重要なのは動作分析

インピンジメント症候群の原因を突き止めるには、動作分析が欠かせません。動作分析とは、痛みが出る動きなどを分析することです。

野球選手の場合、ほとんどがボールを投げようとした時になるかと思います。その痛みを感じる時の動きと姿勢を分析して、体のどこに問題があるのかを明らかにして行きます。

インピンジメント症候群は、姿勢に問題がある場合も少なくありません。

まとめ

インピンジメント症候群は、特に肩を酷使する野球選手に多い疾患であり、肩関節に炎症があることで、痛みが発生して動作に制限がかかります。

初期段階の場合、安静にすることで症状を軽減できますが、慢性化すると腱板の断裂や骨の棘の形成など、より深刻な症状を伴う可能性も少なくありません。

症状が改善しない場合は、正しい動作分析を行い、適切な治療を受けるようにしましょう。

早期対処・再発防止に努めることが、スポーツ選手としてのキャリアを守る鍵となります。

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