インピンジメント症候群の手術後の痛みと回復期間について
公開日: 2019.05.08更新日: 2025.04.28
目次
インピンジメント症候群の手術後の痛みと回復期間について
インピンジメント症候群は、症状が慢性化すると痛みがなかなか治まらなくなるので、痛みを取り除く治療法として手術が必要になります。しかし、手術の後の痛みや、どれくらいで回復するのかといったことが不安な方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、手術の方法や術後の痛みと回復、社会復帰の時期について紹介します。
インピンジメント症候群の手術方法と回復
慢性化したインピンジメント症候群は、手術による治療が必要です。現在は内視鏡を使った「鏡視下肩峰下除圧術(きょうけんかけんぽうかじょあつじゅつ)」が一般的で、関節内に内視鏡を入れて手術を行います。
具体的には炎症を起こしている滑液包(かつえきほう)の掃除をしたり、肩峰(けんぽう)に出来た骨の棘を切除したりします。痛みや炎症の原因となる部分を取り除くことから、「クリーニング手術」とも呼ばれています。
鏡視下肩峰下除圧術による傷鏡視下肩峰下除圧術は、1㎝程度の孔を3~4箇所あけるだけです。全身麻酔30分程で行います。皮膚を大きく切開することはないため、手術の傷跡が目立たないことが特徴です。 |
手術後の回復鏡視下肩峰下除圧術のために入院した場合、大体入院期間は9日~10日になります。この日数からしても、あまり回復に時間がかからないことが分かるかと思います。 鏡視下肩峰下除圧術は手術の傷が小さいため、回復も早くなります。そのためリハビリも早くから始められる人がたくさんいます。 |
手術後の痛み滑液包や骨の棘といった炎症の原因を取り除いたため、手術後は痛みがほぼなくなるか軽減します。実際、インピンジメント症候群で手術を受けた多くのスポーツ選手が現役に復帰しています。 |
手術後に退院・社会復帰する時期
インピンジメント症候群で手術を行う場合、先ほどご紹介したように入院期間は9日~10日であることが多いです。そして、手術の傷が小さく回復が早いため、患者さんの体調が大丈夫であればリハビリを開始出来る時期も早まります。
リハビリが順調に進めば、早期退院・社会復帰も可能となります。
まとめ・インピンジメント症候群の手術後の痛みと回復期間について
インピンジメント症候群は手術をすれば痛みの症状が治まります。スポーツ選手も手術によって現役復帰している人がたくさんいます。また、傷口が小さい手術は、比較的患者さんの体にかかる負担が少ないため、早い回復とリハビリの開始が期待できます。
とはいえ、初期のうちに発見し、手術による治療を必要とせず回復出来たほうが良いことには変わりません。症状が慢性化する前に医師の診察を受けるようにしましょう。
監修:リペアセルクリニック大阪院
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監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設