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- 免疫細胞療法
免疫力が低下すると、風邪などの病気に感染するだけでなく、普段は感染しないような病原体や自己免疫疾患に感染する可能性があります。 季節の変わり目に体調を崩す原因にもなるため、普段から免疫力を下げないような生活をしたいですね。 今回は、免疫力が下がる主な原因や免疫力が下がっているサインについてお伝えします。 セルフチェックリストで、ご自身の免疫力が下がっていないか確かめてください。 免疫力が下がる原因6選 免疫力が下がる原因は、主に6つ考えられます。 自律神経の乱れ 腸内環境の乱れ 過度な運動習慣 酒やタバコなどの嗜好品 体温の低下 妊娠 それぞれの原因について、詳しく解説します。 自律神経の乱れ 自律神経には交感神経と副交感神経があり、このバランスが乱れると、免疫力が低下する原因になります。 交感神経が優位なときに増える「顆粒球」と副交感神経が優位なときに増える「リンパ球」のバランスが乱れると免疫力が下がる可能性があります。 交感神経は身体の活動力を高める神経で、血圧や血糖を上げる、血液を筋肉や脳に集める働きがあり、日中優位に働く特徴があります。 一方、副交感神経は身体を回復させ、内臓の機能を高めるほか、免疫機能を正常にする役割があり、夜間やリラックスしているときに優位になります。 自律神経の乱れの原因は、睡眠不足や強いストレスです。適度な休息や、質の良い睡眠を心掛けましょう。 腸内環境の乱れ 腸内環境が乱れると、病原菌が侵入しないように守っている免疫細胞の働きが弱まり、免疫力が下がる原因となります。 実は、免疫細胞の約7割※が腸内に生息していると言われています。 口から侵入した病原菌などを腸で止めるために、腸に多くの免疫細胞が生息しています。 また、腸内細菌はメンタルにも影響を与える可能性があります。 腸内細菌はセロトニン、ドーパミンなどの"幸せホルモン"として知られる神経伝達物質を生成します。 セロトニンが不足すると精神が不安定になりやすくなり、ストレス増加や睡眠の質が低下することで、免疫力が下がるケースがあります。 過度な運動習慣 適度な運動は免疫力向上や病気の予防に効果的ですが、やりすぎると逆効果になってしまいます。 強度の高い運動をすると、数日間免疫力が下がり、感染症になるリスクが上がる可能性があります。 息が軽く弾み、汗をかく程度の運動を1日30分、週2~3回ほど行うと免疫力向上に効果が期待できます。 運動で免疫力アップできる理由については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 酒やタバコなどの嗜好品 身体の中には、NK細胞やマクロファージといった免疫細胞があります。アルコールを摂取すると、このマクロファージにダメージを与え、免疫力が下がってしまうケースがあります。 また、アルコール度数が高いものは、のどの粘膜を傷つける可能性があります。粘膜に傷がつくことによっても、免疫力低下の恐れがあるのです。 免疫力の低下は喫煙によっても起こり得ます。 体内の酸素はヘモグロビンと結合し運搬されますが、タバコの中に入っている一酸化炭素が結合を阻害して慢性的な酸欠状態に陥ります。 酸欠状態では、栄養素の運搬や老廃物を回収する働きが弱くなり、免疫力低下につながります。 また、ニコチンが血流を悪化させる、免疫を促進する役割があるリンパ球を減少させるなど、タバコは身体への悪影響が多いです。 免疫力の低下を防ぐためにも酒やタバコなどの嗜好品は、控えた方が良いでしょう。 体温の低下 血液の中には免疫機能を持っている白血球が存在するため、体温低下によって血流が悪くなると免疫力が低下する原因となります。 体温を上げるためには基礎代謝を上げる必要があり、筋力トレーニングを行い、筋肉を増やすことで基礎代謝もアップします。 また、夏は冷房に当たる方が多くなるため、身体が冷えないように、暖かい飲み物を飲む、冷たい食べ物は控えるなど、体温を下げない工夫をしてください。 妊娠 妊娠すると、胎児を異物と認識して攻撃しないように、母体の免疫機能が抑制されます。 とくに妊娠初期は免疫力が下がりやすく、普段なら感染しないような病気に感染する、弱い病気でも重症化するなどのケースがあります。 さらに、ホルモンバランスの変化やつわりによる栄養不足、疲労なども免疫力を低下させる恐れがあるため注意が必要です。 や手洗いうがいで病気を予防するよう心掛けましょう。 免疫力が下がっているサインは?セルフチェックリスト 免疫力が下がっている際に出るサインについて解説します。 ご自身の体調を振り返り、免疫力が下がっている可能性があるか確認してください。以下のリストに当てはまる項目が多い場合、免疫力が下がっている可能性があります。 疲れやすい、集中力が低下している 身体が冷える、むくむ 食欲が落ちている 睡眠不足が続いている 皮膚トラブル(ささくれや肌のかゆみなど)がある、治るのが遅い 喉のかゆみ、痛みがある 口内炎、皮膚炎などの炎症が頻繁に起こる、治りづらい 風邪がなかなか治らない 原因不明の鼻炎 免疫力が低下すると、喉や鼻など、体外との接触が濃厚な部位に症状が出やすいです。鼻炎や喉の違和感があったら、免疫力低下のサインの可能性があります。 免疫力が低下している状態が続くとインフルエンザやウイルス性の感染症に感染するケースもあります。さらに長期化すると、がんや免疫不全疾患のリスクが高まるので注意が必要です。 免疫を下げないためにできること 免疫力を下げないために、普段からできることを紹介します。 栄養バランスの良い食事をとる 適度な運動をする ストレス発散する 免疫力を下げない対策について、詳しく解説します。 栄養バランスの良い食事をとる 免疫力を下げないために、以下の食材を積極的に食べるようにしましょう。 水溶性食物繊維 もずく めかぶ ごぼう 春菊 バナナ いちご きなこ なめこなど 発酵食品 ヨーグルト 味噌 納豆など オリゴ糖 たまねぎ バナナ トウモロコシ はちみつなど オメガ3系脂肪酸 アマニ油 シソ油 えごまなど 水溶性食物繊維は、不要性食物繊維に比べて摂取が難しいので意識して摂るようにしましょう。ごぼうやいちご、バナナなどに含まれているため、身近な食材から摂れます。 オリゴ糖は免疫力を高めるうえで重要ですが、とりすぎるとお腹が緩くなる方もいます。摂取できる量に個人差があるので注意が必要です。 オメガ3系脂肪酸は、EPA、DHAなどが代表的です。魚にも多く含まれているので、生魚を食べると効果が期待できます。 免疫力を下げないためには、食材だけでなく食べ方にも気を付けましょう。 朝食を抜かない 夕食で多めに発酵食品をとる 具だくさんの味噌汁を食べる 朝食は、交感神経と副交感神経を切り替えるスイッチとして重要な役割を果たしています。朝食を抜くと、2つの神経が上手く切り替えられない可能性があります。 また、朝食は体内時計をリセットする働きもあります。 腸は夜活発に働くため、発酵食品を夜にとると効果的です。ただし、就寝の3時間前には済ませておきましょう。 具だくさんの味噌汁は栄養バランスが良いです。大根やごぼう、わかめなど水溶性食物繊維が含まれる食材を積極的にとりましょう。 適度な運動をする 適度に運動をして筋肉をつけ、基礎代謝を上げましょう。基礎代謝が上がると免疫力も上がります。 運動は、息が軽く弾む強度を30分ほど行うと効果的です。1日30分の運動を週に2、3回行うと、免疫力アップにつながります。 また、運動はストレス発散にも効果的です。 運動をする際は、無理のない範囲で行いましょう。 ストレス発散する ストレスが溜まると自律神経の乱れにつながるため、免疫力低下を防ぐためにもストレス発散は有効な対処法です。 適度な休息や趣味の時間、入浴や睡眠の時間をしっかりと確保し、日々の疲れを癒しましょう。 時間がないときは、深呼吸やストレッチをするだけでも軽いストレス発散になります。 免疫力低下に対する免疫細胞療法について 免疫力低下を予防する方法のひとつに、免疫細胞療法があります。 免疫細胞療法は、NK細胞などの免疫細胞を患者さまの血液から取り出し、数を増やして患者さまの体内に戻す治療法です。 数を増やして活性化した免疫細胞は体内に戻すことで、体内に侵入した病原体に対する攻撃力が高まり病気の感染リスクが低くなります。 患者さまの細胞を利用するため、拒否反応のリスクが低い治療法として注目されています。 また、免疫力向上によるがんの予防や再発防止にも効果が期待されています。 免疫力が下がる原因である生活習慣の乱れを改善することが重要 免疫力を上げるには、適度な運動やバランスのとれた食事が重要です。 バランスの良い食事は腸内環境の改善も期待できるので、日々の食生活を見直しましょう。 また、体が冷えると免疫力低下の原因になります。とくに夏は、冷たいものを口にする機会が多くなりますので注意が必要です。 免疫力低下による体調不良や感染症を防ぎたい方は、免疫細胞療法という治療法があります。 免疫細胞療法を検討している方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2020.07.01 -
- 免疫細胞療法
がん治療の選択肢は、医学の進歩とともに大きく広がっています。 その中でも「免疫療法」は、私たち自身の免疫力を活用する新しいアプローチとして、「第4の治療法」とも呼ばれ注目を集めています。 本記事では、免疫療法の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、具体的な治療法の種類や費用について解説します。 免疫療法について理解を深め、治療を考える上での不安を解消したい方は、ぜひ参考にしてください。 免疫療法についてわかりやすく解説! ここでは、免疫療法について以下の観点からわかりやすく解説します。 免疫療法の仕組み 主な免疫療法の種類 私たちの体には、外から入ってきた細菌やウイルス、そして体の中で異常な細胞が発生した際に、「異物」と認識して攻撃し、排除しようとする「免疫」というシステムが備わっています。 免疫システムを活用した免疫療法について確認していきましょう。 免疫療法の仕組み 免疫療法は、人間に備わっている免疫機能を活用した治療法のことです。 がん細胞によって弱められたり、ブレーキをかけられたりしている免疫細胞の力を回復させ、再びがん細胞を攻撃できるようにする治療法です。 人間の持つ免疫システムは、体に侵入した細菌やウイルスを異物と認識し、攻撃・排除する働きをしています。 しかし、がん細胞は非常に巧妙で、免疫のブレーキ機能をうまく利用して免疫細胞からの攻撃をかわす場合があります。 免疫療法は、このようながん細胞の妨害を排除し、免疫細胞が再びがん細胞を攻撃できるように手助けする治療法です。 主な免疫療法の種類 免疫療法には「免疫力を高める方法」「免疫力の攻撃力を保つ方法」の2種類があります。 アプローチ 主な治療法 概要 免疫力を高める方法 NK細胞免疫療法 患者さま自身のNK細胞を体外で活性化・増殖させ、点滴で体内に戻す 免疫力を高める方法 エフェクターT細胞療法 患者さま自身のT細胞に遺伝子操作でがん認識力を付与し、増殖させて体内に戻す 免疫力の攻撃力を保つ方法 免疫チェックポイント阻害薬 がん細胞による免疫へのブレーキを薬剤で解除し、免疫細胞の攻撃力を回復させる 「免疫力を高める方法」は、患者さまご自身の免疫細胞(NK細胞やT細胞など)を一度体外に取り出し、その能力を強化したり数を増やしたりしてから体内に戻すもので「免疫細胞療法」とも呼ばれます。 一方、「免疫力の攻撃力を保つ方法」は、がん細胞が免疫細胞の攻撃から逃れるために利用する「ブレーキ」の仕組みを薬剤によって解除し、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする治療法です。 免疫療法のデメリット2つをわかりやすく解説 免疫療法は効果が期待できる一方で、以下の2つのデメリットが考えられます。 保険適用外で治療費が高い 自己免疫疾患の患者さまは受けられないケースもある それぞれのデメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。 保険適用外で治療費が高い 免疫療法の中には、まだ治療効果や安全性が科学的に十分に証明されておらず、国が定める標準治療として認められていないものも多くあります。 そのため、免疫治療の多くは公的医療保険の対象外(自由診療)となり、治療にかかる費用は全額患者さまの自己負担です。 例えば、NK細胞療法などの一部の免疫療法は、1回の治療で数十万円、治療計画によっては総額で数百万円に達することもあります。 当院リペアセルクリニックで提供している免疫細胞療法の料金は以下の通りです。 回数 料金(税込) 1回 385,000円 3回 1,155,000円 5回 2,310,000円 ただし、自由診療であっても、治療目的の医療費であれば確定申告の際に医療費控除の対象となり、税金の一部が還付される場合があります。 自己免疫疾患の患者さまは受けられないケースもある 自己免疫疾患をお持ちの患者さまは、免疫療法によって症状が悪化する可能性があるため、治療を受けられない場合があります。 自己免疫疾患とは、本来体を守るはずの免疫システムが、誤って自分自身の正常な細胞や組織を攻撃してしまう病気です。 そのため、免疫療法の治療前には、自己免疫疾患の既往歴や治療中の薬(免疫抑制剤など)について必ず医師に正確に伝えることが重要です。 ご自身の状態を正確に伝え、医師と十分に相談したうえで、適切な治療法を選択しましょう。 免疫療法のメリット3つをわかりやすく解説 免疫療法は、がん治療における新たな選択肢として注目されており主に3つのメリットが期待されています。 副作用リスクが少ない 高齢者や体力の低下した患者さまにも治療できる がんの標準治療と併用できる がん治療にはさまざまな方法がありますが、免疫療法は患者さまご自身の力を活用する点が特徴です。 これにより、従来の治療法が抱える課題を克服できる可能性があります。 副作用リスクが少ない 免疫療法は、ご自身の免疫細胞の力を利用してがん細胞を攻撃する力を高める治療のため、副作用リスクが少ないメリットがあります。 自身の免疫力を活用するため副作用が少ない 生活の質(QOL)を維持しやすい ただし、副作用が全くないわけではありません。 免疫が過剰に反応することで、皮膚のトラブルや倦怠感などの症状が現れる可能性があり、どのような副作用がいつ出るかの予測が難しい場合もあります。 高齢者や体力の低下した患者さまにも治療できる 免疫療法は、体に元々備わっている免疫機能を活用するため、正常な細胞へのダメージが少なく、身体への負担が比較的小さい治療法です。 正常な細胞へのダメージが少ない 通院治療が可能で入院不要な場合も 幅広い患者さまに検討できる選択肢 手術や抗がん剤治療・放射線治療といった標準治療は、効果が期待できる一方で、患者さまの体力的な負担が大きい場合があります。 免疫療法は、そのような患者さまに対しても、比較的身体への負担を抑えながら治療を行える可能性があります。 多くの場合、採血と点滴のみで治療を進めることができ、入院の必要がなく日常生活を送りながら通院での治療が可能です。 がんの標準治療と併用できる 免疫療法は、手術療法・化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療といったがんの標準治療と組み合わせて行うことが可能です。 各治療の長所を活かし相乗効果が期待できる 再発や転移の抑制も期待できる さまざまながんに適応可能 免疫療法を従来のがん治療と組み合わせることで、それぞれの治療法の良い点を活かし、より高い治療効果を目指すことができます。 例えば、手術で目に見えるがん細胞を取り除いたあとに免疫療法を行うことで、体内に微量に残っている可能性のあるがん細胞を攻撃し、再発や転移のリスクを低減する効果が期待されます。 当院の免疫療法について 当院リペアセルクリニックでは、患者さまご自身の免疫細胞を活用する「高活性NK細胞免疫療法」をご提供しています。 血液中に存在するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)という、がん細胞やウイルス感染細胞を発見し攻撃する能力を持つ免疫細胞を用いた治療法です。 「高活性NK細胞免疫療法」により、がんの再発予防や、他の感染症などにもかかりにくい体づくりが期待できます。 ご自身の細胞を用いるため副作用が少なく、身体的負担も比較的小さいのが特徴で、日帰りでの治療が可能です。 まれに点滴後に一時的な微熱や注射部位の痛みが出ることがありますが、数日で自然に軽快します。 当院の高活性NK細胞免疫療法の費用は、以下の通りです。 回数 料金(税込) 1回 385,000円 3回 1,155,000円 5回 2,310,000円 免疫細胞療法による治療を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。 免疫療法とは免疫機能を活用した治療法のこと!向き不向きの見極めが重要 免疫療法には、免疫力を高める方法と免疫力の攻撃力を保つ方法の2つがあります。 主に以下のようなメリットがあります。 副作用リスクが少ない 高齢者や体力の低下した患者さまにも治療できる がんの標準治療と併用できる 一方、保険適用外で治療費が高額になる場合や、自己免疫疾患をお持ちの方は受けられないケースがあるなどのデメリットも存在します。 免疫療法は、全ての方に同じような効果が期待できるわけではありません。 ご自身の状態・がんの種類や進行度、そして治療法の特性をよく理解し、医師と十分に相談したうえで、適切な治療法を選択しましょう。
2020.06.30 -
- 免疫細胞療法
免疫力のアップには、お風呂がおすすめです。 特別なことは必要なく、日常生活の中でできる免疫力アップなので、今日からすぐに取り入れられます。 免疫疫力をアップできる正しい入浴法や注意点を紹介するので、ぜひ毎日のお風呂タイムで実践してみてください。 お風呂が免疫力アップに期待できる理由 お風呂が免疫力アップに期待できる理由は、以下の通りです。 体温を上げることで免疫力の働きが活発になる 体が温まることで腸の働きが活発になり免疫細胞が活性化される ストレス解消によって副交感神経が優位になることでリンパ球が増加する 免疫細胞が正常に動ける体温である36.5°Cから1度上がれば5~6倍ほど免疫力がアップするといわれています。 体温が低いと血液の流れが悪くなり、酸素や栄養など身体に必要なものが隅々まで行き渡らなくなるので、免疫力向上のためには体温を上げることが重要です。 また、体温が上がり汗をかくと体内にたまっていた老廃物が排出され、リンパの流れが促進されることで体内に侵入したウイルスや細菌に対して免疫細胞が作用しやすくなる効果も期待できます。 以下の記事では、免疫力が低下するリスクについて詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。 お風呂で免疫力をアップさせる正しい入浴法 ただお風呂に入れば良いわけではなく、正しい入浴法が効果的に免疫力をアップさせます。 どのように入浴すれば良いのか、以下4つの正しい入浴法を参考にしてください。 約40℃のお風呂に10~15分つかる 肩までお風呂につかる(全身浴) お風呂の前後に水を飲む 入浴剤を活用する 以下では、免疫力アップが目指せる正しい入浴方法について詳しく解説していきます。 約40°Cのお風呂に10〜15分つかる 免疫力をアップさせるには、40℃程度のお風呂に10分から15分ほどつかりましょう。 体温を上げて免疫力をアップさせるには、皮膚の温度が上がるだけでは不十分で、身体の芯から温める必要があります。 しかし、お風呂の温度は、低すぎても高すぎても良くないため、約40°Cを目安にしましょう。 温度が低すぎる場合:身体が十分に温まらず血行促進の効果がみられにくい 温度が高すぎる場合:交感神経が刺激され、身体にとってストレスになるため逆効果になる また、お風呂につかる時間は長すぎても逆効果になり、のぼせたり熱中症になったりする危険があるため注意が必要です。 肩までお風呂につかる(全身浴) 免疫力のアップには、半身浴よりも全身浴がおすすめです。 身体を温めることが大切なので、全身を温めるほうが高い効果を期待できます。 また、お湯の浮力で身体が浮くと筋肉を緩ませ、水圧で心肺機能の促進に役立つなどメリットも多いので、肩までお風呂につかりましょう。 お風呂の前後に水を飲む 免疫力向上のためにはお風呂の前後に水を飲むことも重要です。 体温の上昇で汗をかくと、新陳代謝の促進になる反面、脱水が原因で血液がドロドロになり血流を悪くする可能性があります。 血流が悪くなるのを防ぐために、入浴前後に水分補給しておきましょう。 また、冷たい水はせっかく上がった体温を下げてしまうため、コップ1杯程度の水を常温で飲むのが望ましいです。 入浴剤を活用する リラックスできると自律神経のバランスが整い免疫力がアップ効果が期待できるため、好きな香りの入浴剤を使ってみましょう。 自律神経のバランスが崩れると免疫力の低下リスクが高まるため、バランスの維持が大切です。 健康な人の白血球は、約5~6割が顆粒球、約4割がリンパ球といった状態でバランスが保たれています。 自律神経をバランス良く保つには、ストレス発散やリラックスできる状態が効果的といわれています。 免疫力アップのためにお風呂に入るときの注意点 お風呂で免疫力アップをめざすなら、気をつけなければならないことがあります。 以下2点の注意点を押さえて、効果的な入浴をしましょう。 熱すぎるお湯は逆効果になる可能性も 入浴後に身体を冷やさない 熱すぎるお湯は逆効果になる可能性も 体温を上げるためにお風呂につかりますが、お湯が熱すぎると免疫力アップの効果が期待できないだけでなく、さまざまな問題があります。 熱すぎるお湯につかると、熱中症や脱水症をおこす危険性があります。 また、熱いお湯に短時間だけつかった場合には、皮膚表面の温度は上がりますが、内臓の温度はほとんど変化しません。 お風呂で免疫力をアップさせるには、40℃程度のお湯に10〜15分つかるのがポイントです。 入浴後に身体を冷やさない 入浴後にエアコンの効いた部屋や冷たい飲み物によって身体を冷やすと免疫アップの効果が減少するため注意が必要です。 免疫細胞が正常に活動できる36.5°Cから体温が1°C下がるだけでも、免疫機能の働きが約30%低下するといわれています。 せっかくお風呂につかって体温を上げても、入浴後に身体を冷やしてしまうと体温は急速に下がり、免疫力の低下につながります。 入浴後の急激な体温低下は避けるようにしましょう。 お風呂以外に免疫力を高める「免疫細胞療法」について より免疫力を高めたいと考えている方はお風呂以外にも、免疫細胞療法による免疫力向上を検討しましょう。 免疫細胞療法は、免疫細胞を患者さまの血液から取り出し、培養して活性化した状態で体内に戻す再生医療の一つです。 自己細胞であるため副作用が少なく、身体に大きな負担をかけずに免疫力を高められます。 免疫力を高めようとすると、まず免疫力が低下する原因を排除しようと考える方が多いでしょう。 しかし、睡眠不足や不規則な食事、ストレスなど、免疫力を低下させる原因は生活の中にあふれていて、完全に排除できるものではありません。 積極的に免疫力を高める方法として、簡単に免疫力アップが図れる免疫細胞療法が注目されています。 身体に大きな負担がかかる治療ではないので、免疫力の低下が気になる方は、免疫細胞療法をご検討ください。 【まとめ】免疫力をお風呂で高めるなら正しい入浴法を実践しよう お風呂は、体温の向上やストレス解消につながり、免疫力アップに良い影響を与えます。 免疫力アップのためにも、本記事を参考に正しい入浴方法を実践してみましょう。 また、お風呂以外で免疫力を高める方法として、再生医療の一つである免疫細胞療法をご検討ください。 当院リペアセルクリニックでは、がん治療にも用いられる「高活性NK細胞免疫療法」をご提供しています。 「簡単に免疫力を高めたい」という方は、ぜひ当院へお問い合わせください。
2020.06.29 -
- 免疫細胞療法
「風邪がひきやすくなったり長引いたりしている」 「免疫力が低下する原因は?」 女性の免疫力が低下する主な原因は、女性ホルモンや自律神経の乱れです。ストレスや無理なダイエット、月経、妊娠など女性ならではの出来事と深く関わっています。 この記事では、女性の免疫力が低下する原因や改善方法を紹介します。体の不調を感じる方はチェックしてみてください。 女性の免疫力が低下する原因 免疫力低下はさまざまな病気の発症リスクを高めることになります。また、免疫力低下には女性特有の原因も存在します。 今回は、女性によく見られる免疫力低下の原因について詳しく解説します。 女性ホルモンと自律神経の関係 女性の免疫力低下の原因の一つに、女性ホルモンと自律神経の関係があります。 女性ホルモンはさまざまな要因で大きく変動し、これが自律神経の乱れにつながります。女性ホルモンの影響で自律神経のバランスが大きく乱れてしまうと、免疫力に関係する抗体などの分泌に影響します。 自律神経を乱す原因はそのほかにもあり、たとえばストレスは自律神経のバランスに大きく関わります。 無理なダイエット 女性の免疫力低下の原因としては、無理なダイエットも挙げられます。 女性は男性よりも過度にダイエットする傾向があり、栄養不足や栄養の偏りが発生すると免疫力にも影響します。もちろん、肥満は健康上あまり良くない状態ではありますが、同様に過度な痩せ状態も健康上良くありません。 また、ダイエットのために激しい運動をしている場合も要注意です。 月経 女性の免疫力は月経の周期に応じて変化します。排卵前、排卵後に増えるホルモンが異なるためです。 具体的な内容を以下にまとめました。 排卵期は個人差がありますが、月経開始から約14日後に訪れます。月経後2週間ほど経った時期に不調を感じる方は、月経周期による免疫力低下が原因の可能性があります。 妊娠・出産 女性の免疫力は妊娠や出産でも変化します。 妊娠中は母体の免疫力が低下します。父親の遺伝子を持っている胎児を外敵とみなさないようにするためです。出産後は、母乳を分泌するホルモンであるプロラクチンが多くなります。しかし、プロラクチンは免疫力を抑制する効果も備えています。 妊娠中や出産後の方は感染症にかかりやすいため注意が必要です。 更年期 更年期は女性のホルモンが大きく変化するので、免疫力の低下を招きます。 更年期とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた期間です。閉経する年齢は約50歳ですが、個人差が大きく40歳前半〜50歳後半に見られます。 更年期は閉経による卵巣の機能低下に併せて、エストロゲンが大きく減少します。エストロゲンは免疫力を高める働きも備えているため、女性は更年期をきっかけに免疫力が低下しがちです。 免疫力低下の治し方 女性の免疫力低下を治す方法をまとめました。 バランスの良い食事を摂る 適度な運動を心がける 体を温める 良く笑う それでは、1つづつみていきましょう。 バランスの良い食事を摂る 女性の免疫力低下には、バランスの良い食事で腸内環境を改善しましょう。腸には免疫の役割を担う器官である免疫細胞が集中しています。 おすすめの食品・栄養素 主な働き 主な食材 鉄分 白血球の働きの向上 レバー、赤身肉、かつお、まぐろ 発酵食品 腸内環境の改善 納豆、みそ、ヨーグルト カルシウム 免疫細胞は骨から作られるため 牛乳、わかさぎ 大豆製品 免疫細胞をつくる 納豆、豆腐 タンパク質・ビタミン・オメガ3脂肪酸 免疫細胞の活性化 肉、乳製品、きのこ、サバ、サンマ バランスの良い食事を規則正しく摂りましょう。 適度な運動を心がける 免疫力の向上には、適度な運動がおすすめです。 運動により筋肉がついて体温が高くなると、白血球の働きが活性化したり代謝がアップしたりして風邪を引きにくくなるためです。 できる範囲で運動を習慣にしてみましょう。 体を温める 免疫力の低下を治すには、体を温めるのも大切です。 体を温めて血の巡りが良くなると、血液中の白血球が体内を循環しやすくなります。また、白血球の働きが増すので免疫力が向上します。 体温が低い方は、体を温めるライフスタイルを取り入れてみましょう。 良く笑う 良く笑うと免疫力アップが期待できます。笑った場合の免疫力の変化は以下の通りです。 ナチュラルキラー細胞は白血球の一種で、がん細胞やウイルスなどを攻撃する役目があります。 笑うことで、白血球は活性化され免疫力の向上につながります。 免疫細胞療法を受ける 積極的に免疫力を高めたい方は、再生医療による免疫細胞療法がおすすめです。 免疫細胞療法とは、本人の血液から免疫細胞を取り出して培養し、活性化させた状態で本人の体内に戻す治療法です。これにより免疫力が高められ、病気の発症を抑制できます。 また、この治療法はがん治療の新しい選択肢としても注目されており、がん予防やがんの再発予防に対して効果が期待されています。 女性における免疫力低下の原因まとめ 女性の免疫力低下の原因は人によってさまざまです。 免疫力が低下してしまうと病気になりやすく、生活の質を落としてしまうことになりかねません。原因の特定ができれば対策可能です。よく体調を崩す方は医療機関を受診し、医師に相談してみましょう。 より積極的に免疫力を向上させたいのであれば、免疫細胞療法を検討してみてはいかがでしょうか。
2020.06.26 -
- 免疫細胞療法
「最近何となく体調が良くない」「風邪をひきやすくなった」という方は、免疫力が低下している可能性があります。 日々のストレスが溜まった状態が続き、自律神経が乱れると免疫力低下の原因となります。 この記事では、ストレスによって免疫力が下がる原因や、対処法について解説します。 ストレスが免疫力低下につながる原因や対処法がわかれば、免疫力の低下を防ぎ、健康的な生活を手に入れられるでしょう。 ストレスで免疫力が低下する原因は? ストレスとは、外部からのさまざまな刺激によって緊張状態になることを指し、免疫力の低下につながります。 免疫力低下の原因となるストレスは、主に以下の3つです。 慢性的なストレス 急性的なストレス 女性のホルモンバランスによるストレス 免疫力が下がると、風邪をひきやすくなったり、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったりするため、原因を知って免疫力の低下を防ぎましょう。 慢性的なストレス 仕事や人間関係などから受ける慢性的なストレスは、免疫力低下の原因です。 鼻や口などの粘膜は免疫物質(IgA)を分泌して、ウイルスや細菌などが体内へ入らないように阻止しています。 しかし、慢性的なストレスを溜め込んだ結果、自律神経のバランスが乱れることで免疫物質の分泌量が下がることがわかっています。 慢性的なストレスを溜め込まないためにも、自分なりのストレス発散方法を把握しておくことが重要です。 急性的なストレス 継続的に続くストレスではなくても、一時的に大きな負荷がかかる急性的なストレスも免疫力を低下させる原因となります。 暑さや寒さや、難しい決断などはもちろんですが、一定時間難しい仕事や勉強に取り組むような状況でも免疫力低下につながることが、実験で明らかになっています。 10分程度の短時間に受けたストレスでも、免疫物質(IgA)の分泌量が低下し、免疫力を下げてしまいます。 女性のホルモンバランスによるストレス 女性はホルモンバランスの乱れからもストレスを受けるため、PMSとも呼ばれる生理前症候群に注意が必要です。 PMSは月経の3日から10日ほど前から起こる不調のことで、イライラや頭痛、吐き気などの症状が見られます。 月経前・月経中・月経後の免疫物質の量を、PMSがある女性とない女性とで比較した場合、PMSがある女性は月経後に免疫物質(IgA)の数値が下がっていることが判明しています。 PMSの症状が出る月経前ではなく、月経後に免疫物質が減少するのは、月経前に受ける心身への負担を慢性的にストレスに感じているのです。 女性の免疫力低下については、以下の記事も合わせて参考にしてください。 ストレス解消して免疫力低下を防ぐ方法 免疫力低下を防ぐためのストレス解消には、以下で紹介する3つの方法がおすすめです。 適度に運動する 睡眠の質を高める お風呂にゆっくり浸かる それぞれどのような効果が期待できるか確認していきましょう。 適度に運動する 適度な運動は副交感神経の働きがよくなり、リラックス効果が期待できるため免疫力の低下が防げます。 また、体を動かすと体温が上昇するため、免疫力アップの効果にも期待できます。 手軽にできるウォーキングやランニングなどの有酸素運動を30分程度行う習慣をつけると良いでしょう。 運動時間を確保できない場合は「立つ時間を増やす」など、できることから始めるのがおすすめです。 しかし、過度な運動習慣は免疫物質(IgA)の濃度が下がることで、逆効果となってしまう可能性があるため、無理のない運動を心がけましょう。 運動による免疫力アップについては、以下の記事も合わせて参考にしてください。 睡眠の質を高める 免疫機能を正常に働かせるための自律神経を整えるためには、質の高い睡眠が8時間ほど必要とされています。 睡眠の質が重要視されるのは、睡眠中に分泌される成長ホルモンが免役力を高める細胞を強化するためです。 就寝前にスマートフォンやタブレットなどを使っている人は、交感神経が活発になり、眠りが浅くなる可能性があるため注意が必要です。 できるだけリラックスした状態で就寝できる環境を整えましょう。 お風呂にゆっくり浸かる お風呂にゆっくり浸かるとリラックス効果が期待できるため、自律神経が整うことで免疫力向上につながります。 体が温まると血の巡りがよくなり、血液中の白血球の働きが活発になることで、免疫力が上がる効果が期待できます。 免疫力のアップには、半身浴ではなく全身浴がおすすめで、40℃のお湯に10分程度浸かるのが効果的とされています。 長めの半身浴は、お湯に浸かっていない部分が冷えやすいため、免疫力が低下する可能性があるので注意しましょう。 免疫力を高めるにはストレス解消以外にも生活習慣の改善が重要 ストレスによる免疫力低下を防ぐためにストレス解消することは大切ですが、生活習慣の改善によって免疫力を高めることも重要です。 生活習慣の乱れがストレスの原因となることも多く、不規則な食事によって空腹を感じればストレスとなります。 生活習慣の改善は、主に食事に関する改善が大切で、以下のような改善方法があります。 1日3食をしっかりと食べる 規則正しい時間に食事を摂る 栄養のバランスを考える よく噛んで食べる 1日3食を食べると、食事から摂るエネルギーと生活する中で消費するエネルギーのバランスが保たれます。 肥満になっても痩せすぎても免疫力が低下するため、摂取するエネルギーと消費するエネルギーのバランスに気をつけましょう。 正常な代謝のためには、バランスの良い食事が必要なので、栄養が偏らないようバランスよく食事を摂ってください。 また、早食いは控えて、しっかりと噛んで食べましょう。 食事開始から満腹中枢が刺激されるまでにはタイムラグがあるため、早食いをした場合に満腹中枢が刺激されて「ちょうど良い量を食べた」と思ったときには、食べ過ぎている可能性が高いです。 ストレスによる免疫力低下によくある質問 ストレスが原因となる免疫力低下によくある質問を紹介します。 ストレスで免疫力が落ちるのはなぜ? 免疫力低下のサインは? それぞれ詳しく見ていきましょう。 ストレスで免疫力が落ちるのはなぜ? ストレスで免疫力が落ちるのは、自立神経のバランスが崩れるためです。 過度なストレスがかかると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます。 交感神経や副交感神経は、病原体から体を守る免疫細胞の働きに影響するため、免疫力が落ちる原因となるのです。 免疫力低下のサインは? 免疫力が低下すると風邪をひきやすくなるなど、以下のようなサインが出ます。 傷が治りにくい 疲労感がある 皮膚トラブルが多い 胃腸に不快感がある 口の中や周辺にトラブルが起こりやすい 免疫力が低下すると体の自己治癒力が弱くなり、傷の治りが遅くなります。 小さな傷が1週間以上治らない場合は、免疫力低下のサインです。 また、充分に休息をとっていても疲れがとれない場合も、免疫力が下がっている可能性があります。 肌の乾燥がひどい場合や、発疹などの皮膚トラブルも、免疫力低下によって血行や新陳代謝に影響が出ているためと考えられます。 胃腸の働きが弱まるのも免疫力が低下しているサインなので、暴飲暴食を避けるなど、食生活の見直しが必要です。 口の中や周辺のトラブルは、免疫力低下によって細菌がとどまり、炎症を起こしていることが考えられます。 ストレスは免疫力低下の原因に!自分に合った解消法を見つけよう 免疫力が低下すると風邪などの病気にかかりやすくなり、生活の質を落とすことになりますが、その一因としてストレスが挙げられます。 ストレスを溜めないことや自分なりのストレス解消法を持つことも大切ですが、免疫力低下の原因は、ストレスだけではありません。 食生活の見直しや適度な運動習慣など、生活習慣の改善も並行して行うことで免疫力を高める効果が期待できます。 しかし、ストレス解消や生活習慣の見直しは簡単とは限らず、職業や環境などによっては難しいかもしれません。 免疫力を高める方法として、治療によって免疫力を高める免疫細胞療法も選択肢の一つです。 「免疫力を高めて健康な体を目指したい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。
2020.06.24 -
- 免疫細胞療法
運動で免疫力を高めたいと考えている方は多いのではないでしょうか。 風邪をひきやすい、疲れが取れにくいなど、免疫力低下を感じている方にとって、日々の運動で免疫力をアップする方法は気になることでしょう。 本記事では、運動によって免疫力がアップする理由から、おすすめの運動方法、そして適切な運動量まで詳しく解説します。 日常生活に取り入れやすい運動習慣から始めましょう。 過度な運動がかえって免疫力を下げてしまう可能性についても触れながら、健康づくりに役立つ情報をお届けします。 運動で免疫力アップする理由 https://www.youtube.com/watch?v=lUGtwkIV7po 運動で免疫力がアップする理由としては、次の2つが考えられます。 体温が上がって血行が良くなる ストレス解消によって自律神経のバランスが取れる 運動によって筋肉を動かすことによって体温が上がり、血行が良くなることで免疫力がアップします。 また、ストレス解消にもつながり、副交感神経が優位な状態を保つとリンパ球が増えることで免疫力が向上する※こともわかっています。 ※出典:J-STAGE「運動と免疫と健康」 一方で、過度な運動は免疫力の低下につながるため、「適度な運動」であることが大切です。 体温が上がって血行が良くなる 運動をすると筋肉が動いて体温が上がり、血行が促進されることで免疫細胞が体内を移動しやすくなるため免疫力向上につながります。 また、運動後は筋肉に血液が多く送られ、疲労回復が促されるとともに代謝も活発になります。 中程度(週5回、45分間、心拍数60程度を維持できる早歩きなど)の運動を継続することで、血液中の免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)が増加※することが報告されており、これは感染症への防御機能が高まる可能性を示しています。 ※出典:PubMed ちなみに、風邪のときに熱が出るのは、免疫細胞がウイルスと闘っている証拠です。体温の上昇は免疫機能の活性化に関わっているとされています。 ストレス解消によって自律神経のバランスが取れる 運動がストレス解消となって自律神経のバランスが取れることで、免疫力向上につながります。 現代社会では多くの人が様々なストレスを抱えていますが、このストレスが免疫機能に大きな影響を与えます。 イライラしている状態が続くと交感神経が過度に優位になり、免疫細胞の働きが低下するため、この状態が続くことは好ましくありません。 そんな時には運動が有効です。適度な運動にはストレス解消効果があり、ストレスが発散されることで心身がリフレッシュされます。 運動時は一時的に交感神経が優位になりますが、運動後のリラックス状態では副交感神経の働きが活発になります。 運動は免疫力向上のための自律神経のバランスを取るのに有効な対策です。 免疫力アップにはどれくらい運動すれば良い? 免疫力を高めるための適切な運動量は、以下を参考にしてください。 毎日60分間、歩行や家事などの身体活動を行う 毎週60分間、息が弾み汗をかく程度の運動を行う ※出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2023」 また、運動を習慣化するには、「+10(プラステン)」という考え方が有効です。 毎日10分多く体を動かすだけでも免疫力向上に効果があります。 過度な運動はかえって免疫力を低下させる「オープンウィンドウ」現象を引き起こすため、無理のない範囲で続けることが大切です。 運動による免疫力アップが期待できる方法 運動で免疫力をアップさせたい方には、次の方法がおすすめです。 ウォーキング 縄跳び 上半身のストレッチ 下半身の筋トレ 継続するためにも興味があるものから始めてみましょう。 ウォーキング ウォーキングは免疫力アップに効果的で、運動習慣のない方でも始めやすい運動です。 長時間のウォーキングが難しい方は、「立つ」という基本動作を意識することから始めてみましょう。 立つだけでも股関節や膝を使い、ふくらはぎに負荷がかかるため血液循環が促進されます。 デスクワークが中心の方は、1時間に一度立ち上がる、エレベーターではなく階段を使う、少し離れた場所へは徒歩で行くなど、日常生活の中で歩く機会を増やすことから始めてみましょう。 無理なく継続できる範囲で実践することが、免疫力アップの鍵となります。 縄跳び 縄跳びは手軽に始められる全身運動で、免疫力アップに効果的です。 縄跳びをすることで血液循環を促進し、体温を上昇させることで免疫細胞の活性化につながります。 また、リズミカルな動きはストレス解消効果も期待できるため、自律神経のバランスを整えるのにも役立ちます。 初心者は1分間を数セット、慣れてきたら5〜10分間を目標に行いましょう。 エア縄跳びでも同様の効果があり、室内でもできるため、場所や天候に左右されず継続しやすい運動方法といえます。 上半身のストレッチ 上半身のストレッチは、肩こりや姿勢の改善だけでなく、免疫力アップにも効果的です。 とくに肩や胸、背中のストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、血流を促進します。 デスクワークなどで固まった筋肉をほぐすことで、リンパの流れも良くなり、免疫細胞が体内をスムーズに巡回できるようになります。 朝晩5分程度、腕を広げる胸のストレッチや、肩を回すなどの簡単な動きから始めましょう。呼吸を意識しながら行うことで、リラックス効果も高まります。 下半身の筋トレ 下半身の筋トレは、体内最大の筋肉群を鍛えることで代謝が上がり、免疫力アップに効果的です。 太もも、お尻、ふくらはぎなどの大きな筋肉を動かすことで、全身の血流が改善され、免疫細胞の働きが活性化します。 スクワットはとくにおすすめで、自分の体重だけで効果的なトレーニングができます。 膝に負担をかけない程度に浅く腰を落とすだけでも十分効果があります。 過度な運動習慣は逆効果になることもあるため注意 適度な運動は免疫機能を高めますが、過度な運動は逆に免疫力を低下させることがあります。 マラソンのような高強度の運動後は、数時間〜数日間にわたり免疫力が低下し、感染症にもかかりやすくなります。 免疫力アップを目指す場合は、息が弾み軽く汗をかく程度の中強度の運動を30分程度、週に2〜3回行うことが理想的です。 運動後に強い疲労感や倦怠感を感じる場合は、運動強度や時間を見直しましょう。 免疫力アップ目指すなら再生医療による「免疫細胞療法」も検討しよう 免疫力アップを目指すなら、運動習慣の改善と合わせて再生医療による免疫細胞療法も検討しましょう。 免疫力が低下すると、日常生活に多くの影響を及ぼします。 風邪を引きやすい 帯状疱疹や口唇ヘルペスが出やすい 皮膚トラブルや花粉症が悪化している これらの症状に当てはまる方は、免疫力が下がっているサインかもしれません。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によって免疫力向上を図る「免疫細胞療法」を提供しています。 日々の生活で免疫力の低下を感じている方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 【まとめ】運動で免疫力アップするには適度な運動習慣が重要! 運動が免疫力を高める主な理由は、体温上昇による血行促進と、ストレス解消による自律神経バランスの改善です。 免疫力アップに最適な運動量は、毎日60分の歩行や同程度の身体活動、または毎週60分の息が弾む程度の運動が理想とされています。 ただし、いきなり始めるのではなく、「今より10分多く体を動かす」という小さな変化から始めるのが継続のコツです。 ウォーキングなどの手軽にできる運動から取り入れていきましょう。 大切なのは「適度」であること。過度な運動はかえって免疫力を低下させるため、無理のない範囲で続けることが健康的な免疫力アップへの近道です。 日常的な運動習慣に加えて、より積極的に免疫力向上を目指す方は、当院の「免疫細胞療法」もご検討ください。
2020.05.23 -
- 免疫細胞療法
免疫細胞を活性化するためにやるべきこととは? 免疫とは、ウイルスを始めとする異物を認識して、侵入を防いだり、侵入した異物を排除したりする能力のことです。この免疫力が低下してしまうといろいろな身体の不調を引き起こしてしまいます。 免疫力を低下させないため、または、低下してしまった免疫力をアップさせるためには免疫細胞を活性化させることが必要になります。今回は、免疫細胞を活性化させるために日常生活でできることを紹介します。 生活のリズムを整えて免疫細胞を活性化! 免疫細胞を活性化させるためには規則正しい生活を送ることが大切です。免疫細胞は自律神経と大きく関係していて、自律神経のバランスがきちんと整っているときに免疫細胞は活性化されやすくなります。 そのため、免疫細胞を活性化させるためには自律神経のバランスを整えることが重要です。夜更かしをしたりして生活のリズムが乱れていると、体内時計のリズムがくるって自律神経のバランスも乱れがちになってしまいます。 自律神経のバランスが崩れて免疫細胞の活性化を妨げてしまわないように、就寝時間や起床時間をできるだけ一定にするなど、生活のリズムを整えることが大切です。 体を温めて免疫細胞を活性化! 免疫細胞を活性化させるためには、体を温めることも大切です。 免疫細胞は血液中にあるリンパ球にたくさん存在していますが、体が冷えてしまっていると、血管の収縮によって血液の流れが悪くなって体の隅々まで行き届かなくなってしまいます。 体を温めるコツは太ももやお腹など大きな筋肉がある部位をしっかりと温めることです。また、体を冷やさないコツは、首、手首、足首など「首」がつく部位を衣類やウォーマーなどでしっかりガードすることです。 また、お風呂もシャワーですませるのではなく湯船に浸かるようにするのもおすすめです。湯船の温度は38℃くらいにして、ゆっくりと浸かりましょう。 バランスのとれた食事と運動で免疫細胞を活性化! 免疫細胞を活性化させるためには、バランスのとれた食事を摂ることが大切です。かかっている病気によっては控えるべき食べ物もありますが、それ以外の場合は、なるべく多品目の食品をバランスよく食べることを意識しましょう。 また、適度な運動をおこなうことも免疫細胞の活性化につながります。運動不足の人がいきなり激しい運動をすると逆に自律神経のバランス乱れの原因になってしまうので、いつもより少し体を動かすくらいの気持ちで運動を始めましょう。 まとめ・免疫細胞を活性化するためにやるべきこととは? 以上、免疫細胞の活性化ために普段からやるべきことについて紹介しました。普段の生活を工夫することでも免疫細胞を活性化させることは可能ですが、医療機関で免疫細胞療法をおこない、免疫細胞の活性化をすることもできます。 免疫細胞療法は病気のいろいろな段階で、また、健康な状態でも自己治癒力アップやウイルス感染や癌の予防のためにおこなうことができますよ。 こちらもご参照ください
2020.05.18 -
- 免疫細胞療法
「免疫」という言葉は日常的によく耳にしますが、その仕組みや働きについて詳しくは理解していない、という方も多いのではないでしょうか。 健康な日常を送れているときは、免疫システムについて意識することは少ないものです。 しかし、この目に見えない防御機構は24時間365日、私たちの体を様々な病原体から守り続けています。 この記事では、免疫システムの基本的な仕組みや、免疫力が低下したときの症状、そして免疫力を高める方法までをわかりやすく解説します。 さらに、免疫機能をサポートする先進的な選択肢として、再生医療による免疫細胞療法についてもご紹介します。 免疫の仕組み|どんな働きをしているの? 免疫とは、人の体を細菌やウイルスなどの外敵から守る防御システムのことです。 このシステムは「自己」と「非自己」を区別し、非自己と判断した異物(抗原)に対して防御反応を起こします。 体が抗原を検知すると、免疫グロブリンというタンパク質(抗体)を作り出し、抗原の活動を阻害します。 免疫システムの主な働きは次の通りです。 病原体の侵入防止と排除 がん細胞の監視と排除 老廃物の処理 過去に遭遇した病原体を記憶する機能 これらの機能がバランスよく働くことで健康が維持され、免疫システムは単なる防御機構だけでなく、体内環境を整える清掃員としての役割も担っています。 免疫システムは大きく2つに分類される 人の体には、日々侵入してくる細菌やウイルスなどの病原体から身を守るための防御システムが備わっています。 この防御システムを「免疫」と呼び、次の2つの仕組みで構成されています。 自然免疫 獲得免疫 これらは連携しながら健康を守る防御壁として機能しています。 外敵が侵入すると、まず自然免疫が即座に対応し、それでも撃退できない場合には獲得免疫が出動するという2段構えの防御体制となっています。 以下では、自然免疫と獲得免疫についてそれぞれ詳しく解説します。 自然免疫 自然免疫は、生まれつき備わっている免疫システムです。 皮膚や粘膜などの物理的バリアを突破して体内に侵入した病原体に対して、免疫細胞がすぐさま反応して攻撃・排除します。 自然免疫の中心的役割を担うのは、白血球の一種であるマクロファージや好中球などの病原菌を食べる貪食細胞です。 これらの細胞は体内をパトロールし、侵入した異物を見つけると素早く取り囲んで「食べる」ように分解します。 自然免疫の特徴は、異物の種類を特定せず、非自己と判断したものには何でも即座に攻撃することです。 ただし、攻撃の強さや特異性には限界があり、自然免疫で排除しきれなかった場合は獲得免疫が働きます。 獲得免疫 獲得免疫は、自然免疫で排除できなかった病原体に対して働く、より高度な防御システムです。 獲得免疫の大きな特徴は、一度出会った病原体を記憶する能力を持っていることです。 この「免疫記憶」により、同じ病原体に再び感染した場合には、より迅速かつ強力に対応することができます。 獲得免疫の中心的な役割を担うのはリンパ球と呼ばれる白血球の一種で、B細胞とT細胞に分類されます。 B細胞は特定の抗原(異物)に対して抗体を産生します。この抗体は鍵と鍵穴のように特定の抗原だけに結合し、病原体を撃退する働きがあります。 一方、T細胞には主にヘルパーT細胞とキラーT細胞があり、ヘルパーT細胞は他の免疫細胞に指令を出し、キラーT細胞はウイルスに感染した細胞やがん細胞を直接攻撃します。 さまざまな病気のワクチンは、この獲得免疫の仕組みを利用して作られています。 免疫力が低下するとどういう状態になる? 免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなり、一度かかると症状が長引く傾向があります。 具体的な症状としては、次のようなものがあります。 疲れやすさや倦怠感が持続する 口内炎や皮膚トラブルが増加する 傷の治りが遅くなる 帯状疱疹が発症しやすくなる など さらに、免疫システムはがん細胞の監視・排除も担っているため、免疫力低下はがんリスクの上昇にもつながる可能性があります。 健康維持のためには、免疫力を適切に保つことが非常に重要です。 免疫力を高める方法 免疫力を高める方法として、次の2つを紹介します。 生活習慣の改善 適切な体温の維持 日々の生活習慣の見直しと体温管理で免疫力を高め、健康な毎日を手に入れましょう。 生活習慣を改善する 免疫力向上の基本となるのが生活習慣の改善です。 まず重要なのは栄養バランスの取れた食事で、特に腸内環境を整えるヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維を含む野菜・キノコ類を積極的に摂取しましょう。 免疫に関係する細胞の半分以上が消化管にあるため、腸内環境の改善は免疫力アップに直結します。 また、免疫力低下を防ぐために質の良い睡眠の確保も不可欠です。 入眠してから2〜3時間経過すると、細胞の修復や体の疲労を回復させる働きがある成長ホルモンが分泌されます。 睡眠時間が確保できないと免疫力の低下につながるため、寝る前にリラックスできる環境を整えて8時間以上の睡眠を心がけましょう。 さらに、過度なストレスは免疫細胞の働きを低下させるため、自分なりのストレス発散方法を知っておくことも重要な要素です。 適切な体温を維持する 免疫細胞が最も活発に働く体温は36.5~37.1℃といわれています。体温の低下は、免疫力低下の一因です。 体温が1℃下がると免疫力は約30%低下するともいわれており、適切な体温維持は免疫力向上の鍵となります。 体温を維持するためには、冷たい飲食物の摂りすぎに注意し、適度な運動で筋肉を動かして熱産生を促進することが効果的です。 また、半身浴やぬるめの入浴で体の芯から温めるのも良いでしょう。 体を温めることで血液循環が促進され、免疫細胞が体内をスムーズに巡り、効率的に働くことができます。 免疫力を高めるには再生医療による免疫細胞療法も選択肢の一つ 免疫力を高めたい方は、当院リペアセルクリニックで提供している再生医療の「免疫細胞療法」をご検討ください。 免疫細胞療法では、免疫細胞の機能向上を目指し、健康な体作りをサポートします。 風邪や皮膚トラブル、歯周病などでお悩みの方は、免疫力が低下している可能性が高いので、ぜひ当院へお問い合わせください。 以下のページでは、免疫細胞療法について詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 【まとめ】免疫の仕組みはウイルスや細菌から身体を守る重要な防御システム 人の体には、病原体から身を守る「免疫」という防御システムが備わっており、「自然免疫」と「獲得免疫」の2つの仕組みで構成されています。 免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなり、疲労感や皮膚トラブルが増え、がんリスクも高まる可能性があります。 免疫力を高めるには、発酵食品や食物繊維を含む食事の摂取、質の良い睡眠確保、適度な運動などの生活習慣改善が重要です。 免疫力を高めるには、生活習慣の見直しの他にも「免疫細胞療法」という方法もあります。 免疫細胞療法を受けてみたい、詳しく知りたいとお考えの方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。
2020.05.09 -
- 免疫細胞療法
「マラソンを走った後、なぜか風邪をひきやすい」「大会後はいつも体がだるい」といった経験はありませんか? マラソンは健康的なイメージがありますが、実は過度な運動によって一時的に免疫力が低下することがあるのです。 特にフルマラソンのような長時間・高負荷の運動では、体に強いストレスがかかり、感染症にかかりやすくなるオープンウィンドウと呼ばれる状態が生じると、医学的にも報告されています。 本記事では運動と免疫の関係について・マラソンを楽しみながら体調を崩さないための具体的な対策をわかりやすく解説します。 免疫力を守りながらパフォーマンスも維持するために、今日から実践できるセルフケアをチェックしていきましょう。 また体の内側から免疫機能を高めるアプローチとして、再生医療の免疫細胞療法という選択肢もあります。 この治療法の詳細や特徴については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでもご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご確認ください。 【結論】マラソンは免疫力を低下させる可能性がある マラソンのような長時間かつ高強度の運動は、一時的に免疫力を低下させることが運動免疫学の研究で明らかになっています。 運動と免疫の関係を表す「Jカーブモデル」によると、運動の強度に応じて免疫機能は以下のように変化します。 軽度〜中程度の運動:免疫機能を高め、風邪や感染症のリスクを下げる フルマラソンなど過度な運動:免疫が一時的に抑制され、感染リスクが上昇する ※参照:J-Stage「運動と免疫」 マラソンを完走した後の体内では、以下のような生理的変化が起こることも。 唾液中IgA(免疫抗体)の低下 リンパ球・NK細胞の一時的な減少 ストレスホルモン(コルチゾール、アドレナリン)の急上昇 炎症性サイトカインや活性酸素の増加 マラソンを走り終えた直後から数日間は、体内で免疫機能が一時的に低下する「オープンウィンドウ」と呼ばれる状態が生じ、特にレース後24〜72時間は風邪やインフルエンザなどの上気道感染症にかかりやすくなるのです。 このようにマラソンは体に大きなストレスを与えるため、一時的に感染症への防御力が弱まるリスクがあるのです。 ただし、この免疫力の低下は一時的なものであり、適切な対策によって予防・回復が可能です。 以下では、免疫力を下げないマラソン習慣と体調を崩さないための具体的な対策について解説していきます。 免疫力を下げないマラソン習慣とは? マラソンを健康的に楽しみながら、免疫力の低下を防ぐには、以下のポイントを意識しましょう。 練習強度と頻度を見直す レース後の十分な休息・睡眠 栄養補給をしっかり行う これらの習慣を意識することで、マラソンを継続しながらも、免疫力を維持・風邪や感染症にかかりにくい体づくりが可能になります。 練習強度と頻度を見直す 免疫力を下げずにマラソンを継続するには、過度なトレーニングを避け、計画的に負荷を調整することが大切です。 以下のようなトレーニング習慣には注意が必要です。 毎日、高強度のトレーニングを行っている 疲労を感じても休まず走っている ロング走やインターバル走を週に複数回実施している このような状態が続くと、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)やリンパ球の数が減少し、感染症にかかりやすくなる可能性があります。 免疫を保ちながら走るための負荷の目安としては、以下を意識しましょう。 週3〜4回の練習に抑え、1〜2日は休養日を設ける 強度の高い練習(ロング走など)は週1〜2回までにとどめる また疲労感をもとに運動の強さを判断できる指標として、「ボルグスケール(Borg Scale)」を活用するのもおすすめです。 ※画像引用元:JSPO 日本スポーツ協会 ボルグスケール(RPE=主観的運動強度)とは、自分がどれだけきついと感じているかを数値で評価する方法で、数字が大きいほど運動がつらく感じられる状態を示します。 練習全体を振り返ったとき、「きつい:楽=7:3」程度のバランスになっていれば、免疫への負担を最小限にしながらトレーニングを継続できます。 レース後の十分な休息・睡眠 マラソン完走後は、体内で免疫機能が一時的に低下するオープンウィンドウ状態に入ります。 このタイミングで無理をしてしまうと、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクが高まるため、レース後は以下のような習慣を意識しましょう。 レース当日と翌日は完全休養に充てる 7〜9時間以上の睡眠を意識する 日中に強い眠気がある場合は、20〜30分の仮眠を取り入れる 就寝前は湯船に浸かる、照明を落とすなど、副交感神経を優位にする夜のルーティンを整える 走ることで鍛えるだけでなく、休むことで体を守るという視点も、マラソンを長く続けるためには欠かせません。 栄養補給をしっかり行う マラソンを走り終えた直後の身体は、エネルギーと栄養素を大量に消耗した状態にあります。 このタイミングで適切な栄養補給を行わないと、筋肉の回復が遅れるだけでなく、免疫力の回復も遅れ、体調を崩すリスクが高まります。 食材の例に関しては、以下を参考にしてください。 栄養素 食材の例 ビタミンC・E キウイ、オレンジ、ブロッコリー、アーモンド、鮭、サバなど 亜鉛・鉄 牡蠣、豚レバー、牛肉、カシューナッツなど たんぱく質 鶏むね肉、豆腐、納豆、ヨーグルト、卵、プロテインなど 発酵食品 納豆、味噌、ヨーグルト、キムチなど 栄養補給の効果をに引き出すには、ゴールデンタイムとされているレース後30分以内の補給を意識しましょう。 バナナ・プロテインドリンク、おにぎり・ゆで卵などで補給するのが簡単かつ効果的です。 マラソンで免疫力を下げないためには食事・睡眠・練習管理がカギ! マラソンで免疫力を下げないためには、以下のポイントを意識しましょう。 練習強度と頻度を見直す レース後の十分な休息・睡眠 栄養補給をしっかり行う マラソンを長く楽しむには、走力を過剰に鍛えるだけでなく回復力も鍛えるという意識も大切です。 免疫力を守りながら、無理をしない練習方法でマラソンを楽しみましょう。 日々のセルフケアに加えて、体の内側から免疫力を高める方法のひとつとして「免疫細胞療法」という選択肢もあります。 これはもともと体に備わっている免疫細胞の働きを強化する治療法で、副作用のリスクが低い点も特徴です。 「風邪をひきやすい」「慢性的な疲労が抜けない」「トレーニング中によく体調を崩す」といったお悩みがある方は、ぜひご検討ください。 この治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも解説していますので、興味のある方はご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.05.01 -
- 免疫細胞療法
健康に良いイメージのあるランニングですが、走った後に風邪など体調を崩した経験はありませんか。 上記のような経験がある方は、ランニングが原因で免疫力が低下している可能性があります。 本記事では、ランニングで免疫力が下がる原因と、運動と免疫力の関係性について詳しく解説します。 ランニングがどのように免疫機能に影響しているのかを知り、免疫力を向上させる適正なランニング量の参考にしてください。 ランニングで免疫力が下がる?運動と免疫の関係性 健康のためにランニングをしている方も多いですが、ランニングによって免疫が下がってしまうこともあります。 適度なランニングと過度なランニングは、免疫力にどのように影響するのかについて解説します。 適度な運動習慣は免疫力向上につながる 過度なランニングは免疫力が下がる可能性も 適度な運動習慣は免疫力向上につながる ランニングをはじめとする適度な運動習慣は、免疫力の向上につながり、風邪をひきにくくなるなどのメリットがあります。 適度な運動で免疫力が向上するのには、2つの理由があり、以下のとおりです。 体温が上がり血行が促進される 自律神経のバランスが良くなる 運動をすると体温が上がるのは、血の巡りが良くなり、酸素が体のすみずみまで行き届きやすくなるためです。 白血球の中に含まれる免疫細胞の活性化により、免疫力が向上します。 また、適度な運動はストレス解消につながり、自律神経のバランスが良くなるため免疫力が向上する効果が期待できます。 自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがありますが、適度な運動をするとリラックス時に優位となる副交感神経が優位になります。 過度なランニングは免疫力が下がる可能性も 適度な運動では免疫力が上がりますが、フルマラソンなどの過度なランニングは、免疫力を下げてしまうことがあります。 とくにフルマラソンのような長時間の運動では、体が大きなストレスを受け、体調を崩しやすくなります。 健康維持の目的でマラソンをしても、そのあとで体調を崩してしまえば本末転倒です。 フルマラソンなどの高負荷トレーニングで体が受ける強いストレスは、以下のような免疫抑制反応の原因となります。 白血球の中のリンパ球が減少 唾液中の免疫物質(IgA)が大幅に低下 炎症性サイトカインが増加して炎症反応が強くなる ストレスホルモンが急上昇して免疫系を抑制 上記のような、運動後の一時的に免疫機能低下が起きる期間のことをオープンウィンドウと呼び、免疫の窓が開いた状態との意味です。 運動を終えて、数時間から72時間ほどがオープンウィンドウに該当します。 ランニングで免疫力が下がる原因 ランニングをして免疫力が下がる原因は、次のようなものが挙げられます。 コルチゾールの分泌増加 白血球の一時的な減少 粘膜免疫の低下 マラソンなどの長時間にわたる運動によって体がストレスを受けることで、副腎皮質からストレスホルモンのコルチゾールが大量に分泌されます。 コルチゾールは炎症を抑えるなどの良い働きをする一方で、高濃度の状態が続くと免疫細胞の働きを抑制してしまうため、免疫力が下がる原因となるのです。 また、ランニング中には血流が促進されて白血球が増えますが、運動後に急激に減少してしまいます。 唾液中に含まれる免疫細胞(IgA)は、口や鼻などの粘膜をウイルスや細菌から守る役割がありますが、ランニング後は分泌量が減少するため免疫力低下の一因となります。 適度なランニングはどのくらい?免疫力向上に有効な運動量の目安 適度なランニング量の目安で使われるのが、運動強度を表す単位である「メッツ」です。 運動強度は、運動を行った時に身体にかかる負荷や、身体で感じる疲労などで、厚生労働省の基準により安静時のメッツを1※とします。 出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 18歳~64歳の運動量の目安 65歳以上の運動量の目安 年代別の免疫力向上に有効な運動量の目安を見ていきましょう。 18〜64歳の運動量の目安 厚生労働省が示している基準によると、日常生活における身体活動のほか、週に1日は運動を行うものとされています。 具体的な運動量をメッツで示すと、以下のようになります。 日常生活での身体活動 3メッツ以上の身体運動を週に23メッツ 週に1日の運動 3メッツ以上の運動を週に4メッツ 日常生活では3メッツの歩行と同等以上の身体活動を、毎日60分以上行うと良いとされています。 たとえば、通常の歩行が3.0メッツに相当するため、毎日60分の散歩で目安の運動量がクリアできます。 掃除など家事も運動していることになるため、今までよりも家事に力を入れてみるのも良いかもしれません。 ランニングの場合、運動強度は次のとおりです。 運動強度(1時間あたり) 速歩(かなりのスピードが必要) 5.0メッツ ゆっくりめのジョギング 6.0メッツ ランニング 8.3メッツ 週に1日の運動では4メッツが基準なので、運動強度が1時間に8.3メッツのランニングだと、必要な運動量は1週間に30分行うとクリアできます。 出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 65歳以上の運動量の目安 65歳以上の方は、週に10メッツの日常的な運動を行うのが良いとされています。 日常的な運動なので、何かスポーツやランニングなどは必要なく、家の中や近所を歩くだけでも十分です。 実は毎日のように行っている家事も運動をしていることになり、料理や食材の準備に60分かかると2メッツ相当になります。 ランニングをしなくても基準を満たしている方も多いので、運動不足だと思ってランニングをすると、過度な運動となる場合があるので注意しましょう。 ランニングで免疫力が下がることに関するよくある質問 ランニングで免疫力が下がることに関するよくある質問は以下の通りです。 ランニング後に免疫力が下がっているサインは? ランニング後に風邪をひきやすいのはなぜ? フルマラソン後に免疫力が低下するのはなぜ? 健康的な運動習慣のためにもよくある質問で疑問や不安点を解消しておきましょう。 ランニング後に免疫力が下がっているサインは? ランニングのあとで免疫力が下がっているかどうかは、次の中にあてはまるかチェックしてみましょう。 該当する項目が多ければ、免疫力が下がっている可能性が高いです。 ランニング後に風邪をひきやすいのはなぜ? ランニング後に風邪をひきやすくなるのは、免疫物質(IgA)が減少するためです。 激しい運動をすると免疫物質(IgA)が減ることで、口や鼻などの粘膜からウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなります。 どの程度のランニングが「激しい運動」となるのかは個人差があり、日常的に運動をしている人と、運動不足の人では異なります。 フルマラソン後に免疫力が低下するのはなぜ? フルマラソン後に免疫力が低下する原因として、激しい運動による身体的ストレスが挙げられます。 高負荷トレーニングで体が受ける強いストレスは、免疫抑制反応の原因となります。 フルマラソン後は休息期間を設け、バランスの良い食事や水分補給などで体を回復させることが大切です。 過度なランニングは免疫力が下がる可能性あり!適度な運動習慣を身につけよう 運動は、体温上昇による血行促進とストレス解消による自律神経バランスの改善によって免疫力が高まります。 ただし、過度なランニングは逆に免疫力を下げてしまう原因にもなるので、 ランニングの距離や頻度に注意しましょう。 また、免疫力アップに適したな運動量は、毎日60分の歩行、毎週60分の息が弾む程度の運動が良いといわれています。 免疫力のために運動を始める場合、ウォーキングなどの手軽にできる運動から始めていきましょう。 より積極的に免疫力向上を目指す方は、当院(リペアセルクリニック)の免疫細胞療法もご検討ください。
2020.04.18 -
- 免疫細胞療法
人間には病原体に対して防御する免疫システムが備わっているので、免疫療法ではこの免疫システムを活性化させて、病原体やがん細胞などを攻撃します。 これから免疫療法を検討している方や、すでに治療中の方で効果が見られない方は、本当に効果があるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、免疫療法が効く人と効かない人の特徴や、どのような人に向いているのかを解説します。 当院リペアセルクリニックでは、NK細胞免疫細胞療法をご提供しています。 免疫療法による治療を受けたいけど不安でなかなか治療に踏み出せないという方は、ぜひ当院へご相談ください。 また、当院の公式LINEでは、先端医療である再生医療に関する治療法や症例を公開しているので、どのような治療を行うのかぜひご覧ください。 免疫療法が効く人と効かない人の特徴 免疫療法はすべての人に効果が見られるわけではありません。 ここでは、免疫療法が効く人と効かない人の特徴をそれぞれ解説していきます。 免疫療法が効く人の特徴 免疫療法が効かない人の特徴 それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。 効く人の特徴 免疫療法が効く人の特徴は、主に3つあります。 免疫を強く活性化できる人 がんの種類が免疫療法に合う人 特定の遺伝子変異をもつ人 免疫療法は人の体にある病原体を防御する免疫システムを活性化させて、がん細胞を攻撃します。 一部の免疫応答が強く活性化される方では、がん細胞へ効率的な攻撃ができるので、免疫療法の効果を実感できる可能性があります。 また、免疫療法はどのようながん細胞に対しても同じような効果があるわけではなく、がんの種類により免疫療法の向き不向きがあります。 免疫療法に向いているといわれるがんの種類は、非小細胞肺がんやメラノーマです。 その他に、がん細胞の中にある特定遺伝子異変が免疫療法の効果を高めるとされていて、この遺伝子異変を持つ場合には、免疫療法が向いているといえるでしょう。 効かない人の特徴 免疫療法が効かない人や、病状によっては免疫療法を行えない人がいます。 以下のような人は、免疫療法をおすすめできません。 免疫システムを抑制する物質を保有する人 がんが転移している人 他の疾患や薬剤の影響を受ける人 免疫システムを抑制する物質をがん細胞が出すと、治療効果が低下する可能性があり、免疫療法には向いていません。 がんが進行して転移が見られる人も、免疫療法の効果が十分にみられない可能性があります。 また、がんの他にも疾患がある人で、免疫療法が疾患に影響する場合や、服用している薬と併用できなければ、免疫療法ができません。 免疫療法が向いているのはどんな人? 免疫療法は、さまざまな種類のがんに使用できるため、多くの人に適用できる治療方法です。 その中でもとくに、以下のような人に向いています。 ホットチューマーを持つ人 特定のバイオマーカーを持つ人 免疫機能が良好な人 がんの転移や再発を予防したい人 高齢の人や体力のない人 免疫機能が働きやすい「ホットチューマー」を持つ方 がんには、免疫細胞が活性化しているホットな腫瘍を持つタイプと、免疫がほぼ存在していない冷たいタイプに分けられます。 ホットな腫瘍を持つタイプは「ホットチューマー」と呼ばれ、免疫細胞が入り込みやすく活性化するため、免疫療法の効果が出やすいです。 ホットチューマーに該当するがんの種類は、以下の通りです。 メラノーマ(悪性黒色腫) 非小細胞肺がん 腎細胞がん 膀胱がん MSI-H(高頻度マイクロサテライト不安定性)大腸がん 特定のバイオマーカーを持つ人 バイオマーカーはがん治療において、適切な薬など治療法を決める指標です。 主に心拍数や血圧、タンパク質の量など血液検査の結果や、心電図などがバイオマーカーとして使用されます。 近年では免疫療法の反応を予測するバイオマーカーの種類も多く、以下の表を参照してください。 バイオマーカー 内容 PD-L1 ・がん細胞表面のタンパク質 ・免疫細胞の働きが抑制される TMB(腫瘍変異量) ・がん細胞のもっている遺伝子変異の量 MSI(マイクロサテライト不安定性) ・DNAの修復機能の異常があるがん細胞 腸内フローラ ・善玉菌のバランス 免疫機能が良好な人 免疫細胞が治療の中心となる免疫療法は、白血球やリンパ球が良好であることが大切です。 以下のような条件が整えば、免疫機能が良好といえます。 パフォーマンスステータスが0〜1 アルブミンやプレアルブミンが正常範囲で栄養状態が良好 炎症マーカーが安定している 重度の自己免疫疾患がない がんの転移や再発を予防したい人 免疫療法は、がんの転移や再発を予防したい人にも向いています。 全身に向けた治療方法のため、転移や再発の原因となる全身の微小ながん細胞に対して攻撃できます。 また、免疫療法が適しているがんの進行状況にも関係しています。 免疫療法は即時に結果が出る治療方法ではなく、効果が出るまでに数週間から数カ月が必要です。 治療の対象となるのが初期のがんなど、治療に時間的余裕があるケースが多いため、転移や再発予防につながります。 高齢の人や体力のない人 免疫療法のメリットの一つが体への負担が少ないことなので、高齢の人や体力が低下している人にも向いている治療方法といえます。 体への負担の少ない理由として、アレルギー反応など重篤な副作用が起きる可能性が低いことが挙げられ、抗がん剤治療の副作用に耐えられない人も、免疫療法であれば治療が可能です。 また、免疫療法には通院でできる治療方法が多く、入院の必要がないために普段通りの生活の中で治療を行えます。 高齢の人は、入院すると寝たきりになってしまうケースもありますが、免疫療法は入院しないで治療ができます。 免疫療法における病状や目的に合わせた治療法の種類について 免疫療法が向いているかどうかは、どのような治療を希望しているのか、目的を明確にするのが大切です。 例えば、腫瘍を小さくする治療では「即効性を求める人」と「時間がかかっても負担の軽さを求める人」がいます。 即効性を求めるのであれば、抗がん剤治療や放射線治療が適していますが、時間がかかっても負担の軽い治療を求めるなら、免疫療法が適しています。 生活の質を下げずに、今の日常生活のままで治療を行う場合にも、入院が必要なく身体への負担が少ない免疫療法がおすすめです。 リペアセルクリニックでは、新たな治療方法として免疫細胞療法を提供しています。 免疫力を高めることは、がんの治療だけでなく、感染症やアレルギーの予防や、がんの再発や転移を防ぐ効果が期待できます。 以下の記事では、免疫療法について詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 免疫療法が効く人と効かない人はいる!治療法は医師と相談して決めよう 免疫療法は、入院が不要で日常生活を続けながら治療を進められることが魅力です。 しかし、免疫療法が効く人や向いている人がいる反面、効かない人や治療に向いていない人もいます。 以下の特徴を参考に免疫療法を受けるか検討してみましょう。 治療を行う際には医師と相談し、納得した上で治療を始めることが大切です。 免疫療法を検討している方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへお気軽にご相談ください。
2020.04.12 -
- 免疫細胞療法
「がん」を再発させないためには、生活習慣の改善が重要です。 再発しやすい病気として知られている「がん」は、命に関わったり生活の質を低下させたりする可能性があるため、適切な対処をとることが大切です。 本記事では、がんを再発させないために改善すべき生活習慣を5つご紹介します。 改善できる習慣から見直し、がんの再発リスク低減を目指しましょう。 がんを再発させない5つの習慣 がんを再発させないためには、以下の5つの生活習慣を意識することが大切です。 ①食生活の改善 ②運動習慣を身につける ③タバコを控える・禁煙する ④お酒を控える・禁酒する ⑤体重管理 適切な運動量や体重などは、人によって異なるため、まずは自身の達成できる目標を設定しましょう。 ①食生活の改善 がんを再発させないためには、食生活の改善が重要です。 栄養バランスの整った健康的な食事は、身体に必要な栄養素を効率良く取り込めます。 がんの再発予防では、以下の栄養素を含む食材をバランス良くとることを意識しましょう。 栄養素 効果・作用 具体例 タンパク質 身体をがん細胞から守る免疫細胞を作るために必要な栄養素 肉・魚介類・卵・乳製品・大豆製品 ビタミンC 抗酸化作用(体内の細胞を傷つける活性酸素から守る働き) 野菜・果物 ビタミンE ナッツ類・植物油・魚介類 食物繊維 腸内環境の改善 穀類・野菜・海藻類 乳酸菌 乳製品・発酵食品 上記の中でも特にタンパク質は、免疫力向上のために必要不可欠な栄養素なので積極的に取り入れることが推奨されます。 がんの治療中で食欲低下や味覚の変化がみられたりする場合でも、食事量を過度に減らしたり、味付けを濃くしたりしないようにしましょう。 以下の動画では、がんのリスクを減らすために避けるべき食べ物について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 ②運動習慣を身につける がんの再発を防ぐためには、運動習慣を身につけることが大切です。 適度な運動は、体温が上がることによる血行促進やストレスの発散につながり、がん細胞から身体を守る免疫力が向上する効果をもたらします。 しかし、激しい運動を無理に行うと、心身ともにストレスとなり、逆に免疫力が低下する恐れがあるため注意が必要です。 運動時間の確保が難しい場合は、日常生活のなかで正しい姿勢を心がけたり、歩数を増やしたりして工夫しましょう。 ③タバコを控える・禁煙する がんの再発を防ぐ生活習慣に、禁煙があります。 タバコには発がん性物質が含まれており、喫煙者は非喫煙者と比べて約1.5倍がんの発症リスクが高まる※といわれています。 ※国立がん研究センター「日本人のためのがん予防法5+1」 自分で禁煙するのが難しい場合は、禁煙補助剤などを用いた禁煙治療を受けることも検討してみましょう。 また、非喫煙者であっても、喫煙者のタバコの煙(副流煙)を間接的に吸ってしまう「受動喫煙」に注意が必要です。 喫煙者も非喫煙者もがんの発症リスクを上げないために、タバコの煙を避けて生活しましょう。 ④お酒を控える・禁酒する がんを再発させないために、禁酒を習慣化することが大切です。 お酒に含まれるアルコールは、摂取量が多いほどがんの発症リスクが高まることがわかっています。 飲酒習慣がある方は飲酒量を減らしたり、アルコール度数の低いお酒にしたりして、アルコール摂取量を抑えましょう。 ⑤体重管理 がんの再発防止には、肥満や痩せすぎないように体重管理が大切です。 肥満でも痩せすぎでもがんの発症リスクや、がんによる死亡リスクが高くなることがわかっています。 また、体重管理を行う場合、食生活や運動習慣などの生活習慣にも気を付けることが増えるため、がんの再発予防に効果的といえるでしょう。 痩せすぎや肥満などを判断する体格指数は「BMI」と呼ばれ、以下の計算式で求められます。 BMI=体重(㎏)÷{身長(m)×身長(m)} 男性はBMI21~27、女性はBMI21~25になるように、体重を管理しましょう。 がんを再発させないために生活習慣を改善する重要性 がんを再発させないためには、生活習慣を改善することが重要です。 がんの発症には、遺伝的要因のほかに、過度な飲酒や喫煙などの生活習慣が関係しているといわれています。 以下の5つの健康習慣をすべて実践している人は、0~1つの習慣を実践している人と比べてがんの発症リスクが低いと推計※されています。 ※参照:国立がん研究センター「日本人のためのがん予防法(5+1)」 たばこを吸わない 飲酒を控える バランスの良い食事を心がける 日常生活を活動的に行う 体重管理をする 生活習慣を見直すことで、がんの再発リスクも低減できる可能性が高まるため、実施可能な行動から改善しましょう。 がんの再発防止を期待できる免疫細胞療法について がんの再発予防を期待できる治療法に、免疫細胞療法があります。 免疫細胞療法とは、体内の免疫細胞を培養し、体内に戻すことで免疫力を高める治療法です。 免疫力の低下によってウイルスや菌へ感染すると、がんに進展するリスクが高まってしまいます。 免疫力を高めることで、がんにつながる疾患やがんの再発を予防できる可能性がある免疫細胞療法が近年注目されています。 免疫力の低下ががんの発症リスクを高める理由については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 【まとめ】がんを再発させない5つの習慣だけでなく免疫細胞療法も検討しよう がんを再発させないためには、以下の5つの習慣を心がけることが大切です。 食生活を改善する 運動習慣を身につける タバコを控える・禁煙する お酒を控える・禁酒する 適正体重を目指す がんの再発予防として、近年注目されている治療法に免疫細胞療法があります。 免疫細胞療法は、免疫力の向上が期待でき、がんの再発リスクを低減できる可能性があります。 がんの再発を予防したい方は、生活習慣の改善と合わせて、免疫細胞療法による治療もご検討ください。
2020.04.06