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膝の痛みと腫れが突然起こる原因は?症状別の対処法を解説【医師監修】

公開日: 2019.04.24
更新日: 2025.06.30

「急に膝が腫れて歩くのがつらい」「突然膝に激痛が走った」といった症状で困っている方も多いのではないでしょうか。

膝の痛みと腫れが突然起こる原因はさまざまで、軽度なものから緊急性の高いものまであります。

この記事では、突然の膝の痛みと腫れの原因から緊急度別の対応方法、自宅でできる対処法まで詳しく解説します。

適切な知識を身につけて、膝の症状に冷静に対処していきましょう。

当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝の痛み症状改善が期待できる再生医療の治療法や症例を配信中です。

治療を受けるのが早いほど治療成績は良好になるため、突然の膝の痛みにお悩みの方は、症状が悪化する前にぜひご検討ください。

膝の痛みと腫れが突然起こる主な原因

膝の痛みと腫れが突然起こる原因は、以下のように多岐にわたります。

原因を理解することで、適切な対処法を選択できるようになります。

炎症性疾患による膝の痛みと腫れ

膝の痛みと腫れは、以下の炎症性疾患の可能性があります。

疾患名 症状・特徴
関節リウマチ 免疫細胞が関節を攻撃し、朝のこわばりや複数関節の痛みが特徴
痛風 尿酸結晶が関節に溜まり、足の親指や膝に激しい痛みを引き起こす
偽痛風 ピロリン酸カルシウムの結晶が原因で、高齢者の膝や手首に痛みが現れる

これらの疾患では、膝の腫れや痛みだけでなく、発熱や関節の熱感、皮膚の赤みなどの症状を伴うこともあります。

放置すると関節の破壊や変形につながる可能性があるため、早期の医療機関受診が重要です。

感染症による膝の痛みと腫れ

膝にばい菌が入り込むと、深刻な炎症を引き起こします。

以下のような感染症による膝の腫れは緊急性が高く、迅速な治療が必要です。

感染症名 症状・特徴
化膿性関節炎 黄色ブドウ球菌などが関節内に侵入し、激痛と高熱を伴う
蜂窩織炎 皮膚や皮下組織の細菌感染で、患部が赤く腫れ上がる
感染性滑液包炎 関節を包む袋に感染が起こり、強い痛みと腫れが生じる
骨髄炎 骨自体に感染が及び、深部の痛みと発熱を引き起こす

感染の原因としては、怪我の傷口からの感染、膝への注射による刺し傷からの感染、虫歯菌が血管を通って膝まで運ばれる血行性感染、手術後の感染などがあります。

感染症が疑われる場合は、軟骨や骨の破壊を防ぐため、直ちに医療機関を受診してください。

骨や軟骨の異常による膝の痛みと腫れ

加齢や肥満、過度な運動により、膝の関節を構成する骨や軟骨が徐々にすり減ったり変形したりすることがあります。

疾患名 症状・特徴
変形性膝関節症 軟骨がすり減り、骨同士がこすれ合うことで痛みと腫れが生じる
骨壊死 血流不足により骨の一部が死んでしまい、強い痛みを引き起こす

これらの症状は階段の上り下りや立ち上がり時の痛みや、朝起きた時や長時間座った後に膝がこわばるといった症状が特徴です。

初期は自覚症状がほとんどない場合もありますが、徐々に症状が強くなり、日常生活に支障をきたすようになります。

外傷による膝の痛みと腫れ

スポーツ中の外傷も、膝の痛みと腫れを引き起こします。

外傷の種類 症状・特徴
半月板損傷 膝のクッション役である半月板が損傷し、鋭い痛みや引っかかり感が生じる
靭帯損傷 膝を支える靭帯が損傷し、膝の不安定感や腫れが現れる
打撲 膝を強打することで皮下組織が損傷し、痛みと腫れが生じる
骨折 骨が折れることで激痛と明らかな変形が見られる
関節内出血 関節内に血液が溜まり、膝が急激に腫れ上がる

急なストップや方向転換、転倒などで膝に強い衝撃や捻りが加わると、関節内の組織を損傷することがあります。

応急処置としてRICE処置を行い、速やかに医療機関を受診することが大切です。

その他に考えられる膝の痛みと腫れの原因

その他にも、膝の痛みと腫れを引き起こす原因として、以下があります。

疾患名 症状・特徴
ベーカー嚢腫 膝の裏にある関節液の袋が腫れ、ぷよぷよした感触の腫れが生じる
滑液包炎 関節を包む袋に炎症が起こり、局所的な腫れと痛みが現れる
血腫 出血により血液が溜まり、腫れと痛みを引き起こす

これらの症状は比較的軽度なことが多いですが、症状が続く場合や悪化する場合は医療機関での診察を受けましょう。

突然の膝の痛みと腫れで病院に行くべき症状を緊急度別に紹介

膝の痛みと腫れが起こった時、病院にすぐ行くべきか様子を見るべきか、症状を緊急度別に紹介します。

判断に迷うときは、参考にしてください。

今すぐ病院に行くべき症状

以下の症状が一つでも当てはまる場合は、直ちに医療機関を受診してください。重篤な合併症を防ぐため、迅速な治療が必要です。

  • 高熱(38度以上)を伴う膝の激痛と赤い腫れ
  • 膝が突然動かなくなり、曲げ伸ばしができない
  • 足を地面につけられないほどの激痛
  • 膝がガクガクして歩けない
  • 膝の明らかな変形が見られる
  • 膝が急激にパンパンに腫れ上がった
  • 膝周りの皮膚が赤く熱を持っている

これらの症状は化膿性関節炎、重度の靭帯損傷、骨折、痛風発作などの可能性があります。

放置すると関節の破壊や機能障害につながる恐れがあるため、すぐに医療機関を受診しましょう。

自宅で様子を見てもよい軽度の症状

以下のような軽度の症状であれば、まずは自宅で様子を見ても問題ありません。

  • 運動後のような鈍い痛み
  • 軽い腫れがあるが歩行は可能
  • 膝裏のぷよぷよした腫れ(痛みなし)
  • 数時間で治まる軽い違和感
  • 朝の軽いこわばり感

これらの症状は軽度の筋肉痛、軽微な打撲、ベーカー嚢腫、一過性の関節痛などの可能性があります。

ただし、軽度な症状であっても悪化するリスクがあるため、数日経っても改善しない場合や症状が強くなる場合は、早めに医療機関に相談することが大切です。

突然の膝の痛みと腫れに対する対処法・治療法

膝の痛みと腫れに対する対処法は、症状の原因や重症度によって異なります。

以下の3つに分けて対処法・治療法を紹介します。

適切な治療を選択することで、症状の改善と機能回復を図ることができます。

自宅でできる対処法

スポーツ中や日常生活で膝を痛めた場合、まずはRICE処置を行いましょう。

処置 具体的な方法
Rest(安静) 患部にタオルや添え木を当てて固定し、むやみに動かさない
Icing(冷却) 氷や氷水で10~15分冷却後、感覚を戻してから再び冷却を繰り返す
Compression(圧迫) テープなどで圧迫し腫れを抑える(しびれや変色に注意)
Elevation(挙上) 患部を心臓より高い位置に保ち、座布団やクッションで支える

RICE処置は痛みや腫れを軽減する効果がありますが、あくまで応急処置です。

処置後は速やかに医療機関を受診し、専門医の診察を受けましょう。

冷やしすぎによる凍傷や、圧迫しすぎによる血流障害にも注意してください。

保存療法

突然の膝の痛みに対して医療機関では、まず保存療法から治療を開始することが一般的です。

保存療法は手術を行わない治療法で、多くの膝の痛みと腫れの緩和が期待できます。

薬物療法では、炎症や痛みを抑えるために消炎鎮痛剤や湿布が処方されます。

これらの薬は炎症を抑え、痛みを伝える神経の働きを抑えることで症状を和らげます。

痛みが強い場合には、ヒアルロン酸注射やステロイド注射を行うこともあります。

リハビリテーションでは、痛みが軽減してきたら、弱ってしまった筋肉を鍛え直し、関節の柔軟性を回復するためのトレーニングを行います。

手術療法

保存療法で効果が得られない場合や、症状が進行している場合は、手術療法も治療の選択肢です。

半月板損傷や靭帯損傷などでは、関節鏡手術が行われます。

関節鏡手術は小さな傷口からカメラや器具を挿入して行う手術で、身体への負担が少ないのがメリットです。

変形性膝関節症などで関節が著しく損傷している場合には、人工関節置換術が行われます。

人工関節置換術は損傷した関節を人工関節に置き換える手術で、痛みの軽減や関節機能の改善が期待できます。

突然の膝の痛みと腫れには再生医療による治療も選択肢の一つ

手術を避けて膝の痛みを改善したいとお考えの方には、「再生医療」という治療法もあります。

再生医療は、ご自身が本来持っている治癒する力を活用した治療法です。

膝の再生医療では、以下のような流れで治療を進めます。

  • 患者さまご自身の脂肪から幹細胞を取り出す
  • 取り出した幹細胞を培養して数を増やす
  • 培養した幹細胞を膝の関節内に注射して戻す

幹細胞が持つ、他の細胞に変化する能力を活用する治療法です。

患者さま自身の細胞を用いるため、アレルギーや拒絶反応の副作用リスクが少ない治療法として注目されています。

突然の膝の痛みや腫れを早く治したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つとしてご検討ください。

膝の突然の痛みと腫れは症状に応じて適切に対応しよう

膝は骨や関節、靭帯、腱などの構造が複雑な部位であるため、普段の姿勢などちょっとしたことが原因で膝へ負担がかかり、炎症が起きて腫れや痛みが生じやすい部位です。

軽度の場合、様子見で問題ないケースもありますが、高熱・激痛・歩行困難などの症状がある場合は速やかに医療機関を受診することが大切です。

膝の腫れや痛みなどの治療を受けても改善されず、手術をするかお悩みの方には再生医療の選択肢もあります。

再生医療では、手術をせずに膝の治療が可能です。

大切なのは、症状に応じて適切に対応し、必要な時に適切な治療を受けることです。

再生医療に関する詳細は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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