- 手
- 再生治療
- その他
リウマチではない関節痛の原因とは?疑うべき疾患を医師が解説

関節の痛み・腫れ・こわばりといった症状は、関節リウマチ以外にも変形性関節症・痛風・乾癬性関節炎など、さまざまな疾患で現れます。
疾患ごとに原因や病態が異なるため、自己判断で放置せず、症状が続く場合には速やかに専門医を受診することが重要です。
本記事では、リウマチではない関節痛の主な原因・疾患と、関節リウマチとの見分け方について解説します。
また関節の痛みが長く続いており、従来の保存療法や薬物療法でなかなか改善が見られない場合、再生医療も選択肢の一つとなります。
関節に対する
\再生医療という新しい選択肢/
再生医療とは、患者様自身の細胞や血液成分を活用して、傷ついた関節の組織修復・再生を促す治療法です。
手術不要・入院不要で身体への負担が少なく、変形性関節症をはじめとする関節の痛みに悩む方の選択肢となります。
再生医療の内容については、以下の動画でも詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
再生医療や実際の症例について詳しく知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
リウマチではない関節痛で考えられる主な原因・疾患一覧
リウマチではない関節痛で考えられる主な原因・疾患一覧は、以下のとおりです。
それぞれの疾患の特徴と症状について、以下で詳しく解説します。
変形性関節症
変形性関節症は関節軟骨の変性や摩耗を主な原因として発症する疾患で、以下のような特徴があります。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 好発部位 | 膝関節・股関節・手指(第1関節・第2関節)など |
| 主な症状 | 関節の疼痛・腫脹・引っ掛かり感・可動域制限 |
| 痛みのパターン | 荷重時や動作時に悪化しやすい |
| 好発年齢・性別 | 中高年に多く、女性に多い傾向がある |
加齢や関節への繰り返しの負荷(機械的刺激)により、関節表面を覆う軟骨が徐々にすり減り、それに伴って滑膜の炎症が生じることで症状が進行していきます。
また、関節リウマチとは異なり、左右対称に複数の関節が侵されることは少なく、特定の関節に限局して症状が出る点が特徴です。
変形性関節症は進行すると関節の変形が進み、日常生活動作(ADL)に支障をきたすことがあります。
症状が軽いうちから適切な治療を行うことが大切ですが、保存療法や手術療法で改善が得られない場合には、再生医療という選択肢もあります。
再生医療は患者様ご自身の脂肪から幹細胞を採取・培養し、患部へ投与することで、炎症の抑制や損傷組織の修復を促すことを目指す治療法です。
保存療法や手術療法以外の選択肢について知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)までお気軽にご相談ください。
痛風・偽痛風
関節の痛みや腫れを引き起こす疾患は関節リウマチだけでなく、以下のように急激な関節炎を起こす痛風や偽痛風も挙げられます。
それぞれの違いは以下のとおりです。
| 項目 | 痛風 | 偽痛風 |
|---|---|---|
| 原因物質 | 尿酸塩結晶 | ピロリン酸カルシウム結晶 |
| 好発部位 | 足の親指のつけ根・足首・膝など | 膝関節など大関節 |
| 好発年齢・性別 | 中年以降の男性に多い | 高齢者に多い |
| 主な症状 | 突然の激しい関節の腫れ・発赤・疼痛 | 急激な関節の腫れ・熱感・激痛 |
痛風は血液中の尿酸値が上昇することで関節内に尿酸塩(ナトリウム尿酸塩)の結晶が蓄積し、それを白血球が処理する際に急激な関節炎(痛風発作)を引き起こす疾患です。
足の親指のつけ根などが突然赤く腫れ上がり、激しい痛みが走るのが特徴で、中年以降の男性に多く見られます。
一方、偽痛風はピロリン酸カルシウム結晶が軟骨などに沈着することで関節炎を引き起こす疾患で、高齢者に多く、膝関節などの大関節に急激な痛みや腫れ、熱感が生じるのが特徴です。
痛風・偽痛風は、発作を繰り返すことで関節へのダメージが蓄積する可能性があるため、痛みが落ち着いた後も原因に応じた継続的な管理や治療を行うことが大切です。
乾癬性関節炎
乾癬性関節炎は皮膚疾患である「乾癬(かんせん)」に合併して、関節・腱付着部・指に炎症が生じる疾患で、関節リウマチと症状が似ているため鑑別が必要とされています。
乾癬は皮膚に赤みや鱗屑(りんせつ:フケのようなもの)が現れる慢性の炎症性皮膚疾患であり、この乾癬を有する方の一部に関節炎が発症します。
乾癬性関節炎の特徴としては、主に以下のとおりです。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 好発部位 | 手足の指の第1関節(DIP関節)・腱付着部・脊椎など |
| 主な症状 | 左右非対称の関節炎・ソーセージ状の指の腫れ・爪の変形・皮膚の乾癬症状 |
| 痛みのパターン | 左右非対称に痛む・第1関節に症状が出やすい |
| 関節リウマチとの違い | 皮膚・爪の症状を伴う・RF(リウマトイド因子)は陰性のことが多い |
| 受診科目 | リウマチ科・膠原病内科・皮膚科 |
乾癬性関節炎では、皮膚症状と関節症状の両方を総合的に評価することが大切です。
そのため、皮膚科とリウマチ科・膠原病内科が連携して診療を行うケースも少なくありません。
更年期の関節痛
更年期の関節痛は閉経前後の女性に多くみられ、手のこわばりや全身の関節痛などの症状が現れることがあり、関節リウマチと鑑別が必要となる場合があります。
主な特徴は以下のとおりです。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 好発年齢・性別 | 閉経前後(45〜55歳前後)の女性に多い |
| 主な症状 | 手指のこわばり・全身の関節の痛み・倦怠感など |
| 関連要因 | 女性ホルモン(エストロゲン)の低下との関連が示唆されている |
| 伴いやすい症状 | ほてり・発汗・不眠・気分の変動など更年期症状 |
更年期の女性では、「関節の痛み」や「手のこわばり」といった症状は比較的よくみられます。
その原因として女性ホルモン(エストロゲン)の低下との関連が指摘されていますが、必ずしも直接的な因果関係が明確とはいえず、他の疾患が関与している可能性もあるため注意が必要です。
更年期の関節痛が疑われる場合は、まず婦人科や更年期外来を受診し、必要に応じてリウマチ科などの専門医に相談しましょう。
腱鞘炎
腱鞘炎は手や指の使いすぎなどによって腱(けん)と腱鞘(けんしょう)の間に炎症が生じる状態で、関節リウマチと症状が似ているため鑑別が必要なことがあります。
腱と腱鞘が繰り返しこすれることで炎症が起こり、痛みや腫れ、動かしにくさといった症状が現れます。
代表的な腱鞘炎には、以下のようなものがあります。
| 種類 | 好発部位 | 主な症状 |
|---|---|---|
| ドケルバン病 (狭窄性腱鞘炎) |
親指のつけ根〜手首 | 手首・親指のつけ根の痛み・腫れ・把持(はじ)動作で増悪 |
| ばね指 (弾発指) |
手指の腱鞘(指の付け根付近) | 指の曲げ伸ばし時の引っかかり・痛み・こわばり |
腱鞘炎は安静・アイシング・テーピングなどで症状が和らぐケースもありますが、症状が長引く場合や再発を繰り返す場合は、整形外科を受診しましょう。
リウマチ性多発筋痛症
リウマチ性多発筋痛症(PMR:Polymyalgia Rheumatica)は、50歳以上の中高年・高齢者に多く発症し、「朝の肩のこわばり」など関節リウマチと似た症状を呈するため鑑別が必要な炎症性疾患です。
特に、手指などの小関節ではなく、肩や腰といった大きな関節周辺に症状が現れやすく、関節の腫れが目立たない点が関節リウマチとの主な違いです。
主な特徴は以下のとおりです。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 好発年齢・性別 | 50歳以上の中高年・高齢者(特に女性に多い傾向) |
| 好発部位 | 頸部・両肩・腰臀部・大腿など体幹近くの大関節周辺 |
| 主な症状 | 筋肉痛・こわばり(特に朝)・倦怠感・発熱・体重減少 |
| 関節リウマチとの違い | 手指などの小関節の腫脹は少ない・RF(リウマトイド因子)は陰性のことが多い |
出典:リウマチ情報センター「リウマチ性多発筋痛症」、日本リウマチ学会「リウマチ性多発筋痛症(PMR)」
リウマチ性多発筋痛症が疑われる場合は、血液検査(炎症マーカーの確認など)を含む専門的な診察が必要なため、リウマチ科・膠原病内科へ受診しましょう。
リウマチと間違えやすい疾患の見分け方
関節の痛みや腫れは、関節リウマチ以外の疾患でもみられることがあり、正確に判断することが大切です。
以下では、関節リウマチと間違えやすい代表的な疾患との違いをまとめました。
| 疾患名 | 好発部位 | 腫れの特徴 | 痛みのパターン | その他の特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 関節リウマチ | 手指のMCP・PIP関節(第2・第3関節)など左右対称に複数の関節 | 左右対称の腫れ | 朝のこわばり(1時間以上)、安静時も痛む | 倦怠感・微熱などの全身症状、RF(リウマトイド因子)陽性のことが多い |
| 変形性関節症 | 膝・股関節・手指DIP関節(第1関節)など | 局所的な腫れ | 荷重時・動作時に増悪 | 全身症状は少なく、加齢とともに進行しやすい |
| 痛風 | 足の親指のつけ根・足首・膝など | 発赤・熱感を伴う強い腫れ | 突然の激痛(発作)、数日〜数週で軽快することが多い | 尿酸値が高く、中年以降の男性に多い |
| 偽痛風 | 膝関節などの大関節 | 急激な腫れ・熱感 | 突然の激痛 | 高齢者に多く、X線で石灰化が確認されることがある |
| 乾癬性関節炎 | 手足の指のDIP関節(第1関節)など | 指全体のソーセージ状の腫れ | 左右非対称に痛む | 皮膚の乾癬症状、爪の変形を伴うことが多い |
| リウマチ性多発筋痛症 | 肩・頸部・腰臀部など体幹近くの大関節周辺 | 腫れは目立たないことが多い | 朝のこわばり、筋肉痛 | 50歳以上に多く、RF陰性が多い、倦怠感や発熱を伴うことがある |
| 更年期の関節痛 | 手指・全身の関節 | 腫れは少ないことが多い | 手のこわばり、全身の関節痛 | 閉経前後の女性に多く、ほてり・発汗などの更年期症状を伴う |
関節リウマチの主な特徴としては、左右対称に複数の関節が腫れて痛むこと、1時間以上続く朝のこわばり、倦怠感や微熱などの全身症状を伴うことが挙げられます。
ただし、上記の内容はあくまで目安であり、症状のみで疾患を特定することは難しいです。
正確な診断には、血液検査(リウマトイド因子・抗CCP抗体・炎症マーカーなど)や、X線・MRIなどの画像検査を含めた専門的な検査が必要です。
関節の痛みや腫れが続く場合は自己判断せず、整形外科やリウマチ科、膠原病内科などの医療機関を早めに受診しましょう。
リウマチではない関節痛の原因を正しく把握して、適切な受診・治療につなげよう!
関節の痛みや腫れを引き起こす疾患は、関節リウマチ以外にも以下のように多岐にわたります。
- 変形性関節症
- 痛風・偽痛風
- 乾癬性関節炎
- 更年期の関節痛
- 腱鞘炎
- リウマチ性多発筋痛症
これらの疾患は、症状が似ていても根本的な原因や病態はそれぞれ異なり、選択すべき治療法も異なります。
自己判断で放置せず、関節の違和感や痛みが続く場合は速やかに整形外科・リウマチ科・膠原病内科などの専門医を受診し、正しい診断を受けることが大切です。
また、変形性関節症などで関節へのダメージが蓄積している場合や、従来の保存療法・薬物療法で改善が見られない場合には、再生医療も選択肢の一つとなります。
再生医療とは、患者様ご自身の細胞や血液由来成分を用いて、炎症の抑制や損傷組織の修復を促す治療法です。
関節の痛みや違和感でお悩みの方、現在の治療で十分な改善が得られていない方は、再生医療という選択肢も含めて、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設































