• ひざ関節
  • 再生治療
  • その他

乾癬性関節炎の初期症状とは?見逃しやすいサインと早期受診の目安を解説

乾癬性関節炎の初期症状とは?見逃しやすいサインと早期受診の目安を解説
公開日: 2026.01.29

関節の痛みや違和感が続いているものの、「年齢のせいかもしれない」「使いすぎだろう」と様子を見ていませんか。

とくに乾癬がある方の場合、皮膚症状には慣れていても、関節の異変を病気と結びつけにくいことがあります。

乾癬性関節炎は、初期の段階では症状が軽く、はっきりしないことが多いため、気づかないまま進行してしまうケースも少なくありません。

そこで本記事では、乾癬性関節炎の初期症状として現れやすいサインを整理し、見逃しやすい理由や早期受診の目安について詳しく解説します。

結論|初期症状は軽い・あいまいなことが多く違和感の段階で気づくことが重要

結論から言うと、乾癬性関節炎の初期症状は痛みが軽度であったり、症状が断続的であったりすることが多いため、見過ごされやすい傾向があります。

しかし、この「違和感レベル」の時期に気づいて治療を始められるかどうかで、その後の関節ダメージや生活への影響は大きく変わります。

はっきりした腫れや強い痛みが出てからでは、すでに炎症が長期間続いている可能性もあります。

乾癬性関節炎では、「我慢できるかどうか」ではなく、「今までと違う感覚があるかどうか」を判断基準にすることが重要です。

乾癬性関節炎とは?(乾癬との関係と発症の仕組み)

乾癬性関節炎は、皮膚疾患である乾癬に関連して起こる炎症性の関節疾患です。

乾癬は皮膚の表面に赤い発疹や銀白色の鱗屑(りんせつ)が現れる病気として知られていますが、免疫の異常が全身に影響する疾患でもあります。

この免疫の異常が関節や腱、靭帯の付着部に波及することで、関節炎として症状が現れる場合も。

乾癬が先に出るケースが多い一方で、関節症状が先行したり、皮膚症状がほとんど目立たないまま発症することもあります。

そのため、乾癬性関節炎は「皮膚の病気」と「関節の病気」が別々に扱われやすく、初期診断が遅れる原因にもなっています。

乾癬性関節炎の初期症状で多いサイン

乾癬性関節炎の初期には、特徴的ではあるものの気づきにくい症状が現れます。

以下では、初期段階で比較的多くみられるサインを具体的に解説します。

これらの症状は、単独で現れることもあれば、いくつかが同時に重なることもあるので、ぜひ参考にしてみてください。

指や足趾が腫れる・太くなる(ソーセージ様指)

乾癬性関節炎の初期症状として比較的特徴的なのが、指や足趾全体が腫れて太く見える状態です。

これは「ソーセージ様指(趾)」と呼ばれ、関節だけでなく周囲の腱や軟部組織まで炎症が及ぶことで起こります。

一本の指だけが突然腫れ、曲げ伸ばしがしにくくなることもあり、外傷や突き指と勘違いされることがあります。

痛みが軽い場合でも、見た目の変化が続く場合は注意が必要です。

朝のこわばり・動かし始めの関節痛

朝起きたときに関節がこわばる、動かし始めに痛みを感じるといった症状も初期によくみられます。

しばらく動いていると軽くなるため、「寝相が悪かった」「冷えたせい」と受け取られがちです。

しかし、このこわばりが毎朝のように続く場合、炎症性の関節疾患を疑う必要があります。

時間が経つにつれて痛みが軽減するという特徴は、乾癬性関節炎を含む炎症性関節炎の初期サインの一つです。

左右非対称の関節の違和感・痛み

乾癬性関節炎では、左右で異なる関節に症状が出ることがあります。

たとえば、右手の指だけが痛む、左足首だけが腫れるといったように、非対称な症状が特徴です。

このため、使いすぎや姿勢の問題と考えられ、病気として認識されにくい傾向があります。

左右差のある違和感が長く続く場合は、注意深く経過を見る必要があります。

腱や靭帯の付着部が痛む(かかと・肘など)

関節そのものではなく、腱や靭帯が骨に付着する部位の痛みとして始まるケースもあります。

代表的なのは、かかとの痛み(アキレス腱付着部)や、肘の外側・内側の違和感です。

テニス肘や足底筋膜炎などの使いすぎによる障害と似ているため、乾癬性関節炎とは結びつきにくい症状です。

複数の部位で繰り返す付着部痛がある場合は、全身性の炎症を疑う視点が重要になります。

初期症状が見逃されやすい理由

乾癬性関節炎の初期症状が見逃されやすいのには、いくつかの理由があります。

症状そのものだけでなく、病気に対する認識の問題も大きく関係しています。

【初期症状が見逃されやすい理由】

  • 痛みや腫れが軽度で日常生活に支障が出にくい
  • 症状が出たり引いたりを繰り返す
  • 乾癬と関節症状を別の問題として考えやすい
  • 加齢や使いすぎと自己判断してしまう

これらの要因が重なることで、受診のタイミングが遅れ、結果として関節炎が進行してしまうことがあります。

初期の違和感を軽視せず、「今までと違う状態が続いているかどうか」を振り返ることが、早期発見につながります。

乾癬がある人・ない人での初期症状の違い

乾癬性関節炎の初期症状は、乾癬がすでにあるかどうかで気づきやすさに差が出ることがあります。

同じ病気であっても、背景によって受け止め方や受診までの行動が異なる点が特徴です。

以下では、それぞれのケースでどのような点が受診の遅れにつながりやすいのかを整理します。

自分の状況に近い項目を確認してみてください。

乾癬がある人に多い初期の気づき方

すでに乾癬と診断されている人は、関節症状が出た際に「乾癬と関係があるのでは」と気づきやすい一方で、別の理由で見逃すこともあります。

皮膚症状が慢性的にあるため、体調の変化に慣れてしまい、軽い関節痛を重要視しないケースが少なくありません。

また、乾癬の治療で通院していても、関節の違和感を医師に伝えないまま経過してしまうことがあります。

皮膚症状のある方こそ、関節の腫れやこわばりが出た時点で早めに相談する姿勢が重要です。

乾癬が目立たない人の見逃しやすさ

一方で、乾癬がほとんど目立たない、もしくは自覚していない人では、乾癬性関節炎と結びつけること自体が難しくなります。

頭皮や爪など目立ちにくい部位に軽度の乾癬がある場合、皮膚症状と関節痛が別の問題として扱われがちです。

結果として、整形外科的な痛みとして対処され、根本的な診断に至るまで時間がかかることがあります。

皮膚症状が軽くても、関節症状が続く場合は全身性の炎症疾患を疑う視点が大切です。

こんな場合は早めに受診を検討(セルフチェック)

乾癬性関節炎の初期症状はあいまいなことが多いため、「受診すべきか迷う」段階で立ち止まってしまいがちです。

以下のチェック項目に複数当てはまる場合は、早めの受診を検討する目安になります。

【受診を検討したいセルフチェック】

  • 関節の違和感や腫れが数週間以上続いている
  • 朝のこわばりがあり、動かすまで時間がかかる
  • 左右で違う関節に症状が出ている
  • 指や足趾が太くなったように感じる
  • 乾癬、またはそれに似た皮膚症状がある

これらは単独では決め手にならなくても、組み合わさることで乾癬性関節炎を疑う材料になります。

「もう少し様子を見よう」と先延ばしにせず、専門的な評価を受けることで将来の関節ダメージを防ぎやすくなります。

何科を受診すべき?初期症状時の診療科選び

初期症状の段階では、「何科に行けばよいのかわからない」と迷う方が多くいます。

乾癬性関節炎では、症状の出方に応じて受診先を考えることが重要です。

【初期症状時の主な受診先】

  • 関節の痛みや腫れが主:リウマチ科・整形外科
  • 皮膚症状が強い:皮膚科
  • 両方が気になる:連携のある医療機関

どこから受診しても問題はありませんが、重要なのは症状を総合的に評価できるかどうかです。

関節と皮膚の情報が分断されると、診断までに時間がかかることがあります。

初診時には、皮膚症状の有無や経過も含めてしっかり伝えることが大切です。

治療を早く始めることの重要性

乾癬性関節炎では、治療開始のタイミングが将来の関節機能に大きく影響します。

炎症が続く期間が長いほど、関節破壊や変形が進行しやすくなります。

初期の段階で炎症を抑えることができれば、関節の構造を保ったまま症状をコントロールできる可能性が高まります。

そのため、「まだ我慢できる」段階での受診こそが、長期的には最も負担の少ない選択になります。

症状が続く・改善しない場合の治療選択肢

標準的な治療を続けていても、痛みや関節の違和感が残るケースは少なくありません。

そのような場合には、現在の治療内容や病状を整理し、次の選択肢を検討することが重要です。

リペアセルクリニック大阪院では、「症状が落ち着かない理由」を整理することを重視しています。

炎症が主因なのか、関節や腱の構造的なダメージが影響しているのかを評価し、治療の方向性を再確認します。

そのうえで、保存的なケアの最適化だけでなく、必要に応じて再生医療を含めた選択肢を比較しながら検討します。

再生医療は、「これ以上どうすればよいかわからない」と感じている段階で、治療の幅を広げる一つの手段となる場合があります。

手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。

まとめ|初期症状に気づくことが将来の関節ダメージを防ぐ

乾癬性関節炎の初期症状は軽く、あいまいな形で始まることが多いため、見逃されやすい傾向があります。

しかし、違和感の段階で気づき、早めに評価を受けることが、将来の関節ダメージを防ぐ最大のポイントです。

「治るかどうか」ではなく、「悪化させないために今できることは何か」という視点で行動することが重要になります。

症状が続く場合や判断に迷う場合は、一人で抱え込まず、専門的な評価を受けて選択肢を整理しましょう。

\クリック\タップで電話できます/

電話をかける

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設