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足底腱膜炎と足底筋膜炎の違い|痛みの対処法・予防法・治し方について解説

足底腱膜炎と足底筋膜炎の違い|痛みの対処法・予防法・治し方について解説
公開日: 2026.02.27

「足底腱膜炎と足底筋膜炎の違いは?」

足裏の痛みでお悩みの方の中には、上記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

結論、「足底腱膜炎」と「足底筋膜炎」は、一般的な医療現場において、同じ症状・疾患として扱われています。

本記事では、足底腱膜炎と足底筋膜炎の解剖学的な違いについてわかりやすく解説します。

足裏の痛みでお悩みの方や、医療機関に相談する際にどちらの呼び方をすれば良いかわからない方は、ぜひ参考にしてください。

足底腱膜炎と足底筋膜炎の違いは?

足底腱膜炎と足底筋膜炎は、足裏のアーチを支える組織が炎症を起こし、かかとや足底へ強い痛みが走る疾患です。

先述のとおり、一般的な医療現場において「同じ症状・疾患」として扱われていますが、解剖学的には炎症している組織が異なります。

以下では、なぜ二つの名称が混同して使われているのか、解剖学的な組織の違いについて解説します。

厳密には炎症部位が異なる

足底腱膜炎と足底筋膜炎では、本質的な痛みの原因やメカニズムは共通していますが、厳密には炎症部位が異なります。

解剖学的な視点で区別すると、足の裏にある筋肉全体を薄く包んでいるのが「筋膜」、かかとから足の指の付け根に向かって扇状に広がる線維組織が「腱膜」です。

特に足底腱膜は、歩行やランニングなどで足の裏の衝撃を受け止める役割を持つため、炎症や微小な断裂を起こしている組織の大部分は「足底腱膜」の方だといえます。

しかし、腱膜は筋膜の一部が分厚く発達した組織であるため、日常的な表現としては「足底筋膜炎」という言葉が広く浸透する結果となりました。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)の主な原因

足底腱膜炎(足底筋膜炎)を引き起こす原因は、日常生活やスポーツ活動における足裏への過度な負荷の蓄積です。

具体的な引き金として、主に以下の4つが考えられます。

  • スポーツや長時間の立ち仕事による足の酷使
  • 加齢に伴う足底腱膜の柔軟性低下と筋力不足
  • クッション性が低く足に合わない靴の着用
  • 扁平足やハイアーチといった足の骨格的な特徴

走る、跳ぶといった動作の繰り返しが足裏のアーチに強い衝撃を与え続けると、かかとの骨に付着する組織に微小な断裂が生じてしまいます。

また、体重の急激な増加や硬いアスファルトでの運動も、衝撃吸収を担う足底腱膜への負担を増大させる要因です。

痛みを和らげるためにも、まずはご自身のライフスタイルを振り返り、足元にかかっている物理的なストレスを取り除く工夫をしましょう。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)の対処法・予防法

足底腱膜炎(足底筋膜炎)のつらい痛みを和らげ、再発を防ぐには足裏への負担を減らすケアと環境調整が効果的です。

具体的な対処法として、以下の3つを紹介します。

ご自身のライフスタイルに合わせて、無理なく始められる対策から実践してみましょう。

安静とアイシング

強い痛みや熱感がある急性期には、まずは患部を安静に保ち、アイシングで炎症を鎮める処置が効果的です。

スポーツや長時間の立ち仕事を一旦休止し、足裏への物理的なストレスを断ち切ることで、症状の悪化を防ぎます。

アイシングする際は、氷のうや保冷剤をタオルで包み、かかとや土踏まずを中心に15〜20分程度を目安に冷やしましょう。

ただし、炎症が落ち着いた慢性期に患部を冷やしてしまうと、血流が悪化して回復を遅らせる可能性があります。

症状の経過に合わせて、冷やすケアと温めるケアを適切に切り替えることが重要です。

ふくらはぎや足底のストレッチ

足底腱膜と連動して動くふくらはぎや、足裏の柔軟性を高めるストレッチは、痛みの緩和と再発予防に効果が期待できます。

痛みがあるときは、走る・蹴る・跳ぶなどの激しい運動は避けるべきですが、全く身体を動かさないと筋肉や関節が硬くなってしまいます。

タオルを足の指先に引っかけ、膝を伸ばしたまま手前にゆっくり引くストレッチなどを行いましょう。

また、ゴルフボールなどを床に置き、足の裏で優しく転がすマッサージも、硬くなった組織をほぐすのに役立ちます。

足の柔軟性を維持するためにも、ストレッチを継続的に行うことが大切です。

インソール(中敷)の活用

足のアーチ構造を物理的にサポートするには、クッション性の高いインソール(中敷)の活用が効果的です。

靴の中にインソールを入れることで、かかとや土踏まずにかかる負担が分散され、日常生活での痛みを軽減する効果が期待できます。

市販の柔らかいインソールから試してみるのも一つの手段ですが、症状が長引く場合は、医療機関でご自身の足型に合わせたオーダーメイド品も検討してみましょう。

同時に靴の底がすり減っていないか、かかとがしっかり固定されているかなど、普段履いている靴自体を見直すことも重要です。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)の治し方は?主な治療法

足底腱膜炎(足底筋膜炎)の治療は、手術以外の「保存療法」を基本とし、症状が改善しない場合に「手術療法」が検討されるのが一般的な流れです。

それぞれの治療法が持つ特徴や、具体的な処置の内容について順番に確認していきましょう。

保存療法

足底腱膜炎(足底筋膜炎)の治療の基本となる保存療法は、薬物療法や装具療法によって痛みを和らげることを目的としています。

具体的には、症状や進行度に応じて以下のような治療を組み合わせて治療を行います。

  • 安静・アイシング
  • 薬物療法
  • 装具療法
  • 理学療法(リハビリテーション)
  • 体外衝撃波治療
    など

多くの方はメスを使わない上記のような治療からスタートし、焦らずに症状の回復を目指していくことになります。

痛みが強い場合は、ステロイド注射によって即効性のある痛み止めを行いますが、繰り返し行うと足底腱膜断裂や脂肪体萎縮のリスクが高まるため、回数制限があることが一般的です。

そのため、これらの治療はインソールの活用や理学療法士によるリハビリと並行して進めることで、日常生活へのスムーズな復帰を後押ししてくれるでしょう。

手術療法

手術療法は、半年から1年以上の保存療法を行っても症状が改善しない場合や、歩行などの日常生活動作に大きな支障が出ている場合に検討されます。

具体的には、症状や状態に応じて以下のような手術を行います。

  • 足底腱膜切離術:硬くなった腱膜の一部を切り離し、足裏の緊張を減らす
  • 骨棘切除術:神経や組織を刺激している骨棘(とげ状の骨)を切除する

近年では、内視鏡を用いて傷口が小さく、身体への負担が少ない手術が主流となっており、多くは日帰り、または数日の短期入院で治療を受けられます。

術後は足底腱膜への適切な負荷を段階的にかけるリハビリテーションが必要となりますが、長引く痛みを根本的に改善する選択肢の一つです。

医師とじっくり相談を重ね、ご自身の痛みの程度に合った決断をしましょう。

長引く足底腱膜炎(足底筋膜炎)には「再生医療」をご検討ください

足底腱膜炎と足底筋膜炎は、呼び方は違えど、一般的な医療現場において「同じ症状・疾患」として扱われている疾患です。

これは、足裏(腱膜・筋膜)にかかる負担で生じた組織のダメージや痛みに対する対処法、病院での治療法に明確な違いがないためです。

そのため、医療機関を受診する際に、二つの呼び名を明確に使い分ける必要はありません。

かかとや土踏まずなどの足裏に痛みや違和感を感じる場合は、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。

また、足底腱膜炎(足底筋膜炎)を早く治したいという方は、「再生医療」をご検討ください。

再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。

当院リペアセルクリニックでは、足底腱膜炎(足底筋膜炎)に対する再生医療について無料カウンセリングを実施しております。ぜひご相談ください。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設