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高次脳機能障害の平均余命について解説!治療法についても解説

高次脳機能障害の平均余命について解説!治療法についても解説
公開日: 2025.12.26

高次脳機能障害とは、脳卒中や頭部外傷などで脳が損傷を受けることで、記憶力や注意力、言葉を話す能力などに障害が生じる状態です。

外見からは分かりにくいため「見えない障害」とも呼ばれ、ご本人だけでなくご家族にとっても大きな負担となります。

「大切な家族がこの先どれくらい一緒にいられるのか」「すぐに命に関わる病気なのか、それとも長く付き合っていく障害なのか」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、高次脳機能障害の平均余命を男女別に紹介し、主な症状や治療法について詳しく解説します。

高次脳機能障害と診断されたご家族をお持ちの方は、ぜひ最後まで読んで今後の治療やケアの参考にしてください。

また「少しでも回復の可能性を広げたい」「リハビリと並行してできる治療選択肢を知っておきたい」という方は、再生医療も選択肢の一つです。

従来は「一度死滅した脳細胞は元に戻らない」とされてきましたが、再生医療ではご自身の細胞を使って脳神経の修復・再生を促すことが期待できます。

>>実際に当院の治療を受けた患者さまの症例はこちら

実際の症例や治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介しています。

治療法の新たな選択肢は知るためにも、ぜひ参考にしてください。

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高次脳機能障害の平均余命【男女別に紹介】

高次脳機能障害の平均余命は、健常者と比較すると短くなる傾向があります。

東京都福祉局と厚生労働省のデータをもとに、男女別の平均余命をご紹介します。

なお、ここで紹介する高次脳機能障害の平均余命は、脳出血・脳梗塞・くも膜下出血による症状を平均したデータです。

発症年齢や症状の重さによって余命は大きく異なりますので、あくまで参考値としてご覧ください。

男性の平均余命

高次脳機能障害の男性は、健常者と比較して平均余命が短い傾向にあります。

具体的な数値は以下のとおりです。

年齢(発症年齢) 高次脳機能障害の男性 健常な男性 平均余命の差
20歳 42.61年 61.45年 18.84年
30歳 35.59年 51.72年 16.13年
40歳 28.88年 42.06年 13.18年
50歳 20.16年 32.60年 12.44年
60歳 11.56年 23.68年 12.12年
70歳 5.62年 15.65年 10.03年
80歳 2.47年 8.98年 6.51年

※参考:第3章 高次脳機能障害者数の推計|東京都福祉局

高次脳機能障害の男性と健常な男性における平均余命は、約10年以上の差が生じています。

また、80歳で高次脳機能障害を発症した場合でも、約6年ほど異なります。

女性の平均余命

東京都福祉局と厚生労働省のデータをもとに比較したところ、男性同様、高次脳機能障害の女性は健常な女性より平均余命が短くなっています

具体的な数値は以下のとおりです。

年齢(発症年齢) 高次脳機能障害の女性 健常な女性 平均余命の差
20歳 50.21年 67.48年 17.27年
30歳 42.58年 57.65年 15.07年
40歳 35.18年 47.85年 12.67年
50歳 26.30年 38.23年 11.93年
60歳 15.84年 28.91年 13.07年
70歳 7.22年 19.96年 12.74年
80歳 3.35年 11.81年 8.46年

※参考:第3章 高次脳機能障害者数の推計|東京都福祉局

高次脳機能障害の女性と健常な女性における平均余命は、約10年以上の差が生じています。

また、80歳で高次脳機能障害を発症した場合でも、約8年ほど異なります。

高次脳機能障害になった女性の平均余命は男性に比べて長いものの、健常な女性と比較すると短い傾向です。

高次脳機能障害の主な症状|最も多いのは失語症

高次脳機能障害で現れる症状の図
※画像引用元:公益社団法人 東京都医師会「高次脳機能障害について」

高次脳機能障害は、脳の損傷部位によってさまざまな症状があらわれます。

東京都医師会の調査によると、最も多い症状は失語症(56.9%)で、次いで注意障害(29.8%)、記憶障害(26.2%)となっています。

高次脳機能障害の主な症状は以下のとおりです。

症状 主な特徴
失語症 言葉を「話す」「聞く」「読む」「書く」機能に障害が生じる
注意障害 集中力が続かない、複数のことに同時に注意を向けられない
記憶障害 新しいことが覚えられない、少し前の出来事を忘れてしまう
遂行機能障害 計画を立てて物事を順序よく進めることが難しくなる
社会的行動障害 感情のコントロールが難しい、意欲が低下する
半側空間無視 左右どちらかの空間に注意が向かなくなる

これらの症状は外見からは分かりにくく、周囲から誤解されやすい特徴があります。

症状の改善には、早期のリハビリテーションが大切です。

高次脳機能障害の治療法|再生医療も選択肢の一つ

高次脳機能障害には確立した根治療法はありませんが、適切な治療とリハビリテーションによって症状の改善が期待できます。

治療法 特徴
薬物療法 気分の安定や注意力向上、脳卒中再発予防などを目的に抗うつ薬や認知症治療薬を使用
リハビリテーション 言語療法・作業療法・理学療法など
再生医療 幹細胞を活用し、損傷した組織の修復を促す医療技術

当院「リペアセルクリニック」では、高次脳機能障害の原因である脳卒中に対する再生医療・幹細胞治療を行っています。

実際に当院の治療を受けた方の症例については、以下の動画でご紹介しています。

薬物療法やリハビリテーションで十分な効果が得られなかった方も、再生医療を組み合わせることで症状改善の一助となる場合があります。

治療法や症例については、以下の公式LINEでも紹介していますので、再生医療にご興味のある方は参考にしてください。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/公式LINE 画像

高次脳機能障害と余命への影響を理解し、適切な治療を検討しよう!

高次脳機能障害は、脳卒中や頭部外傷などが原因で起こる「見えない障害」です。

平均余命は健常者と比較して短くなる傾向がありますが、これは高次脳機能障害そのものというより、原因となった脳血管障害の影響が大きいと考えられています。

大切なのは、早期に適切な治療とリハビリテーションを開始することです。

薬物療法やリハビリテーションによって症状の改善が期待できます。

また、近年では再生医療という新たな選択肢もあります。

当院「リペアセルクリニック」では、高次脳機能障害の原因となる脳卒中に対する幹細胞治療を提供しています。

ご家族の症状でお悩みの方は、ぜひ当院の公式LINEにご登録いただき、再生医療に関する情報をチェックしてみてください。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/公式LINE 画像

高次脳機能障害の平均余命に関するよくある質問と回答

高次脳機能障害の余命について、よくある質問を紹介します。

それぞれの疾患における余命の目安を理解し、今後の治療やケアの参考にしましょう。

脳梗塞による認知症(血管性認知症)の余命は?

血管性認知症の発症後の生存期間は、男性で約5年、女性で約7年という報告があります。
※出典:認知症疾患診療ガイドライン2017|日本神経学会

アルツハイマー型認知症と比べて短い傾向があるとされますが、研究によって結果は一定していません。

 

高齢者における脳出血の余命は?

脳出血後の生存率は年齢によって大きく異なり、高齢になるほど予後は厳しくなります。

脳出血患者411名を対象に長期生存率を調査した研究では、発症後28日以内に死亡した患者は全体の50.6%で、16年時点での累積生存率は65歳以下で19.3%、65〜73歳で2.7%、73歳以上では1.8%でした。PubMed

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長