椎間板ヘルニアの後遺症はなぜ治らない?痛みやしびれが続く原因と治療法を解説

椎間板ヘルニアの後遺症はなぜ治らない?痛みやしびれが続く原因と治療法を解説
公開日: 2025.11.28

椎間板ヘルニアは、手術・ブロック注射・薬物療法などで多くの場合は改善が期待できます。

しかし、手術や保存療法を行った後も、痛みやしびれといった後遺症が出るケースは珍しくありません。

本記事では、椎間板ヘルニアの後遺症が出る原因と後遺症が出る期間を解説しています。

あわせて、症状が長引いた際の後遺障害や治療法についても紹介します。

椎間板ヘルニアの手術や治療で後遺症が出る理由を知りたい方や、後遺症の辛さから解放されたい方は、最後までお読みください。

また、従来の治療法では改善が見られない、後遺症に悩まされている・手術は避けたいという方は、再生医療も検討ください。

ヘルニアの治療に
効果的な再生医療とは

再生医療は、これまでの治療では手が届きにくかった損傷神経にも作用できるため、痛みやしびれの原因となる神経障害自体の改善が期待できます。

以下の動画では、当院(リペアセルクリニック)で再生医療を受け、手術後の後遺症に長く悩まれていた患者様の実例をご紹介しています。

当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでも、再生医療の情報の紹介・簡易オンライン診断を実施しておりますので、ぜひ一度参考にしてみてください。

椎間板ヘルニアの後遺症でしびれや痛みが残る5つの原因

本項では、椎間板ヘルニア後遺症で痛みやしびれが残る主な原因を5つ紹介します。

後遺症に対する不安を和らげる近道は、後遺症が出る原因の理解です。

一つずつ見ていきましょう。

1.椎間板ヘルニアの再発

椎間板ヘルニアの再発によって再び腰部の神経が圧迫され、痛みやしびれが出るケースがあります。

再発の要因としては、以下のようなケースが多くみられます。

  • 同じ椎間板が再度傷つく
  • 周辺の椎間板が弱ってくる
  • 別の椎間板に新たなヘルニアが起こる

これらの背景には年齢による変化や日常的な負荷の影響が関係しており、実際のデータでも、術後1〜2年以内に数%前後の再発がみられると報告されているのです。
※参照:腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021(改訂第3版)

再発した場合は、まず薬物療法やリハビリなどの保存療法を中心に経過をみることが一般的です。

ただし、一度手術をしていると周囲の組織が瘢痕化しやすく、再手術は初回より難しくなる傾向があります。

再手術が可能だったとしても、初回ほど十分な改善が得られないケースもあるため、慎重な判断が必要です。

2.他疾患の影響

椎間板ヘルニアと同時にかかった他の脊椎疾患により、痛みやしびれが出るケースがあります。

以下は、ヘルニアと一緒にかかる可能性がある脊椎疾患の一例です。

  • 梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)
  • 椎間孔狭窄症(ついかんこうきょうさくしょう)
  • 脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)

椎間板ヘルニアの治療や手術で症状が消えても、これらの疾患により痛みやしびれが出る場合があります。

その場合、椎間板ヘルニアの後遺症ではなく、脊椎疾患を治療しなければなりません。

3.手術の影響

椎間板ヘルニアの手術は高い成功率が期待できますが、まれに手術操作の影響で神経に負担がかかり、以下のような後遺症が生じることがあります。

  • 下半身などの麻痺
  • 感覚の低下
  • 患部を中心とした痛み
  • 背骨の変形
  • 筋肉の硬直
  • 排尿困難

ただし、これらは頻度としては多くなく、ほとんどの方は問題なく回復します。

術後の傷が治る過程で、神経の周囲に瘢痕(はんこん)組織、いわゆる傷跡が形成されることがあります。この瘢痕が神経の動きを妨げると、痛みやしびれといった症状が続く場合があります。

瘢痕は時間の経過とともに徐々にやわらかくなり、症状が改善していくことが一般的です。

しかし、まれに瘢痕が固いまま残り、症状が長引くケースもあるため、経過観察や適切なリハビリが重要になります。

4.身体の使い方

身体の使い方も椎間板ヘルニアの後遺症の原因となったり、再発に影響したりします。

椎間板ヘルニアのときにやってはいけないのは、以下のような「腰に負担をかけること」です。

  • 長い時間座り続ける
  • 無理な姿勢を取り続ける
  • 前かがみで何かをする
  • 重い物を持ち上げる

思い当たる行動がある場合、できることから少しずつ改善しましょう。

5.生活習慣

生活習慣も間接的に椎間板ヘルニアの後遺症に影響します。

痛みやしびれの原因を誘発する以下のような生活習慣は、できるだけ控えましょう。

生活習慣 影響
たばこを吸う 椎間板へ酸素が行き渡りづらくなる
身体を冷やす 血行が悪化し、筋肉が緊張しやすくなる
強いマッサージをする 炎症が悪化し、神経がより圧迫される
痛みを我慢する 出ている症状や後遺症が悪化、もしくは慢性化する

禁煙する、身体を温めるなどできることから少しずつ改善し、ヘルニア後遺症を悪化させない生活を心掛けてください。

椎間板ヘルニアの後遺症はいつまで続く?

椎間板ヘルニアによる痛みやしびれは個人差がありますが、多くの場合、発症から数日〜3カ月程度で落ち着いていきます。

これは、手術を受けた場合でも保存療法を行った場合でも同様です。

ただし、3カ月を過ぎても症状が十分に改善しない場合は、後遺症として長引く可能性があります。

適切な治療を行っているにもかかわらず痛みやしびれが続く場合、椎間板ヘルニアそのもの以外に別の要因が関わっているケースも少なくありません。

もし不安な症状が続く場合は、再発の有無や他疾患の併発を確認するためにも医師の診察を受けることが大切です。

原因が特定できれば、その問題に応じた治療によって症状が改善する可能性があります。

椎間板ヘルニアの後遺症に対する治療法

ここからは、以下の順で、椎間板ヘルニア後遺症の治療法を紹介します。

神経損傷や瘢痕といった身体症状によりヘルニアの後遺症が出ている場合、従来の治療だけでは十分に改善しづらいケースもあります。

椎間板ヘルニアの後遺症の痛みやしびれに悩んでいる方は、ぜひご覧ください。

保存療法

保存療法とは、手術をせず、薬やリハビリ・物理療法で症状を和らげる治療法です。

療法 治療の内容
薬物療法 痛み止めや筋肉をゆるめる薬や注射(神経ブロック)を使い、炎症や痛みを減らす
理学療法 リハビリで、筋肉を強くして腰の負担を軽くする
装具療法 装具(コルセット)で腰を支え、痛みを軽減する

大多数の方は、保存療法により症状の改善が期待できますが、保存療法で改善が見られない場合には、手術が検討されます。

手術

手術は、基本的に以下のケースで検討される治療法です。

  • 保存療法をしても、後遺症状が3カ月以上続く
  • 排尿障害や足の麻痺のような、大きな障害が出ている

手術により飛び出した椎間板を取り除くことで、神経の圧迫を減少させて痛みを軽減させます。

神経を圧迫しているヘルニアにレーザーを照射し、ヘルニア内に空洞を作る手術もあります。

再手術は、初回手術で症状改善が不十分な場合や、ヘルニアが再発した際に検討される方法です。

しかし、身体への負担があるだけでなく、最初に行った手術の影響で、思うような効果が出ない可能性もあります。

再手術をする際は、医師と十分に相談し、メリットとリスクを理解したうえで判断しましょう。

再生医療

椎間板ヘルニアの手術後に後遺症が残った場合、再手術を行っても十分な改善が得られないケースがあります。

そのような方にとって、新たな選択肢となり得るのが再生医療です。

再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上させることで、痛みやしびれの原因となっている損傷した神経の改善を促す治療法です。

当院(リペアセルクリニック)で行う 「脊髄腔内ダイレクト注射療法」 は、従来の点滴投与では届きにくかった脊髄周囲の損傷部位へ、幹細胞を直接届けることができる治療法です。

神経に近いエリアへ細胞をダイレクトに作用させることで、手術後のしびれ・神経痛・再発による慢性的な症状などに対して高い回復効果が期待できます。

脊髄腔内ダイレクト注射療法

【こんな方は再生医療をご検討ください】

  • 椎間板ヘルニアの痛みやしびれを手術せずに治したい
  • ヘルニア治療を検討しているが、 手術は避けたい
  • 現在の治療やリハビリだけでは期待した効果が得られていない

実際の症例・治療法については以下の動画でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

「自分に適した治療法を知りたい」「再生医療の効果や費用を詳しく聞きたい」という方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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椎間板ヘルニアの後遺症で後遺障害認定されるケース

椎間板ヘルニアの後遺症が認められると、後遺障害認定されるケースもあります。

認定される障害等級は、14級9号もしくは12級13号です。

  • 14級9号:局部=腰に神経症状を残す状態
  • 12級13号:局部に頑固な神経症状を残す状態

14級は自覚症状だけで認定されます。

12級は、レントゲンやMRI検査による画像と、訴える症状の一致が必要です。

症状だけの主張では認められません。

交通事故の場合、椎間板ヘルニアと事故との明確な因果関係が必要です。

後遺障害の認定には、事故直後からの治療記録や通院履歴も影響するため、適切な診断書を準備しましょう。

辛い椎間板ヘルニアの後遺症には再生医療も選択肢の一つ

椎間板ヘルニアの後遺症による痛みやしびれは、生活を不自由にさせます。

手術の影響だけでなく、別の病気が隠れている場合もあるため、「後遺症なので仕方がない」と思い込まず、早めの受診が重要です。

今日では、再生医療のような新しい選択肢も登場し、辛い症状を軽減できる可能性が広がっています。

リペアセルクリニックでは、脊髄の損傷した神経部位に直接幹細胞を投与する「脊髄腔内ダイレクト注射療法」を採用しています。

点滴投与よりも脊髄付近の神経修復や再生が期待できる治療です。

辛いヘルニアの後遺症に悩まされている方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。

治療法や症例については、公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設