反り腰で走ると痛いときの原因は?対処法や改善につながるストレッチについて解説
公開日: 2019.09.05更新日: 2025.06.02
反り腰になると腰への負担が増加します。
腰の負担が大きくなると、腰痛の原因になるだけでなく、連鎖的に腰部のケガの発症リスクが高まるなど、トラブルに発展する可能性が大きくなります。
この記事では、反り腰で走ると痛くなる原因や疾患リスク、痛いときの対処法などを紹介していきますので、参考にしてください。
当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、反り腰によって生じる坐骨神経痛などの神経損傷に対する治療法として注目されている再生医療に関する情報を公開中です。
損傷した神経を手術せずに改善する見込みがある治療法なので、ぜひご参考ください。
目次
反り腰で走ると痛い原因
反り腰で走ると腰が痛くなる原因は、以下の通りです。
腰の痛みは坐骨神経の圧迫や不安定な姿勢が原因となりますので、それぞれ解説していきます。
骨盤が前に傾き坐骨神経が圧迫される
反り腰で走ると骨盤が前に傾き、梨状筋の下にある坐骨神経が圧迫されることにより、足腰の痛みや痺れなどの症状が出ます。
骨盤が前に傾くことにより、梨状筋と呼ばれる臀部の奥にある筋肉が引き伸ばされてしまうためです。
不安定な姿勢が腰周辺に負担をかけている
反り腰による不安定な姿勢を続けることにより、腰周辺に負担がかかるため、慢性的な腰痛となる可能性があります。
走るときに腰が痛くなる場合は、ランニングフォームなどの見直しを検討しましょう。
また、日常生活の中でもデスクワークが中心な方は、長時間椅子に座る作業が続くため、注意が必要です。
正しい姿勢を維持することや、仰向けで寝る際に腰と布団を接触するような工夫をすることで、慢性的な腰痛を回避できる可能性があります。
反り腰で走ると引き起こる疾患リスク
反り腰で走ると主に以下の2つの疾患リスクが考えられます。
上記の疾患の特徴や主な症状や原因について、詳しく解説していきますので参考にしてください。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の脊柱管が狭くなることで脊髄や神経根が圧迫され、痛みが生じる疾患です。
加齢による脊椎の変化や、椎間板ヘルニア、外傷などが原因で脊柱管が狭くなる可能性があります。
理学療法や注射薬などの保存療法で治療しますが、改善がみられない場合手術療法を行う可能性があります。
坐骨神経痛(梨状筋症候群)
坐骨神経痛は、腰から足にかけてある坐骨神経が様々な理由で圧迫・刺激されることにより痛みが出る症状のことです。
疾患名では梨状筋症候群ともいわれていますが、臀部の奥にある梨状筋が引き伸ばされてしまうことが原因となります。
他にも腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった疾患が原因で坐骨神経痛の症状があらわれる可能性もあります。
反り腰で走ると痛いときの対処法
反り腰で走ると痛いときの対処法は以下の通りです。
それぞれ詳しく解説していきますので、参考にしてください。
ランニングフォームを改善する
反り腰でランニングをすると腰に痛みが出る場合があるため、ランニングフォームを改善する必要があります。
加速する際に働く筋肉は、主に背部・腰部・太ももの裏の筋肉で、加速するときにこれらの筋肉が収縮することで、反り腰になります。
ランニングをする際には足を前に出す意識より、体重移動で自然と足が出るランニングフォームを意識しましょう。
背中周辺をストレッチする
反り腰を改善するために、背中周辺のストレッチを行うことも対処法の一つです。
- 1.両手、両膝を床に付けて、四つん這いになる
- 2.両手を肩の真下に置いて、股関節の真下に両膝を置き、両足を肩幅程度に開く
- 3.息を一度吸って、吐くのと同時にゆっくり背中を丸める
- 4.息を吸うのと同時にゆっくり背中を反らす
- 5.3〜と4の一連の動作を10回繰り返す
背中をしっかり丸めてストレッチを行いますが、丸めることや反ることを繰り返すことで柔軟性を高められる可能性があります。
ただし、自身の判断でストレッチを行うと悪化する可能性があるため、医師の指導のもとストレッチを行うようにしてください。
太ももの前面をストレッチする
太ももの前面をストレッチすることで、反り腰を改善できる可能性があります。
- 1.椅子に対して横向きに立ち、背中をまっすぐ伸ばした状態で浅めに腰をかけて座る
- 2.右足を斜め前に出し、左足を斜め後ろに大きく引く
- 3.背中を伸ばしたままで、お腹を突き出すように、右足に体重を移す
- 4.左太ももの前側が伸ばされているのを感じた状態で20秒キープして、脚を入れ替え反対側も同じようにストレッチを行う
反り腰になっている方の特徴として、太ももの前面が張りやすい状態にあるため、前面を伸ばすことにより、骨盤が正常な位置に導かれることで、改善できる可能性があります。
こちらのストレッチも、医師の指導のもと行うようにしてください。
反り腰で走ると痛いときによくある質問
反り腰で走ると痛いときによくある質問を紹介します。
反り腰になってしまい、痛みを感じている方はぜひ参考にしてください。
反り腰を放っておくとどうなる?
反り腰を放っておくと、腰椎に過度な負担をかけることになり、椎間板や関節に損傷を与えてしまう可能性があります。
また、身体全体の姿勢が悪くなるため、腰痛だけでなく頭痛や肩の痛み、下肢にまで影響が出る可能性があるため注意が必要です。
反り腰が気になる方は、早めに医療機関を受診する必要があります。
反り腰かどうかチェックするには?
反り腰かどうかチェックするには、仰向けの状態で両腕を体に沿っておき、床と腰の隙間が手のひら分の隙間があるかどうかです。
また、足を伸ばすと腰痛がひどくなり、膝を曲げると腰痛が和らぐなどの場合も、反り腰の可能性があります。
反り腰で走ると痛いときは適切なストレッチを行おう
反り腰で走ると痛くなる場合はランニングフォームの改善や、医師の相談のもとで適切なストレッチを行う必要があります。
また、放っておくと椎間板や関節に損傷を与えてしまう可能性があるため、早い段階で医療機関に相談することも大切です。
反り腰による痛みがある場合は、保存療法や手術療法も検討されますが、近年では再生医療という選択肢もあります。
再生医療は自身の細胞や血液を使用して患部に注射をする幹細胞療法やPRP療法があり、副作用や感染症のリスクが低いことが特徴です。
ランニングフォームの改善やストレッチも重要ですが、再生医療に興味のある方は当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設