腸脛靭帯炎を早く治す方法は?やってはいけないことや何日で治るか解説【医師解説】

公開日: 2019.06.10
更新日: 2025.08.30

「腸脛靭帯炎と診断され、早く治す方法を探している」
「治療中だが、期待した効果が出ていないので早く治したい」

上記のようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

ランナー膝とも呼ばれる腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)は、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が持続的に擦れることにより、膝の外側に痛みや炎症が生じる疾患です。

本記事では、腸脛靭帯炎を早く治す方法や、何日で治るかについてわかりやすく解説します。

腸脛靭帯炎を早く治すためには、安静やセルフケア、下半身のストレッチ・筋力トレーニング、適度な有酸素運動などが効果的です。

また、腸脛靭帯炎を早く治したい場合は、先端医療である再生医療も選択肢としてご検討ください。

当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、「再生医療ではどのような治療を行うのか」「再生医療で治療した症例」を無料で配信しています。

「腸脛靭帯炎を早く治したい」という方は、ぜひ再生医療についてチェックしてみてください。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リペアセルクリニック 公式LINE画像

LINE限定で無料オンライン診断を実施中!
>>簡単30秒で診断してみる

腸脛靭帯炎(ランナー膝)を早く治す方法

腸脛靭帯炎(ランナー膝)を早く治すには、以下の4つの方法があります。

腸脛靭帯炎を早く治したい方は、ぜひ参考にしてください。

安静とセルフケア

腸脛靭帯炎の原因の一つは膝の使いすぎ(オーバーユース)が考えられるため、早く治すためにも安静とセルフケアが重要です。

以下のポイントを押さえて対処しましょう。

  • ランニングの頻度を減らす、または中止する
  • 痛い部分を冷やす(アイシング)
  • 湿布を貼る
  • マッサージを行う

アイシングをする場合は、氷水を氷嚢やビニール袋に入れて、痛い部分を15〜20分ほど冷やしましょう。

冷やしすぎによる凍傷は神経や組織の障害を引き起こすため、アイシングをするときは注意してください。

マッサージは、膝や太ももの外側、お尻の筋肉を揉みほぐしたり、押しながら揺すったりして筋肉の血流を改善しましょう。

下半身のストレッチ

腸脛靭帯炎を早く治したい方は、下半身のストレッチを行い、膝や太もも周辺の筋肉の柔軟性を向上させることが重要です。

以下の手順で下半身の柔軟性を高めるストレッチを行ってください。

  • ①椅子に座る
  • ②片足を前に出す
  • ③前に出した足の爪先に向かって体を倒す
  • ④上記の姿勢を20秒〜30秒キープする
  • ⑤反対の足で同じ動作を繰り返す

痛みがあるときは、ストレッチを中止して安静にすることも大切です。

下半身の筋力トレーニング

腸脛靭帯炎は膝周りの筋力低下も原因となるため、下半身の筋力トレーニングはランナー膝を早く治すのに効果的です。

以下の手順で筋力トレーニングを行い、膝周りの筋力を高めましょう。

  • ①椅子に座る
  • ②足が閉じるように両手で膝を外側から押さえる
  • ③両手で膝を押さえながら、足を開く
  • ④上記の動作を無理のない範囲で繰り返す

また、寝ながら筋力トレーニングがしたい方は、以下のトレーニングがおすすめです。

  • ①体全体を横向きにして寝る
  • ②上の脚を上下に動かす
  • ③上記の動作を無理のない範囲で繰り返す

より負荷をかけたい場合は、ストレッチバンドを付けるとよいでしょう。

適度な有酸素運動

腸脛靭帯炎を早く治すには、膝に負担をかけないよう安静にすることが重要です。

しかし、治療期間中も運動を中止したくない方には、ランニング以外の有酸素運動がおすすめです。

  • ウォーキング
  • エアロバイク
  • 水泳

上記の有酸素運動は、ランニングよりも膝の負担が少ないため、無理のない範囲で実施しましょう。

膝の負担が少ない有酸素運動を適度に行うことで、体力を落とさずに早期回復を目指せます。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)でやってはいけないこと

腸脛靭帯炎になった方がやってはいけないことは、以下の通りです。

上記を続けると、腸脛靭帯炎の症状が悪化し、治療期間が長引く恐れがあります。

腸脛靭帯炎を早く治したい方は、やってはいけないことをよく理解しておきましょう。

膝に大きな負荷がかかる運動

腸脛靭帯炎になったら、ランニングをはじめとする膝に大きな負荷がかかる運動はやめましょう。

膝の使いすぎ(オーバーユース)が原因の1つであるため、膝に大きな負荷がかかる運動は症状を悪化させる可能性があります。

腸脛靭帯炎の治療中にも運動をしたい方は、以下のような膝への負担が少ない有酸素運動がおすすめです。

  • ウォーキング
  • エアロバイク
  • 水泳

早期回復のためにも、膝の負担を避けて無理のない範囲で運動を取り入れることが重要です。

誤ったストレッチの継続

腸脛靭帯炎の方は、自己流の誤ったストレッチをしていたらすぐにやめましょう。

ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、腸脛靭帯炎の症状改善に有効です。

ただし、有効なのは痛みを感じない程度のストレッチであり、痛みを感じるほど無理に膝を伸ばす動作は症状を悪化させる可能性があります。

専門家の指導のもと、適切なストレッチを行いましょう。

長時間の立ちっぱなしや同じ姿勢の維持

腸脛靭帯炎の方は、立ちっぱなしや長時間同じ姿勢をしないように注意しましょう。

長時間の立ちっぱなしや同じ姿勢の維持は、膝の血流が滞ることで筋肉や靭帯が硬くなるため、症状が悪化する可能性があります。

立ち仕事をする方は、30分に1回を目安に膝を軽く曲げることを意識してみましょう。

また、デスクワークの方でも不適切な姿勢を継続することで膝に負担をかけてしまうため、膝を90度に曲げ、正しい姿勢で座ることが重要です。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)は何日で治るの?

腸脛靭帯炎が治るまでの期間は、症状の程度によって異なります。

軽度の場合と中等度以上の場合で、それぞれ以下の通りです。

腸脛靭帯炎が何日で治るのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。

軽度|数週間〜1カ月程度

症状が軽度である場合、腸脛靭帯炎は数週間〜1カ月程度で改善することが一般的です。

軽度な腸脛靭帯炎の症状として「ランニング中の膝の違和感」や「ランニング後の一時的な膝の痛み」などが挙げられます。

症状が軽度の場合、痛みがあるときは安静やセルフケアを徹底しましょう。

痛みが落ち着いてきたら、ストレッチや筋力トレーニングを習慣化することで、早期回復が期待できます。

中等度以上|1〜3カ月程度

腸脛靭帯炎の症状が中等度〜重度の場合、治るまでに1〜3カ月程度かかる場合があります。

中等度の症状として「ランニング中の膝の痛み」、重度の症状として「歩行時や安静時の痛み」などが挙げられます。

症状が中等度以上の場合、安静やストレッチ、筋力トレーニングに加え、医療機関で治療を受けることで早期回復が見込まれます。

腸脛靭帯炎を早く治し、運動や日常生活に復帰したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の主な予防法・対処法

腸脛靭帯炎の主な予防法や対処法を紹介します。

腸脛靭帯炎は放置すると、痛みが強くなったり長引いたりして生活の質に大きな影響を及ぼす可能性があります。

スポーツ中に、膝の鈍い痛みや違和感を感じる方は参考にしてください。

運動前ストレッチを入念に行う

入念な膝周辺のストレッチは、腸脛靭帯炎の予防に効果的です。

腸脛靭帯炎の原因の一つに筋肉の柔軟性の低下が挙げられるため、膝や太もものストレッチをして柔軟性を保ちましょう。

痛みを感じる腸脛靭帯は骨盤までつながっているので、太もものストレッチがおすすめです。

以下のストレッチを実践してみましょう。

  • ①直立して伸ばしたい足を後ろに引く
  • ②後ろの足に体重をかけて振り向くように上半身を捻る
  • ③太ももの外側(大腿筋膜張筋)の伸びを意識する

膝周辺のストレッチは、運動前後に行うなど習慣化すると良いでしょう。

ランニングシューズやフォームを改善する

腸脛靭帯炎の対策には、ランニングシューズやフォームの見直しも重要です。

筋肉や関節に負担がかかりにくいランニングフォーム、シューズ選びを意識しましょう。

項目 チェックポイント
ランニングフォーム
  • ひざ下が地面と垂直になるように着地する
  • かかとから着地する
  • 上半身を立てて、真下に近い位置に着地する
  • 背筋を伸ばす
  • 肩の力を抜く
ランニングシューズ
  • 指の付け根で曲がるもの
  • 左右にぐらつかないもの
  • かかとの部分(カップ)がしっかりしているもの
  • 適度にクッション性があるもの

ランニングの負担を軽減するには着地の方法がとくに重要なので、着地する際の上半身や膝の位置を意識してみましょう。

シューズは消耗品なので、定期的に状態をチェックして自分に合ったランニングシューズを選ぶことが重要です。

走る時間やランニングコースを調整する

腸脛靭帯炎の予防法の一つに、走る時間やランニングコースの調整が挙げられます。

膝に違和感や痛みがある場合は症状が落ち着くまで安静にし、走る時間や距離、スピードを制限しましょう。

脚に負担がかかりづらいランニングコースは、以下の通りです。

  • 柔らかい土や芝生の上
  • 坂道が少ないコース
  • 信号や車が少ないコース

膝に痛みや違和感がある場合のランニングは、無理のない範囲で行いましょう。

走った後にも痛みが続くようであれば、医療機関へ相談することも検討してください。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)を早く治す方法についてよくある質問

最後に、腸脛靭帯炎を早く治す方法についてよくある質問をまとめました。

腸脛靭帯炎を早く治したい方は、ぜひ参考にしてください。

腸脛靭帯炎に湿布を貼る場所はどこ?

腸脛靭帯炎の場合、湿布を貼る場所は膝の外側です。

腸脛靭帯炎は、膝の外側にある腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が擦れることで生じる炎症のため、この擦れる部分に湿布を貼ると効果的です。

膝の外側の出っ張った部分の少し上に位置する大腿骨外側上顆に湿布を貼りましょう。

腸脛靭帯炎はテーピングで治る?

腸脛靭帯炎はテーピングでは根治を目指せません。

テーピングは膝を固定し、腸脛靭帯の負担を軽減させるため、一時的に痛みを緩和させることが期待できます。

しかし、根本的な治療にはならないため、医療機関で適切な治療を受ける必要があります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)を早く治すなら再生医療も選択肢の一つ

腸脛靭帯炎を早く治すためには、安静やセルフケア、下半身のストレッチ・筋力トレーニング、適度な有酸素運動などが重要です。

膝への継続的な負担が主な原因となるため、ランニングの頻度を減らす、または中止するなどして、痛みが落ち着くまで膝への負担を避けましょう。

また、膝の痛みがなかなか治らなかったり、膝に激しい痛みがある方は、医療機関で適切な治療を受けてください。

膝の強い痛みや慢性的な痛みにお悩みの方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。

当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腸脛靭帯炎を根本的に改善できる可能性がある再生医療に関する情報を配信しています。

再生医療に興味がある方は、ぜひ当院リペアセルクリニックの公式LINEを確認してみてください。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
腸脛靭帯炎を早く治す方法は?やってはいけないことや何日で治るか解説【医師解説】

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設