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モートン病は歩きすぎが原因?予防法も医師が解説

モートン病は歩きすぎが原因?予防法も医師が解説
公開日: 2026.02.27

「歩きすぎるとモートン病が悪化するって本当?」「モートン病になったら歩くのは控えるべき?」と不安に感じていませんか?

モートン病は足指の付け根を通る神経が圧迫されることで、痛みやしびれが生じる疾患です。

長時間の歩行や立ち仕事によって症状が悪化することはありますが、歩きすぎだけが直接の原因とは限りません。

この記事では、モートン病と歩きすぎの関係や主な原因、日常生活で実践できる予防策について解説します。

正しい知識を身につけて、痛みのない快適な歩行を取り戻すための第一歩を踏み出しましょう。

 

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【結論】モートン病は歩きすぎだけが原因ではない

モートン病は歩きすぎただけで起こるわけではありません。

モートン病は、足の指へ向かう神経が、骨(中足骨頭)と靭帯のあいだで繰り返し圧迫されることで起こります。

この神経の圧迫を引き起こす主な原因は以下のとおりです。

  • 足に合わない靴(きつい靴・ヒールなど)
  • 足のアーチの崩れ
  • 足の構造の変化

歩行量は、あくまで症状を悪化させる要因のひとつにすぎません。

足に合った靴で正しい歩き方をしていれば、たくさん歩いたとしてもモートン病の発症リスクはそれほど高くないといえます。

一方で、足に合わない靴を履いたり、足の構造に変化が生じたりしている状態で長時間歩けば、症状を悪化させる可能性があるので注意しましょう。

発症に関わるのはどれだけ歩いたかではなく、足にどのような負担がかかっているかです。

モートン病の主な原因|歩き方や足への負担が影響

モートン病の原因はひとつではなく、以下のように日常生活における複数の要因が重なって発症するとされています。

ここでは、代表的な3つの原因について解説します。

ハイヒールや幅の狭い靴による圧迫

モートン病の原因の一つとして、以下のようにハイヒールや幅の狭い靴、サイズの合わない靴の着用が挙げられます。

靴のタイプ モートン病との関係
ハイヒール つま先立ち状態が続き、足指の付け根に体重が集中して神経を圧迫する
幅の狭い靴・サイズがきつい靴 足指を左右から締め付け、神経障害を引き起こしやすい
大きすぎる靴 足が中で安定せず、前足部への負荷が増す
クッション性の低い靴 地面からの衝撃を吸収できず、足裏への負担が大きくなる

ハイヒールはかかと部分が高い構造のため、履いている間は常につま先立ちに近い姿勢になります。

この状態では足指の付け根部分に体重が集中し、その下を通る神経が中足骨と靭帯に挟まれて圧迫されやすくなるのです。

また、足の幅に対してきつすぎる靴を履くと足指が左右から締め付けられ、神経への圧迫がさらに強まります。

反対に、大きすぎてゆるい靴も注意が必要で、靴の中で足が安定しないと足指が反り返りやすくなり、前足部への負荷が増します。

このように靴の種類やサイズ、機能性はモートン病の発症リスクに関わるので、まずは日常的に履く靴を見直してみましょう。

横アーチの崩れ(加齢や足の変形)

足の横アーチの崩れも、モートン病のリスクを高める原因の一つです。

足のアーチには以下3つのアーチがあり、これらがクッションの役割を果たしています。

  • 内側縦アーチ(土踏まず)
  • 外側縦アーチ
  • 横アーチ

これらの中で第2〜第4足指の付け根付近を横切る横アーチが低下すると、足の横幅が広がる開張足という状態になります。

この状態で体重がかかり続けると、神経が中足骨頭部・深横中足靭帯と地面との間で繰り返し圧迫され、慢性的な刺激によって神経が厚くなり(神経腫が形成され)、痛みやしびれを引き起こすのです。

また、外反母趾や扁平足といった足の変形もアーチの崩れにつながり、モートン病を発症しやすくする原因です。

ランニングや長時間の立ち仕事による過度な負担

前足部に繰り返し強い負荷がかかることは、モートン病の発症や悪化のリスクを高めます。

特に以下のような場合、足指の付け根に継続的な負荷がかかるため注意が必要です。

項目 詳細
ランニングによる影響 ・歩行に比べて足にかかる衝撃が非常に強い
・着地のたびに前足部へ負荷が集中する
長時間の立ち仕事・中腰作業の影響 ・前足部に継続的な荷重がかかる
・つま先立ちに近い姿勢が続く
・神経が圧迫される時間が長くなる

ランニングは歩行よりも足への衝撃が強く、着地のたびに前足部へ負担が集中するため、これを繰り返すことで神経が圧迫されます。

また、クッション性の低いシューズや足に合っていないランニングシューズで走り続けると、足裏への負担がさらに増加するため注意が必要です。

また、長時間立ち続けたり中腰の姿勢を保ったりすると、足の前方に体重がかかり続けるため、神経が圧迫されやすくなり、発症リスクが高まります。

このように歩きすぎや走りすぎ自体が直接の原因とは限りませんが、足のアーチの崩れや合わない靴の状態で負荷がかかると、症状の発症や悪化につながる可能性があります。

モートン病を悪化させない予防策

モートン病を悪化させない予防策は以下のとおりです。

ここでは、すぐに実践できる3つの予防策を紹介します。

足指に負担を集中させない歩き方を意識する

モートン病の予防には、以下のように足指の付け根に過度な力がかからない歩き方を身につけることが大切です。

歩き方のポイント 具体的な意識
着地 かかとの外側からしっかり着地する
重心移動 かかと→土踏まず→足先の順に体重を移動させる
蹴り出し 親指の付け根(母指球)で自然に蹴り出す
足指 つま先に力を入れすぎず、指を自然に広げて歩く

意識したいのは「かかとから着地し、足裏全体で重心を移動させ、最後につま先で蹴り出す」という一連の流れです。

つま先だけで地面を蹴るような歩き方は、前足部に大きな負荷が集中するため避けましょう。

歩行中は足指を自然に広げられる状態を保り、指全体で地面を踏めるように意識すると負荷が分散されやすくなります。

日頃から歩き方を意識するだけで、足指の付け根への負担を大幅に軽減できる可能性があります。

靴の見直しとインソールで負担を減らす

以下のように靴の見直しとインソールで負担を減らすことも、モートン病の予防において大切なポイントです。

靴選びのチェックポイント 理由
足幅に合ったサイズを選ぶ 足指が左右から圧迫されるのを防ぐ
つま先にゆとりがある 足指を自然に広げられ、神経への圧迫を軽減する
クッション性のある靴底 歩行時の衝撃を吸収し、前足部への負担を減らす
ヒールが低い(3cm以下が目安) つま先立ち状態を避け、体重を足裏全体に分散させる
中足骨パッド付きインソール 横アーチを支え、足指の付け根への荷重を分散させる

靴を選ぶ際は、足の長さだけでなく足幅もしっかり合わせることが大切です。

つま先部分にゆとりがあり、足指を自然に広げられるデザインのものを選びましょう。

また、靴底にクッション性があるものを選ぶと、歩行時の衝撃が吸収されて神経への負担が軽減されやすくなります。

すでに持っている靴を買い替えるのが難しい場合は、中足骨パッド付きのインソール(靴の中敷き)を活用する方法も検討しましょう。

インソールで崩れた横アーチを支えることで足指の付け根にかかる体重を分散させ、神経への圧迫を和らげる効果が期待できます。

靴は夕方以降に試し履きすると、むくみを考慮した適切なサイズが選びやすくなります。

足裏や指のケアで負担をやわらげる

以下のように足裏や指のケアで負担をやわらげる方法も、モートン病の予防に役立ちます。

ケアの種類 やり方のポイント 期待できる効果
足指回し 足指を一本ずつ持ち、ゆっくり大きく回す 足指の柔軟性を高め、関節の動きをスムーズにする
足裏マッサージ 親指で足裏全体を押してほぐす 足裏の筋肉の緊張を緩和する
ふくらはぎストレッチ 壁に手をつき、片足を後ろに伸ばしてかかとを床につける 足首の可動域を広げ、つま先への負担を軽減する
タオルギャザー 裸足でタオルを足指でたぐり寄せる 足裏の筋力を強化し、横アーチの維持を助ける

入浴後など身体が温まった状態で、足指を一本ずつゆっくり回したり、足裏を親指で押してほぐしたりすることで、足の柔軟性を高められます。

足裏の筋肉が柔らかくなると歩行時の衝撃を吸収しやすくなるため、神経への圧迫も緩和されやすくなります。

また、足首やふくらはぎのストレッチも効果的です。

ふくらはぎの筋肉が硬いと歩行時に足首の動きが制限され、つま先に負担が偏りやすくなるためです。

タオルギャザー(床に置いたタオルを足指でたぐり寄せるエクササイズ)は、足裏の筋力強化と横アーチの維持に有効とされています。

毎日数分のケアを習慣にすることで、足全体の衝撃吸収機能が高まり、モートン病の予防につながります。

モートン病は歩く量よりも、靴選びや歩き方の影響を受けやすい!

モートン病のリスクを高めるのは「歩く距離」そのものではなく、足に合わない靴・足への負担がかかる歩き方です。

以下のように日常の足の環境を見直すことが、予防と悪化防止のポイントになります。

  • ハイヒールや幅の狭い靴を避ける
  • 足幅に合ったサイズの靴を選ぶ
  • 横アーチを支えるインソールを活用する
  • つま先に負担をかけすぎない正しい歩き方を意識する
  • 足指のストレッチや足裏のケアを習慣にする

痛みやしびれが長期間続く場合や、セルフケアでは改善が見られない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

モートン病による痛みが長引いている方や手術以外の方法を探している方は、再生医療という選択肢もあります。

再生医療は、患者さまご自身の細胞や血液を用いて自然治癒力を高め、損傷した神経の修復や再生を促すことを目指す治療法です。

自己脂肪由来の幹細胞治療やPRP療法により、手術をせず入院も不要で足の痛みの改善を目指す効果が期待できます。

再生医療の治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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監修者

岩井 俊賢

Toshinobu Iwai

医師

略歴

2017年3月京都府立医科大学 医学部医学科卒業

2017年4月社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 初期研修医

2019年4月京都府立医科大学附属病院 整形外科

2020年4月医療法人啓信会 京都きづ川病院 整形外科

2021年4月一般社団法人愛生会 山科病院 整形外科

2024年4月医療法人美喜有会 リペアセルクリニック大阪院 院長