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介護士に腰痛リスクがある理由と、そのリスクを回避する方法

公開日: 2019.11.19
更新日: 2025.04.28

介護士に腰痛リスクがある理由と、そのリスクを回避する方法

介護の仕事は、やりがいはあっても、勤務を重ねるうちに腰痛で勤務に支障をきたし、最終的に退職してしまう人が多くいます。中には腰痛に苦しみながらも仕事を続けている人もいます。今回は、介護士に腰痛が起こりやすい理由について解説します。

介護の仕事は腰痛のリスクが高い

 

なぜ介護士に腰痛リスクがあるのか

介護の仕事では、腰痛の発生リスクが高いです。また腰痛を理由に退職する人も多いのが介護職の特徴です。では、なぜ腰痛が発生しやすいのでしょうか。

前かがみや中腰の姿勢

  • 介護職はベッド上に臥床している利用者や車椅子の利用者などの介護をします。
  • ベッド上でオムツ交換や体位変換をする時には前かがみや中腰の姿勢になることが多いです。
  • また、利用者を車椅子からトイレ、ベッドから車椅子などへの移乗も1日に何度も行う必要があります。
  • このような動作では腰をひねったり、無理な体勢をとることも多く、腰に過度の負担がかかります。
  • 結果、急性腰痛(ぎっくり腰)や椎間板ヘルニアを発症するリスクを高めているのです。

入浴介助

  • 多くの介護の現場では、入浴介助も行っています。
  • 高齢者などが転ばないようにと気を使いながら仕事をするのは大変です。
  • 体や髪を洗う時に中腰や前かがみの姿勢が続くこともあります。
  • 寝たまま入浴する場合では、利用者を抱えて移動するなど、腰への負担が大きいです。

夜勤

  • 夜勤では暗いところで足元をしっかりと確認できないまま作業することもあります。
  • そのような状況で利用者の体を抱えたり、ベッド上の利用者の排泄介助をすると無理な姿勢となり腰や関節を痛めるリスクが高まります。

不規則勤務や人間関係のストレス

  • 腰痛はストレスでも発症することが知られています。
  • 介護職は夜勤や早番・遅番など不規則勤務なので精神的にも身体的にもストレスを感じやすいです。
  • また、人間関係に悩む人も多くそういったことが腰痛につながることもあるのです。

退職者が多い介護職!腰痛の治療について

介護の職場では、腰痛や膝関節の痛みを抱えている職員が多くいます。腰痛に苦しみながら体力のいる仕事をするのは大変なことです。その結果、腰痛を理由に退職する人が多くなるのが介護の現場ということです。

腰痛は、サポーターで腰を支えたり、痛み止めや注射で痛みをコントロールする治療法があります。椎間板ヘルニアの場合はひどくなると手術を勧められることもあります。

また、近年関節の痛みの治療に再生医療が用いられるようになりました。自分の細胞を軟骨に注入し、傷ついた軟骨を修復するというものです。再生医療も腰痛の治療の選択肢として期待されています。

腰痛のリスクを回避するために

  • 腰への負担をかけないような動きを学び普段から姿勢に気を付けましょう。
  • 仕事で疲れてくると、つい前かがみになってしまったり姿勢の悪さから腰に負担をかけてしまうことがあります。
  • 自分自身の体の手入れを行うように意識しましょう。
  • 朝晩のストレッチなどは非常に大切です。また、休日などは無理をせずに体を休める意識も必要かもしれません。これらは自分しか分からないことなので自分を自分で守る意識を持ちましょう。
  • 無理を重ねては、継続した仕事にならないことが多くあります。
  • 無理はしない。そして自分の体をメンテナンスする意識を持つことが大切です。
  • 介護の現場で自身だけの力だけを頼るのではなく、介助用具や介助機器を活用することで、できるだけ良い意味で楽(体が)ができる環境を手に入れられるよう職場全体で取り組みましょう。

まとめ・介護士に腰痛リスクがある理由と、そのリスクを回避する方法

介護の仕事は体を使う場面が多く、腰への負荷が重くかかるため腰痛のリスクが高いです。

そして、腰痛を理由に退職する介護職の人は少なくありません。腰痛の治療は痛み止めの内服や注射、手術などがメインですが、近年、膝関節の痛みに用いられる再生医療も腰痛への治療への可能性として期待されています。個人の力だけでは無理な仕事です。長く続けることができません。もし、身体を痛めてしまっては介護業界の損失でもあり、あなた様を頼りにしている方々に失望を与えかねません。目の前ではない未来を見て仕事に取り組んでください。

その意味でも腰痛を発症してしまった場合は、早い段階から整形外科などの医療機関医かかり、必要な助言や治療を受けるようにしてください。介護はもちろん、自分の生活をダメにしては意味がありません。早め早めの治療をお薦めします。

介護はやりがいがあり、そして尊いお仕事です。末永く続けられるよう応援しています。以上、腰痛のリスクが高い介護の仕事は、退職を余儀なくされることがあるとの観点から記事を記させて頂きました。参考にしていただければ幸いです。

 

監修:リペアセルクリニック大阪院

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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