LINEポップアップ
トピックスtopics
  • HOME
  • トピックス
  • 坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの違いとは?症状・原因・治療法を解説

坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの違いとは?症状・原因・治療法を解説

公開日: 2019.11.19
更新日: 2025.06.02

坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアは、どちらも腰から足にかけての痛みやしびれを引き起こすため、混同されやすいです。

結論、坐骨神経痛は症状の名前であり、その原因となる疾患のひとつが腰椎椎間板ヘルニアとなっているため、定義そのものが異なります。

しかし「腰から足にかけて痛みやしびれがある」「坐骨神経痛と言われたけど、ヘルニアとは違うの?」といった、疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアとの違いを解説しています。

坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの違いを正しく理解して、適切な診断と治療を受けましょう。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リペアセルクリニック 公式LINE画像

LINE限定で無料オンライン診断を実施中!
>>簡単30秒で診断してみる

坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアとの違いとは?

坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの主な違いは、以下の通りです。

名称 定義・特徴
坐骨神経痛 椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こす「病名」
腰椎椎間板ヘルニア 腰からお尻、足にかけて痛みやしびれが現れる「症状の名称」

坐骨神経痛は神経の圧迫による「症状名」、腰椎椎間板ヘルニアはその原因となる「病名」になります。

そのため、ヘルニアによって神経が圧迫されることで、坐骨神経痛が生じるのです。

定義が異なるため正しく理解しておきましょう。

坐骨神経痛の原因となる代表的な疾患

坐骨神経痛の原因となる代表的な疾患は、以下の通りです。

 

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間にある椎間板が外にはみ出し、神経を圧迫してしまう疾患です。

椎間板はクッションの役割を持っていますが、加齢や長年の負荷によって変性し、内部の髄核が外側に飛び出してしまうと、近くの神経を刺激して以下のような症状が現れます。

20代〜50代の世代に多く、重いものを持ったり、同じ姿勢を続けることが多い方に起こりやすいとされています。

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、背骨の中を通る神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経を圧迫することで痛みやしびれが起こる疾患です。

脊柱管が狭くなると、以下のような神経症状が生じることがあります。

治療法としては、保存療法(薬物・神経ブロック・理学療法)が行われますが、症状が進行して歩行困難や排尿障害がある場合は手術が検討されます。

腰椎すべり症

腰椎すべり症は、腰椎(腰の背骨)が本来あるべき位置から前方や後方にずれてしまう疾患です。

このズレによって脊柱管や神経根が圧迫されると、以下のような症状が現れることがあります。

坐骨神経痛と同様に、腰椎すべり症でも神経が慢性的に圧迫されることで、痛みやしびれが片側の足に生じる可能性があります。

腰椎すべり症と脊柱管狭窄症は症状が似ているものの、発症の原因が異なります。

坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニアの治療法

坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニアの治療は、以下のような方法があります。

 

保存療法

腰椎椎間板ヘルニアが原因で坐骨神経痛が生じている場合、まずは以下のような保存療法が選択されることが一般的です。

  • 安静
  • コルセットの活用など

保存療法とは、根本原因を取り除くのではなく、痛みやしびれなどの症状を緩和・改善させることを目的とした治療法です。

腰に負担がかかる動作やスポーツは控え、症状が落ち着くまで安静にしましょう。

また腰への負担軽減や姿勢保持を目的に、医師の指導のもとコルセットを着用することがあります。

薬物療法

薬物治療とは、痛みやしびれなどのつらい症状を軽減するために医薬品を用いる保存的な治療法です。

安静にしていても痛みが続く場合、日常生活の質が低下するため、症状の早期改善を目的に薬物治療が選択されます。

  • 消炎鎮痛薬(NSAIDs)
  • 筋弛緩薬
  • 神経障害性疼痛治療薬
  • ビタミンB12製剤

また、薬の効果を見ながら医師が処方量を適宜調整し、段階的に改善を目指します。

ただし薬物治療は痛みの緩和を目的としており、根本原因を解決するわけではないので、医師に相談しながら別の治療法も検討しましょう。

ブロック療法

ブロック治療とは、坐骨神経の周辺に局所麻酔薬などを直接注射し、神経の興奮を抑えて痛みや炎症を和らげる保存療法のひとつです。

神経の圧迫や過敏な状態を一時的に遮断することで、痛みの緩和と血流の改善を図るのが主な目的で、以下のような効果が期待できます。

  • 痛みの緩和
  • 血行を促進させる

また、継続的にブロック治療を行うことで効果の持続時間が長くなるとされており、痛みの予防や慢性的な症状の緩和にもつながります。

中長期的な痛みのコントロールを目指す場合にも、ブロック治療は適しています。

理学療法

理学療法は、運動機能の維持・回復を目的とした保存療法の一種で、身体に物理的な刺激を与えることで痛みの緩和や機能改善を図る治療法です。

リハビリにおいては、以下のような手法が用いられます。

  • 運動療法(ストレッチや筋力トレーニング)
  • 温熱療法(ホットパックや入浴による血流促進)
  • 電気療法(低周波治療器などを用いた神経刺激)
  • 光線療法(赤外線などによる患部の加温)

坐骨神経痛のリハビリにおいては、痛みが落ち着いてきた段階で腰椎まわりの筋力を強化し、再発を防ぐための運動療法を開始するのが一般的です。

治療は医師や理学療法士の指導のもとで進められ、患者の状態や症状に応じて、個別にカスタマイズされたプログラムが組まれます。

無理のない範囲で継続的に取り組むことで、坐骨神経痛の改善や再発予防につながります。

手術療法

坐骨神経痛が保存療法で改善しない・症状が進行している場合は、以下のような外科手術が検討されます。

術式 内容
内視鏡下腰椎椎間板摘出術(MED) 小さな切開から内視鏡を挿入し、ヘルニアを直接視認して切除
経皮的内視鏡下腰椎椎間板摘出術(PELD) 皮膚に極小の穴を開け、内視鏡を使ってヘルニアを摘出する低侵襲手術
内視鏡下椎弓切除術(MEL) 椎弓や肥厚した靭帯を内視鏡下で除去し、神経の圧迫を軽減
内視鏡下椎体間固定術(MIS-TLIF) 不安定な椎体を固定して脊椎の安定性を回復させる手術

これらの手術は、痛みの原因となっている場所・神経の圧迫されている位置や、患者様の年齢やこれまでの病歴に合わせて選ばれます。

【まとめ】坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニアの違いを理解して早めの診断・治療

坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアは、どちらも腰から足にかけて痛みやしびれを引き起こすという点で共通していますが、以下のように定義が異なることを理解しておきましょう。

名称 特徴
坐骨神経痛

・腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫・炎症を起こすことで現れる症状の名称

 

・原因はヘルニアに限らず様々

腰椎椎間板ヘルニア

・椎間板が突出して神経を圧迫することで発症する病名

・坐骨神経痛が引き起こされることがある

腰や足の痛み・しびれが続く場合は、自己判断せずに早めに専門医の診断を受けることが大切です。

また腰椎椎間板ヘルニアが原因で坐骨神経痛が起きている場合、まずは保存療法によって症状の改善を目指します。

それでも回復が見込めないときには手術が検討されますが、「できるだけ手術は避けたい」という方には再生医療という治療法も選択肢の一つです。

今回ご紹介した腰の痛みに対する再生医療の症例や治療法については、当院(リペアセルクリニック)が以下で詳しくご紹介しています。

ご興味のある方は、ぜひそちらもあわせてご覧ください。

腰の痛みは手術しなくても治療できる時代です。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

再生医療のリペアセルクリニックTOPトップ