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振動(ブルブル)マシンと脳梗塞に関係はある?影響やリスクを医師が解説

振動(ブルブル)マシンは体に負担をかけずに筋肉へ刺激を与えられるため、運動不足の解消や体力維持を目的に使用を検討している人もいるでしょう。
しかし「本当に使っても大丈夫?」「脳梗塞になるリスクはないの?」と、不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
振動マシンは正しく使えば健康維持に役立ちますが、誤った使い方をすると体に負担をかける可能性があります。
本記事では、振動マシンと脳梗塞の関係やリスクを避けるための正しい使い方について解説します。
ぜひ参考にして不安を解消し、安全に振動マシンを活用してください。
また脳梗塞を発症した後、「リハビリを続けているが、思うように回復しない」「従来の治療法では限界を感じている」といった悩みを抱えている人もいるでしょう。
そのような場合、再生医療も選択肢の一つとなります。
再生医療とは自身の体にある再生する力を活用して、傷ついた組織や臓器の修復・再生を目指す治療法です。
実際に当院の治療を受けた人の症例は、以下の動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。
当院(リペアセルクリニック)では、脳梗塞後の後遺症に対する実際の症例や治療法について、公式LINEで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
振動(ブルブル)マシンが脳梗塞に直接的な影響を与える可能性は低い
健康な人の場合、振動マシンの揺れが原因で脳の血管が直接破裂したり、脳梗塞を引き起こしたりする可能性は低いと考えられています。
脳血管が頭蓋骨や脳脊髄液に守られており、日常的な衝撃に耐える柔軟性を持っているためです。
ただし、体内の状態によっては、以下のようにリスクの度合いが異なります。
| 状態 | リスクの程度 | 理由 |
|---|---|---|
| 健康な人 | 低い | 脳血管は柔軟性があり、振動の衝撃に耐えられるため |
| 血栓のリスクがある人 | 高い | 振動で血栓が剥がれ、脳血管に詰まる恐れがあるため |
また、すでに体内に「血栓(血の塊)」がある場合、以下のようなプロセスによって振動マシンが脳梗塞を引き起こします。
| リスク発生のプロセス | 体内で起こること |
|---|---|
| 1. きっかけ | マシンの振動により血流が急激に促進される |
| 2. 血栓の遊離 | 足の静脈などにある血栓が血管壁から剥がれ落ちる |
| 3. 脳梗塞の発症 | 血栓が血流に乗って脳へ運ばれ、血管を詰まらせる |
振動マシンは血流改善による予防効果がある反面、既存の血栓に対しては移動のきっかけとなり、症状を悪化させる危険性があります。
過去に血栓症や静脈瘤などの診断を受けたことがある人が、自己判断で振動マシンを使用開始する場合は注意が必要です。
症状が悪化するリスクを避けるためにも、主治医に相談した上で許可が出るまでは使用を控えましょう。
振動マシンの使用を控えるべき人の特徴
振動マシンの使用を控えるべき人の特徴は、以下のとおりです。
振動マシンは誰にでも適しているわけではなく、持病や体の状態によっては症状を悪化させる可能性があります。
血圧が高い・動脈硬化がある人(脳梗塞リスクが高い人)
血圧が高い人や動脈硬化が進んでいる人は、使用に際して慎重な判断が必要です。
振動マシンによる体への影響には、以下のようなものがあります。
| 影響 | 詳細 |
|---|---|
| 血圧の一時的上昇 | 筋肉の収縮により血圧が上がる可能性がある |
| 血圧の乱高下 | 息を止めて踏ん張ると血管に負担がかかる |
| 脳動脈瘤への悪影響 | 振動が未破裂の動脈瘤に影響する可能性がある |
上記のリスクを避けるためにも、血圧が高い人や動脈硬化がある人は、医師の許可が出るまでは使用を控えるのが賢明です。
骨の病気がある人(骨粗鬆症・骨折・人工関節など)
以下のように骨の状態に不安がある人も、使用には注意が必要です。
| ケース | 具体的な理由 |
|---|---|
| 重度の骨粗鬆症 | 骨が脆く、振動の衝撃が骨折の原因になる恐れがある |
| 骨折が完治していない | 振動により回復が遅れたり再骨折したりする可能性がある |
| 人工関節の手術後 | 人工関節と骨の固定が緩んでしまうリスクが考えられる |
骨の状態によっては、振動自体が体に悪影響を及ぼす可能性があります。
使用を検討する場合は必ず主治医に確認し、許可が出た場合でも弱い振動から始めましょう。
乗り物酔いしやすい・振動に弱い人
乗り物酔いしやすい人も、振動マシンで体調を崩すことがあります。
主な症状には、以下のようなものがあります。
- めまい
- 吐き気
- ふらつき
- 頭痛
振動が内耳の平衡感覚を刺激する一方で、目で見ている景色は止まっているため、脳が混乱して「振動酔い」を起こします。
無理をして使い続けると転倒して怪我をする恐れもあるため、使用中に少しでも不快感を感じたら、すぐに使用を中止しましょう。
振動(ブルブル)マシンを安全に使うための注意点
振動マシンを安全に使うための注意点は、以下のとおりです。
| 項目 | 注意すべきポイント |
|---|---|
| 振動レベルと時間 | 初めは最弱モード。1回10〜15分、1日合計30分以内にする |
| 姿勢と呼吸 | 膝を軽く曲げて振動を吸収する。息を止めない |
| 説明書の確認 | 体重制限や禁止事項を必ず読み、ルールを守る |
また体への負担を減らし、安全に使用するためにも、以下のような使い方は避けましょう。
- 最初から強い振動で使用すること
- 長時間乗り続けること
- 膝を伸ばしきった状態(棒立ち)で使用すること
いきなり強い負荷をかけたり長時間使用したりすると、疲労や関節への負担が増します。
膝を伸ばしきった状態は振動が頭に直接響く原因となるため、膝をクッションのように使って振動を吸収することが大切です。
自分の体力や体調に合わせて、無理のない使用を心がけましょう。
振動(ブルブル)マシンが脳梗塞に与える直接的なリスクは少ない!ただし注意して使用しよう
健康な人が振動マシンを使用することで、脳梗塞を直接的に発症するリスクは低いと考えられています。
振動マシンを安全に使用するためのポイントは、以下のとおりです。
- 振動が弱いモードから始め、徐々に負荷を上げる
- 長時間の使用は避け、1日の合計使用時間を守る
- 機種ごとの説明書を確認し、ルールに従う
振動マシンは手軽な運動器具ですが、体の状態によってはリスクも伴います。
記事内で紹介した注意点や禁忌事項を確認し、無理のない範囲で活用しましょう。
しかし、生活習慣の改善やセケアを行っても体の不調が続く場合や、脳梗塞の後遺症に悩んでいる場合は専門家への相談を検討してください。
当院(リペアセルクリニック)では、再生医療を用いて脳卒中(脳梗塞・脳出血)の後遺症や、関節の痛みに対する治療を行っています。
「リハビリを続けても改善が見られない」「手術以外の方法を探している」という人は、一人で悩まずにご相談ください。
治療法や症例については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、併せてご確認ください。
脳梗塞と振動(ブルブル)マシンに関するよくある質問
脳梗塞予防に適した運動はある?
脳梗塞の主な原因である高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を改善するには、以下のような有酸素運動が有効です。
- ウォーキング
- 軽いジョギング
- 水泳
- サイクリング
- ラジオ体操
上記の運動は心肺機能を高め、血管の健康維持に役立つと考えられています。
これまで運動習慣がなかった人はいきなり激しい運動をするのではなく、散歩やラジオ体操などの軽い運動から始めることが大切です。
脳梗塞後の生活でやってはいけないことはある?
脳梗塞を経験した後の生活において、再発を防ぐために避けたい行動は以下のとおりです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 薬の自己中断 | 医師の指示なく薬をやめると、血栓ができやすくなる |
| 生活習慣の乱れ | 喫煙、過度な飲酒、塩分の摂りすぎは血管を傷める |
| 脱水症状 | 水分が不足すると血液がドロドロになり、詰まりやすくなる |
| 急激な血圧変動 | いきむ動作や急激な温度変化(ヒートショック)を避ける |
上記は血管に負担をかけて再発のリスクを高める要因となるため、日々の生活の中で意識して健康的な生活習慣を維持しましょう。
監修者
圓尾 知之
Tomoyuki Maruo
医師
略歴
2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業
2002年4月医師免許取得
2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務
2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務
2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務
2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務
2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務
2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務
2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務
2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)
2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教
2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長



















