関節リウマチのしてはいけない10項目とは?食べてはいけないものについても医師が解説
公開日: 2020.04.10関節リウマチと診断された場合、悪化させないための対策が必要です。
どのようなことをすると症状が悪化するのか、してはいけないことを知っておくと、日常の中で気をつけて生活を送れます。
本記事では、症状を悪化させないように「関節リウマチのしてはいけない10項目」について詳しく解説していきます。
- 関節リウマチでしてはいけないこと
- 関節リウマチで食べてはいけないもの
関節リウマチの治療は、薬物療法や手術療法が一般的ですが、現在は再生医療という新しい治療法が注目されています。
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目次
関節リウマチのしてはいけない10項目
関節リウマチと診断された方は、次の10項のことをしてはいけません。
それぞれわかりやすく解説していきます。
①関節に負担がかかる運動
炎症を悪化させる可能性があるため、関節リウマチの方は関節に負担がかかる運動をしてはいけません。
例えば、マラソンなどの長時間走るような運動は関節に負担がかかるために控え、ウォーキングなど負担の少ない運動を適度にするのが良いです。
治療を行うなかで、痛みを感じないときには、関節を動かせる範囲を維持するためにも適度な運動は良いとされています。
医師に相談しながら、関節へ負荷がかからないように気をつけましょう。
②砂糖や加工食品の過剰摂取
砂糖や加工食品を過剰に摂取した場合、関節リウマチの症状を悪化させる可能性があります。
関節リウマチと食品との関係について、多くの研究が行われた結果、摂取量の多さが問題だとされています。
症状を悪化させないためにも偏った食生活にならないように、バランスよく食事しましょう。
③急激な体重増加や肥満
急激な体重の増加や肥満は、体を支える関節に負担をかけるため、避けなければなりません。
適切な体重管理を行い、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。
関節リウマチ以外の健康面でも、急激な体重増加や肥満は良くないため、バランスの良い食事や適度な運動で体重管理を行いましょう。
④関節を冷やす
関節の痛みやこわばりが出る可能性があるため、関節を冷やさないように注意しましょう。
気温が低い冬だけでなく、夏の冷房による冷えの対策も必要です。
長袖で羽織れるものや、ストールやブランケットなどで、環境に左右されずに関節や体の冷えを避けられるようにしましょう。
また、温めると血の巡りが良くなり、関節リウマチの痛み症状が緩和される効果も期待できます。
⑤重いものを持ち上げる
重いものを持ち上げると、関節に大きな負担がかかるため、関節リウマチによる炎症が悪化する可能性があります。
日常生活の中で重いものを持たないように注意し、どうしても重量物を持つ必要がある場合にはカードなどの道具を使用して、関節への負担を軽減しましょう。
痛み症状が強く出ていると重いものを持ち上げられなくなることもあるため、周囲にサポートを依頼するなど工夫が必要です。
⑥高い枕を使う
関節リウマチは頸椎や首の靭帯にも影響するため、高い枕を使ってはいけません。
首に負担がかかると、軽い力でも頸椎(首の骨)が脱臼する可能性があり、しびれや麻痺、呼吸障害などの原因となることがあります。
枕は首に負担がかからない低めのものを選び、高さの調整が必要な場合はタオルなどを使うと良いでしょう。
⑦和式トイレの使用
和式トイレは膝を大きく曲げるため、関節への大きな負担がかかります。
可能な限り洋式トイレを使用し、膝を深く曲げる必要がある和式トイレの使用は控えてください。
自宅のトイレが和式の場合、洋式へリフォームをするなども検討してみましょう。
⑧正座をする
正座をすると膝関節に大きな負担がかかり、関節リウマチが悪化する可能性があるため、注意が必要です。
とくに長時間の正座は避けてください。
長時間にわたって正座をすると、まず血行不良が起こり、そこから関節の腫れや痛みにつながりやすいです。
座るときは座面が高い椅子に座ったり、床に座る場合は膝を伸ばして座りましょう。
⑨喫煙をする
喫煙をすると関節リウマチの発症リスクが高まるだけでなく、症状を進行させる可能性も高いため、禁煙をおすすめします。
タバコには、関節の炎症を進めたり、治療効果を弱めたりする、有害な物質が含まれています。
すぐに禁煙するのが難しい方は、少しずつ本数を減らしていき、できるだけ早く喫煙をやめましょう。
⑩ストレスを溜める
ストレスを溜めると、自律神経の乱れによって免疫システムのバランスが崩れ、関節リウマチの症状に影響する場合があります。
関節リウマチで手や足がこわばったりスムーズに動かせなかったりすると、そのような症状自体がストレスの原因になりかねません。
リラクゼーションや軽い運動、趣味などストレスを解消できる方法を見つけ、ストレスを溜めないようにしましょう。
関節リウマチで食べてはいけないもの一覧
関節リウマチだからといって、完全に食べてはいけないものはありません。
糖尿病や高血圧など、関節リウマチ以外で食事を制限される持病がなければ、食事制限の必要はないので、基本的に何でも食べられます。
しかし、症状を悪化させる可能性がある食品があるので、悪化させないためには、できるだけ控えるのが望ましいです。
関節リウマチで、食べない方がよいものは次のとおりです。
炭水化物 | ・白米 ・パン ・砂糖 ・菓子類 ・ジュース |
脂質 | ・牛乳 ・肉類(脂質が多い部位) |
調理方法にも注意が必要で、揚げ物は脂質が多いため、煮たり焼いたりする調理法がおすすめです。
また、アルコールも完全に飲んではいけないものではありませんが、控えるようにしましょう。
関節リウマチのしてはいけないことに関するよくある質問
関節リウマチのしてはいけないことに関して、以下の質問が多くあります。
関節リウマチを悪化させないためにもよくある疑問や不安点を解消しておきましょう。
関節リウマチを悪化させる要因は?
関節リウマチを悪化させる要因は、本記事でも紹介している、関節リウマチのしてはいけない10項目です。
- 関節に負担がかかる運動
- 砂糖や加工食品の過剰摂取
- 急激な体重増加や肥満
- 関節を冷やす
- 重いものを持ち上げる
- 高い枕を使う
- 和式トイレの使用
- 正座をする
- 喫煙をする
- ストレスを溜める
膝や関節に負担をかけることや、症状悪化の原因につながるものの摂取は、関節リウマチの症状を悪化させてしまいます。
上記の10項目を守り、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。
関節リウマチでやってはいけない仕事は?
関節リウマチで、やってはいけない仕事はありませんが、避けた方が良い仕事はあります。
次のような仕事は、関節リウマチを悪化させる原因となるため、避けるようにしましょう。
- 重いものを運ぶ仕事
- 立ちっぱなしの仕事
- 長時間の歩行が必要な仕事
- 寒い場所での仕事
関節リウマチでは、関節に負担をかけないことが大切です。
天職だと感じている仕事や、条件が良く続けていきたいと考える仕事で辞めるという選択肢がないこともあるでしょう。
症状の程度にもよるため医師に相談してみてください。
関節リウマチになりやすい性格は?
関節リウマチは自己免疫疾患のため、特に原因となる性格はありません。
しかし、慢性的なストレスによって免疫機能が低下することで間接的に関節リウマチの発症リスクが高まる場合があります。
そのため、ストレスを溜め込みやすい方は、適度にストレス発散する方法を身につけましょう。
また、関節リウマチを早期に発見できれば、早く治療を始められるため、関節の痛みや違和感がある方は早めに医師の診察を受けましょう。
関節リウマチと診断されたらしてはいけない10項目を守ることが重要
関節リウマチと診断された方は、以下のしてはいけない10項目を守り、症状を悪化させる要因をなくすようにしましょう。
- 関節に負担がかかる運動
- 砂糖や加工食品の過剰摂取
- 急激な体重増加や肥満
- 関節を冷やす
- 重いものを持ち上げる
- 高い枕を使う
- 和式トイレの使用
- 正座をする
- 喫煙をする
- ストレスを溜める
早めに医師の診察を受けることが大切ですが、薬剤や手術などで治療をするだけでなく、並行して上記の10項目を守ることが重要です。
関節リウマチの治療は、薬物療法や手術療法が一般的ですが、現在は再生医療という新しい治療法が注目されています。
再生医療とは、人間が持つ再生する力を活かした治療方法で、自分自身の細胞を使うため副作用リスクや身体への負担が少ないことが大きなメリットです。
再生医療を希望される場合や、関節リウマチでお困りの方は、当院リペアセルクリニックへお気軽にご相談ください。

監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師