膝にヒアルロン酸注射をすると感染する危険があるって本当?
公開日: 2019.12.26膝の痛みでヒアルロン酸注射を検討している方の中には、「注射で感染症になるのでは」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
インターネットで検索すると感染症のリスクについて様々な情報が出てきて、余計に心配になってしまうものです。
この記事では、膝へのヒアルロン酸注射による感染症の実際のリスクと、感染した場合の初期症状を解説します。
対症療法のヒアルロン酸注射だけでなく、膝の疾患に対する治療法の再生医療についてもご紹介します。
また、現在リペアセルクリニックでは「手術なしで根本的な改善が期待できる」再生医療に関する情報をLINEで発信しております。
ヒアルロン酸注射に変わる治療方法として、膝の痛みに関する改善症例も紹介しておりますので、ぜひ登録してください。
目次
膝にヒアルロン酸注射をすると感染が怖いの?
膝の軟骨が損傷すると、関節液を分泌している滑膜が炎症することがあります。
滑膜が炎症を起こすと、サラサラの関節液が過剰に分泌されるようになり、本来の粘性のある関節液が持つ潤滑剤の役割を果たせません。
このような状態になっている膝にヒアルロン酸を注入すると、関節液に粘性が出てくるため膝の動きを滑らかにする効果が期待できます。
そして、関節液にヒアルロン酸が補充され、傷ついた軟骨を保護し炎症を抑える効果があり、それによって膝の痛みの軽減も期待できます。
このように、ヒアルロン酸は膝の痛みの治療に効果的なのですが、感染のリスクがあるという話も耳にします。
ヒアルロン酸注射には、本当に感染のリスクがあり、危険なのでしょうか?
膝にヒアルロン酸を注射すると感染のリスクがある?
どのような治療法でも、良い作用だけでなく副作用やリスクがあるものです。
しかし、実際の感染症発症率は非常に低く、適切な医療環境で行われる場合のリスクは極めて限定的とされています。
ただし、感染症が絶対に起こないわけではないため、注意が必要です。
ヒアルロン酸注射は週1回を5週、その後は症状に合わせて2週に1回を5~10回行う必要があります。
感染のリスクは低いですが、それだけの回数針を刺すため、わずかでも観戦する可能性があることは理解しておきましょう。
ただし、医療機関では感染予防のために厳格な衛生管理が行われており、過度に心配する必要はありません。
膝へのヒアルロン酸注射で感染を起こすとどんな症状が出るの?
ヒアルロン酸注射による細菌感染で多いのが化膿性関節炎です。
悪化すると膝の痛みが注射前よりも強くなったり、関節の動きが悪くなったりすることもあります。
注射後に熱が出る、膝が腫れる、痛みが強くなったという症状があれば早めに受診してください。
感染症が発生した場合の初期症状の目安
ヒアルロン酸注射後の感染症は、注射後24時間から72時間以内に症状が現れることが一般的です。
感染症の早期発見のために、以下の初期症状があることを理解しておきましょう。
症状の種類 | 具体的な症状 |
---|---|
痛み | 注射前よりも強い痛み、安静にしていても続く痛み |
腫れ | 膝全体の腫れ、触ると熱を持っている感じ |
発熱 | 37.5℃以上の発熱、寒気を伴うことがある |
その他 | 膝の動きの制限、関節の強い違和感 |
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
感染症は時間の経過とともに悪化する可能性があるため、早めの対応が重要です。
ヒアルロン酸注射を打ち続けるリスク・注意点
ヒアルロン酸注射は膝の痛みを和らげる効果的な治療法ですが、長期間継続することで以下の点に注意が必要です。
ここでは、継続治療のリスクと他の注射療法と比較した感染リスクについて説明します。
長期使用による副作用
ヒアルロン酸注射を長期間続けることで、以下のような副作用が考えられます。
- 関節内の異物反応による炎症
- 注射回数の増加に伴う感染リスクの蓄積
- アレルギー反応の可能性
- 効果の減弱(慣れによる効果の低下)
通常、数週間から数ヶ月に一度の頻度で注射を行いますが、継続して治療を行う場合は、副作用のリスクも考慮して治療間隔を決める必要があります。
他の注射療法と比べて感染リスクは高い?
膝の治療では、ヒアルロン酸注射以外にもステロイド注射などの選択肢があります。
感染リスクの観点では、ヒアルロン酸注射の方がステロイド注射よりも感染率が低い※ことが報告されています。
※出典:jstage
どちらの注射も感染率は非常に低く、適切な医療機関で行われる限り、過度に心配する必要はありません。
ヒアルロン酸注射は比較的安全性が高い治療法です。
膝の根本的な治療は再生医療をご検討ください
ヒアルロン酸注射は、膝の痛みの軽減や炎症を抑える目的で使用されるもので、疾患を治す治療ではありません。
膝の疾患に対する治療には、再生医療があります。
再生医療の一つである幹細胞治療は、他の細胞に変化する「分化能」という幹細胞の働きを活用する治療法です。
患者さま自身の幹細胞を培養して患部に注射するため、拒絶反応のリスクが低く、身体への負担を最小限に抑えられます。
膝の痛みにお悩みの方には、再生医療という治療の選択肢があります。
再生医療について詳細は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。
膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設
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