-
- ひざ関節
「最近、階段の上り下りがつらい……」 「急に立ち上がったり、しゃがんだりするときに膝にズキッと痛みが走る……」 仕事や家事で忙しい40代では、ふとした瞬間の膝の痛みを「年のせいかな?」と見過ごす場合もあるでしょう。 しかし、膝の痛みを放置すると状態が悪化し、日常生活や体を動かす趣味に支障が出る場合があります。 本記事では、40代から増える膝の痛みの原因やご自分でできるセルフケア、近年注目されている再生医療について詳しく解説します。 ご自身に合った痛みへの対処法や治療法を見つけるために、ぜひお役立てください。 40代から膝に痛みが出やすくなる原因 40代から膝の痛みを訴える人が増える主な原因は、以下の3つです。 体重の増加 膝への負荷が増え、クッションの役割を持つ軟骨のすり減りを早める 加齢による変化 ・軟骨の水分量が減少して弾力性が失われることでクッション機能が落ち、衝撃が骨に伝わりやすくなる ・女性の場合は、ホルモンバランスの変化で軟骨が傷つきやすくなる傾向にある 筋力の低下 膝を支える筋力が低下して関節が不安定になり、軟骨などへの負担が増える 40代は体重が増えやすくなったり、膝を支える筋力が落ち始めたりと身体にさまざまな変化が現れ始める時期です。 長年の負担が膝関節に蓄積し、痛みとして表面化する傾向にあります。 膝の痛みは、ここまでに挙げた原因が1つ、もしくは複数重なって生じます。 また身体に起きる変化が原因で、次項で紹介する疾患が隠れている場合があるため注意が必要です。 歩くと膝が痛いのはなぜ?40代以降に多い疾患 歩くと膝が痛む原因は膝に体重がかかることで、すり減った軟骨や傷ついた組織に刺激が加わるからです。 40代以降では、加齢にともなって膝の状態が変化し、痛みを引き起こす病気やけがが隠れている場合があります。 代表的な疾患には、以下のようなものがあります。 変形性膝関節症 膝半月板損傷 膝靭帯損傷 ご自分の膝の痛みがどの疾患の症状に近いか、ここでチェックしてみましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は膝関節のクッションである軟骨がすり減り、炎症や痛みが起きる疾患です。 加齢や体重増加や筋力の低下などが原因で、膝に長年の負担が蓄積した40代以降に発症する傾向にあります。 主な症状 歩き始めや立ち上がる時に痛む、階段の上り下りがつらい 40代以降の主な原因 加齢による軟骨の質の低下、体重の増加や筋力の低下 一般的な対策 太ももの筋力トレーニング、体重管理 ※参考:日本整形外科学会「変形性膝関節症」 軟骨のすり減りが進行すると、安静にしていても痛みが続く場合があります。 膝半月板損傷 膝半月板損傷は膝の曲げ伸ばしで引っかかりを感じる場合、クッションの役割を担う半月板が傷ついている可能性があります。 主な症状 「ゴリッ」という異音や引っかかり感がある、膝が伸びない・曲らない(ロッキング) 40代以降の主な原因 加齢により半月板がもろくなる、日常生活でのささいなひねり動作 一般的な対策 膝に負担をかけない動作を心がける、膝周りの筋力トレーニング 加齢で傷つきやすくなった半月板は、スポーツのような激しい動きだけでなく、立ち上がりや方向転換といった何気ない動作でも損傷する可能性があります。 膝靭帯損傷 膝にぐらつきを感じる場合は、骨と骨をつなぎ、関節を安定させる靭帯の損傷が考えられます。 主な症状 膝がぐらぐらして不安定に感じる、強い痛みと腫れ 40代以降の主な原因 筋力低下による関節の不安定性、急な方向転換や転倒 一般的な対策 受傷直後は安静にする、筋力トレーニングによる再発予防 若い世代ではスポーツ外傷による場合が多いですが、40代以降は筋力低下で関節が不安定になり、日常生活の転倒でも損傷するリスクがあります。 上記それぞれの疾患で紹介した対策は、一般的な内容です。痛みが続く場合や、症状が強い場合は、ご自分で判断せずに必ず整形外科などの医療機関を受診しましょう。 40代以降向けの膝の痛みに対する治療法 膝の痛みを和らげ、悪化を防ぐための対処法として、まずはご自分でできるセルフケアから始めるのが基本です。 ストレッチ 関節の動きを良くする (例:椅子に浅く座り片足を伸ばし、上体を前に倒して20秒維持) 筋力トレーニング 膝を支える筋肉を鍛える (例:椅子に深く座り片足を上げ、5〜10秒維持。左右10回ずつ) 日常生活の工夫 膝への負担を減らす (例:床ではなく椅子に座る、洋式トイレを選ぶ、サポーターを着用する、クッション性の良い靴を選ぶ) ※参考:日本整形外科学会「変形性ひざ関節症の運動療法」 もしセルフケアを続けても痛みが改善しない場合は、専門的な治療も選択肢になります。 「ヒアルロン酸注射や痛み止めで良くならない、でも手術は避けたい」という場合の治療法として、再生医療があります。 ご自身の血液や脂肪から抽出した成分を活用し、身体が本来持つ修復能力を高めて、痛みの軽減や機能改善を目指す治療法です。 代表的な治療法として「幹細胞治療」と「PRP療法」を紹介します。 幹細胞治療 ご自身の脂肪から取り出した幹細胞を注射し、炎症を抑えたり組織の修復を促したりする作用が期待できる PRP療法 ご自身の血液から血小板を多く含む成分を抽出し、組織の修復を促すことで痛みの軽減などが期待できる なお、当院(リペアセルクリニック)では、患者さまの負担が少ない「自己脂肪由来幹細胞治療」を行っております。 再生医療の治療法や症例については、当院の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 40代の膝の痛みは放置せず、原因に合った対処法を行おう 40代から増える膝の痛みの原因とセルフケア、新しい治療法である再生医療について解説しました。 まずはご自分でできる体重管理やストレッチから始めるのが、痛みの悪化を防ぐ基本となります。 しかし、セルフケアだけでは痛みが改善しない方や、手術には抵抗がある方もいます。 そのような場合、手術を回避する選択肢として、リペアセルクリニックの再生医療をご検討ください。 当院では、ご自身の脂肪から抽出した幹細胞を用いる治療を行っています。 手術や入院を必要とせず、体への負担に配慮した治療で、幹細胞が持つ組織の修復を促す力を活用して、痛みの軽減が期待できます。 不安な気持ちを一人で抱え込まず、専門家に相談しながら、あなたに合った治療法を見つけていきましょう。 再生医療にご興味のある方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.10.31 -
- ひざ関節
- 股関節
「立ち上がろうとすると足の付け根が、ズキっとしてと痛い」「最近、歩くとチクッとした痛みがある」といった、痛みを感じる方は多いのではないでしょうか? ただの筋肉痛や腰痛とは違う、足の付け根に現れる鋭い痛みは、もしかすると「大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)」が原因となっている可能性があります。 大腿骨頭壊死症は、太ももの骨の付け根(大腿骨頭)に血液が流れにくくなり、骨の組織がダメージを受けてしまう状態です。 この記事では、大腿骨頭壊死症による痛みの特徴、症状の進行、原因、そして治療法について詳しく解説します。 ご自身の痛みの原因を知り、これからどうすればいいかを考える上で、ぜひお役立てください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 【結論】骨頭壊死の痛みは「針で刺されたような鋭い痛み」が特徴 大腿骨頭壊死症の痛みは初期の段階では、「ハッキリと痛い」ではなく「何か、だるくて重い」と感じられるため、見過ごされる場合があります。 しかし、体重がかかる特定の動作で鋭い痛みが出るようであれば、放っておかないようにしましょう。 大腿骨頭壊死症は、太ももの付け根にある骨(大腿骨頭)への血流が悪くなることで、骨の組織がダメージを受ける状態です。 ダメージを受けた骨に体重がかかることで痛みが生じますが、痛みには以下のような特徴があります。 項目 詳細 痛みの感覚 ・針で刺されたような痛み ・チクチクする痛み 痛みが出る状況 立ち上がり・歩き始め・階段の上り下りなど、股関節に体重がかかるとき 痛みは、最初は足の付け根だけに現れる場合が多いですが、人によっては他の場所に痛みが広がることがあります。 痛みは股関節・太もも・膝にまで広がることもある 痛みが出やすいのは股関節(足の付け根)ですが、関連する神経に沿って痛みが広がることがあります。 お尻や太ももの外側、場合によっては膝の内側にまで痛みが広がるケースも報告されています。 膝の痛みだと思っていたら股関節に原因があったという場合もあるため、少しでも違和感を感じる場合は早めに医療機関への受診を検討しましょう。 骨頭壊死の症状|初期は痛みが軽く、気づきにくいことも 大腿骨頭壊死症は、初期・進行期・末期といった病気の進行度によって現れる症状が変化します。 初期の段階では痛みが軽かったり、症状が出なかったりするため、単なる疲れや筋肉痛と見過ごしてしまう場合もあります。 病状の進行にともなう症状の変化を、以下の表にまとめました。 時期 主な症状 初期 ・股関節の違和感、鈍い痛み、だるさ ・症状がほとんどない場合もある 進行期 ・立ち上がりや歩行時など、体重をかけた際の鋭い痛み ・階段の昇降が困難になる 末期 ・骨頭が潰れて変形し、安静にしていても痛む ・歩行が難しくなり、日常生活に支障が出る ※出典:「突発性大腿骨頭壊死症」日本整形外科学会 症状・病気をしらべる 症状の進行には個人差がありますが、違和感を覚えた段階で専門医に相談することが、早期発見につながります。 骨頭壊死の主な原因|外傷性と非外傷性の2種類に分かれる 大腿骨頭壊死症は、大腿骨頭へ血液が届きにくくなることで発症します。 血液が届きにくくなる原因には、主に以下の2種類があります。 外傷性 非外傷性 ご自身の生活習慣や過去のけがが、どちらに関係するか、ここで確認してみましょう。 外傷性 外傷性は、股関節周辺の骨折や脱臼などの直接的なけがが原因で起こります。 けがによって骨頭につながる血管が損傷し、血流が途絶えることで発症します。 どのようなけがが原因となるか、以下の表で確認してみましょう。 主なけが 血流が悪くなる仕組み 大腿骨頸部骨折 骨折によって、骨頭へ栄養を送る血管が傷つく、または断裂する 股関節脱臼 関節が外れる際に、血管が引き伸ばされたり、圧迫されたりして損傷する 大きなけがが引き金となって発症するのが、外傷性の特徴です。 非外傷性 けがの覚えがないのに発症するのが、非外傷性です。 はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、特定の危険因子が関わっていると考えられています。 特に、ステロイド薬の使用とアルコールの多飲が、2大危険因子とされています。 主な危険因子を、以下の表にまとめました。 主な危険因子 詳細 ステロイド薬の多量使用 他の病気の治療で、ステロイド薬を一定期間、多量に使用した場合 アルコールの多量摂取 日常的に多量の飲酒習慣がある場合 その他 血液の病気、自己免疫疾患、喫煙なども関連が指摘されている ※出典:「突発性大腿骨頭壊死症」日本整形外科学会 症状・病気をしらべる 日本では、非外傷性のうち男性ではアルコール多飲、女性ではステロイド剤の服用が原因となる場合が多く報告されています。 骨頭壊死の治療法|症状の進行度によって異なる治療アプローチ 大腿骨頭壊死症の治療の目標は、痛みを和らげ、骨頭の潰れを防いで股関節の機能を保つことです。 治療法は骨のダメージの範囲や症状の進行度、年齢などを総合的にみて判断され、骨頭への負担を減らす「保存療法」と、外科的な処置を行う「手術療法」があります。 それぞれの具体的な方法を、以下の表にまとめました。 治療の種類 具体的な方法 目的・内容 保存療法 安静・杖の使用 骨頭への負担を軽くする 薬物療法 鎮痛薬を使い、痛みを和らげる リハビリテーション 股関節周りの筋力を維持・強化し、関節の動きを良くする 手術療法 骨切り術 骨の角度を変えて、体重がかかる部分を健康な骨へ移動させる 骨移植術 ダメージを受けた部分の骨を取り除き、ご自身の他の部位から採取した骨を移植する 人工股関節置換術 傷んだ股関節を、金属やセラミックなどでできた人工の関節に置き換える 保存療法で痛みが改善しない場合や、骨頭の潰れが進行してしまった場合には手術が検討されます。 「痛みはなんとかしたいけど、でも手術はちょっと」という場合の治療法として、「再生医療」があります。 「再生医療」は、 ご自身の血液や脂肪から抽出した成分を活用して身体が本来持つ修復能力を高めて、痛みの軽減や機能改善を目指す治療法です。 幹細胞治療は、ご自身の脂肪から幹細胞を取り出し、炎症を抑えたり損傷した組織の再生を促したりする作用が期待できます。 なお、当院(リペアセルクリニック)では、患者様の負担が少ない「自己脂肪由来幹細胞治療」を行い、症状や状態に合わせて治療計画をご提案します。 再生医療の症例や治療法については、当院の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 骨頭壊死は放置すると痛みが悪化する!早めの整形外科受診が重要 股関節の違和感や痛みを「まぁ、そのうち治るだろう」と軽く考えて放置すると、症状が悪化して日常生活に大きな影響を及ぼす場合があります。 なぜ早期の受診が重要なのか、その理由を以下の表にまとめました。 受診を考える上でのポイント 詳細 放置した場合のリスク 骨頭の潰れが進行し、歩行困難や人工股関節の手術が必要になる可能性がある 早期発見のメリット MRI検査による早期発見で、自分に合った治療法を選べる 手術以外の方法 手術を避けたい場合には「再生医療」という方法もある 足の付け根の痛みが続く場合、ご自身で判断せずに整形外科などの専門医に相談しましょう。 早期に原因を特定し、ご自身に合った治療を始めることで、関節の状態が悪化するのを防げる可能性があります。 骨頭壊死の痛みに関するよくある質問と回答 大腿骨頭壊死症の痛みに関してよく寄せられる質問にお答えします。 骨頭壊死になると歩けなくなる? 大腿骨頭壊死になったらやってはいけないことは? 大腿骨頭壊死をセルフチェックする方法はある? 骨頭壊死になると歩けなくなる? 放置して症状が進行すると、股関節の骨(大腿骨頭)がつぶれて変形し、歩行が困難になる可能性があります。 ただし、早期に適切な治療を行えば、歩ける状態を維持できるケースも少なくありません。 痛みの程度や壊死範囲に応じて、保存療法(安静・リハビリ・投薬など)や再生医療などの治療を行うことで、骨や軟骨の変形を抑え、日常生活を続けられる可能性があります。 もし股関節などに違和感や痛みを感じる場合は、自己判断で放置せず、まずは整形外科の専門医に相談しましょう。 大腿骨頭壊死になったらやってはいけないことは? 大腿骨頭壊死では、股関節に過度な負担や衝撃を与える動作を避けることが重要です。 とくに、以下のような動作は、骨頭に強い圧力がかかり、壊死した部分がつぶれるリスクを高めます。 ジャンプやランニング 重い荷物を持っての移動 長時間の歩行・立位作業 深くしゃがみ込む姿勢 片脚に体重をかけ続ける姿勢 一方で、完全な安静も筋力低下を招くため逆効果です。 痛みの程度に合わせて、水中ウォーキングやストレッチなど股関節に負担をかけない軽い運動を行うことで、血流改善や関節可動域の維持が期待できます。 大腿骨頭壊死をセルフチェックする方法はある? 大腿骨頭壊死は、初期のうちはほとんど症状がなく、自覚症状だけで正確に判断することは難しい病気です。 しかし、次のような違和感や痛みを感じる場合は、股関節に異常が起きているサインの可能性があります。 立ち上がるときや歩き始めに股関節が痛む あぐらをかく・靴下を履く動作がしづらい 太ももや膝のあたりに痛みを感じる 長時間歩くと股関節やお尻の奥が重だるくなる 痛みが数日~数週間続き、安静にしても改善しない ただし、ご自身で判断せず、MRI検査などを用いた専門医の診断を受けることが大切です。
2025.10.31 -
- 変形性膝関節症
- 靭帯損傷
- 半月板損傷
- 膝部、その他疾患
- ひざ関節
「膝の水を抜いた後に注意すべきことは?」 「水を抜くと癖になるのでは?」 膝に水がたまってしまい、処置を検討している方の中には、上記のような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 実際、処置後の過ごし方やケアを誤ると、炎症が再燃したり、稀に感染症を引き起こしたりする可能性もゼロではありません。 本記事では、膝の水を抜いた後に守るべき正しい注意点、考えられるリスクについて詳しく解説します。 膝にたまった水にお悩みの方は、症状改善のためにもぜひ本記事を参考にしてください。 また、膝に水がたまる根本原因を治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 「繰り返す膝の腫れや痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 膝の水を抜いた後の注意点 膝の水を抜いた後は、処置当日の過ごし方と再発防止のための根本治療という2つの側面で注意すべき点があります。 処置後に守るべき主な注意点は、以下のとおりです。 処置直後は患部を安静にする 激しい運動や入浴は避ける 膝に水がたまる原因を治す必要がある 関節穿刺によって膝にたまった水を抜くことはできますが、水がたまる原因が解決したわけではありません。 以下では、それぞれの注意点について詳しく解説します。 処置直後は患部を安静にする 膝の水を抜く処置は、関節に針を刺して行うため、処置直後は注射した膝をできるだけ安静に保つことが優先されます。 処置直後に歩き回ったり、膝に負担をかけたりすると、関節内が刺激され、再び炎症が起きる可能性があります。 また、注射の針穴からの出血や感染のリスクもゼロではありません。 基本的に処置後24〜48時間の安静が推奨されますが、医師の指示に従い、帰宅後は無理をせず安静に過ごしましょう。 激しい運動や入浴は避ける 処置当日は、激しい運動や長時間の入浴(湯船につかること)は控えてください。 ランニングやスポーツ、重いものを持つ作業などは、膝関節に強い負担をかけ、再び炎症が起きる原因となります。 また、湯船につかる入浴は、血行が良くなることで炎症を悪化させたり、注射の針穴から細菌が侵入したりするリスクを高めます。 処置当日はシャワーで軽く済ませるなど、医師の指示に従って生活することが重要です。 膝に水がたまる原因を治す必要がある 膝の水は、抜いたら終わりではなく、「水がたまる根本原因の治療」を受けることが重要です。 膝に水がたまるのは、変形性膝関節症や半月板損傷などによって関節内に炎症が起きている「結果」に過ぎません。 水を抜くのは一時的に症状を和らげる対症療法のため、水がたまる原因が治ったわけではないことを理解しておきましょう。 また、「水を抜くと癖になる」と言われることがありますが、癖になるのではなく、根本原因の炎症が治まっていないために繰り返し水がたまってしまうのです。 ヒアルロン酸注射やリハビリ、生活習慣の見直しなど、医師と相談しながら根本原因の治療に取り組みましょう。 膝の水を抜いた後に考えられるリスク 膝の水を抜く処置(関節穿刺)は、医療機関で一般的に行われる安全性の高い手技ですが、針を刺す以上、リスクが全くゼロというわけではありません。 処置後に考えられる主なリスクとして、以下の点が挙げられます。 感染症のリスク 出血のリスク アレルギー反応のリスク 神経や靭帯損傷のリスク これらのリスクは頻繁に起こるものではありませんが、万が一の事態に備えて理解しておきましょう。 感染症のリスク 処置(関節穿刺)に伴うリスクの中でも、とくに注意すべきなのは細菌による感染症です。 頻度は非常に稀ですが、注射針を刺す際、皮膚の細菌が関節内に入り込むことで「化膿性関節炎」を引き起こす可能性があります。 医療機関では皮膚を厳重に消毒して行いますが、処置後に針穴を不潔にしたり、医師の指示(入浴禁止など)を守らなかったりするとリスクが高まる可能性があります。 処置後に、通常とは異なる激しい痛み、熱感、赤み、または発熱が見られた場合は、早期に医療機関を受診してください。 出血のリスク 膝の水を抜く際に針を刺すため、皮膚の下や関節内部で軽度の出血(内出血)が起こる可能性があります。 通常は数日で自然に吸収されますが、処置後に膝が異常に腫れあがったり、痛みが続いたりする場合は注意が必要です。 とくに、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している方は、出血のリスクが通常より高まります。 抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は、処置を受ける前に必ず医師に申告してください。 アレルギー反応のリスク 処置に使用する薬剤に対してアレルギー反応が起きる可能性もゼロではありません。 具体的には、皮膚の消毒薬(ヨードなど)や、処置の痛みを和らげるための局所麻酔薬が原因となることがあります。 また、水を抜いた後に関節の炎症を抑えるためにステロイド剤やヒアルロン酸を注入した場合、それらの薬剤が体質に合わないことも考えられます。 過去に薬剤アレルギーの経験がある方は、必ず事前に医師に伝えてください。 神経や靭帯損傷のリスク 関節穿刺の際に、注射針が周囲の神経や血管、靭帯などを傷つけてしまうリスクも考えられます。 これは非常に稀なケースであり、医師は解剖学的な知識に基づいて安全な部位を選んで針を刺します。 しかし、万が一、処置後に膝や足先にしびれが残る、力が入らない、激しい痛みが続くといった異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが重要です。 膝に水がたまる原因として考えられる疾患 膝に水がたまるのは、膝関節の内部で何らかの異常が起き、炎症が発生しているサインです。 水を抜く処置は一時的に症状を楽にしますが、炎症の原因となる疾患を解決しない限り、水は再びたまってしまいます。 膝に水がたまる原因として考えられる疾患や症状について解説します。 変形性膝関節症 半月板や靭帯の損傷 その他に考えられる疾患 以下では、それぞれの疾患や症状について詳しく解説します。 変形性膝関節症 膝に水がたまる原因疾患として主に考えられるのは、変形性膝関節症です。 加齢や体重の増加、筋力の低下、過去の怪我などが要因となり、膝関節のクッションである軟骨がすり減ってしまう疾患です。 軟骨がすり減ると、その破片が関節を包む滑膜を刺激し、炎症を引き起こします。 この炎症反応の結果として、関節液が過剰に分泌され、膝に水がたまって腫れや痛みが生じます。 とくに中高年の方で、明らかな怪我のきっかけがないにもかかわらず膝が腫れる場合、この疾患が強く疑われます。 半月板や靭帯の損傷 スポーツや事故、転倒などによる外傷で半月板や靭帯など膝の組織を痛めることも、水がたまる大きな原因となります。 代表的なものとして、膝のクッションの役割を果たす「半月板」の損傷や、関節を安定させる「靭帯(前十字靭帯など)」の損傷が挙げられます。 これらの組織が損傷すると、関節内部に強い炎症が起こり、関節が不安定になります。 その結果、滑膜が刺激されて急激に関節液が分泌されることで膝に水がたまり、膝が腫れ上がります。 変形性膝関節症とは異なり、若い世代でもスポーツ活動中などに発生することが多いのが特徴です。 その他に考えられる疾患 変形性膝関節症や半月板などの損傷以外にも、さまざまな疾患が膝の炎症と水腫(水がたまること)を引き起こす可能性があります。 代表的なものには、以下のような疾患があります。 疾患名 概要 関節リウマチ 免疫の異常により、自身の関節を攻撃して炎症を起こす自己免疫疾患の一つ 痛風・偽痛風 尿酸やピロリン酸カルシウムといった結晶が関節内にたまり、激しい炎症(発作)を引き起こす 感染症(化膿性関節炎) 細菌が関節内に侵入して炎症を起こすもので、緊急の治療が必要 これらの疾患は原因が全く異なるため、治療法も変わってきます。 水がたまる原因を正確に突き止めるためにも、医療機関による適切な診断が不可欠です。 膝の水を抜いた後の注意点についてよくある質問 膝の水を抜いた後の安静期間や同時に行われることの多いヒアルロン酸注射の効果について、疑問を持つ方は少なくありません。 本章では、膝の水を抜いた後の注意点についてよくある質問を紹介します。 膝の水を抜いた後の安静期間はどのくらい? 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射するとどうなる? 以下では、それぞれの質問に対して詳しく回答していきます。 膝の水を抜いた後の安静期間はどのくらい? 膝の水を抜いた後の安静期間は、一般的に処置直後から24〜48時間の安静が推奨されます。 関節穿刺(水を抜く処置)は関節に針を刺すため、処置直後に激しい運動をしたり、湯船につかって体を温めすぎたりすることは避けましょう。 これらは炎症を再燃させたり、針穴から細菌が感染したりするリスクを高める可能性があります。 医師から特別な指示がない限り、処置当日はシャワー程度で済ませ、長距離の歩行やスポーツは控えましょう。 翌日以降の活動については、膝の状態や膝に水がたまる原因によって異なるため、必ず医師の指示に従ってください。 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射するとどうなる? ヒアルロン酸を注射することで、関節内の炎症抑制や膝の動きを滑らかにする効果が期待できます。 膝にたまる炎症性の水を抜いた後に、正常な関節液に近い性質を持つヒアルロン酸を注入することは、標準的な治療法の一つです。 ヒアルロン酸には、関節の「潤滑油」としての役割を果たし、動きをスムーズにする効果があります。 関節の潤滑性を高めることで軟骨への負担を和らげ、炎症を抑える働きも期待できます。 膝に水がたまる原因を治療したい方は再生医療をご検討ください 本記事では、膝の水を抜いた後の注意点や、水がたまる原因について解説しました。 重要なのは、水を抜く処置(関節穿刺)は、あくまで腫れや痛みを和らげる一時的な対症療法であるということです。 膝にたまった水を抜いただけでは、水がたまる原因となっている疾患や症状が解決したわけではありません。 そのため、膝に水がたまるのを繰り返さないためには、根本原因の治療が不可欠です。 膝に水がたまる根本原因の治療を目指す場合、「再生医療」をご検討ください。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 繰り返す膝の腫れや痛みにお悩みで、根本的な治療を検討したい方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.10.31 -
- 変形性膝関節症
- 靭帯損傷
- 膝の慢性障害
- 半月板損傷
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
「膝が腫れる原因は何?」 「膝が腫れたらどうすればいい?」 膝の腫れや痛みがあると、歩行や日常生活にも支障が出てしまうため、上記のように原因や対処法について不安になる方も多いでしょう。 結論、膝が腫れる主な原因は、関節内部で起きている「炎症」です。 この炎症によって関節液が過剰に分泌され、いわゆる「水がたまる」状態になることで腫れが発生します。 本記事では、膝が腫れる原因として考えられる疾患や症状、膝の腫れに対する対処法について詳しく解説します。 ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対応を知るためにお役立てください。 また、長引く膝の腫れや痛みを今すぐ解消したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 「長引く膝の腫れを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 膝が腫れる原因は?考えられる疾患や症状 膝が腫れる原因は、加齢に伴う体の変化から、スポーツや事故による外傷、あるいは膝の疾患まで多岐にわたります。 膝の腫れを引き起こす代表的な疾患や症状は、以下のとおりです。 変形性膝関節症 半月板損傷 関節リウマチ 痛風・偽痛風 打撲などの外傷 感染症(化膿性関節炎) その他に考えられる疾患 多くの場合、膝関節の内部で炎症が起き、関節液が過剰に分泌される「水がたまる」状態になることで腫れが生じます。 放置すると症状が悪化したり、歩行に支障をきたしたりする可能性もあるため、原因を正しく理解することが重要です。 以下では、それぞれの疾患や症状について詳しく解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、加齢や体重の増加、筋力の低下などが原因で膝の軟骨がすり減り、関節に炎症が起きる疾患です。 とくに中高年の方に多く見られ、膝の腫れや痛みの代表的な原因の一つとして知られています。 【主な症状】 立ち上がりや歩き始めなど、動き出すときの痛み 階段の昇り降りでの痛み 炎症による膝の腫れ など この疾患は進行性のため、放置すると軟骨のすり減りが進み、歩行困難に至るケースもあります。 痛みが続く、腫れが引かない場合は、早めに医療機関を受診し、進行を遅らせる治療を開始することが重要です。 半月板損傷 半月板損傷は、スポーツや事故などで膝に強い衝撃やひねりが加わることで、クッションの役割を果たす半月板が傷ついたり、断裂したりする状態を指します。 若い世代だけでなく、加齢によって半月板がもろくなり、軽い衝撃で損傷することもあります。 【主な症状】 膝の痛みや腫れ 膝が引っかかる感覚 膝を伸ばしきれない 膝が動かなくなるロッキング症状 など 損傷した半月板は適切な治療を受けないと自然治癒が難しく、そのまま放置すると変形性膝関節症を発症するおそれもあります。 膝が動かなくなるロッキング症状や強い痛み、引っかかり感が続く場合は、早期に医療機関で検査を受けましょう。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫システムの異常により、自身の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患の一種です。 この疾患は膝だけでなく、手や足の指、手首など、体のさまざまな関節で炎症を引き起こします。 【主な症状】 熱感を伴う膝の腫れ 朝起きたときに関節がこわばる 発熱や倦怠感などの全身症状 関節の変形 など 関節リウマチによる膝の腫れは、熱感を伴うことが多く、朝起きたときに関節がこわばって動かしにくい「朝のこわばり」が特徴的な症状です。 進行すると関節の変形をきたす可能性があり、発熱や倦怠感といった全身症状が現れる場合もあります。 痛風・偽痛風 痛風や偽痛風は、関節内に特定の結晶がたまることで、突然激しい炎症を引き起こす疾患です。 痛風は尿酸の結晶が、偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶が原因となります。 【主な症状】 突然の激しい痛み 赤みと熱感を伴う膝の腫れ 発作時の歩行が困難になるほどの強い痛み など 激痛発作は自然に治まることもありますが、適切な治療を受けないと腎障害などの合併症を引き起こすリスクがあります。 経験したことのない激痛が膝を襲った際は、迷わずに医療機関を受診しましょう。 打撲などの外傷 転倒やスポーツ中の接触プレーなどで膝を強くぶつけることによる打撲などの外傷でも、腫れや痛みが生じます。 打撲の場合、関節内部の組織が損傷し、内出血を起こすことで膝が腫れてきます。 【主な症状】 内出血による膝の腫れ 圧痛(押すと痛む) 強い腫れや痛みが続き、膝が不安定に感じる など 多くは時間とともに回復しますが、強い衝撃を受けた場合は注意が必要です。靭帯損傷や骨折といった、より深刻な怪我を併発している可能性も考えられます。 強い腫れや痛みが続く、膝が不安定に感じるなどの症状があれば、速やかに医療機関を受診しましょう。 感染症(化膿性関節炎) 細菌感染によって化膿性の炎症を起こす「化膿性関節炎」は、緊急の対応が必要な危険な状態です。 傷口から細菌が侵入したり、体の他の部位の感染が血液を介して関節に及んだりすることが原因となります。 【主な症状】 激しい痛みと腫れ、強い熱感 高熱や悪寒などの全身症状 など 膝の激しい痛みと腫れ、熱感に加えて、高熱や悪寒といった全身の症状を伴うことが特徴です。 治療が遅れると短時間で関節が破壊され、重い後遺症が出る危険があります。 膝の腫れだけでなく、激痛と高熱、悪寒が同時にある場合は、すぐに救急外来を受診しましょう。 その他に考えられる疾患 これまでに挙げた疾患以外にも、膝の腫れを引き起こす原因は複数存在します。 膝が腫れたときに考えられるその他の疾患は、以下のとおりです。 オスグッド・シュラッター病:成長期の子供に見られる膝の痛みと腫れ ベーカー嚢腫:膝の裏に液体がたまってこぶができる 離断性骨軟骨炎:関節の軟骨が剥がれ落ちる 上記には疾患ごとにさまざまな原因が考えられ、それぞれ治療法が大きく異なります。 膝の腫れや痛みが続く場合は、自己判断せずに医療機関による正確な診断を受けることが何よりも大切です。 膝が腫れたときに実施すべき対処法 膝が腫れた場合、まずは慌てずに応急処置を行い、できるだけ早く専門医の診断を仰ぐことが重要です。 膝が腫れたときに実施すべき基本的な対処法は、以下の3つです。 安静を保つ 患部周辺をアイシングする 早期に医療機関を受診する 炎症を悪化させないための初期対応が、その後の回復に大きく影響するため、適切な応急処置について理解を深めましょう。 以下では、応急処置の基本である「RICE処置」について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 安静を保つ 膝に腫れや痛みがある場合、まずは無理に動かさずに安静を保つことが重要です。 痛みや腫れは、膝の内部で炎症が起きているサインです。 無理に動いたり、スポーツを続けたりすると炎症がさらに悪化し、症状が長引く原因となります。 できるだけ膝に体重をかけないようにし、膝を深く曲げる動作や階段の昇り降り、長距離の歩行は避けましょう。 患部周辺をアイシングする 膝が熱っぽく腫れている場合、患部をアイシング(冷却)することで、炎症と痛みを和らげる効果が期待できます。 アイシングは、血管を収縮させて炎症物質の広がりを抑え、腫れや内出血を軽減させるための応急処置です。 氷嚢(アイスバッグ)やビニール袋に入れた氷をタオルで包み、1回15分~20分を目安に患部に当ててください。 ただし、冷やしすぎると凍傷のリスクがあるため、感覚がなくなるまで冷やし続けないよう注意しましょう。 早期に医療機関を受診する 応急処置はあくまで一時的なものであり、重要なのは早期に医療機関を受診することです。 前述のとおり、膝が腫れた場合「外傷」「加齢」「疾患」などさまざまな原因が考えられるため、自己判断は危険です。 とくに激しい痛みや高熱を伴う場合、または転倒などの明らかな原因がないのに腫れている場合は、速やかな受診が求められます。 医療機関による正確な診断を受け、原因に応じた適切な治療を開始しましょう。 膝が腫れる原因についてよくある質問 膝の腫れに関して、多くの方が抱く「水がたまる」こととの関係や、治療期間に関する疑問にお答えします。 膝が腫れるのは水がたまるのが原因? 膝の腫れは何日で治る? 以下では、これらのよくある質問について詳しく解説します。 膝が腫れるのは水がたまるのが原因? 多くの場合、膝が腫れるのは「水がたまる」状態(関節水腫)が直接的な原因です。 ただし、水がたまること自体が問題なのではなく、何らかの異常が膝関節に起きている「結果」として水がたまっています。 膝関節は「関節液」という液体で満たされており、軟骨に栄養を与えたり、関節の動きを滑らかにしたりする役割を担っています。 しかし、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどで関節内に炎症が起きると、関節液が過剰に分泌されてしまいます。 この過剰にたまった関節液が「膝にたまる水」の正体であり、膝の腫れや圧迫感、痛みを引き起こします。 膝の腫れは何日で治る? 膝の腫れが治るまでの期間は、その原因によって大きく異なるため一概には言えません。 例えば、軽い打撲による一時的な炎症であれば、数日間のアイシングや安静で腫れが引くこともあります。 しかし、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどの疾患が原因の場合、疾患の治療を行わなければ、腫れが引かなかったり、一度引いても再発したりすることが多いです。 さらには感染症(化膿性関節炎)が原因の場合は、緊急の治療が必要となります。 腫れが長引く、または悪化する場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診してください。 膝が腫れる「炎症」には再生医療も選択肢の一つ 膝が腫れる原因はさまざまですが、その多くは関節内部で起きている「炎症」が根本的な原因です。 本記事で解説したとおり、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチ、外傷など、多くの疾患や怪我が膝関節に炎症を引き起こします。 その結果、関節液が過剰に分泌され、「水がたまる」ことで膝が腫れてしまいます。 基本的な治療は安静やアイシング、湿布、ヒアルロン酸注射などですが、これらで改善が見られない持続的な炎症に対しては、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を活用し、炎症そのものを抑え、痛みを軽減させることを目指す治療法です。 「長引く膝の腫れを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.10.31 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
「棚障害はどんな病気?」 「棚障害を治すにはどんな治療法がある?」 膝棚障害(タナ障害)とは、膝関節の「骨膜ひだ」が炎症を起こす疾患です。 膝を曲げ伸ばしするときに痛みが出たり、「ポキポキ」と音が鳴ったりする棚障害の原因や治し方を知りたいという方も多いでしょう。 本記事では、膝棚障害の具体的な症状や原因、治療法までを詳しく解説します。 ご自身の膝の状態を理解し、適切な対処法を見つけるために、ぜひ参考にしてください。 また、長引く膝の痛みには、再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を無料で配信しています。 「膝の痛みを早く治したい」という方は、合わせてご覧ください。 膝棚障害(タナ障害)とはどのような病気? 膝棚障害(タナ障害)とは、膝関節を覆っている「滑膜ひだ」が炎症を起こし、痛みを引き起こす疾患です。 本章では、膝棚障害の主な症状や原因について解説します。 膝棚障害の主な症状 膝棚障害の主な原因 膝棚障害の診断方法 まずは、どのような症状が現れるのか、その原因は何か、そしてどう診断されるのかを詳しく解説します。 膝棚障害の主な症状 膝棚障害の主な症状は、以下のとおりです。 膝を曲げ伸ばししたときの痛み 引っかかり感(キャッチング) 動作時に「ポキポキ」「コキコキ」のような音が鳴る 炎症が起きている滑膜ひだが、膝の動きによって骨や軟骨に擦れたり挟まったりすることで、上記のような症状が現れます。 しかし、これらの症状は半月板損傷の初期症状でも見られるため、疑われる場合は医療機関を受診しましょう。 膝棚障害の主な原因 膝棚障害の主な原因は、以下のとおりです。 スポーツなどによる使いすぎ 膝への直接的な打撃 ランニング、ジャンプ、水泳など膝の曲げ伸ばしを繰り返し行うスポーツでは、反復的な摩擦が滑膜ひだの炎症を招く可能性があります。 上記のような負担が継続的に加わることで滑膜ひだが刺激され、炎症を起こすと痛みが生じます。 膝棚障害の診断方法 膝棚障害の診断は、主に医師による診察(問診や触診)と、MRIなどの画像検査を組み合わせて行われます。 診断プロセスは、一般的に以下の流れで進められます。 【問診・触診】 いつからどのような動作で痛むか、スポーツ歴などを確認 膝のお皿の内側など、痛みがある場所を押して確認(圧痛) 膝を動かして引っかかりやクリック音を再現するテスト 画像検査 詳細 X線(レントゲン) ・骨の異常(骨折や変形)がないかを確認する ・滑膜ひだそのものは写らない MRI検査 ・炎症を起こして厚くなった滑膜ひだや、関節内の水(関節水腫)の状態を確認する ・半月板や靭帯など、他の軟部組織の損傷がないかを確認するためにも用いる 超音波(エコー)検査 ・MRIと同様に、炎症を起こした滑膜ひだの状態を観察するために用いる 上記のように症状や膝の状態から膝棚障害が疑われるかを確認し、他の疾患(半月板損傷や軟骨損傷など)との見極めを行います。 これらの検査結果を総合的に判断し、他の疾患の可能性を排除した上で、膝棚障害として診断されます。 膝棚障害(タナ障害)かどうかセルフチェック ご自身の膝の痛みが膝棚障害によるものか、いくつかの症状を通じて確認する目安があります。 以下の項目に当てはまるものがないか、ご自身の膝の状態と照らし合わせてみてください。 膝のお皿(膝蓋骨)の内側を押すと痛みがある 階段の昇り降りなど膝の曲げ伸ばしをすると痛みがある 膝に引っかかり感がある これらの項目に複数当てはまる場合、膝棚障害の可能性が考えられます。 ただし、これはあくまで簡易的なチェックであり、正確な診断は医療機関で受けることが前提です。 似た症状の半月板損傷など他の疾患との見極めも必要になるため、気になる点があれば専門医に相談しましょう。 膝棚障害(タナ障害)の治し方|手術しない保存療法 膝棚障害の治療は、まず炎症を抑え、痛みの原因となっている膝への負担を減らす「保存療法」が基本です。 具体的な保存療法には、以下のようなアプローチが組み合わせて用いられます。 安静 物理療法 薬物療法 関節内注射 リハビリテーション 手術を選択する前に、これらの方法で症状の改善を目指します。 具体的にどのような治療法があるのか、詳しく見ていきましょう。 安静 膝棚障害の保存療法において基本となるのは、膝を安静に保つことです。 スポーツ活動や膝の曲げ伸ばしを多用する動作を一時的に中断し、膝にかかる負担を減らします。 日常生活でも、階段を避けてエレベーターを使用するなど、膝に負担がかかる動きを避ける工夫が必要です。 炎症が鎮まるまでの間、膝を休ませることが回復への第一歩となります。 物理療法 物理療法は、温熱や電気刺激などを利用して、膝の痛みや炎症を和らげる治療法です。 患部を温めるホットパック(温熱療法)や超音波治療、低周波治療(電気刺激)などが用いられます。 これらのアプローチは、膝周辺の血流を促し、硬くなった筋肉の緊張をほぐすことで、痛みの軽減を図ります。 リハビリテーションと並行して行われることもあります。 薬物療法 薬物療法では、痛みや炎症を抑えるために、飲み薬や貼り薬、塗り薬などが用いられます。 主に「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」が処方されるのが一般的です。 これにより、滑膜ひだの炎症を鎮め、膝の痛みを軽減させる効果が期待できます。 症状が強い時期には、他の治療と組み合わせて活用されます。 関節内注射 関節内注射は、痛みが強い場合や、他の保存療法で改善しない場合に行われる治療法です。 主に、強力な抗炎症作用を持つステロイド剤や、関節の滑りを良くし軟骨を保護するヒアルロン酸ナトリウムなどが用いられます。 炎症を起こしている患部に注射することで、痛みを迅速に抑える効果が見込めます。 ただし、ステロイド注射は頻繁に行うと組織に影響を与える可能性もあるため、医師の判断のもと適切に行われます。 リハビリテーション リハビリテーションは、痛みが落ち着いた後の再発予防や、膝への負担を根本から見直すために行われます。 膝棚障害は、太ももの筋肉(大腿四頭筋)や股関節周りの柔軟性低下が原因で、滑膜ひだが膝に挟まりやすくなっているケースが少なくありません。 リハビリテーションでは、主に以下の2点に取り組みます。 リハビリテーション内容 目的 ストレッチング 太ももや股関節周りの筋肉の柔軟性を高め、膝がスムーズに動くようにする目的 筋力トレーニング 膝関節を支える筋肉(特に大腿四頭筋の内側)を鍛え、膝の動きを安定させる目的 これらの運動を通じて、滑膜ひだが骨と擦れにくい身体の使い方を習得し、膝への負担を軽減させていきます。 膝棚障害(タナ障害)で手術が検討されるケース 膝棚障害の手術は、数ヶ月にわたる保存療法を続けても痛みが改善せず、日常生活やスポーツ活動に大きな支障が出ている場合に検討されます。 具体的には、以下のようなケースで手術が選択肢となります。 保存療法を3〜6ヶ月継続しても効果がない 膝の痛みで歩行や階段の昇り降りが困難 手術は関節鏡と呼ばれる細いカメラを用いて、炎症を起こして厚くなった滑膜ひだを切除するのが一般的です。 傷も小さく治療できるため、身体への負担は比較的小さいとされています。 しかし、術後のリハビリや手術リスクから、「できるだけ手術を避けたい」という方も少なくありません。 近年の治療では、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した組織の修復・再生を促す再生医療が注目されています。 手術や入院不要で治療を行えるため、早期復帰を目指したい方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 膝棚障害(タナ障害)に関するよくある質問 膝棚障害と診断された方や、その疑いがある方からよく寄せられる質問にお答えします。 ここでは、以下の2つの質問について解説します。 膝棚障害はストレッチで治る? 膝棚障害にサポーターは有効? それぞれの疑問について、詳しく見ていきましょう。 膝棚障害はストレッチで治る? 膝棚障害はストレッチだけで完治するわけではありません。 しかし、適切なストレッチを行うことで、症状の改善と再発予防において重要な役割を果たします。 膝棚障害の原因の一つとして、太ももの筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性が低下していることで、膝のお皿の動きが悪くなり、滑膜ひだが挟まれやすくなることが挙げられます。 そのため、ストレッチによって太もも周りの筋肉の柔軟性を高めて、滑膜ひだが骨や軟骨と擦れることを減らすことが重要です。 治療中や痛みが引いた後のリハビリとして、継続的に行うと良いでしょう。 膝棚障害にサポーターは有効? 膝サポーターの活用は、膝棚障害の症状を和らげるうえで有効な場合があります。 サポーターの主な役割は、膝関節の安定性を高め、膝のお皿(膝蓋骨)の動きを適切にサポートすることです。 炎症が起きている時期にサポーターを装着すると、膝が不安定になるのを防ぎ、滑膜ひだへの不要な刺激を減らす助けになります。 また、運動を再開する際にも、膝への負担や不安感を軽減する効果が期待できるでしょう。 ただし、サポーターはあくまで補助的なものであり、炎症そのものを治すわけではないため、他の治療と組み合わせて使用することが大切です。 膝棚障害(タナ障害)を治すには再生医療も選択肢の一つ 膝棚障害(タナ障害)は、膝関節の内部にある滑膜ひだが炎症を起こし、痛みや引っかかり感を引き起こす疾患です。 治療は、まず安静を保ち、ストレッチなどのリハビリテーション、薬物療法、関節内注射といった「保存療法」で炎症を鎮めるのが基本となります。 多くの場合、これらの保存療法で症状の改善が期待できるでしょう。 しかし、数ヶ月にわたり保存療法を続けても痛みが改善しない場合や、日常生活への支障が続く場合には、関節鏡を使った滑膜ひだの切除手術が検討されます。 近年の治療では、従来の手術や保存療法に加え、手術を避けたい方や、なかなか改善しない方のためのアプローチとして「再生医療」という選択肢も注目されています。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の修復・再生を促す医療技術です。 長引く膝の痛みを治したい方は、ぜひ再生医療専門クリニックである当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.10.31 -
- 半月板損傷
- ひざ関節
「半月板損傷」は、膝関節のクッションの役割を果たす半月板が損傷することで、痛みやひっかかり感を引き起こす疾患です。 日常生活の中でも痛みを感じることもあるため、早く治したいと考える方も多いでしょう。 本記事では、早期回復を目指すために半月板損傷でやってはいけないことや、日常生活での注意点を解説します。 従来の治療法に加えて、近年注目されている再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞を活用して、損傷を受けた半月板の再生・修復を目指す治療法です。 症例や治療法について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、併せてご覧ください。 半月板損傷でやってはいけないこと 半月板損傷を悪化させないためには、日常生活で避けるべき動作があります。 正常な回復を妨げる可能性がある動作は、以下のとおりです。 痛みを我慢して歩行や運動の継続 膝を深く曲げる動作 自己流のストレッチやマッサージ 肥満・急激な体重増加 不適切なサポーターの装着 それぞれ詳しく解説していきます。 痛みを我慢して歩行や運動の継続 半月板損傷による痛みを我慢して歩いたり運動を続けたりするのは、症状を悪化させる可能性があるため避けるべきです。 無理に動くと、損傷した半月板に繰り返し負担がかかり、炎症の悪化や断裂がさらに広がる可能性があります。 とくに、ランニングやジャンプ、急な方向転換が伴うスポーツは膝に大きな衝撃を与えるため、できるだけ控えましょう。 痛いときは無理をせず、安静にすることが早期回復への第一歩です。 膝を深く曲げる動作 膝を深く曲げる動作は、損傷した半月板への圧力を高めるため避けるべきです。 膝を90度以上に曲げると関節内部の圧力が高まり、半月板が骨に強く圧迫されてしまいます。 膝の曲げ伸ばしで引っかかりを感じたり、激痛で膝が動かなくなったりする「ロッキング」という症状を引き起こす原因にもなります。 避けるべき動作 理由 正座・あぐら 膝関節が深く曲がり、半月板を圧迫するため しゃがみ込み 体重が膝にかかった状態で深く曲げるため負担が大きい 和式トイレの使用 膝を深く曲げないと使用できないため 日本の生活習慣には、膝を深く曲げる動きが多くあります。 食事は高めの椅子を使う、就寝時はベッドにするなど、できるだけ洋式の生活スタイルに切り替えて膝への負担を減らしましょう。 自己流のストレッチやマッサージ 膝の痛みを和らげようと、自己流でストレッチやマッサージをするのは危険です。 専門的な知識がないまま行うケアは、かえって症状を悪化させる可能性があります。 痛みを我慢して無理に膝を曲げ伸ばししたり、強くねじったりすると、損傷した半月板にさらにダメージを与えてしまいます。 ストレッチなどのリハビリテーションは、個々の損傷の状態に合わせて専門家の指導のもと行いましょう。 肥満・急激な体重増加 体重の管理は、半月板損傷の回復と悪化予防に不可欠です。 体重が増えると、その分だけ膝関節にかかる物理的な負荷が大きくなり、損傷した半月板への圧迫が増します。 体重が1kg増えるだけで、歩行時の膝への負担は約3kgも増えるといわれます。 膝の痛みで運動量が減り、その結果体重が増える悪循環に陥らないよう、食事内容を見直して体重をコントロールしましょう。 不適切なサポーターの装着 膝サポーターは、正しく選んで使用しないと逆効果になる場合があります。 サポーター装着時の注意点 大きすぎるサイズ:固定力が得られず、膝が不安定になる 小さすぎるサイズ:血行を妨げ、むくみや痛みの原因になる 自分の膝に合わないサポーターの装着は、症状を悪化させる可能性があるため注意しましょう。 また、サポーター装着中も、医師の指導のもとで適切な運動療法を継続することが、筋力維持と回復促進に重要です。 半月板損傷になったら日常生活で注意すべきこと 半月板損傷の回復期には、絶対にやってはいけないこと以外にも、日常生活で注意したい動作があります。 階段の昇り降り 長時間の立ち仕事 過度の飲酒 無意識に行なっている行動が、膝への負担を増やしているかもしれません。 階段の昇り降り 階段の昇り降りは、膝に大きな負担をかけるため注意が必要です。 平地を歩くときよりも負担が大きくなり、階段の昇り降りによって膝に体重の4〜7倍の負荷がかかるといわれています。 特に階段を下りる動作は、着地の衝撃が直接膝に伝わりやすく、痛みや炎症を悪化させる可能性があります。 半月板損傷の治療中は、可能な限りエレベーターやエスカレーターを利用しましょう。 やむを得ず階段を使う場合は、手すりにつかまって体重を分散させたり、一段ずつゆっくり昇り降りしたりすると、膝への負担を軽減できます。 長時間の立ち仕事 長時間の立ち仕事は、膝関節に持続的な圧力をかけるため、症状を悪化させる原因になります。 ただ立っているだけでも、膝には体重による負荷がかかり続けています。 負荷が蓄積すると、膝関節の炎症が起きやすくなり、痛みや腫れが強まる場合があるため、適度な休憩が必要です。 30分に一度は座って休憩する、クッション性の高い靴やインソールを使用する、などの工夫を取り入れましょう。 以下の記事では、半月板損傷手術後に立ち仕事に復帰できるかについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 過度の飲酒 半月板損傷の治療中、過度の飲酒は正常な回復過程を妨げる可能性があるため、注意しましょう。 アルコールは、血管拡張作用により炎症の悪化や体重増加につながり、間接的に膝の健康を損なうリスクを高めます。 アルコールが膝に及ぼすリスク 具体的な影響 炎症の悪化 アルコールの代謝物が関節の腫れや痛みを助長する可能性がある 脱水による関節への影響 利尿作用で体内の水分が不足し、関節の潤滑性が低下する恐れがある 体重増加の誘因 カロリーが高いお酒は体重増加を招き、膝への物理的負荷を増やす アルコール摂取は、膝への負担を考えると多くのリスクを伴います。 飲酒は適量に留め、膝の回復を最優先に考えた生活を送ることが重要です。 半月板損傷の痛みを放置するリスク 半月板損傷による膝の痛みを「そのうち治るだろう」と軽く考えて放置してはいけません。 半月板は血流が乏しい組織のため、一度損傷すると自然に治るケースは少ないです。 痛みを我慢していると症状が悪化し、より深刻な膝のトラブルにつながる可能性があります。 放置するリスク 詳細 変形性膝関節症への進行 クッション機能が失われ、関節軟骨がすり減り、骨が変形して激しい痛みを引き起こす 痛みの慢性化 初期は軽かった痛みが長時間続くようになり、日常生活に支障をきたす 関節水腫の頻発 関節内の炎症が続き、膝に水が溜まる状態を繰り返す ロッキングの発生 損傷した半月板が関節に挟まり、膝が動かなくなる症状が起きやすくなる 放置して重症化すると、人工関節置換術などの大掛かりな治療しか選択できなくなる場合もあります。 また、将来的に変形性膝関節症に進行する可能性もあるため、重症化する前に適切な治療を受けることが重要です。 膝の痛みや違和感に気づいたら、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、変形性膝関節症のステージ分類と進行度について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 半月板損傷の早期回復を目指すには|主な治療法 半月板損傷の治療法は、損傷の程度や場所、年齢、活動量などによって変わります。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれ詳しく解説します。 保存療法 保存療法は、手術をせずに痛みや炎症を抑え、膝の機能回復を目指す治療法です。 以下のような治療内容を組み合わせて行います。 安静 装具療法 リハビリテーション 薬物療法 関節内注射 炎症が落ち着くまでは患部の安静や固定を行い、徐々にリハビリテーションによる膝周辺の筋力・柔軟性向上を目指します。 痛みが強い場合は、消炎鎮痛剤や湿布などで痛みや炎症を抑えます。 また、ヒアルロン酸の関節内注射を行う場合があります。 保存療法は半月板そのものを温存できるものの、半月板損傷を根本的に治す治療ではないため、注意が必要です。 手術療法 保存療法で改善が見られない場合や、断裂が大きくロッキング症状を繰り返す場合には、手術療法が検討されます。 主に関節鏡と呼ばれるカメラを用いて、半月板を縫合したり、切除したりする手術を行います。 手術法 概要 半月板縫合術 ・損傷した部分を特殊な糸で縫い合わせる ・半月板の機能を温存できる ・回復に時間がかかり、リハビリ期間が長い 半月板切除術 ・損傷して機能しなくなった部分を取り除く ・術後の回復が比較的早い ・将来的に変形性膝関節症のリスクが高まる 基本的には半月板を温存できる縫合術が望ましいですが、どちらの手術を選択するかは、損傷している箇所や形状などを考慮して慎重に判断されます。 以下の記事では、半月板損傷の手術をするデメリットについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 再生医療 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した半月板の再生・修復を促す医療技術です。 患者さま自身の脂肪から採取した細胞を使うため、アレルギーや拒絶反応などの副作用リスクが低い点が特徴です。 手術や入院を必要としない治療法のため、手術を避けたい方や手術を受けられない方に注目されています。 以下の動画では、当院リペアセルクリニックの再生医療を受けた半月板損傷の患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/9cTCpmWaqAI?si=8IQmQnYhVKsNFC1K 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。 半月板損傷でやってはいけないことを守って早期回復を目指そう 痛みを我慢して運動を続けたり、膝を深く曲げたりする動作は、症状を悪化させるため避けるべきです。 【まとめ|半月板損傷でやってはいけないこと】 痛みを我慢して歩行や運動の継続 膝を深く曲げる動作 自己流のストレッチやマッサージ 肥満・急激な体重増加 不適切なサポーターの装着 上記のやってはいけないことをしっかりと守り、ご自身に合った治療法を選択して、一日も早い回復を目指しましょう。 治療法には保存療法や手術療法がありますが、手術をせずに半月板損傷の改善を目指せる「再生医療」も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した半月板の再生・修復を促す医療技術です。 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.10.31 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
外側側副靭帯損傷とは、膝の外側にある靭帯が傷つくケガで、スポーツや転倒などで発症します。 放置すると膝の不安定感が続き、日常生活に支障をきたすことがあります。 膝の外側が痛む、腫れる、不安定な感じがするなどの症状で困っている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、外側側副靭帯損傷の症状や原因、セルフチェック方法について詳しく解説します。 膝の痛みや不安定感で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは靭帯損傷に対する治療として注目されている再生医療に関する情報を公式LINEで発信しております。 早期回復を目指したい方や手術を避けたい方は、ぜひ公式LINEをご登録いただき、再生医療についてご確認ください。 外側側副靭帯損傷とは 外側側副靭帯損傷とは、膝の外側にある靭帯が伸びたり切れたりして、膝関節が不安定になるケガです。 ここでは、外側側副靭帯損傷について以下の内容を解説します。 外側側副靭帯損傷の症状 外側側副靭帯損傷の主な原因 外側側副靭帯損傷の検査・診断方法 これらの正しい知識を身につけて、適切な治療を選択しましょう。 外側側副靭帯損傷の症状 外側側副靭帯損傷では、膝の外側に特徴的な症状が現れます。 主な症状は以下の通りです。 膝の外側の痛み 膝の外側の腫れ 膝の不安定感 膝から下のしびれや感覚の異常 これらの症状が複数当てはまる場合は、外側側副靭帯損傷の可能性があります。 とくに膝下のしびれを伴う場合は、腓骨神経損傷を合併している可能性があるため、早期発見と早期治療が重要です 膝の不安定感も日常生活やスポーツに大きな支障をきたすため、痛みだけでなく違和感があれば医療機関を受診しましょう。 外側側副靭帯損傷の主な原因 外側側副靭帯損傷は、膝の外側に強い力が加わることで発症します。 主な原因は以下の通りです。 スポーツでの接触 転倒や事故 急激な方向転換 膝の過度な内反 外側側副靭帯損傷は、他の膝の靭帯損傷と比べて発生頻度は低いとされています。 靭帯や半月板などの他の組織も同時に損傷するケースや、腓骨神経損傷によってしびれなどの症状が起こることもあります。 外側側副靭帯損傷の検査・診断方法 外側側副靭帯損傷の診断には、医師による徒手検査と画像検査が行われます。 これらの検査を組み合わせることで、損傷の重症度を正確に判断し、適切な治療方針を決定できます。 外側側副靭帯損傷かどうかセルフチェックする方法 ご自身の症状が外側側副靭帯損傷に該当するか、以下のポイントを確認してみましょう。 膝の外側に痛みがある 膝の外側に腫れが見られる あぐらをかくような動作で膝が不安定に感じる スポーツなどでの素早い方向転換時に膝がグラつく 膝から下にしびれや感覚の異常がある 膝の外側を押すと強い痛みがある これらの項目に複数当てはまる場合は、外側側副靭帯損傷の可能性があります。 とくに痛みや腫れ、不安定感が強い場合は、早めに整形外科を受診することをおすすめします。 ただし、上記のセルフチェックはあくまで目安であり、正確な診断には医療機関での専門的な検査が必要です。 症状が軽い場合でも、放置すると症状が悪化したり慢性化したりする可能性があるため、症状がある方は医療機関を受診しましょう。 外側側副靭帯損傷の主な治療法 外側側副靭帯損傷の主な治療法は、以下のとおりです。 保存療法 手術療法 損傷の程度や患者さまの活動レベルに合わせて、適切な治療法が選択されます。 保存療法 軽度から中等度の靭帯損傷では多くの場合、保存療法が第一選択となります。 保存療法は、手術を行わずに損傷した靭帯の改善、症状の緩和を目指す治療法です。 治療の初期段階では、安静にして患部を冷やし、圧迫して腫れを抑え、心臓より高い位置に足を上げます。 痛みや腫れが落ち着いたら、膝の装具やサポーターを使用し、徐々にリハビリを開始します。 リハビリは膝周りの筋力を強化し、膝の安定性を高めることを目的として行われます。 保存療法での回復期間は、損傷の程度によって異なりますが、通常6週間から3カ月程度とされています。 手術療法 手術療法は、靭帯が完全に断裂している場合や、保存療法で改善が見られない場合に検討されます。 損傷した靭帯を修復したり、必要に応じて別の組織を使って再建したりする手術が行われます。 手術後は装具を着用して膝を保護し、段階的にリハビリを進めます。 手術後のリハビリ期間は通常3〜6カ月程度で、スポーツへの完全復帰にはさらに時間がかかることがあります。 外側側副靭帯損傷の治療に注目されている再生医療 近年、外側側副靭帯損傷の治療において再生医療が注目を集めています。 従来の治療法とは異なるアプローチを行う再生医療について、以下の2つを紹介します。 再生医療とは リペアセルクリニックの再生医療 新しい治療選択肢として、再生医療についての理解を深めましょう。 再生医療とは 再生医療とは、人間が持っている自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 膝の靭帯損傷に対する再生医療では、患者さま自身の幹細胞を採取・培養し、損傷部位に投与します。 再生医療は手術のように大きく切開する必要がないため、身体への負担が少ない治療法です。 また、自分自身の細胞や血液を使用するため、拒絶反応やアレルギーなどのリスクが低いのも特徴です。 リペアセルクリニックの再生医療 当院「リペアセルクリニック」では、外側側副靭帯損傷に対する再生医療を提供しています。 採取した幹細胞を冷凍せずに新鮮な状態で培養できる独自の培養技術を持っている点が特徴の一つです。 幹細胞を培養した際に冷凍保存すると、治療に使うときの解凍によって活動力が低下する可能性があります。 当院では、幹細胞を冷凍せず新鮮な状態で培養し、高い活動力を持ったまま患部に投与するため、高い治療効果が期待できます。 治療後は定期的なフォローアップを行い、回復状況を確認しながら適切なリハビリを進めていきます。 具体的な治療の流れや症例について詳しく知りたい方は、当院リペアセルクリニックにお問い合わせください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら 外側側副靭帯損傷に関するよくある質問 外側側副靭帯損傷について、よくある質問を紹介します。 外側側副靭帯の痛みの原因は? 外側側副靭帯はどれくらいで治る? 外側側副靭帯損傷への理解を深めて、治療に臨みましょう。 外側側副靭帯の痛みの原因は? 外側側副靭帯の痛みの主な原因は、スポーツや事故などによる靭帯の損傷です。 膝の内側から外側へ強い力が加わると、外側側副靭帯に過度な負担がかかります。 損傷の程度によって痛みの強さも異なり、重度の場合は歩行困難になることもあります。 外側側副靭帯はどれくらいで治る? 外側側副靭帯の回復期間は、損傷の程度によって大きく異なります。 軽度の損傷では、2週間から4週間ほどで日常生活に支障がない程度まで回復します。 中等度の損傷では、6週間から8週間程度の治療とリハビリが必要です。 重度の損傷や完全断裂の場合は、保存療法で3カ月以上、手術を行った場合は6カ月程度の回復期間が必要となります。 ただし、これらはあくまで目安です。 回復速度は年齢、損傷の程度、リハビリへの取り組み方、全身の健康状態などによって個人差があります。 外側側副靭帯損傷を早く治したい方は再生医療をご検討ください 外側側副靭帯損傷は、膝の外側にある靭帯が傷つくケガで、痛みや腫れ、不安定感などの症状が現れます。 スポーツでの接触や転倒などが主な原因で、損傷の程度に応じて保存療法や手術療法が選択されます。 セルフチェックで該当する症状がある場合は、早めに整形外科を受診して正確な診断を受けることが大切です。 適切な治療とリハビリを行えば、多くの場合で良好な回復が見込めます。 早期回復を目指したい方や手術を避けたい方には、再生医療という治療法もあります。 再生医療とは、人間が持っている自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す新しい治療法です。 外側側副靭帯損傷を早く治したい方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。
2025.10.31 -
- 膝部、その他疾患
- ひざ関節
膝に腫れや違和感があり、水が溜まっていると感じる方は多いのではないでしょうか。 膝の水を抜くには、膝関節の近くに注射針を刺して膝に溜まった水を抜く関節穿刺(かんせつせんし)と呼ばれる方法が一般的です。 しかし、原因となっている疾患を治療しなければ再度水が溜まる恐れがあります。 本記事では、病院で膝の水を抜く方法や膝の水を自分で抜く方法があるかどうかを解説します。 また、膝に水が溜まる原因となっている疾患を治療するには、再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例などの情報を配信しています。 繰り返し溜まる膝の水にお困りの方や、手術以外の治療法を探している方は参考にしてください。 病院で膝の水を抜く方法 病院で膝の水を抜く方法は、以下の通りです。 一般的な方法は「関節穿刺」 ヒアルロン酸注射をするケースもある 膝の軟骨や靭帯などの組織に炎症が起こると関節液(滑液)が通常より多く分泌され、膝の腫れや圧迫感、動きにくさなどの症状が現れます。 膝の水が溜まる仕組みや、関連する疾患についてさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事で解説していますので参考にしてください。 一般的な方法は「関節穿刺」 膝に水が溜まった場合の処置として、関節内に針を刺して関節液を抜く関節穿刺(かんせつせんし)が挙げられます。 しかし、関節穿刺によって膝の水を抜いた場合でも、膝に水が溜まる原因となっている疾患が治るわけではありません。 原因となっている疾患は、関節穿刺で抜いた膝の水の色や状態が、判断材料となります。 水の色 状態 澄んだ黄色で、粘り気がある 正常 黄色みが強く、粘り気が少ない 変形性膝関節症などの疑い 赤もしくは褐色(血液) 半月板損傷・靱帯損傷などの疑い 濁って見える 感染症・痛風・関節リウマチなどの疑い 関節液の色や量に加え、触診や症状の情報をもとに膝の状態を把握して、適切な治療法を決定します。 膝の水を抜く処置の費用やメリットについては、以下の記事を参考にしてください。 ヒアルロン酸注射をするケースもある 症状によっては、膝の水を抜いた後に痛みや炎症を和らげる目的でヒアルロン酸注射が行われる場合があります。 ヒアルロン酸は膝の動きをなめらかにする関節の潤滑油のような成分で、注射によって以下の効果が期待できます。 関節液の働きを改善 痛みの軽減 軟骨のすり減りを抑制 ヒアルロン酸注射の効果はあくまで一時的であり、根本的な原因を治療するものではありません。 とくに、進行した変形性膝関節症には、痛みの緩和が十分でないこともあります。 繰り返し注射を行っても痛みが改善されないときや症状が進行している際には、手術や再生医療など別の治療法を検討する場合もあります。 膝の水を自分で抜く方法は?効果的なストレッチ・マッサージ 結論、膝の水を自分で抜く方法はありません。 しかし、以下のようなストレッチやマッサージによって、症状緩和が期待できます。 大腿四頭筋のストレッチ 殿筋群のストレッチ 膝周辺のマッサージ 膝の水がケガや損傷が原因の場合、自己判断でのマッサージは損傷を悪化させる恐れがあるため、専門医にセルフケア方法を確認しましょう。 また、痛みや違和感がある場合は炎症が起きている可能性があります。 無理に動かしたり、自己流でマッサージやストレッチを行ったりするのは避けましょう。 大腿四頭筋のストレッチ 大腿四頭筋のストレッチの手順は、以下の通りです。 1.壁や机の近くに立ち、左手で支える 2.右手で右足首を持ち、かかとをお尻に近づけるように膝をゆっくり曲げる 3.太ももの前側をゆっくり伸ばす 4.余裕があれば、曲げている膝をさらに後方に引く 5.伸びている感覚がある状態で30秒キープする 6.ゆっくり元に戻し、反対側の足も同様に行う 大腿四頭筋のストレッチは、膝周りの筋肉の柔軟性を保ち関節の負担軽減に役立ちます。 ストレッチの際は、腰が反らないようにしてお腹に軽く力を入れると安定します。 また、膝が前に出ないように注意しましょう。 殿筋群のストレッチ 殿筋群ストレッチの手順は、以下の通りです。 1.仰向けに寝て膝を曲げる 2.右足を持ち上げ、外側のくるぶしを左膝に重ねる 3.手で左足を抱えて下半身を持ち上げる 4.右のお尻の伸びを感じながら30秒間キープする 5.反対側も同様に行う 殿筋群はお尻の筋肉のことで、柔軟性を高めることで股関節の動きがスムーズになり、膝への負担を軽減する効果が期待できます。 とくにお尻の表層にある大殿筋や中殿筋は膝の安定性にも関わるため、膝の痛みや不安定感の予防にも役立ちます。 ストレッチの際は、背中が丸まらないように意識すると効果的です。 膝周辺のマッサージ 手のひらを使って太ももの筋肉をほぐす膝周辺マッサージの手順は、以下の通りです。 1.椅子に座り、太ももの中央またはやや外側に手のひらをあてる 2.膝のお皿の上から足の付け根に向かって、手のひらで軽く圧をかけながら少しずつずらす 3.痛みを感じるところは、無理せず避ける マッサージ中に痛みが強くなる場合は、すぐに中止してください。 また、膝の慢性期の痛みを緩和するケアとして取り入れ、急性のケガや炎症があるときは避けましょう。 マッサージは血行を促し筋肉の柔軟性を保つのに役立ちますが、自己判断で行うと症状を悪化させるリスクもあります。 原因に合った治療とあわせて、医師の指導のもとで取り入れましょう。 膝の水を抜く際に注意すべきこと 膝の水を抜く際に注意すべきことは、以下の3つです。 水を抜くと「クセになる」は誤った知識 熱感や痛みがある場合は感染症の可能性 水が溜まる原因の根本的な治療が必要 膝に水が溜まった際は、腫れや痛みを軽減するために水を抜く処置を行う場合があります。 処置の目的や注意点を正しく理解して早期の改善につなげましょう。 水を抜くと「クセになる」は誤った知識 水を抜く処置である関節穿刺が水の再発や「クセ」の原因になることはありません。 膝に水が溜まるのは、関節内で炎症が続いているためです。 水を抜く処置は、関節内の圧力を下げて痛みを和らげる一時的な対処法です。 炎症の原因そのものを治すわけではないため、根本的な治療が別に必要です。 変形性膝関節症や半月板損傷などで炎症が持続している場合、水を抜いても再び関節液が溜まる場合があります。 熱感や痛みがある場合は感染症の可能性 膝の水を抜く処置には、まれですが感染症のリスクがあります。 次のような症状が出た際は、感染症の可能性があります。 膝が赤くなる 膝が腫れる 触ると熱を持つ 痛みが強くなる 関節内は通常無菌状態ですが、注射の際に皮膚上の細菌が関節内に入り込むことで感染が起こる場合があります。 感染症が進行すると関節の破壊や長期の治療、外科的な手術などが必要になる場合があるため、早期の対応が必要です。 処置後は通常、痛みや腫れは軽度で自然に落ち着きますが、症状が強く続く場合や悪化している場合は速やかに医療機関を受診してください。 水が溜まる原因の根本的な治療が必要 膝に水が溜まる状態を防ぐためには、炎症の根本原因となる疾患の治療が不可欠です。 水が溜まる主な原因は、以下の通りです。 原因 概要 変形性膝関節症 加齢や過負荷により膝の軟骨がすり減り、関節の変形が起こる 半月板損傷 衝撃吸収と関節の安定化に関わる軟骨組織である半月板が、スポーツや加齢による変性で損傷する 靱帯損傷 膝の安定性に関わる靭帯が、激しいスポーツや転倒などによって傷つく 関節リウマチ 自己免疫疾患により関節の滑膜に慢性的な炎症が起こる 治療はリハビリによる筋力強化や鎮痛薬の使用、場合によっては手術などが行われます。 膝の炎症が落ち着くと、関節液の分泌も自然に減少します。 早めに医療機関で原因を確認し、適切な治療を受けて再発防止につなげましょう。 膝の水を抜く方法についてよくある質問 膝の水を抜く方法についてよくある質問は、以下の通りです。 膝の水を抜く注射は痛い? 膝に溜まった水は自然になくなる? それぞれ詳しくみていきましょう。 膝の水を抜く注射は痛い? 痛みの感じ方には個人差がありますが、膝の水を抜く注射は注射針を刺すときの軽い痛みがあるのが一般的です。 穿刺の方法や膝の状態によっては一時的に痛みが強く感じられることもあります。 膝の腫れや痛みが続く場合は、医師に相談して処置を受けましょう。 膝に溜まった水は自然になくなる? 炎症が改善されなければ自然に水がなくなることはほとんどありません。 膝の水を自然に減らすには、炎症を抑えることが重要です。 早めに整形外科を受診して原因を確認し、適切な治療を受けましょう。 膝に水が溜まる原因を根本的に治療しよう 膝の水を抜くには、膝関節近くに注射針を刺して溜まった水を抜く「関節穿刺(かんせつせんし)」が一般的です 水を抜くと一時的に症状は楽になりますが、原因を根本的に治療しないと再び水が溜まる可能性があります。 医療機関を受診して原因を特定し、適切な治療を受けましょう。 また、膝に水が溜まる原因となっている疾患を根本的に治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて損傷した組織にアプローチする医療技術です。 膝の慢性的な痛みや腫れを根本から改善したい方や、手術せずに治療したい方に注目されています。 具体的な治療法については、当院「リペアセルクリニック」で無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。
2025.10.31 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
ジャンプや着地、階段の利用時に膝下の痛みや違和感がある方は「この症状はジャンパー膝?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。 ジャンパー膝かどうかチェックするには、ジャンプの着地や膝を深く曲げる動作で膝に痛みがあるか確認しましょう。 本記事では、ジャンパー膝の症状チェック方法や自宅でできるストレッチ、治療法について詳しく解説します。 膝の痛みや違和感を正しく理解し、日常生活での負担軽減や受診のタイミングの判断にお役立てください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の情報や症例も公開しています。 慢性化に不安を抱える方や、手術以外の治療法を検討している方は参考にしてください。 ジャンパー膝(膝蓋腱炎)とは|基礎知識をチェック ジャンパー膝とは、膝のお皿(膝蓋骨)とすねの骨をつなぐ膝蓋腱に負担がかかり炎症が起こる状態です。 ジャンパー膝の症状 ジャンパー膝の原因 ジャンプやダッシュなど、膝に繰り返し負荷のかかる動作で発症しやすいとされています。 まずは自分の膝にどんな違和感や痛みがあるか、日常動作を通してチェックしてみましょう。 ジャンパー膝の症状 ジャンパー膝の症状は、以下の通りです。 膝のお皿の下や上がズキズキと痛む 膝のお皿の下や上を押すと痛い 膝のお皿周囲が熱をもったり腫れたりする ジャンプやランニングの着地、階段の上り下りで痛みが強くなる ジャンパー膝の初期は、運動中や運動直後に痛みを感じるのが一般的です。 痛みが軽いからと放置すると、膝蓋腱へのダメージが進行し、最悪の場合は腱の断裂につながる恐れもあります。 自己判断で対処せず、早めに整形外科で適切な診断と治療を受けましょう。 なお、膝の前面に痛みを生じるスポーツ障害にはオスグッド病も挙げられます。 ジャンパー膝は膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下あたりが痛むのに対し、オスグッド病はさらに下部であるすねの骨(脛骨)の少し出っ張った部分が痛むのが特徴です。 以下の記事は、ジャンパー膝とオスグッド病の違いについて解説しているので参考にしてください。 ジャンパー膝の原因 ジャンパー膝の主な原因は、膝蓋腱への繰り返しの負担(オーバーユース)です。 膝蓋腱は膝のお皿の下にある腱で、膝の曲げ伸ばしをサポートしています。 ジャンプやダッシュ、急な方向転換など膝に負荷がかかる動作を繰り返すことで、膝蓋腱に微細な損傷が生じ炎症が起こります。 とくに症状が現れやすいスポーツは以下の通りです。 バレーボール バスケットボール 走高跳 サッカー 長距離走 スキー 野球 膝に繰り返し負荷がかかっていたり、運動時のフォームが乱れていたりすると、膝蓋腱に過度な負担をかけてしまいます。 日常生活やトレーニングで膝の使い方を意識して、ジャンパー膝の予防につなげましょう。 また、ジャンパー膝は成長期に急激に身長が伸びている子どもに多くみられる傾向があります。 以下の記事では、成長期におけるジャンパー膝の原因について解説していますので参考にしてください。 ジャンパー膝の症状チェック|自分でできる方法 自宅で簡単にできるジャンパー膝のチェック方法は、以下の通りです。 動作時の痛みチェック 患部の圧痛テスト 動作時の痛みや、膝のお皿の上下を押したときの痛みを確認することで、おおよその状態を把握できます。 無理のない範囲で試し、強い痛みがある場合はすぐに中止して整形外科で医師の診察を受けましょう。 動作時の痛みチェック ジャンパー膝かどうか確かめるには、膝に負担がかかる動作をした際に、どのような痛みが出るかチェックしてみましょう。 動作 詳細 階段の上り下り 膝を深く曲げたときに膝のお皿の下あたりが痛む場合は、膝蓋腱に負担がかかっている可能性がある しゃがみ動作 軽くジャンプして着地 着地の瞬間や直後に膝の前面に痛みや違和感があれば、ジャンパー膝が疑われる うつぶせの状態で膝を曲げ、かかとをお尻に近づける 股関節まわりが浮く場合、膝周囲に強い緊張が生じている恐れがある いずれのチェックでも、強い痛みを感じたらすぐに中止してください。 セルフチェックはあくまで目安であり、痛みが続く・膝に力が入りにくいなどの症状がある際は早めに整形外科を受診しましょう。 患部の圧痛テスト ジャンパー膝の確認方法の一つに、膝のお皿(膝蓋骨)の下にある腱部分を指で軽く押してみる圧痛テストがあります。 膝のお皿の下を押すと痛みを感じる場合は、膝蓋腱に炎症が起きている可能性があります。 膝を曲げた状態や伸ばした状態の両方で試すと、痛みの出方をより確認しやすいでしょう。 ただし、強く押したり何度も繰り返したりすると、炎症を悪化させる恐れがあります。 違和感や痛みを感じた際は、整形外科で専門的な診断を受けましょう。 ジャンパー膝の症状を和らげるストレッチ ジャンパー膝の症状を和らげる代表的なストレッチは、以下の通りです。 大腿四頭筋のストレッチ(立位) 大腿四頭筋のストレッチ(座位) ハムストリングスのストレッチ 殿筋(おしり)のストレッチ 自宅で無理なくできるストレッチを紹介します。 いずれも「痛気持ち良い」と感じる程度にとどめ、強く伸ばしすぎないことがポイントです。 ストレッチを習慣にして、膝の違和感の軽減や再発予防につなげましょう。 大腿四頭筋のストレッチ(立位) 立ったままできる大腿四頭筋ストレッチの手順は、以下の通りです。 1.立った状態で壁や椅子に手を添え、片脚を後ろに曲げる 2.曲げた足首を同じ側の手でつかみ、かかとをお尻に近づける 3.腰を反らさずお腹に軽く力を入れ、体が前に傾かないようにする 4.膝を後ろに引き、太ももの前側が伸びているのを感じながら30秒ほどキープする ストレッチの際は、腰を反らせすぎると腰に負担がかかるため、注意が必要です。 また、股関節が十分に動かせていないとストレッチの効果は低くなるため、太ももの前側だけでなく股関節周りも伸びているか確認しましょう。 大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)はジャンパー膝で炎症を起こしやすい膝蓋腱と深い関係があり、筋肉が硬くなると膝蓋腱に過度な負担がかかり、痛みが長引く原因になります。 ストレッチで大腿四頭筋の柔軟性を高めて膝への負担を軽減し、症状の緩和や再発予防につなげましょう。 大腿四頭筋のストレッチ(座位) 床に座ってできる大腿四頭筋ストレッチの手順は、以下の通りです。 1.膝を伸ばして床に座る 2.痛む側の足のかかとをお尻に近づける 3.両手を後方につき、太もも前面の伸びを感じる 4.膝が浮かないように意識する 5.さらに伸ばしたい場合は肘をつき、太ももを床に押し付ける 6.膝が浮いたら元に戻す 7.余裕があれば背中を床につけ、30秒ほどキープする 大腿前面の筋肉をほぐして膝のストレスを減らし、ジャンパー膝の症状の悪化を防ぎましょう。 腰を反ったり膝が浮いたりすると大腿四頭筋が十分に伸びないため、姿勢が崩れない範囲で伸ばすのが重要です。 痛みが強い場合は無理せず中止してください。 ハムストリングスのストレッチ ハムストリングスストレッチの手順は以下の通りです。 1.膝立ちの姿勢になる 2.片方のかかとを床につけ、膝は軽く曲げる 3.両手を床につき、体を支える 4.胸を太ももにできるだけ近づける 5.気持ち良いくらいの強さで、30秒ほどキープする 6.深呼吸を意識しながら、体の力を抜いて伸ばす ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)の柔軟性を高めると、膝の曲げ伸ばし動作がスムーズになり、大腿四頭筋にかかる負担軽減が見込めます。 ストレッチを行う際は、背中や腰が反らないよう姿勢を正しく保つように意識しましょう。 殿筋(おしり)のストレッチ 殿筋のストレッチ手順は、以下の通りです。 1.両足を伸ばして床に座る 2.左膝を立てる 3.左膝に右肘を当て、体を右に振り向く 4.右肘で左膝を軽く押す 5.30秒ほどキープする 6.足を組み替えて反対も行う おしりの筋肉をほぐすと、ジャンプやダッシュなど膝に負担のかかる動作時の力の分散に役立ちます。 ストレッチを行う際は、背中や腰が丸まったり反ったりしないよう注意しましょう。 ジャンパー膝の治し方|主な治療法 ジャンパー膝の主な治療法は、以下の通りです。 治療方法 内容 物理療法 電気や超音波などの機器を使って患部を刺激し、炎症を抑えて回復を促す 痛みや腫れが強い場合は、消炎鎮痛薬や湿布を使用する 薬物療法 痛みや腫れが強い場合は、消炎鎮痛薬や湿布を使用する リハビリ ストレッチで太ももや股関節の筋肉の柔軟性を高め、膝蓋腱の負荷軽減を目指す 再生医療 自身の血液や脂肪から採取した成分を患部に注射し、損傷した組織にアプローチする ジャンパー膝の治療では、患部を安静にしつつ痛みや炎症の抑制を目指します。 さらに、再生医療も治療の選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さま自身の細胞や血液を活用し、傷ついた組織にアプローチする治療法です。 入院や手術が不要なので、ジャンパー膝の痛みが長引いている方やスポーツの早期復帰を目指す方に選ばれています。 具体的な治療法については、当院「リペアセルクリニック」の無料カウンセリングをご活用ください。 ジャンパー膝の症状チェックに関するよくある質問 ジャンパー膝の症状チェックに関するよくある疑問は、以下の通りです。 ジャンパー膝の初期症状は? ジャンパー膝でやってはいけないことは? 気になるポイントを確認しながら、自身の状態を見直してみましょう。 ジャンパー膝の初期症状は? ジャンパー膝(膝蓋腱炎)の初期には、運動後や階段の上り下りの際に、お皿の下(膝蓋骨の下部)に痛みや違和感が出るのが特徴です。 初期段階で適切なケアを行わないと、炎症が進行して安静時にも痛みが続く慢性化につながる恐れがあります。 痛みが軽くても、「運動の後にお皿の下がズキッとする」「階段の昇りで違和感がある」と感じたら、ストレッチやアイシングなどのセルフケアを行い医療機関の受診を検討しましょう。 ジャンパー膝でやってはいけないことは? ジャンパー膝でやってはいけないことは、以下の通りです。 違和感や痛みを抱えたまま運動を続ける 自己流で強いストレッチやマッサージをする 長時間の立ち仕事や歩行を続ける 自己判断で運動を再開する ジャンパー膝(膝蓋腱炎)は、膝の使いすぎによる炎症が主な原因のため、間違った対応をすると症状を長引かせたり再発を招いたりする恐れがあります。 医師の診断を受け、指示された安静期間をしっかり守りましょう。 ジャンパー膝の症状チェックに該当したら医療機関を受診しよう 運動後や階段の上り下りで膝のお皿の下に違和感や痛みを感じた場合は、ジャンパー膝の可能性があります。 痛みを我慢して運動を続けると、炎症が慢性化して膝蓋腱の損傷や腱断裂などの恐れもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。 また、早くスポーツ復帰したい方は、早期改善を目指せる再生医療による治療をご検討ください。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した膝蓋腱にアプローチし、自身の修復力をサポートする治療法です。 治療方法について詳しく知りたい方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.10.31 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは、ランニングや繰り返しの運動により膝の外側に痛みが生じる症状で、ランニング愛好家に多く見られる怪我の一つです。 痛みを放置して無理を続けると、歩行時や日常生活でも痛みが出るようになり、運動を続けられなくなってしまう可能性があります。 この記事では、腸脛靭帯炎の症状を和らげる効果的なストレッチ方法と、症状改善のための対処法を詳しく解説します。 腸脛靭帯炎でお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは手術なしで根本的な改善が期待できる再生医療に関する情報をLINEで発信しております。 膝の痛みに関する改善症例も紹介しているため、合わせてご覧ください。 腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは|基礎知識をチェック 腸脛靭帯炎は、別名「ランナー膝」と呼ばれるほど、ランニング愛好家に多く見られる怪我です。 適切な対処のためには、以下の症状や原因を正しく理解することが大切です。 腸脛靭帯炎の症状 腸脛靭帯炎の原因 腸脛靭帯炎の診断方法 これらの正しい知識を身につけて、ご自身の症状を確認してみましょう。 腸脛靭帯炎の症状 腸脛靭帯炎の初期症状は、運動後に膝の外側に生じる痛みです。 痛みは安静にすれば徐々に収まりますが、炎症がひどい場合や無理に運動を続けた場合、歩いたり膝を曲げ伸ばししただけでも痛みが出ることがあります。 久しぶりにランニングやジョギング、ウォーキングを行うときによくみられる症状です。 腸脛靭帯炎の原因 腸脛靭帯炎は、膝の外側にある腸脛靭帯が太ももの骨と擦れることで炎症を起こします。 発症の主な原因は、ランニングやサイクリングなどの反復的な運動、もしくは運動に対する筋力不足です。 ただし以下の要因でも発症する可能性があります。 O脚、扁平足などのアライメント異常 股関節周囲の筋力や柔軟性の低下 腸脛靭帯炎はランナーの方に多い疾患ですが、自転車、バスケットボール、階段の昇降など、膝の屈伸を繰り返す動作を行う方にも発症します。 腸脛靭帯炎の診断方法 腸脛靭帯炎は、問診や触診である程度診断できますが、炎症の状態や他の疾患と見分けるために、レントゲンやMRI、エコー検査を行うこともあります。 また、腸脛靭帯炎かどうかチェックする方法として「グラスピングテスト」があるので、ぜひお試しください。 ただし、痛みの原因が半月板損傷など他の疾患の可能性もあるため、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。 腸脛靭帯炎に有効なストレッチ・ほぐし方4選 腸脛靭帯炎の痛みが落ち着いたら、徐々にストレッチを開始します。 ここでは、腸脛靭帯と関連する筋肉をほぐす効果的なストレッチとして以下の4つをご紹介します。 フォワードフォールド・ストレッチ(前屈) ラテラルストレッチ 4の字ストレッチ タオルやヨガストラップを活用したストレッチ 各ストレッチは無理をせず、痛くなりすぎない範囲で行いましょう。 ①フォワードフォールド・ストレッチ(前屈) 太ももの外側から膝の外側まで、脚の外側全体を伸ばすストレッチです。 直立した状態から、左足を右足の後ろに引いて交差させる 腰を曲げて手を床につき、左わき腹をよく伸ばす その体勢を2〜3秒キープしたら、元の姿勢に戻る 左右それぞれ10〜15回ずつ繰り返す 運動後に行う場合は、膝から股関節まで脚の外側全体が伸びるように意識しながら、手を下に伸ばした状態で30秒ほどキープしましょう。 ②ラテラルストレッチ 太ももの上部から股関節にかけての腸脛靭帯を伸ばすストレッチです。 壁または椅子に片手をつき、身体を安定させる 壁側の足を後方に引いて、反対の足と交差させる その状態で壁に対して腰を近づけ、壁側の腰の部分を伸ばす 再び元の姿勢に戻り、同じ動作を繰り返す 壁や椅子でしっかり身体を支えながら、股関節周辺を伸ばしてください。 ③4の字ストレッチ 太ももの上部から股関節にかけての張りを和らげる、仰向けの姿勢で行うストレッチです。 腰幅より少し両足を開き、仰向けに寝て、両膝を立てる 右足首を左膝の上に乗せ、「4の字」の形を作る 上げた足の力でもう片足の膝を床に向けて押し下げていく 元の姿勢へと戻る 身体が傾かないよう逆側の手で床を支えながら、じっくりと伸ばしましょう。 ④タオルやヨガストラップを活用したストレッチ タオルまたはヨガ用ストラップを使って行うストレッチは、足を伸ばし切った状態で腸脛靭帯に効果的にストレッチをかけられます。 タオルを使用する場合は、ねじって紐状にして使いましょう。 床に座った体勢で、タオルまたはヨガストラップを片足に巻く そのまま仰向けになり、タオルを巻いた方の足を天井に向け、できるだけまっすぐに伸ばす もう片方の足のかかとが、しっかりと床についていることを確認する 突き上げた足を身体の反対側に向けて伸ばす 身体が傾かないように、伸ばした足とは逆の手で床をしっかり支えましょう。 日常的にランニングをしている方は、ぜひ取り入れてみてください。 腸脛靭帯炎の症状に対してストレッチ以外にできる対処法 腸脛靭帯炎の症状を改善するためには、ストレッチだけでなくさまざまな対処法を組み合わせることが効果的です。 ここでは、以下の日常生活で実践できる3つの対処法をご紹介します。 マッサージなどのセルフケア テーピングやサポーターの活用 シューズの見直し これらの対処法を適切に組み合わせることで、症状の改善と再発予防につながります。 マッサージなどのセルフケア 腸脛靭帯炎の症状を緩和するためには、大腿筋膜張筋や腸脛靭帯自体のマッサージが有効です。 大腿筋膜張筋のセルフマッサージを以下の手順で実施しましょう。 座った状態で、太ももの外側上部(股関節の横)を探す 親指または手のひらで、円を描くように優しくマッサージする 硬い部分や圧痛点があれば、30秒程度軽く圧迫する ただし、発症直後の急性期に自己判断でマッサージをすると逆効果になることもあるため、安静が優先されます。 患部をアイシング、または湿布を貼って、患部に負担をかけないように安静に保ちましょう。 テーピングやサポーターの活用 テーピングやサポーターを活用することで、膝への負担を軽減し、症状の悪化を防げます。 テーピングやサポーターは、腸脛靭帯にかかる摩擦を減らし、膝の安定性を高める効果が期待できます。 テーピングが難しい場合は、手軽に装着できるサポーターがおすすめです。 ご自身の症状や活動レベルに合わせて、適切なものを選びましょう。 シューズの見直し シューズが足に合っていない場合、膝への負担が増加し、腸脛靭帯炎を引き起こす原因となります。 以下のポイントを確認して、シューズの見直しを検討しましょう。 チェック項目 確認ポイント サイズ つま先に適度な余裕があり、かかとがしっかり固定されているか クッション性 衝撃を十分に吸収できる適切なクッション性があるか 摩耗状態 靴底がすり減っていたり、変形していないか 足の形状 扁平足やO脚など、ご自身の足の特徴に合っているか シューズの見直しは、腸脛靭帯炎の予防と改善に大きく役立ちます。 腸脛靭帯炎がストレッチで改善しないときは再生医療をご検討ください 腸脛靭帯炎は、適切なストレッチやセルフケアにより症状の緩和を目指せます。 しかし、長期間に渡って症状が続く場合や、保存療法で十分な効果が得られない場合は、他の治療法を検討する必要があります。 ストレッチや保存療法を続けても症状が改善しない場合には、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した組織の修復・再生を促す医療技術です。 症状が長引いている方や、より積極的な治療を希望される方は、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2025.10.31 -
- 靭帯損傷
- 足底腱膜炎
- 再生治療
後十字靭帯損傷は、前十字靭帯損傷と比べて痛みが軽度で済むことが多く、「これくらいなら大丈夫」と軽視してしまいがちな怪我です。 しかし、この油断こそが、リハビリにおける最大の落とし穴となります。 特に、靭帯に強い負担をかける禁忌動作を破ってしまうと、回復が大幅に遅れたり、関節の不安定性が残ってしまう危険性があります。 「早く治したいのに、なぜか膝の調子が悪い…」と感じる方は、知らず知らずのうちに禁忌動作をしているかもしれません。 この記事では、後十字靭帯損傷のリハビリにおける「やってはいけない禁忌動作」とその理由を時期別に詳しく解説します。 さらに、安全に回復を進めるための具体的なステップも解説しているので、ぜひ参考にしてください。 後十字靭帯損傷リハビリの禁忌動作一覧 後十字靭帯損傷後のリハビリにおける禁止動作を、時期別に解説していきます。 初期(0〜4週)固定・保護期に避けるべきこと 中期(4〜12週)可動域拡大期の注意点 後期(3〜6か月)筋力回復期に気をつけたいこと 具体的な内容と、再生医療による新たな回復アプローチについて紹介するので、ぜひ参考にしてください。 初期(0〜4週)固定・保護期に避けるべきこと この時期は、損傷した後十字靭帯の治癒と保護を最優先とし、安静を保つことが求められます。 特に、以下の動作は靭帯に大きな負担をかけるため厳禁です。 ハムストリングス(太もも裏)の単独収縮 膝の過伸展(反りすぎ) 深い屈曲(しゃがみ込み、正座など) 装具を外しての歩行・荷重 特に避けるべきは、膝関節の過度なストレスにつながる動作です。 具体的な禁忌動作として、ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)を単独で強く収縮させる運動があります。 これは、ハムストリングスが脛骨を後方に引き、後十字靭帯に直接的な張力をかけるためです。 また、膝の過伸展(反りすぎ)や、深い屈曲(しゃがみ込みや正座など)も、靭帯への負担が大きいため厳禁です。 医師の指示する装具を外しての歩行や荷重も、靭帯の安定性を損ない治癒を妨げるため行ってはいけません。 再損傷を防ぐため、装具を正しく装着し、部分的な荷重に留める必要があります。 中期(4〜12週)可動域拡大期の注意点 徐々に関節の可動域を拡大していく期間ですが、後十字靭帯への負担を考慮し、段階的なリハビリが必要です。 特に以下の動作は禁止、または注意が必要です。 強いハムストリングス運動 後方荷重動作 無理なストレッチや過屈曲 強いハムストリングスの収縮を伴う運動(レッグカールなど)は、後十字靭帯に強いストレスをかけるため、禁止です。 また、階段下りや坂道歩行など、脛骨が後方にずれる力(後方荷重)がかかる動作も避けましょう。 リハビリの進行に合わせて可動域を広げる際も、無理なストレッチはせず、痛みのない範囲で慎重に行う必要があります。 自転車漕ぎをする場合も、サドルの設定に注意し、膝の過度な屈曲を避けることが重要です。 後期(3〜6か月)筋力回復期に気をつけたいこと 筋力回復とスポーツ復帰に向けた準備期間ですが、後十字靭帯の強度はまだ完全ではありません。 以下の点に、細心の注意を払いましょう。 高負荷・衝撃動作の制限 異常のサインを見逃さない 「痛みがない=完治」ではない ジョギング、ジャンプ、急な方向転換といった、膝に高い衝撃やねじれを生じさせる動作は、必ず医師や理学療法士の許可が出てから段階的に行いましょう。 もしリハビリ中に膝の腫れや不安定感を感じた場合は、すぐにその動作を中止し、専門家に相談してください。 最も重要なのは、「痛みがないこと=完治」ではないという認識を持つことです。 見た目では治っていても、靭帯の強度や関節の安定性はまだ完全ではない可能性が高いです。 指定されたプログラムを最後までやり遂げることが、再損傷の予防と完全な社会復帰への鍵となります。 後十字靭帯損傷とは?見落とされがちなリハビリの落とし穴 後十字靭帯は、膝関節の中心にあり、脛骨(すねの骨)が後方にずれるのを防ぐ主要なストッパーの役割を担っています。 後十字靭帯の損傷は、スポーツ中の衝突や、膝を曲げた状態で強く地面にぶつける事故などで発生します。 前十字靭帯損傷と比べて初期の症状が軽いことが多く、見落とされがちです。 リハビリにおいて「禁忌動作」が特に重要となるのは、ハムストリングスの強い収縮や後方への荷重などが加わると、容易に再損傷したり、関節の不安定性が残存したりするためです。 この不安定感が、将来的な変形性膝関節症につながる落とし穴となります。 そのため医師の指示に基づき、後十字靭帯に負担をかけない動作を厳守し、段階的に機能回復を目指すことが不可欠です。 時期別リハビリの進め方と安全なステップ 時期別のリハビリの進め方と安全なステップは、以下の通りです。 0〜4週:安静・四頭筋の軽い運動 4〜8週:可動域の改善とバランス練習 8〜12週:筋力強化と歩行の安定化 リハビリの各段階における具体的な注意点と安全な進め方を詳しく解説します。 0〜4週:安静・四頭筋の軽い運動 リハビリ初期の目標は、患部の保護と腫れの軽減、そして膝関節を支える大腿四頭筋の機能維持です。 この時期の最適な運動は、以下の通りです。 安静と固定 大腿四頭筋の軽い収縮運動 歩行練習 医師の指示する装具を正しく装着して、日常生活における膝関節の安定化を図ります。 運動としては、膝を完全に伸ばした状態での大腿四頭筋の軽い収縮を積極的に行い、筋力低下を防ぎます。 歩行は理学療法士の指導のもと、部分荷重から開始します。 特に荷重制限を厳守し、杖や松葉杖を使用して後十字靭帯への負担を徹底的に避けることが、再損傷を予防し、その後の治癒過程をスムーズにするための鍵となります。 4〜8週:可動域の改善とバランス練習 この時期は、関節の拘縮を防ぎ、可動域を段階的に改善することが中心となります。 靭帯へのストレスは最小限に抑えつつ、以下のリハビリを行います。 可動域拡大 プールでの歩行や軽い体重移動の練習 禁忌の維持 目標は屈曲60〜90度程度までの可動域拡大であり、決して無理はせず、痛みのない範囲で慎重に行います。 また、全身の協調性やバランス感覚を養うために、プールでの歩行や軽い体重移動の練習など、重力が軽減された状態での安全な負荷トレーニングを導入します。 最も重要なのは、引き続きハムストリングスの強い収縮を伴う運動を厳しく制限することです。 この筋肉は後十字靭帯に強い負担をかけるため、リハビリの進行は慎重にし、運動後に腫れや痛みが増加しないか常に確認することが不可欠です。 8〜12週:筋力強化と歩行の安定化 中期後半に入ると、筋力強化と日常生活動作の安定化に重点を移し、以下を実施する段階になります。 安全な筋力強化 日常動作の再開 自己管理 筋力強化ではレッグプレスなどを利用し、軽負荷かつ角度制限を設けた状態で、主に大腿四頭筋を集中的に鍛えます。 安全な筋力強化を通じて、日常生活における膝の機能的な使い方を再学習することが目標です。 同時に、階段昇降や長時間の歩行など、日常動作を段階的に再開していきます。 もし運動中やその後に膝の痛みや腫れ、不安定感を感じた場合は、すぐにその動作を中止し、専門家に相談しましょう。 完全なスポーツ復帰に向けた準備として、基礎的な安定性を着実に築き上げることが求められます。 回復を早める新たな選択肢|再生医療によるアプローチ 後十字靭帯損傷の回復を早める新たな選択肢として、再生医療が注目されています。 リペアセルクリニックでは、患者さんご自身の血液から採取するPRP(多血小板血漿)や幹細胞を損傷部位に注入し、組織の自然治癒力と修復能力を活性化させる治療法を採用しています。 手術を伴う治療法に比べて身体への負担が少なく、早期の炎症を抑え、組織の再生を促す効果が期待されています。 特に、保存療法で不安定感が残る場合や、手術を避けたい患者にとって有効な選択肢です。 リペアセルクリニック大阪院では、後十字靭帯損傷に対するPRP・幹細胞治療の豊富な症例があり、左膝の後十字靭帯を損傷した女性の痛みが軽減した症例もあります。 当院では、専門的な知見に基づき、一人ひとりの状態に合わせた最適な治療で早期回復をサポートします。 後十字靭帯損傷のリハビリは“禁忌を守る”ことが最短の回復ルート 後十字靭帯損傷のリハビリにおいて、最も重要なのは「何をしないか」を徹底することです。 後十字靭帯損傷は治りにくく、特にハムストリングスの強い収縮や後方荷重といった禁忌動作は、再損傷や不安定性の原因となります。 そのため、時期別に禁忌を正確に理解し、焦らず段階的に進めることが最短の回復ルートとなります。 近年では再生医療をリハビリと組み合わせることで、「治りにくい靭帯を再生へ導く」という新しい治療選択肢も登場しています。 リペアセルクリニック大阪院は、この再生医療により、患者様の自然治癒力を最大化し、「もう一度、動ける膝へ」と導く支援を行っています。 手術を避けたい方や、回復を早めたい方にとって頼れる選択肢です。 気になる方は、当院のメール相談・オンライン診療にてご相談ください。
2025.10.14 -
- ひざ関節
- 股関節
横向きで寝ると膝が痛い場合は、膝関節の疾患が疑われます。 しかし、「寝るときの姿勢が悪いだけかもしれない」と考え、痛みをそのまま放置していませんか? 痛みの原因には変形性膝関節症などがあり、放置すると夜間痛が慢性化するため、日常生活に影響が出る恐れも。 膝の疾患は自然に治らないケースがあるので、まずは痛みの原因を特定し、適切な治療を受けましょう。 本記事では、横向きで寝ると膝が痛む原因や、痛みをやわらげる対処法をわかりやすく解説します。 根本治療を目指せる「再生医療」も紹介しますので、膝の痛みに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。 横向きで寝ると膝が痛い原因 横向きで寝ると膝に痛みを感じる場合は、次のような原因が考えられます。 膝の疾患にはさまざまな種類があるため、骨盤のゆがみなどもチェックしてみましょう。 ここからは、横向きで寝ると膝が痛むケースについて、主な原因を解説します。 膝同士がぶつかる「圧迫」が痛みを生む 横向きで寝ると上の脚が下の脚に乗り、下側になっている膝を圧迫します。 膝が圧迫されると周囲の脂肪体や筋膜にストレスがかかり、血行も悪くなるため、痛みを感じる場合があります。 また、寝返りなどの動きで膝が痛くなる場合は、加齢や運動不足が原因になっている可能性も。 加齢や運動不足は膝関節の柔軟性を低下させるので、急に動かすと大きな負担がかかり、目が覚めるほどの痛みを感じる場合があります。 膝の痛みが睡眠を妨げている場合は、我慢せずに医療機関の診察を受けておきましょう。 骨盤や股関節のゆがみが膝にねじれを起こす 骨盤や股関節にゆがみがあると、横向きで寝るときに膝が痛む場合があります。 左右どちらかの骨盤が前に出た場合、膝が内側にねじれてしまうため、関節内に大きな剪断力(せんだんりょく)がかかります。 剪断力は大腿骨と脛骨の動きをスムーズにしてくれるので、膝関節には欠かせない作用です。 しかし、過剰な剪断力は軟骨にダメージを与えるため、膝の痛みにつながってしまいます。 足を組んだまま長時間座ったり、歩き方にクセがあったりすると、骨盤や股関節がゆがみやすいので注意しましょう。 膝の中で起きている「炎症」が夜間に悪化している可能性 横向きで寝ると膝が痛い場合は、関節内の炎症が夜間に悪化している可能性があります。 炎症をともなう疾患には変形性膝関節症や半月板損傷などがあり、痛みを強く感じやすいのは夜間や安静時です。 日中は仕事や家事などに意識が集中し、わずかな痛みしか感じない場合もありますが、放置すると症状が進行する恐れも。 膝の炎症悪化は歩行困難のリスクが高くなるため、横向きで寝ると痛むときは早めの治療が必要です。 治療のタイミングが遅くなると、手術しか選択できない可能性があるので注意しましょう。 今夜からできる!膝の痛みを和らげる寝方・セルフケア 膝の痛みが寝ている間も続くときは、次のように寝方や寝具を工夫する必要があります。 寝具を変えると膝の痛みがやわらぐため、睡眠の質が向上します。 膝の炎症を抑える効果もあるので、以下のセルフケアを実践してみましょう。 膝の間にクッションを挟む 膝の間にクッションを挟むと、横向きで寝たときの痛みを緩和できます。 クッションは膝と膝の間の圧迫を防ぎ、関節のねじれを軽減する効果があるので、痛みを感じにくくなります。 横向きで寝るときは厚さ6~10cm程度のクッションを挟み、膝を少し曲げておきましょう。 仰向けで寝る場合も、膝関節の下にクッションを置くと、痛みがやわらぎます。 適当な厚みのクッションがないときは、丸めたタオルや座布団を挟んでみましょう。 マットレス・布団の硬さを見直す 横向きで寝るときに膝が痛む場合は、マットレスや布団の硬さを見直す必要があります。 マットレスや布団が柔らかすぎると、骨盤が沈み込み、関節の角度も崩れてしまうため、膝の痛みにつながります。 もともと硬めのマットレスでも、長期間の使用でへたっている場合は、交換を検討したほうがよいでしょう。 マットレスなどを交換する際は、「中程度~やや硬め」がおすすめです。 就寝前に軽くストレッチを行う 就寝前に軽いストレッチやエクササイズを行うと、固くなっていた筋肉や筋膜がほぐれます。 膝の痛みも緩和されるので、以下のストレッチなどを取り入れてみましょう。 ストレッチやエクササイズの部位 手順 太もも前後の筋肉 【大腿四頭筋】 1.横向きに寝る 2.下側なった膝を曲げる 3.上側の足首を手で持ち、ゆっくりと膝を曲げながらかかとをお尻に近づける 4.太ももの前側が伸びるのを感じたら、30秒ほどキープ 5.両脚のストレッチを1日2~3セット行う 【ハムストリングス】 1.椅子に浅く腰かける 2.片方の脚を伸ばし、かかとを床につけた状態でつま先を上げる 3.背筋を伸ばして上体を前に倒し、太ももの裏が伸びるのを感じたら30秒ほどキープ 4.両脚のストレッチを1日2~3セット行う 股関節外転筋 1.仰向けに寝て両脚を伸ばす 2.片方の膝を両手で抱える 3.息を吐きながら、抱えた膝を胸の位置に引き寄せ、10秒ほどキープ 4.両脚のエクササイズを1日2~3セット行う ストレッチやエクササイズは筋力トレーニングではないので、大きな負荷をかける必要はありません。 入浴後は筋肉や関節がほぐれているため、ストレッチの効果を感じやすくなります。 膝が痛むときは無理をせず、安静や冷却シートなどを使ったアイシングを優先させましょう。 横向きで寝ると膝が痛い場合の治療方法 横向きで寝ると膝が痛む場合、放置すると変形性膝関節症のリスクが高まります。 治療方法には以下の種類があるので、重症化しないうちに医療機関の診察を受けましょう。 膝の痛みの治療方法 治療内容 保存療法 【運動療法】 筋力トレーニングやストレッチで大腿四頭筋を強化し、膝にかかる負担を軽減する治療方法。 【装具療法】 サポーターの装着で膝関節の動きを安定させ、自然治癒を目指す治療方法。 【薬物療法】 抗炎症剤や消炎鎮痛剤などを用いて、膝関節の炎症や痛みを抑える治療方法。 手術療法 【高位脛骨骨切り術】 変形した骨を矯正するため、脛骨を切る治療方法。 3~4週間程度の入院が必要。 【関節鏡視下手術】 内視鏡を使い、半月板の損傷などを修復する治療方法。 1週間程度の入院が必要。 【人工膝関節置換術】 膝関節の一部または全部を人工関節に置き換える治療方法。 2~3週間程度の入院が必要。 再生医療 幹細胞の働きを活用し、損傷した膝関節を修復する治療方法。 治療は通院のみとなるため、手術や入院は不要。 変形性膝関節症が初期段階であれば、保存療法で治せる可能性があります。 ただし、薬物療法は胃腸障害や肝機能障害を引き起こす恐れがあるため、選択するかどうかは慎重な判断が必要です。 手術療法は痛みの原因を取り除けますが、術後の入院が必要なので、仕事や家事を休めない方には難しい選択肢です。 膝の痛みの根本的な解決や、切らない治療方法を選択したい場合は、再生医療を検討してもよいでしょう。 再生医療とは、自分の脂肪から幹細胞を抽出し、体外培養して患部に注射する治療方法です。 手術や入院が必要なく、アレルギー反応などのリスクも低いので、体に大きな負担がかかりません。 テレビなどのメディアでも注目されている治療方法ですが、さらに詳しく知りたい方は、ぜひリペアセルクリニック大阪院にご相談ください。 リペアセルクリニック大阪院では再生医療を活用し、変形性膝関節症や、半月板損傷などの治療に成果を上げています。 横向きで寝ると膝が痛い場合は、早めの対処と根本治療が重要 横向きで寝ると膝が痛むときは、「膝の圧迫」「骨盤のねじれ」「関節内炎症」などが複合して起きている可能性があります。 クッションや姿勢の工夫で一時的に痛みを軽減できますが、慢性的な痛みになった場合は、関節内部から異常サインが出ている状況です。 痛みを放置すると変形性膝関節症などを発症し、歩けなくなる恐れがあるので、早めに適切な治療を受けておきましょう。 手術に抵抗がある方や、膝の痛みを根本的に治療したい方は、再生医療もおすすめの選択肢です。 具体的な治療方法など、不明な点があれば、ぜひリペアセルクリニック大阪院の専門医にご相談ください。
2025.10.07







