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ばね指の発症に糖尿病は関係ある?こわばりや痛みについて医師が解説

糖尿病をお持ちの方の中には、最近になって指の痛みや「カクン」と引っかかる感覚が現れ、「ばね指と糖尿病は関係あるのだろうか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論、糖尿病は高血糖の影響で指の腱や腱鞘が変性しやすくなるため、ばね指を発症しやすく、治りにくいとされています。
また、糖尿病の方は、症状が慢性化・再発しやすいだけでなく、治療時にも血糖管理や感染症などに注意が必要なケースがあります。
本記事では、糖尿病でばね指になりやすい理由や治療時の注意点について解説しています。
一方で、安静や装具、ステロイド注射といった従来の治療を続けても、ばね指がなかなか改善しない場合、手術のほかに「再生医療」という選択肢もあります。
再生医療とは、患者さまご自身の血液や幹細胞の力を用いて炎症を抑え、傷んだ腱の修復を促す治療法です。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- 手術の傷口からの感染症リスクが不安な方
- ステロイド注射による血糖値の乱れ(薬剤性高血糖)を避けたい方
- 糖尿病があり、ばね指がなかなか改善しない・再発を繰り返す方
- メスを使わず、腱の修復を目指したい方
再生医療について詳しく知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも情報を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
糖尿病の人はなぜばね指になりやすい?
糖尿病の人がばね指になりやすい理由は、以下のように高血糖によって指の腱や腱鞘が変性しやすくなるためです。
ここでは、糖尿病とばね指が結びつく3つの理由を順に解説します。
高血糖によって腱や腱鞘が変性しやすくなる
糖尿病でばね指が起こりやすくなる主な理由は、高血糖の状態が続くことで「終末糖化産物(AGEs)」が体内に蓄積するためです。
AGEsは、タンパク質と糖が結びついてできる物質で、指を動かす「腱」や、それを包む「腱鞘」にも蓄積します。
AGEsが増えると、本来しなやかな腱や腱鞘は厚く硬くなり、柔軟性が失われます。
さらに、高血糖は慢性的な炎症を引き起こしやすくするため、指を動かすたびに腱と腱鞘の摩擦が生じやすくなることで、腱の動きが妨げられ、ばね指(狭窄性腱鞘炎)を発症しやすくなるのです。
1型・2型糖尿病のどちらでも発症リスクがある
ばね指は、自己免疫などが原因となる1型糖尿病でも、生活習慣の影響が大きい2型糖尿病でも発症リスクが高まることが知られています。
重要なのは糖尿病の種類ではなく、高血糖の状態がどれだけ長く続いているかです。
過去1〜2か月の平均的な血糖値を示す指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)が高い人ほど、ばね指の発症リスクが高くなることが報告されています。
ばね指の予防や再発防止には、日頃から適切な血糖コントロールを続けることが大切です。
症状が慢性化・再発しやすい
糖尿病の方は、末梢の血流が低下しやすく、組織の修復能力も落ちるため、炎症が治まりにくい傾向があります。
一度ばね指を発症すると、症状が長引いて慢性化しやすくなります。
さらに、高血糖の影響で腱や腱鞘の変性が進んでいる場合は、一時的に症状が改善しても、指を使うことで再び炎症が起こりやすく、再発を繰り返すことも少なくありません。
糖尿病によるばね指の症状と神経障害や手根管症候群との違い
糖尿病の方が手指に違和感を覚えたときは、それが「ばね指」なのか、ほかの「糖尿病の合併症」なのかを見極めることが大切です。
ばね指・糖尿病性神経障害・手根管症候群は、症状の出方に以下のような違いがあります。
| 疾患 | 主な症状 | 見分けのポイント |
|---|---|---|
| ばね指 (狭窄性腱鞘炎) |
指の曲げ伸ばしで「カクン」と引っかかる弾発現象、手のひら側の指の付け根の痛み・腫れ |
・動作の「引っかかり」が中心 ・指の付け根に症状が出る |
| 糖尿病性 神経障害 |
両手・両足の先から左右対称に現れるジンジンしたしびれ・冷え・感覚の低下 |
・指の引っかかりはない ・左右対称に進むのが特徴 |
| 手根管 症候群 |
親指から薬指の半分にかけてのしびれ・痛み。進行すると物を落としやすくなる |
・手首のトンネルで神経が圧迫される ・引っかかりはない |
これらの疾患が併発しているケースもあるため、自己判断はせず、専門医の診断を受けることが大切です。
糖尿病患者がばね指を治療する際の注意点
糖尿病がある方がばね指を治療するときは、以下のような点に注意しましょう。
治療をスムーズに進めるために押さえておきたい3つの注意点を見ていきます。
血糖コントロールを継続する
ばね指の改善を目指すには、安静や装具、ストレッチなどの治療と並行して、内科での血糖コントロールを継続することが重要です。
血糖値が高い状態では、腱の炎症が治まりにくく、組織の修復も妨げられます。
血糖コントロールが十分でない場合は、指の治療を行っても改善が得られにくく、症状の悪化や再発につながる可能性があります。
ステロイド注射による薬剤性高血糖の可能性がある
ばね指の痛みや炎症を抑えるために、ステロイド注射が行われることがあります。
しかし、糖尿病の方では血糖値に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
ステロイド薬には、インスリンの働きを弱めたり、肝臓での糖の産生を促したりする作用があり、注射後に一時的な血糖値の上昇(薬剤性高血糖)を引き起こすことがあります。
糖尿病で治療中の方は、ばね指の治療を受ける前に必ず主治医へ糖尿病であることを伝え、血糖コントロールへの影響も踏まえたうえで治療方針を相談しましょう。
手術や処置後の感染症リスクに注意する
保存療法や注射で十分な改善が得られない場合は、「腱鞘切開術」と呼ばれる手術が検討されます。
しかし、糖尿病の方は高血糖の影響で免疫機能が低下しやすく、健康な人に比べて感染症のリスクが高くなります。
また、血流が悪くなりやすいことから、傷口の治りが遅れる(創傷治癒遅延)可能性にも注意が必要です。
手術を安全に受け、術後の合併症を防ぐためにも、治療前後は適切な血糖コントロールを行い、傷口の清潔を保つなど感染予防を徹底することが大切です。
糖尿病とばね指の関係を理解し、適切な治療につなげよう
糖尿病によるばね指は、高血糖の影響で腱や腱鞘の変性が進むことで発症しやすくなります。
放置すると、指が動かしにくくなる「拘縮(こうしゅく)」へ進行し、日常生活に支障をきたす可能性があります。
また、糖尿病による神経障害がある場合は痛みを感じにくく、症状の発見が遅れることも少なくありません。
指の引っかかりやこわばり、痛みなどの違和感が続く場合は、早めに整形外科を受診することが大切です。
一方で、糖尿病の方はステロイド注射による一時的な血糖値の上昇や、手術後の感染症などに不安を感じることもあるでしょう。
こうした方には、再生医療という選択肢もあります。
再生医療は、患者さまご自身の血液や細胞を活用し、炎症を抑えながら損傷した組織の修復を促す治療法です。
ばね指に対しては、PRP療法や幹細胞治療により、痛みや炎症の軽減、腱の修復促進を目指します。
また、糖尿病に対しても、自己脂肪由来幹細胞を用いて、すい臓や血管の再生・修復を目指す治療を行っています。
「手術は避けたい」「ステロイド注射による血糖値への影響が不安」「糖尿病そのものの治療も相談したい」という方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

























