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ジョーンズ骨折になりかけの症状を解説!見た目・症状や治療法も紹介

ジョーンズ骨折になりかけの症状を解説!見た目・症状や治療法も紹介
公開日: 2025.12.26

運動中や普段の生活で足の小指側に違和感があり、「この程度の痛みなら大丈夫かな」「骨折ではないか」と気になった経験はありませんか。

その痛みは、ジョーンズ骨折の初期段階(なりかけ)である可能性があります。

ジョーンズ骨折とは足の小指側にある第5中足骨の付け根付近に起こる骨折で、初期症状が軽いため見逃されやすく、放置すると治療が長期化しやすいのが特徴です。

しかし、「具体的にどのような症状が出るのか」「どんな治療法があり、どれくらいで治るのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ジョーンズ骨折の初期症状や原因、早期復帰に向けた適切な対処法について解説します。

ぜひ参考にして、自分の足の状態を正しく把握し、症状が悪化する前の対策に役立ててください。

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ジョーンズ骨折とは|第5中足骨に起こる疲労骨折

ジョーンズ骨折とは、足の小指の骨である「第5中足骨(だいごちゅうそくこつ)」に発生する疲労骨折の一種です。

第5中足骨の中でも、足首側の端(根元)から1.5〜2cmの部分に骨折が起こるケースを指します。

ジョーンズ骨折の主な特徴は、以下のとおりです。

項目 特徴
発生メカニズム 繰り返しの負荷により骨が脆くなる「疲労骨折」
治りにくさ 血管の分かれ目にあたり血流が乏しいため、骨がくっつきにくい
好発する人 サッカーやバスケなどのスポーツ選手、立ち仕事をする成人

ジョーンズ骨折が起こる場所は血管の構造上、血液の供給が乏しい血管の分かれ目(分水嶺)にあたるため、一度骨折すると非常に治りにくいのが特徴です。

骨がつくための栄養が届きにくいため、治療が遅れると「偽関節(ぎかんせつ)」と呼ばれる、骨が完全につかない状態になりやすいです。

主にサッカーやバスケットボールなどの激しいスポーツをする選手に見られますが、ヒールを履く人や立ち仕事をする人など、スポーツをしていない成人でも発症する可能性があります。

偽関節(ぎかんせつ)とは

骨折した骨が自然にくっつかず、折れた部分が関節のようにグラグラと動いてしまう状態のこと

ジョーンズ骨折になりかけの症状とは?

ジョーンズ骨折のなりかけ(初期段階)の症状は、痛みや腫れなど一般的な骨折に見られるような自覚症状が出にくいのが特徴です。

初期段階での症状の特徴は、以下のとおりです。

タイミング・状態 症状の特徴
動き始め 足の外側に違和感や軽い痛みがある
運動中 体が温まると痛みが消える
練習後や翌朝 軽い重だるさを感じる

日常生活やスポーツ中に強い痛みを感じない場合があるため、ただの筋肉痛や準備運動不足と勘違いしやすいです。

痛みがあっても軽度なケースが多いため、そのまま競技を続けてしまう危険があります。

進行するとどこが痛む?第5中足骨の外側の出っ張りが痛いのは要注意

足の外側が痛む場合、特に第5中足骨の外側の出っ張りが痛い場合は注意が必要です。

症状が進行すると、練習中も痛みが消えなくなり、足の外側に強い痛みを感じ始めます。

痛みの場所や進行度による症状の違いは、以下のとおりです。

進行度 症状の特徴
痛む場所 足の小指の付け根にある出っ張りから、指1本分つま先側
初期(なりかけ) 動き始めに痛み、温まると消える(見逃しやすい)
進行期 プレー中も鋭い痛みが続き、指で押すと激痛が走る
重症化 歩行が困難になり、安静にしていても痛む

さらに症状が悪化して完全に骨折に至ると、激しい痛みで体重をかけられなくなり、歩行困難につながる可能性があります。

特に注意して確認してほしいのが、以下の画像で示されている「b」の領域(ジョーンズ骨折)の痛みです。

「b」の領域(ジョーンズ骨折)の痛み

画像引用元:一般社団法人日本整形外傷学会「第5中足骨骨折・いわゆる下駄履き骨折と疲労骨折」

セルフチェックの際は、足の小指の付け根にある「骨の出っ張り(aの付近)」から、指1本分ほど「つま先側(bの付近)」を押してみてください。

「b」の領域を指で押してピンポイントで鋭い痛みを感じる場合は、ジョーンズ骨折の疑いが強いため、運動を中止して専門医を受診しましょう。

ジョーンズ骨折の原因|繰り返し過度な負荷がかかること

ジョーンズ骨折の主な原因は、以下のような足の外側に繰り返しかかる過度なストレス(負荷)の蓄積です。

要因 具体的な内容
練習環境 急激な練習量の増加(合宿やシーズンインなど)
グラウンド 人工芝のような固いグラウンドでのプレー
道具 足の外側に負担がかかりやすい不適切なシューズ
身体的特徴 O脚(ガニ股)などの不良な姿勢

サッカーやバスケットボールのような激しい動きを伴うスポーツでは、ステップや切り返しといった横への動きが多く、足の外側に強い負荷がかかり続けるため注意が必要です。

以下のようなスポーツでも、足の外側に反復したストレスがかかりやすい傾向があります。

  • 長距離走・マラソン
  • ラグビー
  • アメリカンフットボール
  • バレエ

スポーツをしていない場合は、立ち仕事やしゃがみ込み動作の繰り返しなど、慢性的に骨に負荷がかかる生活が原因となることがあります。

ジョーンズ骨折になりやすいかチェックリストで確認

ジョーンズ骨折になりやすい環境かどうか、以下のリストで自分の状態を確認してみましょう。

  • 動き始めは足が痛むが、動いていると楽になる
  • 練習後や翌朝に、足の外側がジンジンする
  • 足の甲が高い(ハイアーチ)、またはO脚気味である
  • シューズの靴底の外側ばかりがすり減る
  • ここ3ヶ月以内に練習量が急に増えた
  • 過去に足首の捻挫を繰り返している

上記に当てはまる数が多いほど、ジョーンズ骨折の「なりかけ」である可能性が高いと考えられます。

動き始めだけ痛い症状は、見逃しやすい危険なサインであるため注意が必要です。

ジョーンズ骨折の治療法と治るまでの日数

ジョーンズ骨折の治療には、主に以下の「保存療法」と「手術療法」の2種類があります。

項目 詳細
保存療法 【治療内容】ギプスなどで固定し、体重をかけずに安静にする
【治療期間の目安】骨がくっつくまで3〜4ヶ月
【特徴】なりかけ(不全骨折)の軽症例では、負荷軽減などで自然治癒する可能性がある
※参照:一般社団法人日本整形外傷学会
手術療法 【治療内容】スクリュー(ネジ)で骨を固定する
【治療期間の目安】競技復帰まで2〜3ヶ月
【特徴】完全に折れているケースなど、難治性の場合に推奨される傾向にある

保存療法は、骨癒合(こつゆごう)を最優先し、松葉杖を使って骨折部に体重をかけないようにする治療法で、骨癒合にかかる期間は、少なくとも3〜4ヶ月が目安となります。

手術療法は、早期復帰を希望するアスリートや保存療法で治りにくい症例に選択されることが多い治療法です。

一般的には、第5中足骨にスクリューを埋め込む「髄内固定術(ずいないこていじゅつ)」が行われます。

手術後は骨の安定性が高まるため、競技復帰までの目安は2〜3ヶ月と保存療法に比べて短縮できるケースが多い点が特徴です。

ジョーンズ骨折はなりかけだと見逃しやすい!痛みを放置せず早期受診を

ジョーンズ骨折は初期(なりかけ)の段階では自覚症状が軽く、見逃されやすい骨折です。

もし、なりかけの段階で発見できれば、手術をせずに保存療法で済む可能性があります。

一方で無理をして完全骨折に至ると、手術によって長期離脱が必要になることがあります。

しかし、「仕事や競技の関係で長期間の安静が難しい」「手術を避けて、早期復帰を目指したい」という方は、再生医療も選択肢の一つです。

当院(リペアセルクリニック)では、スポーツによる怪我や障害に対して、再生医療という新しいアプローチを提供しています。

再生医療とは、人が本来持つ再生能力を活用し、損傷した組織や機能の回復を目指す治療法です。

治療法などについては、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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監修者

岩井 俊賢

Toshinobu Iwai

医師

略歴

2017年3月京都府立医科大学 医学部医学科卒業

2017年4月社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 初期研修医

2019年4月京都府立医科大学附属病院 整形外科

2020年4月医療法人啓信会 京都きづ川病院 整形外科

2021年4月一般社団法人愛生会 山科病院 整形外科

2024年4月医療法人美喜有会 リペアセルクリニック大阪院 院長