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腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけないこと|主な治療法や再発防止策を解説
腰の疲労骨折は放置や誤った対処をすると症状が悪化し、長期の痛みや慢性化につながるリスクがある疾患です。
また「腰の違和感が取れない」「スポーツや仕事で無理をしすぎたかも」と不調を感じながらも「動けるから大丈夫」と我慢していませんか?
腰の疲労骨折は初期段階では自覚症状が少なく、単なる疲れと見過ごされやすいため、やってはいけない行動を取ってしまう人も少なくありません。
本記事では、腰の疲労骨折を悪化させないために注意すべき行動や、正しい対処法について解説します。
日常生活やスポーツへの早期復帰を目指すためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけないこと【5選】
腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけない・避けたい行動は、以下の通りです。
無理な動きは症状を悪化させる原因となりますので、ぜひ参考にしていただき、これらの行動は避けましょう。
激しいスポーツをする
腰椎分離症はジャンプや腰を反らしたり、ひねったりする動作を繰り返すことで腰椎の一部に過度なストレスがかかり、骨にひびが入ってしまう状態です。
以下のような運動・スポーツは負担が大きいため基本的には避けましょう。
- サッカーやバレーボールなどのジャンプ・着地を繰り返す競技
- 野球やテニスなどの腰をひねる動作が多いスポーツ
- 長時間体幹を酷使するトレーニング
発症後も運動を継続すると骨の亀裂が進行し、自然治癒が困難になる可能性が高まります。
医師から運動再開の許可が出るまでは、安静期間をしっかりと守り、治療に専念しましょう。
自己流のストレッチやマッサージを行う
腰椎分離症が疑われる時は、以下のようなマッサージやストレッチは避けましょう。
- 腰の痛む箇所を強くもみほぐす
- 体を反らす・ひねるなどのストレッチをする
疲労骨折部は炎症を起こしているため、外部からの刺激で炎症が悪化し、痛みが強まる可能性があります。
痛いからといって自己流で対処せず、必ず専門医の診断と指示に従い、適切な治療とリハビリを進めていきましょう。
重量物を持ち上げる
以下のような、重いものを持ち上げる動作や、腰に負担のかかる動作も避けましょう。
- 重たい荷物や家具の持ち上げ・運搬
- 買い物袋やバッグなどの左右どちらかに偏った荷重
- 中腰や前かがみ姿勢での長時間作業や掃除
物を持ち上げる際には、体幹に大きな負荷がかかり、腰椎(腰の骨)の後方部分に強いストレスがかかります。
疲労骨折を起こしている状態でこのような動作を行うと、骨のひび割れが進行したり、骨癒合(骨がくっつくこと)が妨げられたりして、慢性化する恐れがあります。
症状が落ち着くまでは、荷物の持ち運びは他の人にお願いする・カートなどの道具を活用することが重要です。
同じ姿勢を長時間続ける
腰椎分離症の回復期に一定の姿勢を続けることで特定の筋肉や関節、椎間関節に偏った負担がかかり、痛みの悪化や血流不良を引き起こす可能性があります。
以下のような姿勢には注意しましょう。
- 座りっぱなしのデスクワークや長時間の勉強
- 長時間の前かがみ姿勢
- 寝たきりで体位変換をほとんど行わない状態
腰部周囲の筋肉が緊張してしまうため、30〜60分ごとに軽く体を動かす、座る際は骨盤を立てて背筋を伸ばすなど、正しい姿勢を保って一定の姿勢を避ける意識を持ちましょう。
痛みを我慢する
痛みを感じているにも関わらず我慢して運動や作業を続ける行為は、回復を妨げて症状を深刻化させる原因になります。
初期の疲労骨折を放置して悪化してしまうと、完全に骨折したり、骨がくっつかなくなったり(偽関節)する可能性があります。
痛みを知らせる体のサインを決して軽視せず、まずは十分な安静を確保し、専門医の適切な診断のもとで治療に専念しましょう。
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の主な治療法
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の治療法は、進行度や日常生活への影響に応じて「保存療法」と「手術療法」があります。
以下でそれぞれの治療法について詳しく確認していきましょう。
保存療法
保存療法は、装具(コルセット)による患部の固定とスポーツ活動の休止によって、ひびが入った骨の自然な癒合を促すことを目的としています。
具体的なアプローチとして、以下の取り組みを並行して行います。
- 装具(コルセット)による固定
- 運動の休止(安静期間の確保)
- リハビリテーションの導入
- 痛み止めの服用
骨が癒合するまでには時間がかかるため、焦らずに専門医の指示に従って安静期間を確保することが治癒への近道といえます。
手術療法
手術療法は、数カ月の保存療法でも痛みが改善しない場合や、神経が圧迫されて足のしびれが出た際に選択される治療法です。
骨が完全に分離して日常生活への支障が大きいケースにおいて、痛みの元を取り除くために検討されます。
手術の主な目的や術式には、以下のようなものが挙げられます。
- 腰椎分離部修復術:分離した骨同士を直接スクリューなどでつなぎ合わせ、早期の骨癒合を目指す
- 腰椎固定術:金属製の器具を用いて背骨を固定し、神経の通り道を広げる
- 神経除圧術:神経に触れている骨や組織の一部を削り取り、足のしびれや痛みを解消する
手術の流れやリスクについて医師と相談を重ね、体への負担や術後のリハビリ期間も考慮したうえで、慎重に方針を決定しましょう。
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の再発を予防する対策
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の再発を予防するには、腰椎へ過度な負担をかけない体づくりと日々の習慣の見直しを取り入れましょう。
具体的な対策として、以下の3つについて解説します。
以下で、それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。
適度な運動習慣を身につける
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の再発予防には、腰を支える体幹の筋力強化と股関節周辺の柔軟性を高める運動を日常に取り入れることが重要です。
腹筋や背筋を鍛えることで、それらが腰椎を安定させる天然のコルセットとして働き、太もも裏などを柔らかく保つことで過剰な反りを防ぐ効果が期待できます。
激しいスポーツへ復帰する際も、これらの基礎的なストレッチなどの運動習慣を身につけることがケガをしにくい体づくりにつながります。
正しい姿勢を意識する
日々の生活の中で背骨の自然なS字カーブを保つ姿勢を意識することが、腰椎にかかる過剰な圧力を避けることにつながります。
椅子に座る際は骨盤を立てて背筋を伸ばし、立つ際は両足へ均等に体重を乗せるなど、腰へ負担を集中させない姿勢を意識しましょう。
重い物を持ち上げる時は膝を曲げて腰を落とし、作業の合間にこまめに体勢を変えて筋肉の緊張をリセットするアプローチも再発防止に役立ちます。
定期的に医療機関を受診する
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の痛みが完全に引いた後も定期的に医療機関で診察を受けることが重要です。
自覚症状のない微細な骨の変化を発見し、再発を食い止める確率を高められます。
画像診断で癒合状態を確認し、理学療法士から現在の体に合ったリハビリテーションの指導を受けましょう。
少しでも違和感を覚えた段階ですぐに相談し、早めに運動量を調整する判断が長期的にスポーツや日常生活を楽しむためのポイントです。
腰の疲労骨折でやってはいけないことを守って症状悪化を防ごう
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の痛みを我慢して無理をすると、症状や痛みが悪化し、骨が癒合せず慢性腰痛へ移行してしまうリスクがあります。
具体的には、以下のような行動は避けましょう。
- 激しいスポーツをする
- 自己流のストレッチやマッサージを行う
- 重量物を持ち上げる
- 同じ姿勢を長時間続ける
- 痛みを我慢する
また、初期の段階であれば骨癒合の可能性も十分ありますが、症状が悪化(慢性化)すると手術が必要になるケースがあります。
腰の疲労骨折(腰椎分離症)の慢性的な腰痛にお悩みの方は、「再生医療」による治療もご検討ください。
再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。
当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しております。ぜひご相談ください。
腰の痛みは手術しなくても治療できる時代です。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設
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