バスケで半月板損傷になる原因は?症状と治療法、手術しないで治す方法を解説
公開日: 2019.09.03更新日: 2025.06.30
バスケットボールでは、ディフェンス時の切り替えしの動作や、ドリブル時の急ストップなどによって半月板損傷を起こすことがあります。
半月板損傷が起きた場合、どのような症状が見られるのか、どのような治療法があるのか、多くのバスケットボール選手が気になっているでしょう。
本記事では、バスケで半月板損傷を起こす原因や治療法、手術を避けて治療できる再生医療について解説します。
- バスケで半月板損傷になる原因
- 半月板損傷の治療方法
当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、半月板損傷を手術せずに治療できる再生医療について情報を配信しています。
再生医療は、手術や入院不要で治療できるため、早期に競技復帰を目指せる注目されている治療法です。
「半月板損傷を早く治したい」「手術せずに治したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
バスケで半月板損傷になる原因3つ
バスケで半月板損傷を起こす原因は、主に次の3つです。
ドリブルやディフェンス時の切り返し動作
ドリブルからフロントチェンジ、次にターンといった場面は多いですが、下肢が地面に固定されたまま上半身だけで行う体重移動は、半月板が傷つきやすいです。
とくに注意が必要なのがターンで、軸足が固定されたままターンしている選手を見かけますが、ボールを回して体幹回旋を行うため、半月板には大きな捻る力が発生してしまいます。
ターンは股関節を回して重心移動を行うものであって、膝を捻るのではありません。
その他の切り替えしやディフェンスの際にも見られる動作なので、 正しい体重移動の練習が必要です。
ドリブル時の急ストップ
ドリブルからのストップにおいて、以下のようなケースは半月板損傷を起こしやすいので注意が必要です。
- 膝が内側に入っている
- 後方加重になっている
膝が内側に入ると、膝の向きと足の向きが揃っていなければ、膝を捻りやすい角度となっています。
さらに加速した状態からストップすると、慣性力を止めなければならないため、膝が内に入れば慣性力は逃げる場所がなくなり、結果的に膝の捻転力を強めてしまうのです。
また、後方加重の場合には、後ろへ倒れないよう太ももに力を入れて踏ん張るため、膝全面の筋肉や、関節への負荷が大きくなります。
内股のシュートフォーム
内股シュートの問題点は、以下の通りです。
- 内股姿勢からのシュートとなるため、ジャンプ動作で膝を捻ってしまう
- ストップ時に慣性力を逃がせず、膝を捻りながら踏ん張ってしまう
シュートの動作で飛び上がる際に内股の選手は母趾で蹴り上げて飛ぶため、膝に捻る力が働いてしまい、半月板損傷を起こしやすくなります。
内股から真上に飛ぼうとすると、母趾のみに力が入ってしまうため、無意識のうちに膝を捻っている可能性が高いです。
バスケによる半月板損傷の症状
バスケットボール競技による半月板損傷の症状は、一般的に以下のものが現れます。
- 疼痛
- キャッチング
- ロッキング
- 可動域制限
- 歩行不可
半月板損傷が起きたばかりの急性症状は「疼痛」で、膝を伸ばす際に引っかかるような違和感を、「キャッチング」といいます。
損傷が大きく断裂している場合には、関節内に半月板の一部が入り込み、関節がある一定の角度以上に動かない「ロッキング」と呼ばれる状態です。
ロッキング状態だと、関節を動かせる範囲が限定される「可動域制限」となり、さらに症状が進めば、歩けない「歩行不可」の状態となります。
バスケによる半月板損傷の治療法
バスケによって半月板損傷になった場合、一般的な治療法は大きく分けると以下の2種類です。
それぞれの治療法について詳しく解説していきます。
保存療法
半月板損傷に対する保存療法では、以下のような治療が行われます。
- 装具
- テーピング
- 投薬
- リハビリテーション
- 関節液の吸引
- 注射
- 電気刺激
半月板損傷が軽度の場合は、補助補強のために装具やテーピングを使用し、痛みを感じる場合には、投薬やリハビリを行います。
症状がさらに進んでいる場合は、関節液の吸引や注射などの治療となり、注射に使われるのは麻酔剤やヒアルロン酸です。
関節液吸引や注射で痛みが抑えられない場合や、筋委縮へ症状が進むのを防ぐために低周波などによる電気刺激での治療が行われます。
しかし、保存治療はあくまでも対処療法のため、症状を抑えることや進行を防ぐことが目的で、半月板損傷の修復はできません。
手術療法
半月板損傷に対する手術療法では、以下のような手術が行われます。
- 半月板縫合術
- 半月板切除術(部分切除術)
半月板縫合術とは、損傷によって裂けた半月板を縫い合わせるため、半月板を残せる手術方法です。
一方で、半月板切除術では、痛みの原因となっている損傷した半月板を切り取ります。
縫合術または切除術のどちらか一方で手術を行う場合や、両方を組み合わせた手術を行う場合もあります。
バスケを原因とする膝の痛みを手術せずに治す再生医療について
近年の半月板損傷の治療には、手術をしないで半月板の修復を目指す「再生医療」が注目されています。
再生医療とは、人間の持つ再生力を活用し、損傷した半月板の再生・修復を目指す医療技術のことです。
手術をしない治療方法には「保存療法」もありますが、対処療法のために完治ができないことに加え、重度の半月板損傷には対応できません。
しかし、再生医療であれば、損傷した半月板の改善にも期待できる治療法のため、早期に競技復帰できる可能性が高いです。
再生医療は手術や入院の必要がないため、スポーツ選手にとって望ましい治療方法であり、海外でも注目されています。
「半月板を手術せずに治したい」「半月板損傷を早く治したい」という方は、ぜひご検討ください。
バスケによる半月板損傷の予防・改善には膝の負担を避けることが重要
バスケットボールは、膝に大きな負担がかかる動作を頻繁に行うスポーツです。
- ドリブルやディフェンスの切り替えし動作
- ドリブル時の急ストップ
- 内股のシュートフォーム
バスケによる半月板損傷の原因となる動作ですが、膝の負担を避けるフォームなどの改善を行わないと再発する可能性が高いです。
半月板損傷の治療と合わせて、膝への負担を避ける動作を習得しましょう。
手術をしないで治療したい方や、少しでも早く競技に復帰したい方は、再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。
再生医療専門クリニックである当院リペアセルクリニックへお気軽にご相談ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設