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水泳選手に多い肩の故障「水泳肩」その痛みを回復させ選手生命を守る再生医療

公開日: 2019.09.02
更新日: 2024.09.24

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水泳肩とは

水泳肩とは、水泳の選手が行うバタフライや、クロールといった肩の関節を大きく動かす泳ぎ方を繰り返した場合、肩を酷使しやすく、疲労もたまりがちになります。こうなると肩の周り腱板や、肩関節に炎症を起こしたり断裂することがあり、これが「水泳肩」と呼ばれるものです。

この水泳肩、痛みなどの症状があるのに、大したことは無いと自己判断で放置していると、いつまでたっても治らないことになり、選手生命が損なわれる危険性もあります。

そこで、競泳選手の起こしやすい「水泳肩」の検査方法や治すための治療法について解説してまいりましょう。

水泳選手に肩の故障が多い理由とは?

水泳選手にとって「肩」という部位は極めて重要な部位です。

そして、水泳において推進力となり得るのは、主に腕と脚の動きです。

特に「クロール」「バタフライ」といった泳法は、水泳速度の高い泳法であると同時に、腕の動きの激しい泳法でもあります。

そのため、水泳選手が入水と出水を繰り返し、激しい肩関節の動きを伴うこれらの泳法の練習を繰り返すことで、肩関節には一般人では体験しないような負担がかかります。

その結果、「水泳肩」と呼ばれる肩の故障を引き起こしてしまうのです。

水泳肩の検査

水泳肩の診断には、主に「身体診察」と「画像検査」が適応されます。水泳肩では、症状が進むと肩関節周辺に左右で差が生じるなど、外見的な特徴が現れることがあるためです。そのことから、身体診察では、肩関節に生じるサインを確認します。

また、水泳肩は画像検査においては、異常が見つからないこともありますが、レントゲン検査などで肩関節やその周辺に異常がないかどうかを確認します。MRI検査では、肩関節の内部に生じた病変や腱板の断裂などを確認することも可能です。

水泳肩の治療

競泳選手の水泳肩は、特に肩関節を動かしたときに痛みが出やすく、水泳する動作にも少なからず影響を及ぼしますが、軽度の水泳肩であれば「保存療法」で症状が回復することがあります。

保存療法の場合、まずは肩関節の安静を確保し、症状の進行を予防しますが、既にある程度、症状が進んでいる場合は肩関節や、その周辺に炎症を起こしている可能性があります。その場合は、消炎鎮痛剤の内服や、湿布薬の使用で炎症に対処します。

また、生じている炎症が強く、痛みが強く出ている場合には、ステロイド剤の関節内注射を用いて炎症を抑える治療が選択されます。

水泳肩の治療方法

  • 肩関節の安静
  • 消炎鎮痛剤の内服、湿布薬の使用
  • 関節内へのステロイド剤の注射

場合によっては手術療法も

水泳肩では、腱板の損傷から最終的に「腱板断裂」を引き起こす可能性があります。腱板断裂になると、安静時にも強い痛みが生じるようになり、生活の質を大きく下げてしまいます。

そのため、腱板断裂に対しては、「手術療法」を選択することになりますが、選手生命にも大きく関わるものなので、症状の出方などを考慮して選択し、内視鏡手術によって腱板の修復手術が行われます。

水泳選手の肩の故障は再生医療で治療できる

水泳肩の従来の治療法は、ここまでのご紹介したように、保存療法と手術療法が中心となっていました。しかし、医療技術が進歩し、現在ではあらたな選択肢として「再生医療」という先端医療が実用化されています。

水泳肩の再生医療では、主に自身の脂肪の中にある幹細胞を培養して増やした後、患部に注射することで肩関節に生じている痛みの症状を軽減します。また、腱板や軟骨に生じている損傷に対しては、修復や改善の効果が見込まれることもわかっています。

再生医療は、手術を避けて治療することができるため、効率的かつ体への負担の少ない治療を行うことができ、早期にスポーツに復帰できる治療法として評価されているため、競泳選手の水泳肩治療にも役立てることが可能です。

まとめ

水泳肩は、競泳選手や水泳選手が肩を酷使する泳法を繰り返すことで、肩に炎症や損傷が生じる症状です。放置すると選手生命にも影響を及ぼす可能性があるため、適切な診断と早期治療が求められます。

従来であれば、保存療法や手術が一般的な治療方法でしたが、近年では再生医療が新しい治療法として注目されているので、早期復帰も可能です。水泳肩を発症した場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

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