LINEポップアップ
トピックスtopics
  • HOME
  • トピックス
  • 脳梗塞の再発を予防するには?|脳梗塞を繰り返さないための具体的な対策方法も解説

脳梗塞の再発を予防するには?|脳梗塞を繰り返さないための具体的な対策方法も解説

公開日: 2025.01.08
更新日: 2025.02.04

脳梗塞は、突然の発症だけでなく再発するリスクが高い病気です。

一度発症すると、「また起こったらどうしよう」「再発を防ぐには何をすればいいのか」といった不安や疑問を抱える方も多いでしょう。

再発すると後遺症が悪化し、生活の質に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。

本記事では、脳梗塞の再発リスクや具体的な予防策について詳しく解説します。

危険因子の管理や生活習慣の改善、再発を早期に察知する方法から、注目されている再生医療の可能性まで幅広く取り上げています。

再発を防ぎ、安心して生活を送るための知識をぜひお役立てください。

脳梗塞は再発しやすい|再発率とリスクについて

脳梗塞は、一度発症すると再発しやすい病気であり、予防に十分な注意が必要です。

再発すると後遺症が悪化したり、生活の質が大きく低下する可能性があります。

ここからは、脳梗塞の再発率や再発を引き起こす要因、さらに再発による影響について詳しく解説します。

脳梗塞の再発率と再発を高める要因

脳梗塞は初回発症後に再発する確率が高く、発症から1年以内の再発率は12.8%、10年以内の再発率は51.3%とのデータがあります。
※出典:PubMed「Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study

再発率の数字からも分かるように、脳梗塞は長期的に再発リスクが続く病気です。とくに以下のような項目は危険因子と呼ばれ、再発を高める要因とされています。

脳梗塞の危険因子

  • 高血圧:血管にかかる負担が増大し、動脈硬化が進行する
  • 糖尿病:血糖値のコントロール不良が血管のダメージを悪化させる
  • 脂質異常症:血中の脂質バランスが崩れ、血管の詰まりが起こりやすくなる
  • 喫煙:血管の収縮や血液の粘度が高まり、血流障害を引き起こす
  • 心房細動:不規則な心拍により血液の流れが乱れ、血栓が形成されやすくなる

これらの危険因子に注意して生活を送ることが、再発予防の鍵となります

脳梗塞を再発・2回以上繰り返した場合の影響とリスク

脳梗塞を再発、あるいは2回以上繰り返すと、後遺症がさらに重くなるリスクがあります。

脳梗塞の再発を繰り返すリスクの例

  • 初回発症時よりも症状が悪化し、日常生活の自立が難しくなる
  • 高次脳機能の低下が進行して会話や判断力に支障をきたし介護が必要となる
  • 後遺症の種類が増える

このように、脳梗塞の再発は患者の生活の質を大きく損ない、治療やリハビリの負担も増加させます。

後遺症を悪化させないためには、再発の予防と早期対応が何より重要です。

脳梗塞を予防する具体的な方法

脳梗塞は、生活習慣や健康状態の見直しといった適切な予防策を講じることで、リスクを大幅に低下させることができます。

とくに生活習慣や健康状態の見直しが予防の鍵です。

以下では、脳梗塞予防のための具体的な方法を詳しく解説します。

脳梗塞を引き起こす危険因子を管理する

脳梗塞の予防においては、危険因子の管理と生活習慣の見直しが重要です。

危険因子としては主に以下が挙げられます。

脳梗塞を引き起こす危険因子

  • 高血圧
  • 不整脈(心房細動)
  • 糖尿病
  • 喫煙
  • 肥満

とくに高血圧は最大のリスク要因とされており、脳梗塞の予防のためには血圧を正常範囲に保つ必要があります。

高血圧を防ぐために、食事の塩分を控えめにするほか、アルコール摂取を控える、適度な運動をして体重が増えないようにしましょう。

血栓を予防する

脳梗塞を予防するためには、血栓の形成を防ぐ抗血栓療法が有効です。

抗血栓療法は脳梗塞に効果的な方法の一つとして広く用いられています。

血液をサラサラにする抗血栓薬の服用により、血液中の血小板の働きを抑えて血管内で血栓ができにくい状態を維持します。

さらに、血栓がすでに形成されている場合や高度な動脈硬化がある場合には、外科的治療も選択肢の一つです。

例えば、動脈の詰まりを取り除く手術や、血流を確保する治療などがあります。

生活習慣を見直す

食生活や喫煙、飲酒の習慣を見直すことで、脳梗塞のリスクを減らせます。

食生活では塩分を摂りすぎると高血圧の要因になります。そして喫煙は血管を傷つけて動脈硬化を進行させる要因に、飲酒は高血圧や心房細動(不整脈)を招く要因となります。

また、水分補給も重要です。脱水によって体内の水分量が減少すると、血液量が減少し血液濃度が高くなります。

適度に水分を摂取して、血液がドロドロにならないようにしましょう。

適度に運動をする

有酸素運動や軽いリハビリを日常生活に取り入れることで、血流の改善や心肺機能の向上が期待されます。

筋トレよりは有酸素運動が好ましく、ウォーキングなどの軽い運動の習慣化が大切です。

運動の種類

具体例

健康への効果

実践のポイント

有酸素運動

  • ウォーキング
  • 軽いジョギング
  • 水中歩行
  • 血流改善
  • 心肺機能向上
  • 血圧の安定化

無理のない速度で継続的に行う

日常活動

  • 階段の使用
  • 徒歩での移動
  • 家事
  • ガーデニング
  • 自然な形での運動量確保
  • 生活習慣の改善

意識的に体を動かす機会を増やす

日常的に体を動かして、血流を促進するのが大切です。適度な運動により血管や心臓の健康を保ち、脳梗塞や高血圧のリスクを減らしましょう。

脳梗塞再発のサインを見逃さない

脳梗塞再発の早期発見には、FAST(Face, Arm, Speech, Time)というサインを覚えておくと役立ちます。

FASTについて

  • Face(顔のゆがみ):顔の片側だけが下がる、笑ったときに片方の口角が上がらない
  • Arm(腕の麻痺):腕が上がらない、力が入らない
  • Speech(言葉の不明瞭さ):言葉がうまく出てこない、話している内容が不明瞭になる
  • Time(時間):迅速に医療機関へ連絡し、治療を開始する時間を確保するのが重要

上記の症状がみられた際には、迅速に医療機関にかかりましょう。脳梗塞の発症後4.5時間以内は血栓を溶かす「血栓溶解療法(t-PA静脈注射)」の対象です。
※参照:国立循環器病研究センター「4.5時間を過ぎても、専門的な脳梗塞救急治療が重要です」

少しでも早く治療を受けることで、後遺症を最小限に抑えられる可能性が高まります。

定期健診を受ける

定期健診は脳梗塞の危険因子を早期に発見し、適切な対応を取るために欠かせない予防策です。

とくに、脳梗塞の主なリスクである高血圧・糖尿病・脂質異常症は、自覚症状がないまま進行することが多いため、定期的な検査によるチェックが必要です。

健診では、血圧や血糖値、コレステロール値の測定に加えて、心電図や頸動脈エコー検査などにより隠れたリスクを見つけられます。

定期健診を通じて危険因子を早期に発見し、脳梗塞の発症や再発を未然に防ぎましょう。

脳梗塞の再発予防にはぜひ再生医療もご検討ください

再生医療、とくに幹細胞治療は、脳梗塞の再発予防と後遺症の改善に期待ができる治療法です。

幹細胞治療では、患者自身の脂肪組織から採取した幹細胞を培養し、点滴で体内に戻します。

幹細胞は損傷した神経組織の修復や再生を促進するのが特徴です。

さらに幹細胞には抗炎症作用があり、脳内の炎症を抑制して再発リスクの低減ができます。

当院の再生医療による脳卒中への治療効果についても、多くの症例がございます。

50代の女性が脳梗塞と脳出血を経験し、右半身麻痺や言語障害などの後遺症に悩まされていましたが、幹細胞治療を3回受けた結果、以下のような改善が見られました。

50代女性の改善例

  • 筋力の向上:腸腰筋の筋力が向上し、立膝から右足を前に出す動作が可能になった
  • 上肢機能の改善:右手での食事や料理の際に手の平で物を押さえられるようになった
  • 筋緊張の緩和:腕と足の筋肉の緊張が和らぎ、動作がしやすくなった
  • 言語機能の改善:滑舌が良くなり、話しやすくなった
  • 歩行の安定:体幹と下肢の筋力が向上して歩行がスムーズになった

※症例紹介の記事:https://fuelcells.org/case/19528/

再生医療は脳梗塞の再発予防だけでなく、既存の後遺症の改善にも効果が期待できます。

再生医療による治療をご検討の際は、ぜひ当院へご相談ください。

脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。

脳梗塞の再発を予防についてよくある質問

脳梗塞の再発を予防するには、リスクを理解し適切な対策を講じることが重要です。

最後に疑問がある方はここで解消していきましょう

脳梗塞の再発しやすい時期は?

脳梗塞は、発症後1カ月以内に再発するリスクが最も高いとされています

発症から早期の時期に血圧や血糖値の管理が不十分だと、再発リスクはさらに高まります。

そのため、退院後も医師の指導をしっかりと守り、定期的な検査や服薬を続けることが大切です。

また、生活習慣の改善やリハビリテーションを積極的に行うことで、血管の回復が進み、再発リスクを低下させる効果が期待されます。

脳梗塞の再発しやすい人に特徴はある?

脳梗塞の再発しやすい人の特徴は、以下の通りです。

脳梗塞の再発しやすい人の特徴

  • 高血圧:血管に負担がかかり、動脈硬化が進行しやすい
  • 糖尿病:血糖値が高い状態が続くと血管が傷つきやすくなる
  • 脂質異常症:血液中の脂質が増えることで血管が詰まりやすくなる
  • 肥満:体重が増えることで血圧や血糖値が上昇しやすい
  • 喫煙:血管を収縮させ、血栓ができやすい状態を作る
  • 多量飲酒:血圧を急上昇させる原因となる
  • 運動不足:血流が悪くなり、代謝機能が低下する

これらの危険因子と呼ばれる項目に当てはまる方は、脳梗塞の再発リスクが高まるため、生活習慣の見直しや医師による適切な治療が必要です。

脳梗塞の再発予防方法まとめ

脳梗塞の再発予防には、危険因子を管理して生活習慣を見直すことが重要です。

高血圧や糖尿病、脂質異常症といった危険因子をコントロールし、適度な運動や減塩を意識した食生活を取り入れて再発リスクを減らしましょう。また、喫煙や多量飲酒を控えるのも効果的です。

さらに、再発のサインであるFAST(顔のゆがみ、腕の麻痺、言葉の不明瞭さ、時間の重要性)を理解し、早期に対応するのが後遺症を最小限に抑える鍵となります。

定期健診を受け、自分の健康状態を常に把握しておくことも忘れてはなりません。

これらの取り組みに加え、再生医療は脳梗塞の再発予防や後遺症の改善に新たな選択肢を提供します。

幹細胞治療は、損傷した神経の修復や再生を促し、脳内環境を整えることで再発リスクを軽減する効果が期待されています。

予防と治療の両面で効果を得られる当院の再生医療をぜひご検討ください。

\クリック\タップで電話できます/

電話をかける

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長

再生医療のリペアセルクリニックTOPトップ