鵞足炎(がそくえん)の重症化リスクとは?膝の内側が痛い時の治療方法
公開日: 2019.06.08更新日: 2025.04.28
膝の内側が痛いけど「これくらいの痛みなら我慢できる」と放置していませんか?
本記事では、膝の負担が蓄積すると発症しやすい鵞足炎(がそくえん)の重症化リスクについて詳しく解説します。
鵞足炎を放置して重症化すると「歩けない」「寝ていても痛い」など、日常生活に支障をきたすこともあります。
早期発見・早期治療するためにも「鵞足炎がどのような病気なのか」を把握して重症化する前に対処できるようにしましょう。
目次
鵞足炎(がそくえん)とは
鵞足炎(がそくえん)とはどのような病気なのか、主な原因や症状を解説します。
鵞足炎は、重症化すると完治に時間がかかる病気なので、原因や症状を把握して早期発見・早期治療ができるようにしておきましょう。
鵞足炎ってどのような病気?
鵞足炎とは、鵞足と呼ばれる膝の内側の脛骨周辺に炎症が生じる病気です。
【鵞足(がそく)とは】 |
ランニングやジャンプなどの膝を屈伸する動作が頻繁に行なわれることで鵞足の炎症に繋がります。
特に長距離走・サッカー・バスケットボールなどのスポーツをやっている人に多く見られる病気です。
また、水泳の平泳ぎも膝への負担が大きく、鵞足炎を発症しやすい競技の一つといわれています。
鵞足炎の主な原因
鵞足炎の主な原因は、膝の屈伸を繰り返すことによって鵞足に負担がかかっていることが考えられます。
以下のような要因で鵞足炎を引き起こす可能性が高いです。
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原因のほとんどが膝に負担のかかる運動やトレーニングを行うことで鵞足炎に繋がります。
また、X脚の人は膝が内側に曲がっているため、膝の内側にある鵞足に負担がかかりやすいので注意が必要です。
スポーツをしない人も打撲などの直接的な外傷が原因となり、鵞足炎を発症する可能性があります。
鵞足炎の主な症状
鵞足炎の主な症状は、歩行時または運動時に膝の内側より5〜7㎝ほど下方の部位に痛みが生じることです。
初期段階では、膝の屈伸動作の際に痛みを感じる程度のため、ストレッチやアイシングなどを行い悪化させないことを注意しましょう。
重症化すると寝ている時や動いていない時でも痛みを感じるようになり、日常生活に影響が出る可能性があります。
特にスポーツをしている人は、膝を酷使することで重症化しやすいため、休養を取りしっかりと治療しましょう。
鵞足炎は10~20代でも発症しやすい
鵞足炎は、10~20代の若者でも発症しやすいという特徴があります。
ランニングやジャンプなどの膝を屈伸する動作が多いスポーツを行うことで、膝に大きな負担がかかってしまうことが原因です。
特に長距離走・サッカー・バスケットボールなどのスポーツは膝を酷使するため鵞足炎に繋がる可能性が高いでしょう。
また、水泳の平泳ぎも膝への負担が大きく、鵞足炎を発症しやすい競技の一つといえます。
子どものうちに鵞足炎が重症化してしまうとスポーツが続けられない状態になる可能性があるため、早期発見してしっかりと治療しましょう。
スポーツによって鵞足炎が重症化・慢性化する可能性
鵞足炎を発症してからスポーツを継続した場合、重症化・慢性化する可能性が高いので注意しましょう。
重症化・慢性化を引き起こす原因は、以下の通りです。
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鵞足炎の症状を放置することで、膝の内側にある鵞足の負担が蓄積されていきます。
症状が軽い初期段階のうちに病院への相談、治療を進めることで重症化のリスクを防ぐことが重要です。
鵞足炎が重症化すると…
歩いた時や運動した時に、膝に痛みを感じる程度なら軽症ですが、鵞足の部分が熱を持ったり、違和感があったりすると注意が必要です。
腫れてくるというような症状があれば、鵞足炎が重症化してきている証拠です。
さらに、鵞足炎が重症化すると、動いていない時でも痛みを感じるようになり、日常生活に支障をきたします。
特に階段の昇り降りがつらくなりますし、鵞足炎と変形性膝関節症とを併発する例も多いです。
重症化した鵞足炎は治療できる?
一度発症すると再発を繰り返しやすい鵞足炎ですが、重症化した場合でも治療は可能です。
従来の治療法は、痛み止め薬の内服やストレッチなどの運動を取り入れる保存療法がメインの治療方法でした。
しかし、近年では新しい分野である「再生医療」での治療が注目されています。
【再生医療とは】 |
再生医療は、手術や入院をせずに治療できるため日常生活に復帰しやすい治療方法です。
当院でも再生医療による治療の相談を行っているため、ぜひお問い合わせください。
【まとめ】鵞足炎が重症化する前に再生医療で治療するのがおすすめ
鵞足炎は重症化すると完治が難しくなりますし、新たな病気を併発する可能性もあります。
ですから、鵞足炎の症状を感じたら、なるべく早く病院を受診し、適切な治療を始めることが必要です。
また、スポーツをする10~20代の若者に多い病気ですが、スポーツをしていない人でも、鵞足炎を発症することがあります。
膝は何をするにもとても大切な場所ですから、ストレッチをするなどして疲れをとり、適度に休ませてあげることも必要です。
監修:リペアセルクリニック大阪院
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監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設